失業保険を貰う手順と条件!最初にハローワークで申請をする

中野貴利人
監修中野貴利人 ネットピコ代表
2019/04/09 更新

失業保険を貰う手順と条件!最初にハローワークで申請をする

  1. 退職後に失業保険を貰うための手続き
  2. 失業保険の給付額が変動する仕組み

退職後に失業保険を貰うための手続き

失業保険の受給に必要な条件

会社を退職したあとにハローワークに行けば、誰でも失業保険を受け取れるわけではありません。受給するためには一定の条件を満たす必要があります。

  1. 離職日以前の2年間に被保険者期間が12カ月以上※1ある。
  2. 本人に就職する意思と能力がある。
  3. 積極的に求職活動を行っている(行う予定である)。

雇用保険では「退職=失業」ではありません。働きたい転職活動をしていてもなかなか就職が決まらない人だけに、失業保険を給付しています。

そのため、結婚、妊娠、出産、学業、留学、定年、休養、病気、ケガ、介護、休養が原因で、すぐに働けない人は失業状態とは認められません。さらに以下の状態の人も対象外です。

「実家で家事手伝いをしていて、就職する予定がない」
「すでに転職先に内定を貰っているが、勤務開始日まで期間がある」
「お金は稼いでいないが、自営業の準備をしている」

家事、家業、起業、自営業、会社役員、就労中など、このような人たちは就業状態と見なされ、失業保険は受け取ることができません。アルバイトで一定額以上稼いでいる人も、生活ができているために受給資格がありません。

その一方で一般的な転職活動をしている人であれば、誰でも失業保険を貰うことができます。また、妊娠、出産、病気、ケガ、介護、定年後に休養してから働く人に限っては、本人の意思に反するために延長申請ができます。

※1 会社都合の人は離職日以前の1年間に被保険者期間が6カ月以上ある。

ハローワークに行くときの持ち物

ハローワークに行くときの持ち物

失業保険を貰うためには、最寄りではなく、住民票の住所を管轄するハローワークで手続きを行う必要があります。全国のハローワークは土日祝日を除く、8時30分~17時15分に開いています。

初めてハローワークに行く当日の持ち物について、次の7点が必要です。

  1. 雇用保険被保険者離職票(1)
  2. 雇用保険被保険者離職票(2)
  3. 雇用保険被保険者証
  4. 本人確認証明書(運転免許証、もしくはマイナンバーカード)
  5. 印鑑
  6. 写真2枚(縦3cm×横2.5cm)
  7. 預金通帳

失業保険の手続きをするときは、最初に求職の申し込みをします。ハローワークにある求職申込書に就職先の希望条件や経験した仕事を記入して、退職時に受け取った雇用保険被保険者離職票と一緒に窓口に提出します。

窓口で離職理由などの質問を受けたのち、問題がなければ書類が受理されて、失業保険の受給資格が与えられます。このあと「雇用保険受給資格者のしおり」が渡されたら、初日は終了です。

退職から失業保険の受給までの流れ

初日の手続きから1~3週間後に「雇用保険説明会」が行われるため、必ず出席します。雇用保険説明会では失業保険の仕組みが2時間で説明されます。

そのときに「求職活動計画書」が交付されて、これからはこの計画書に沿った求職活動をしていきます。さらに失業保険の認定を受けるために必要な「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」も配られます。

この雇用保険説明会の1~3週間後にようやく第1回の失業認定日となります。ただし、その際に失業保険の全額を一括で貰えるわけではありません。

雇用保険制度では「就職活動をしていても失業中である」ことをチェックするために、4週間に1度のペースで書類申請と面談が行われます。ここで「現在も失業中である」と認定されれば、4週間分の失業保険が4~7日後に指定した口座に振り込まれます。

そのあとは第2回、第3回、第4回と、4週間に1度の失業認定日にハローワークに行って、失業認定を受ける手続きを繰り返していきます。

失業保険の給付額が変動する仕組み

給付期間は退職理由で差が付く

失業保険の給付期間は退職理由で変動します。自ら退職を願い出た自己都合が理由の人は「一般受給資格者」とされます。

一般受給資格者は失業が想定できて、再就職の準備に時間的な余裕があります。そのため、失業保険を受けられる期間は雇用保険に加入していた勤続年数が10年未満で90日、10年以上20年未満で120日、20年以上で150日間となっています。

勤続年数 1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
15歳以上
65歳未満
90日 90日 120日 150日

情報取得日 2019年4月時点

一方、倒産や解雇によって強制的に退職させられた会社都合が理由の人は「特定受給資格者」とされます。

特定受給資格者は離職を余儀なくされてしまい、再就職の準備をする時間的な余裕がありません。そのため、失業保険を受けられる期間は一般受給資格者より長く、雇用保険に加入していた勤続年数と年齢で違います。

勤続年数 1年未満 1年以上
5年未満
5年以上
10年未満
10年以上
20年未満
20年以上
30歳未満 90日 90日 120日 180日 -
30歳以上
35歳未満
90日 120日 180日 210日 240日
35歳以上
45歳未満
90日 150日 180日 240日 270日
45歳以上
60歳未満
90日 180日 240日 270日 330日
60歳以上
65歳未満
90日 150日 180日 210日 240日

情報取得日 2019年4月時点

また、本来は会社都合(特定受給資格者)にも関わらず、勤務していた会社の都合で自己都合(一般受給資格者)として退職させられた人は、ハローワークの窓口にて、会社都合に戻す手続きが行えます。

支給金額は年齢と賃金で決まる

支給される金額は年齢と賃金で決まる


失業保険の給付額は退職する前の6カ月間の賃金をベースに算出します。賃金とは雇用保険上は役職手当や残業代、税金などを含めた給与であり、ボーナスを除いた金額です。

最初にこの退職前6カ月間の賃金総額を180日で割って、1日の賃金である賃金日額を算出します。例えば、6カ月間の賃金が合計で144万円でしたら、賃金日額は「1,440,000÷180=8,000円」となります。

この賃金日額に一定の給付率をかけると失業保険の日額手当が出ますが、一定の給付率は年齢と賃金日額で25通りに分類されていて、正確に計算するには手間がかかります。

例えば「賃金144万円、年齢32歳、勤続8年」の人は、2019年4月時点では「0.8×8,000円-(0.3×8,000円×((8,000円-4,970円)÷(12,210円-4,970円))」という式から「5,395円」が導き出されます。

この計算式にある12,210円や4,970円という数値は、前年度の日本人全体の平均収入が関連していて、毎年7月1日以降に変動します。

そのため、以下で「賃金、年齢、勤続年数」を入力すると、自動的に失業保険の給付額が計算できるようにしました。これで複雑な計算をしなくても、失業保険の給付額が簡単にわかります。

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著作・制作など

中野貴利人
監修・執筆・編集
株式会社ネットピコ代表/フクポン編集長/副業プランナー。新卒で副業開始、26歳で法人化、11期目。副業関連の著書4冊。2児の父。過去の取材や講演はメディア掲載履歴で紹介。