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──将来が不安で副業することは正しいですか？

不安になる要因はライフプランを描けていないことが多いです。そのため、最初は副業ではなく、自分の生涯賃金と生涯支出を計算します。そこで収入が不十分であったときに、副業という防衛策が役に立ちます。

──副業をしている人たちは増えていますか？

過去の調査では2000～2017年は副収入を得ている人は4～6人に1人ぐらいでした。好況のときは減り、不況になると増える傾向が見られます。ただし、2018年に政府と民間企業による副業推進してからは、3～4人に1人ぐらいに増えています。

──副業をしている人たちはどのくらい稼いでいますか？

みんなが稼いでいる金額は、過去の調査では平均4万円前後でした。ただ、副業では「職種×労働時間＝副収入」に直結しやすいため、あまり意味がない数字です。副業に対する期待度も「お小遣い稼ぎ、本業以上、月100万円」など、個人差がかなりあります。

──会社員はどのような副業をしていますか？

過去のアンケートでは飲食業と接客業のアルバイトが多かったです。続いて、クラウドソーシング、せどり（転売）、アフィリエイト（ブロガー）、株式投資、FXになります。ただ、2024年10月時点では副業仲介サービスが250以上あり、それらの利用者が急増しています。

──副業を続けている人の特徴は何ですか？

副業を成功させた人たちには「楽しんでいる」という共通点が見られます。いつもの仕事に追加するほどの仕事であるため、楽しさがないと続きません。また、本業に悪影響を与えず、上手に日常生活に溶け込むことができれば、長期的な第2の収入源を確保できるでしょう。

──本業では日中に正社員として7時間、副業ではアルバイトで3時間働いていますが、何か問題がありますか？

本業の収入があり、さらに副業の収入が年間20万円以上ある人は、確定申告で両方の収入を合算して、所得と控除、納税額を再計算しないといけません。

また、労働基準法では1日8時間を超える労働には割増賃金を支払うことになっているため、アルバイト先が本業とは別の会社でも、本来は賃金を増額して支払う必要があります。ただし、2024年10月時点では法整備が追いついておらず、現状ではほぼ実施されていません。

──転売では商品がまったく売れないリスクが怖いです。

まずは身の回りの不用品をメルカリなどで処分することから始めましょう。ここで「売れる商品、売るためのタイトルや説明文、価格設定、発送方法」を学びます。それから割安な在庫を確保することが手順です。

割安な在庫を得る場所は、中古販売店や家電量販店の一般せどり、ホームセンターなどの店舗せどり、フリマアプリによる電脳せどり、中国で仕入れる中国輸入せどりなどがありますが、いずれも商品を買うときはAmazonとの価格差やランキングを調べながら、不良在庫にならない対策を施します。

──FXではスワップ金利が儲かると聞きました。

スワップ金利とは金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買うことで、その金利差から生じる差益を受け取る仕組みです。世界的に見ても日本円の金利が低く、豪ドル/円などの資源国は金利が高いため、その2つを交換します。

ただし、豪ドルが下落したら為替差損が発生するため、スワップ金利を狙えば、必ず儲かるわけではありません。

──FX会社が倒産した場合、預けている証拠金と取引中の損益はどうなるのでしょうか？

国内の全FX会社が信託保全を導入しています。例えば、証拠金100万円で1万ドルの外国為替を取引していたときに、FX会社が倒産しても証拠金100万円すべて戻ってきます。

しかし、損益は必ずしも保障されるとは限りません。また、海外のFX会社の場合は信託保全の適用外であり、証拠金が戻ってこないケースが散見されます。