楽天証券に聞いてみた② - 純金積立の魅力と金ETFやプラチナ積立との違い

中野貴利人
監修中野貴利人
株式会社ネットピコ 代表取締役

楽天証券に聞いてみた② - 純金積立の魅力と金先物やプラチナ積立との違い

  1. 金投資の魅力は守りの資産
  2. 純金積立は投資家から要望が強い
  3. 金ETFや金先物との違いはリスク
  4. プラチナ&銀積立は値動きが激しい

金投資の魅力は守りの資産

金投資の魅力は守りの資産


──金投資の魅力とはなんでしょうか?

今の時代に金投資が合っているところです。現在の金融市場は金融緩和が加速していて、政府が紙幣をたくさん発行しているので、市場に流通するお金が溢れており、金利は極端に低くなっている状況(2012年8月7日時点)※1です。

現金は金利が下がり、デフレ傾向が強いため、株で持っていても株価が下がるという現在の市況において、やはりそれ自体に価値があるという純金が見直されているのではないでしょうか。

こういう時代の守りの資産として非常に評価されているという点で、純金そのものに投資するのは魅力的と言えます。

楽天証券でも純金積立サービスを申し込む方が非常に多く、ちょうどいいタイミングでサービスをスタートできたと思います。

──株やFXと違って、純金は物質そのものに魅力があります。

有価証券には信用リスクがあります。例えば、株や債券は企業が潰れたり、破綻するとただの紙切れになってしまいます。

しかし、純金は現物そのものが価値がなくなることはありませんし、6,000年ぐらい通貨として使われてきた歴史的な観点からも非常に魅力があります。

希少価値が高いという面でも純金は魅力です。地球上の在庫の2/3ぐらいの純金がすでに掘り起こされていると言われています。

しかも、残り1/3は掘るところが難しいところにしかないようです。そのため、紙幣みたいに無制限に発行できないことで、その価値が担保されていると言えます。

──採掘コストが上がっていくと、余計に純金の価格も上がっていきます。

それはありますね。原油と一緒です。

──ちなみに楽天証券の中では1番人気は株取引でしょうか?

お客様の数や取引量は株が1番大きいです。その次がFXと投資信託が半々程度になります。トレーディング(売買)志向の人とアセット(資産形成)志向の人にわかれる傾向が見られます。

トレーディング志向の方は株やFX。アセット志向の方は投資信託に株を混ぜるという感じで取引なさる方が多いですね。

──純金積立と親和性が高いのはどの金融商品でしょうか?

組み合わせて運用するという面でも親和性が高いのは、投資信託と言えます。楽天証券では純金積立と投資信託の両方を保有している方が多いです。

※1 2019年1月時点の長期金利は-0.05%で取材時より低い

純金積立は投資家から要望が強い

純金積立は投資家から要望が強い

──楽天証券が純金積立サービスのリリースに至った経緯は何でしょう?

2011年12月に楽天リサーチが、楽天市場の会員様向けに行った「貴金属投資に関する調査」のアンケートの結果が、非常に興味深かったからです。このアンケートは全国の30~59歳の男女の合計1,000人に純金の認知度や興味について聞きました。

通常「金融商品に興味ありますか」という質問をすると、「興味あり」と答える人はせいぜい全体の10%程度が普通ですが、純金に関しては対象者の30%が「興味あり」と回答しました。

また、興味があるうちの50%ぐらいの方が「投資コストが下がったら取引してみたい」とも答えています。

これは株や投資信託のアンケートではなかった結果です。女性の方でも、例えば「手元に物がある」という安心感だったり、投機性の低さが支持される理由の1つだと思います。

投資というと「怖い」イメージを持つ方もいますが、純金はそれ自体の価値はなくならないので、そこに対する安心感があると思います。

そうであれば、若い方特に女性の方にも安心して提供できるのではないかというのが、「楽天証券が純金積立サービスを運営しよう」とする発想の始まりでした。

もちろん、純金に注目している投資家、いわゆる株が大好きなミドルエイジの方々の支持も結構あったのですけれども、今回サービスを後押ししたのは楽天リサーチの結果が大きかったです。

いずれにしても幅広いお客さまにもっとアピールできる商品であるのは確かだと思っています。

──純金積立の企画からサービスインまではどのくらいですか?

楽天証券では元々、2011年ごろからサービスを始める案はあったのですが、最終的なニーズや具体的な設定金額や手数料を探るためにアンケートを行いました。企画から考えると丸1年くらいかかりました。

──金投資の中でも純金積立はETFや先物と比べて、投機性の低さが1番の違いでしょうか?

そうですね。ETFや先物は、完全に投資という目で見ていますが、現物の純金を扱っている証券会社がほとんどないせいもあり、純金積立は買い物するものと同じように考える方も多いようです。

特に女性は純金の現物を購入しているという点ですごく安心するようです。

──楽天証券が純金積立サービスの運営で気を付けている点はありますか?

純金積立は投資家ではなく、一般の生活者向けの商品ですので、どちらかというと取引の安全性などをお客様に、なるべく初心者の方でもわかるようなコンテンツを次々と上げていっています。

特に純金積立では取引を理解した上でやっていただけるような投資環境を提供していきたいです。

また、純金積立だけに限らないですが、あらかじめ大きいイベントが発生することで価格が大きく変動する可能性があるがある場合は、注意喚起のメールやサイトでの告知をする体制を取っています。

──直近ではどのような注意喚起を送ったのでしょうか?

例えば、FX取引では米国雇用統計の結果が為替に大きく作用すると言われています。そのため、雇用統計の発表当日などに情報提供しています。

また、最近(2012年8月7日時点)では「ギリシャの対応について欧州中央銀行の発表があります」といったメールも配信しました。

──注意喚起は純金積立でも出す予定はありますか?

短期的にはニューヨークの金先物などで結構、大きく動くこともあります。そういった意味で「短期的には大きく動くので、少々気をつけてください」というような情報を出すことはあると思います。

ただ、純金積立の場合は長期的には高いときも安いときも毎日買っていきますので、あまり影響はないと思います。そういった意味では価格や買い時を選ばないので、非常に優れた投資方法ではないかと思います。

──毎日コツコツと買い続けるので、買い時を選ばないというのは利点です。

り買うときは難しく、売るときはもっと難しいと言われています。

買い時を選ばないで、売り時はある程度貯まって、そのときに上がっていたら売るというイメージです。だから、貯金の一部的な感覚で、積み立てていただくのがいいのかなと思います。

──今後のサービス方針や展開、目指すところなどはありますか?

現時点(2012年8月7日時点)でまた対応していないサービスの拡充ですね。まずはデリバリー(純金の現物出庫)サービスです。他には銀行引落やカード決済にも対応したいです。

現在、投資信託で扱っているカード引き落としは信用供与ではなく、スポーツクラブの会費などでよくある収納代行という方式を利用しています。これだと利用可能額を気にする必要がありません。

さらに積立額に応じてポイントが加算される仕組みも考えていきたいと思っています。

金ETFや金先物との違いはリスク

──金ETFや金先物などの金投資と純金積立の違いはでしょうか?

金価格とはどの商品も連動しています。ただ、リスクの面で大きな違いがあります。積み立てはより長期でじっくり殖やす商品性ですので、若い世代からやっていただきたいと思います。

金ETFは株式投資と取引の仕方が似ているので、短中期的に取引しているケースが多いようです。有名な銘柄は「SPDRゴールド・シェア(1326)」や「金の果実(1540)」ですが、これらは回転売買するお客様も多いです。

さらに売買が激しいのが金先物と言えます。楽天証券が取り扱っているCOMEX上場のゴールド。これは価格差を利用して非常に短期間での取引されている商品です。

──そういう意味では純金積立は安心感があります。

そうですね。ゆっくりコツコツ貯められる商品といえます。

──純金積立のデメリットはありますか?

短期的に見ると、もちろん金価格が下がるケースも出てくると思います。1回に積み立てる金額が低い場合は、短期の資産運用には向いていないかもしれません。

例えば、お子さんの成長に合わせて、成人のときにプレゼントにするような、長い目で積み立てていただくのが向いていると思います。

長期的にじっくり積み立てるので、必ず上がったり下がったりはします。そのため、一時的な価格の下落に慌てないなど、商品の特徴を理解した上で投資していただきたいと思います。

──長期的に見ると、解約しないほうがいいのでしょうか?

解約はしないほうがいいと思います。逆に考えれば、価格が下がれば平均取得価額も下がっているということなので、長期的に見ると下がったときこそ買ったほうがいいともいえるのです。

そこで焦らないためにも無理のない金額を毎月積み立てるということが大切です。

10年、20年スパンで見ると、金価格が高いときもあれば安いときもあります。安いときにはパニックにならずに、淡々と積み立てましょう。

楽天証券では自分の平均単価が全部見られますから、平均単価以上のところまで高くなったら売却したり、プレゼント用に引き出すという戦略などがいいと思います。

──平均単価は今までの積み立ててきた純金の平均単価が見られるという意味ですか?

そうです。お客様が積み立てている間、積み立てた金額に応じて「1g当たりいくら」で買っているかというのを常に計算しています。今までの積立履歴や月ごとに積み立てたグラム数もウェブ上でいつでも確認できます。

例えば、ずっと毎月1万円を積み立てていても、今月は2gだったけど、先月は2.5g積み立てられたという結果がわかります。

──価格が下がっているときにこそ、月ごとの貯まったグラム数を確認したら「今月はすごく貯まっているな」とわかりそうです?

その通りです。「今月は同じ1万円なのに儲かったな」というように見ることができます。

プラチナ&銀積立は値動きが激しい

プラチナ&銀積立は値動きが激しい

──純金積立がメジャーな一方、プラチナ積立を始めるメリットはどのように考えていますか?

日本人は特にプラチナを好むようです。指輪もそうですが「アクセサリー」と言ったら、純金ではなくプラチナを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?

そのため、楽天証券でもラインアップの1つに加えたいと考えました。また、純金とプラチナの両方を扱っている会社は多いですが、楽天証券ではさらに銀の積立も取り扱っています。

──銀は珍しいです。

そうですね。スポット購入はあるようですが、銀積立は弊社だけ(2012年8月7日時点)のようですね。

──銀価格が動く要因は何でしょうか?

貴金属の価格は概ね連動することが多いのですが、プラチナと銀は工業需要が大きいです。

実は純金は工業需要が小さいのですが、プラチナや銀の場合、半分以上が工業需要です。そのため、純金に比べ、現在(2012年8月7日時点)のような世界的な景気の低迷などの影響を受けやすいとも言えます。

実際、純金の価格は大体4,300円(2012年8月7日時点)ぐらいですが、プラチナは3,900円ぐらいで通常と価格差が逆転しています。まだ逆転してから久しいので、逆に考えればプラチナと銀は買い時かもしれないですね。

──これから自動車の排ガスも規制が厳しくなり、プラチナはそういう意味で需要があるなど、それぞれの商品の需要を予想することもおもしろそうです。

そうですね。それは必要だと思います。楽天証券のウェブサイトでも、そのような情報を紹介していきます。

──プラチナや銀も純金積立と同じ取引方法ですか?

はい。デリバリー(純金の現物出庫)は取り扱っていないので、貯まったプラチナや銀は売却していただくことになります。

細かい点ですと、銀積立は定量指定の場合、銀の価格が小さすぎることもあり、1g単位ではなく、10g単位で指定していただきます。これ以外は純金積立と仕組みは変わりません。

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公開日公開日 2012.08.04
更新日更新日 2019.01.05

著作・制作など

中野貴利人
監修・執筆・編集
株式会社ネットピコ代表/フクポン編集長/副業プランナー。新卒で副業開始、26歳で法人化、11期目。副業関連の著書4冊。2児の父。過去の取材や講演はメディア掲載履歴で紹介。