米ドルで稼ぐコツ!FX取引ではデイトレードとスワップ金利の両方が狙える

中野貴利人
監修中野貴利人
2020/03/16 更新

米ドルで稼ぐコツ!FX取引ではデイトレードとスワップ金利の両方が狙える

米ドルの圧倒的な強みは世界第1位の基軸通貨であることです。為替レートそのものは上下変動しますが、FRBが為替レートをある程度コントロールできるため、極端な暴騰や暴落がなく安定性に優れています。

FXでは最も取引されているユーロ/米ドル、もしくは米ドル/円から始めることが基本。オーソドックスな値動きでFXのコツが身に付きます。また、2020年1月時点では高いスワップポイントも米ドルの魅力の1つです。

  1. 米ドルの基本データ
  2. 米国経済の特徴
  3. 米ドルの強みは基軸通貨
  4. 米ドルの弱みは中国台東
  5. 米ドルが大変動した2つの例
  6. 米ドルの見通しとトレード手法

米ドルの基本データ

米ドルの5大特性
  1. 長期的な人口増加で経済が安定的
  2. 移民が支えるIT産業で世界をリード
  3. 基軸通貨で流通量世界1位は強み
  4. 中国が台頭すると安定性が揺らぐ
  5. 分散投資や長期投資にもおすすめ
総合 4.8
評価
国名米国アメリカ合衆国
面積962万8000km²(2011年時点 世界第3位)
人口3億1038万人(2011年時点 世界第3位)
GDP19兆3906億ドル(2017年時点 世界第1位)
1人あたりのGDP5万9501ドル(2017年時点 世界第14位)
3コードUSD(United States of america Dollar)
為替108.72円(2020年1月時点)
金利1.75%(2020年1月時点)

米国経済の特徴

チェック1

人口増加に支えられた米国経済

米国はいわずと知れた世界最大の経済大国です。米国がくしゃみをすれば世界が風邪をひくとの言葉とおり、1929年のウォール街大暴落や2008年のリーマンショックなどが世界経済に大きな打撃を与えてきました。

逆に米国経済が世界の景気をけん引する役割も果たしています。このようにあらゆる意味で、米国経済の動向には世界中の投資家が注目しています。

米国経済は人口増加に支えられているといってもよいでしょう。先進国は日本をはじめ、多くの国で少子化による人口減少という現象がみられます。これは子供の教育にかける費用が増加することで、出生率が低下することが一因となっています。米国でもこれは例外ではありません。

ではなぜ米国の人口が増加しているのかというと、移民の受け入れを積極的に行っているからです。そして人口の増加は労働力の増加に寄与し、生産力の向上へとつながります。

チェック2

優秀な人材がイノベーションを起こす

さらに米国における世界トップレベルの教育を求めて優秀な人材が集まることで、さまざまなイノベーションが起こっています。イノベーションは経済発展の重要な要素の1つです。

かつて米国を支えた自動車産業が、新興国での生産を武器に勢いを増した日本企業によって衰退の憂き目にあいました。しかし、製造業に代わって今ではIT産業が米国を、そして世界をリードしています。このIT産業も米国における優秀な人材によって生み出されたものです。

米国政策財団が発表した2016年のデータによると、時価総額10億ドルを超えるスタートアップ企業87社のうち、実に44社の創業者に移民が含まれていました。このような豊富な人材が米国経済を支え、力強く成長させています。

チェック3

2015~2018年に米国経済が回復

2008年のリーマンショックによる経済的ダメージから立ち直るために、FRBは実質ゼロ金利政策を打ち出し、さらに米国債買い入れなどの量的緩和政策を実施しました。その結果、見事に米国経済は復活し、2015年にはゼロ金利政策を解除、2017年に量的緩和政策も解除しています。

このFRB(連邦準備制度理事会)は世界各国の中央銀行のようなもので、米ドル紙幣を発行しています。米国の金融政策を決定し、FOMC(連邦公開市場委員会)で米国の政策金利(FFレート)の金利誘導目標を決定しています。

FRBは政策金利を上げ続けており、2018年12月に2.5%に達しました。その後の政策金利の誘導目標は3%を上限にしていましたが、世界経済の不透明感から2020年1月時点では1.75%に利下げしています。

ちなみに他の国をみてみると、2020年1月時点では欧州0%、日本-0.1%、英国0.75%、オーストラリア0.75%、スイス-1.25%となっています。先進国においては政策金利の高さが経済成長の安定に関連するため、米国経済がいかに強いかがわかります。

チェック4

米国の家計も強さを増している

インフレを抑えるために、FRBは今後も利上げを予定しています。ただ、米国の財政赤字は6000億ドル(2018年9月時点)と膨大です。日本も同様に巨額の財政赤字を抱えていますが、両国には決定的な違いがあります。

それは資産と債務のバランスです。日本の家計資産残高は2018年1~3月期で1829兆円、対して債務残高はGDP比200%の1100兆円でした。

一方、米国も債務残高が2300兆円と日本の2倍以上の水準ですが、家計資産残高はおよそ日本の6倍である100兆ドルを突破しています。これが巨額の財政赤字を抱えながらも、米国が強い経済成長を続ける理由の1つです。

さらに家計資産の内訳を詳しくみてみると、日本が資産の50%以上を現預金で保有していることに対して、米国ではわずか14%にすぎません。

その代わりに株や投資信託での運用比率が日本の20%弱に対して、米国は50%近くとなっています。つまり、米国の好調な株式市場に支えられて、家計資産残高も増え続けているというわけです。

米ドルの強みは基軸通貨

米ドルの強みは基軸通貨

世界経済の中心国である米国が発行する通貨とあって、米ドルは基軸通貨として利用されています。日本とブラジルが貿易するときも、その決済は日本円とブラジルレアルではなく、両国が自国通貨を米ドルに換金して行うわけです。

仮に日本円とブラジルレアルを直取引していた場合、日本経済に大きなダメージが発生し、日本円が暴落してしまうと、ブラジルの輸出会社は低価値な日本円を得ることになり、損失が増大します。

そこで決済通貨を米ドルに指定していれば、契約通りの米ドルで支払いを受けるため、ブラジルに損害はありません。もちろん、支払いのための米ドルを用意する日本の輸入会社は損失は甚大ですが、影響は日本のみにとどまります。

このように基軸通貨を使って国同士が貿易などを行うことで、お互いの利益が守られるというわけです。そして、基軸通貨として用いられるためには、国の信用力が高いことと通貨の流通量が十分にあることが必要であり、米国と米ドルはその両方の条件を満たしています。

世界の基軸通貨となるメリットは、ある程度自由に紙幣を発行できることです。世界中の貿易などで使用される米ドルの需要に対応するためなら、FRBは大量に米ドルを刷ることもできます。

また、米国が他国から何かを買うときも、新たに発行した紙幣で決済できます。これが基軸通貨のメリットの1つです。

しかし、ここで疑問が出てきます。ある程度自由に紙幣を発行していたら、それだけ紙幣の価値が下がるはずです。そうなれば米国内ではインフレが起こり、物価の上昇に伴って個人消費は落ち込み、経済は失速するでしょう。

ただ、現実には米ドルが基軸通貨となってから100年以上が経過していますが、そのような形での経済不況は起きていません。

その理由は米ドルの発行量をFRBがうまくコントロールしていることがあげられますが、仮に大量の米ドルを市場にばらまいても、各国の中央銀行が自国通貨を発行して、その安価な米ドルを購入するためです。

結果、世界中の通貨も下落しやすくなり、各国でインフレが起きます。つまり、米ドルが基軸通貨であるがゆえに、米ドルとインフレを世界中の国で共有している格好になり、リスクを分散させることができています。

兄
基軸通貨ってずるくない?
弟
通貨は国の強さだ。それだけの経済力が米国にはある。

米ドルの弱みは中国台頭

長年世界の基軸通貨として君臨してきた米ドルですが、近年その地位を脅かす国があります。それは現在世界第2位の経済大国となった中国です。

基軸通貨として認められる条件は、その国の信用力とその国が発行する通貨の流通量ですが、中国は経済力が急成長しており、貿易でも中国人民元による決済を迫ることで、その両方をクリアしつつあります。

ただし、中国人民元には為替相場を中国がある程度コントロールしているという致命的な欠点があります。つまり、完全な変動相場制ではないため、現時点では自由な売買ができず、基軸通貨として認められることはありません。

そして、中国が社会主義である以上は、中国人民元を完全な変動相場制に移行させることは難しいとみられています。

一方で中国は自国通貨を基軸通貨とするための準備も進めています。IMF(国際通貨基金)は2016年にSDR(特別引き出し権)の5番目の構成通貨として、中国人民元を加えました。

つまり、国際通貨としてお墨付きをIMFから得たわけです。また、経済力と軍事力の両方で東南アジアとアフリカ大陸の国々を自国の経済圏に取り込んでおり、着実の中国人民元のシェアを高めています。

米ドルが大変動した2つの例

1

ITバブル崩壊による米ドル下落

米ドルの歴史は米国経済の歴史とリンクしています。近年で記憶に残る大きな動きとしては、ITバブルの崩壊とサブプライムローン問題が引き起こしたリーマンショックによる下落があります。

低金利が続いた1999年は、シリコンバレーを中心に多くのIT企業が誕生しました。これらIT企業の株価は高騰し、いわゆるITバブルが発生したのです。米ドルも力強く上昇を続け、2002年には「1ドル=135.14円」をつけました。

ところがインフレを警戒してFRBが利上げを実施すると、それを引き金に米国株式市場は下落を始めます。さらに追い打ちをかけるように2001年9月に同時多発テロが発生し、2002年にはアフガンやイラクへの出兵も行いました。

これらの出来事がITバブルの崩壊につながり、米ドルは下落に転じて「1ドル=101.68円」まで一気に下落トレンドに切り替わったことがあります。

2

サブプライムローンとリーマンショック

2000年代はITバブルの後遺症で低金利政策が続くと、金融機関が低金利政策を使って、住宅購入への融資が増やすようになります。さらに少しでも利益を確保するため、所得水準が低い人にも融資をしました。

次第に住宅需要が高まることで住宅価格が上昇に転じて、さらなる住宅需要を引き起こします。本来は返済能力に乏しい人でも「住宅を購入すると値上がり益を得られる」というスキームができ上がったわけです。

それを受けて、金融機関は所得や返済能力が低い人たちにも融資を広げるべく、リスク回避として高い金利を設定した住宅ローンの提供を始めました。

購入者は通常は住宅ローンの返済ができませんが「値上がりしたところで売却すれば問題ない」と考えます。実際にそれでも利益を得る人が続出し、住宅バブルに迎えました。

金融機関はこのような「高い金利=高いリスク」の住宅ローンの債券を分解して、デリバティブ商品として販売します。そのような金融機関の中にリーマン・ブラザースがありました。

同社は綿花の販売から金融業へ転向した米国第4位の規模の優良銀行です。ただ、高金利かつ高リスクの住宅ローンである「サブプライムローン」を扱う投資機関へと突き進み、悲劇を生むことになります。

この一連の住宅バブルが崩壊して、住宅を売却できずにローンも払えない人が続出しました。金融機関やヘッジファンドも融資した額を回収できない上に、売りまくっていたデリバティブ商品の利息を支払えずに倒産します。

リーマン・ブラザースも同様に債務不履行に陥り、2008年9月に倒産しました。ただ、あまりに大きな銀行であったことから、この倒産を引き金に世界中の株式市場が下落し、米ドルも急落していきました。

米ドルの見通しとトレード手法

米ドルはFRBが流通量をコントロールしており、米国経済も安定していることから、極端な米ドル高や米ドル安が起こりにくい状況です。

政策金利、GDP、雇用統計といった重要な経済指標の発表後の時間帯を除けば、オーソドックスな値動きが続くため、初心者にとっては最初に取引したい通貨になります。

例えば、4~6時のユーロ/米ドルは「直前の22~2時と似た動き」、5~9時の豪ドル/米ドルは「直前の22~5時と似た動き」をしやすいです。副業としてこの時間のみにデイトレードする会社員もいます。

また、米ドルはFRBの利上げを背景に力強く推移しています。ただし、2020年1月時点ではさらなる金利上昇は世界経済の不透明感から期待できません。それでも米ドル/円のスワップポイントは2020年1月時点で1日15~65円も付くため、定期的に買いを継続する分散投資もおすすめです。

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