借金が1000兆円以上ある日本は大丈夫?2022年以降はヤバいかも

中野貴利人
執筆中野貴利人
2021/07/14 更新

借金が1000兆円以上ある日本は大丈夫?2022年以降はヤバいかも

  1. 現時点では借金1000兆円も大丈夫
  2. いつまでも借金し続けることは無理
  3. 2022年に日本経済の悪化する理由

現時点では借金1000兆円も大丈夫

過去の調査では「10年以内に日本が破産する」と思っている人の割合が39%にも達しました。その背景には1000兆円以上もある日本の借金が強く影響しており、それにデフレ型不況や少子高齢化などの要因が付随します。

ただ、1000兆円以上の借金は日本政府の借金であって、日本国民の借金ではありません。よく「今生まれた子供は生まれながらにして、800万円の借金を背負っている」などという人もいますが、それは間違いです。

私たちが海外に引っ越しても、借金が付いてくるわけではありません。単に日本政府が来年度の予算案を組もうとしても、税収が足りないために新規国債を発行しているだけです。

その新規国債は2018年6月時点で1800兆円以上もある日本国民の預貯金の一部を使って、金融機関が買っています。つまり「日本政府が国債を発行する=金融機関が購入する=日本国民がお金を貸している」であり、私たちの直接的な借金ではありません。

長年懸念されてきたデフレ型不況も一旦解消しています。リーマンショックと東日本大震災が続いて、給料が増えず、消費が伸び悩み、企業業績が上がらず、失業者が増加して、格差は広がるといった不信感が不安を助長させてきました。

それが2012~2018年で「平均年収は408万円が441万円、日経平均株価は1万円が2万円、企業の経常利益は年間48兆円が74兆円、内部留保は304兆円が408兆円、有効求人倍率は0.49倍が1.02倍、訪日外国人数は年間836万人が2404万人」に増えています。

名目上は景気が上向きだった時期であり、その間に日本政府の借金が増えても国民に影響がなかったことがわかります。

いつまでも借金し続けることは無理

現時点では問題のない日本政府の借金ですが、いつまでも借金頼みというわけにはいきません。なぜなら日本政府が日本国民から借金をする仕組みについて、数年後に限界が来る可能性があるためです。

2018年6月時点の日本国債の保有者の割合は「中央銀行:民間銀行:海外:その他=45%:42%:6%:7%」程度です。中央銀行は日銀による買い入れであり、国民の資産は使われていません。

財務省(2018年6月)「国債等関係諸資料」

民間銀行にある国民全体の金融資産は約1800兆円であり、そこから住宅ローンなどの負債約300兆円を引くと、約1500兆円が残っています。民間銀行はこのお金で政府が発行する新規国債を買うわけです。

2018年6月時点では400兆円は国債を買っているため、残りは「1500兆円-400兆円=1100兆円」となります。新規国債の増加分を年間50兆円とすると、22年間で民間銀行にある預貯金を使い切るかもしれません。

1100兆円÷50兆円=22年間

ここで「22年間も持つなら大丈夫」という人もいますが、民間銀行は預貯金のすべてを新規国債の購入には使いません。すでに一部の民間銀行では新規国債を購入額を減らしているように、これから民間銀行が新規国債を買い支える保証はないわけです。

また、新規国債とは関係ありませんが「日本政府の資産そのものが600兆円以上もあるから、まだ余裕がある」という人もいます。しかし、600兆円以上ある資産には年金積立金や建造物が多く含まれていて、現金化は難しく、新規国債の代わりにはなりません。

その結果、いつかは新規国債を買い支える資金が尽きてしまいます。理由も「国民全体の金融資産が減る、新規国債の発行額が増える、民間銀行が新規国債を買わなくなる」などがあり、Xデーは2030年や2035年ともされています。

これ以上新規国債の発行額を増やさないためには「歳入を増やし、歳出を減らし、赤字縮小でプライマリーバランスの正常化」を達成することです。ただ、20年以上も前からその目標は先送りが続いています。

2022年に日本経済が悪化する理由

日本経済が回復すれば、新規国債は発行しなくて済みます。しかし、現状では日本経済は悪化するでしょう。その時期は2020年3月時点では「2022年」の可能性が高いです。

短期的な要因としては2022年に景況感が悪化することです。コロナ禍で内需が低迷した反動で、一時的に日本経済は持ち直しますが、そこまでの回復は期待できないとされています。例えば、建設業は東京五輪で建設需要を先食いしており、インフラや高層マンションの特需も終了、関連する商品やサービスも連鎖するように売れない状況に陥りやすいです。

長期的な要因としては少子高齢化です。少子高齢化とは「稼ぐ人が減って使う人が増える」現象です。子供は成長するたびに新しいものを買い、社会人になって労働力となり経済を支えますが、その人口が減れば売上や税収が減ります。逆に高齢者は現役世代のような消費はせず、働かないために税収も生みません。むしろ、医療や介護といった社会保障費が膨張し、年金をもらう生活が始まります。

この短期と長期の要因が解消されないと、日本政府は「歳入が減って歳出を増える」という危機に直面し、新規国債の発行数を増やさないといけません。そして、新規国債の発行数を増やしても民間銀行や海外投資家は買ってくれず、日銀だけが国債を買い支える状態になると黄色信号です。

この結果、私たちの生活にさまざまな支障をきたします。まずは日本国債10年の年利回りが上がっていきます。それに付随して、住宅ローンの金利上昇で払えない世帯が増え、低金利で借金をしていた企業の資金繰りも行き詰まります。

日本円は「1ドル=100円」が200円などの大幅安に陥ります。食料品、医療品、ガソリンなどの輸入品は値上がり、同時に日経平均株価は下落して、失業率や倒産数が増加、労働条件は低賃金に改悪も予測できます。

国内市場で商品やサービスが売れなくても、海外市場で稼げるなら問題ありませんが、日本の国際競争力は1990年の1位から2020年の34位までに落ちています。さらにそのときに世界経済が好調とも限らず、追い打ちをかけるように世界金融危機や世界同時不況などが発生すると、国民生活が限りなく困窮するでしょう。

以上「2022年以降に日本経済が悪化する、新規国債を50兆円以上発行し続ける、日銀のみが新規国債の買い手になる、日本の国際競争力が回復せずに世界経済も不況である」という条件が揃うほど、日本経済が自滅する可能性が高くなります。

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著作・制作

中野貴利人
監修・編集
5冊目の著書「自由にはたらく 副業アイデア事典」を上梓。新卒から10種類以上の副業を経験し、26歳で株式会社ネットピコ設立、13期目。メディア掲載実績はこちら。2児の父。

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