高年齢雇用継続給付 - 60~65歳未満で給与が下がった人への給付金

中野貴利人
監修中野貴利人 ネットピコ代表
2019/05/28 更新

高年齢雇用継続給付 - 60~65歳未満で給与が下がった人への給付金

  1. 2種類ある高年齢雇用継続給付
  2. 給付① 高年齢雇用継続基本給付金
  3. 給付② 高齢者再就職給付金

2種類ある高年齢雇用継続給付

雇用保険の雇用継続給付に分類される高年齢雇用継続給付には「高年齢雇用継続基本給付金」と「高齢者再就職給付金」の2種類があります。

高年齢雇用継続給付(2種類)

①高年齢雇用継続基本給付金は「賃金が低下した」とき。
②高齢者再就職給付金は「安定した職業に就いた」とき。

失業保険は再就職のために存在しますが、雇用保険制度は雇用が原因で給与が低下した人の保険としての役割もあります。その中で60歳以上65歳未満の高年齢者で、定年前の給与よりも大幅に下がった人が対象の雇用保険が高年齢雇用継続給付金です。

労働者本人がハローワークで申請することで、すでに下がってしまった現在の給与と以前の給与を比較して、一定の率を乗じた給付金が貰えます。

給付① 高年齢雇用継続基本給付金

支給額

雇用保険の被保険者期間が5年以上あり、60歳時点と比べて賃金が75%未満に下がったときに受け取れる給付金です。支給額は賃金の低下率によって差があります。

支給額

①賃金が61%未満=月額賃金×15%
②賃金が61~75%未満=月額賃金の15%未満

支給上限は毎年7月1日以降に変わりますが、2019年4月時点では各月の賃金が359,899円を超える場合は支給対象外です。

支給条件

高年齢雇用継続基本給付金は次の3個の支給条件をすべて満たす必要があります。

  1. 60歳を過ぎても同じ雇用主の下で働いているが、各月に支払われる賃金が75%未満になった人が対象です。
  2. 雇用保険を払っていた期間が、5年以上ある人のみに給付資格があります。
  3. すべての条件を満たしていても、再就職手当を受給中の人は対象外です。

支給申請

初めて高年齢雇用継続給付金の支給を受ける場合は、ハローワークに「高年齢雇用継続給付支給申請書」と「払渡希望金融機関指定届」を提出します。

添付書類は「雇用保険被保険者60歳到達時等賃金証明書」に加え、支給申請書の内容を証明できる「賃金台帳や労働者名簿など」、さらに年齢が確認できる「運転免許証や住民票の写し」が必要です。

提出時期は支給対象月の初日から数えて4カ月以内です。

支給事例

60歳時点の月額賃金が35万円だった人が、61歳のときに月額賃金が21万円に下がった場合、低下率は「35万円×21万円=60%」のため、高年齢雇用継続基本給付金は「21万円×15%=月31,500円」が受け取れます。

給付② 高齢者再就職給付金

支給額

雇用保険の被保険者期間が5年以上ある60歳以上65歳未満の人が、再就職したときに受け取れる給付金です。ただし、1年以上の雇用が前提である場合のみです。

支給額

①賃金が61%未満=月額賃金×15%
②賃金が61~75%未満=月額賃金の15%未満

支給条件は基本手当の給付残日数が100日以上であり、給付期間は基本手当の給付残日数が100~199日は1年間、200日以上は2年間です。支給額は高年齢雇用継続基本給付金と同じく、賃金の低下率によって差があります。

支給条件

高年齢再就職給付金は次の5個の支給条件をすべて満たす必要があります。

  1. 60歳以上で失業保険を受給中に再就職したものの、賃金が元の賃金の75%未満になった人が対象です。
  2. 雇用先から支払われる賃金が、基本手当の賃金日額を30倍した額の75%未満である必要があります。
  3. 雇用保険を払っていた期間が、5年以上ある人のみに給付資格があります。
  4. 失業保険の基本手当の支給残日数が100日以上ある人で、1年以上雇用されることが確実でなければいけません。
  5. すべての条件を満たしていても、再就職手当を受給中の人は対象外です。

また、高年齢再就職給付金を受給中に被保険者が65歳に達した場合は、65歳までの分しか支給されません。

支給申請

初めて高齢者再就職給付金の支給を受ける場合は、ハローワークに「高年齢雇用継続給付受給資格確認票、高年齢雇用継続給付支給申請書、払渡希望金融機関指定届」を提出します。

添付書類は支給申請書の内容を証明できる「賃金台帳や労働者名簿など」、さらに年齢が確認できる「運転免許証や住民票の写し」が必要です。

スポンサーリンク

著作・制作など

中野貴利人
監修・執筆・編集
株式会社ネットピコ代表/フクポン運営/副業プランナー。新卒で副業開始、26歳で法人化、11期目。副業関連の著書4冊。2児の父。過去の取材や講演はメディア掲載履歴で紹介。