求職活動の実績の作り方!転職セミナーや資格受験なども認められる

中野貴利人
監修中野貴利人 ネットピコ代表
2019/04/10 更新

求職活動の実績の作り方!転職セミナーや資格受験なども認められる

  1. 失業保険に必要な求職活動の回数
  2. 求職活動になるもの一覧
  3. 全9回ある求職活動の実例
  4. 失業認定申告書の求職活動の書き方
  5. 求職活動をした体験談や口コミ

失業保険に必要な求職活動の回数

ハローワークのしおりや職員の説明に従って、手順通りに進めていけば、失業保険の給付金は貰えます。ただし、自分の求職活動を記録する「失業認定申請書」は、私たちのオリジナルでなければいけません。

失業認定申請書には「自分がした求職活動」を書き込みます。企業に履歴書を送ったり、面接を受けたりする通常の就職活動であれば、求職活動として認定されるため、特別に難しいことはありません。

失業保険に必要な求職活動の回数は、1回目の失業認定日は1回以上、2回目の失業認定日は2回以上、3回目以降の失業認定日は2回以上です。つまり、4週間おきにある失業認定日までに2回以上の求職活動が必要です。

失業認定日自己都合会社都合
1回目1回以上1回以上
2回目3回以上
1回目を含む
2回以上
3回目2回以上2回以上
4回目2回以上2回以上

情報取得日 2019年3月時点

1回目の失業認定日では、その前にある雇用保険説明会が1回にカウントされるため、実質的には求職活動をしなくても問題ありません。

また、自己都合の人は給付制限があるため、2回目の失業認定日までに3カ月程度の時間があります。そのため、求職活動は3回以上必要ですが、1回目の失業認定日で認められた分も含まれるため、実質2回以上で大丈夫です。

自己都合で辞めた人の求職活動の回数

求職活動になるもの一覧

チェック1

求人応募(履歴書送付・面接など)

求職活動は雇用保険説明会で貰う「雇用保険受給資格者のしおり」の「失業の認定における求職活動の実績となる行為」に記載されています。主に求人応募、ハローワーク内の活動、企業説明会、資格試験が求職活動に含まれます。

その中でも履歴書を送付するなどの求人応募は、最も多く見られる求職活動です。転職活動ではエントリー(社内選考)、履歴書、書類選考、筆記試験、面接のような段階を踏みますが、どれも求職活動に認められます。

一方で「企業を検索する、企業の採用ページに登録する、企業に資料請求や問い合わせをする、企業担当者に話を聞く、転職サイトに登録する」などは、転職活動前の調査にあたるために求職活動とは認められません。

求人応募で求職活動になるもの
  • エントリー(社内選考)に応募する。
  • 履歴書を送付する。
  • 書類選考を受ける。
  • 筆記試験を受ける。
  • 面接を受ける。
求人応募で求職活動にならないもの
  • 企業を検索する。
  • 企業の採用ページに登録する。
  • 企業に資料請求や問い合わせをする。
  • 企業担当者に話を聞く。
  • 転職サイトに登録する。

また、就職の意思がないにも関わらず、求職活動の実績を得るために有名企業に応募して、不採用通知を受ける人もいます。わざと落ちるために履歴書を書く行為は、企業やハローワークに迷惑がかかるためにやめましょう。

チェック2

ハローワーク内の活動(相談・求職・講習)

ハローワーク内の活動も求職活動にカウントできます。最初の雇用保険説明会から始まり、ハローワークで求人情報を検索して、任意の求人に関する情報をハローワーク職員に相談することも実績になります。

この場合は企業に応募しなくても、ハローワークの職員に相談した時点で求職活動の実績にカウントされます。自分が興味がある求人が見つかったときは、その内容を職員に聞いてみましょう。

また、ハローワークでは「仕事先の探し方、履歴書の書き方、自己分析について、面接の心構え、転職のアドバイス」といったセミナーを随時開いており、これに参加することも求職活動の実績になります。

ハローワークで求職活動になるもの
  • ハローワークの職員に相談する。
  • ハローワークで求人情報に応募する。
  • ハローワークの講習を受ける。
ハローワークで求職活動にならないもの
  • 失業保険やその他雇用保険の手続きをする。
  • ハローワークに来所する。
  • ハローワークで求人情報を検索する。
チェック3

職業紹介業者(相談・紹介・説明会)

職業紹介業者とは人材紹介や転職仲介を行っている民間企業のことです。リクルートエージェントやdoda転職エージェント、パソナキャリアといった転職エージェントも職業紹介業者に該当します。

これらの職業紹介業者に相談したり、職業紹介業者が主催する転職フェアで企業と直接話をすることも求職活動の1つです。転職フェアでは参加証を貰うことが、求職活動の証拠になります。

また、独立行政法人、高齢・障害・求職者雇用支援機構、地方公共団体といった公的機関が行う職業相談、職業紹介、各種講習に参加した場合も、求職活動の実績として認められます。

チェック4

国家資格・民間資格・検定を受験する

資格や検定は合格しなくても受験をするのみで、求職活動の実績として認められます。本来スキルアップをしてから、一歩上を目指した就職活動をしたい人にはおすすめです。

ただし、資格や検定は就職活動の方向性に合った内容に限られます。例えば、不動産関連企業に勤めたい人が「危険物取扱者」の試験を受けても、実績にはカウントされません。

チェック5

公共職業訓練に応募する

公共職業訓練では営業事務、経理、ITビジネス、ウェブデザイナー、医療、介護職員、保育士、電気設備技術者、ネイリストなど、さまざまな職業に就くための訓練が無料で受けられます。

ハローワークの窓口でこの公共職業訓練に申し込むことが、1回の求職活動と認められます。また、そこで職員が「就職を希望する職種に必要」と判断すると、公共職業訓練に受講できます。

この公共職業訓練の受講中は、受講期間そのものが求職活動とみなされるため、その他の求職活動をしなくても失業保険が貰えます。失業認定日にはハローワークで求職活動の報告するのではなく、職業訓練先で手続きをします。

全9回ある求職活動の実例

全9回ある求職活動の実例

若年層の一部からは「転職前に準備期間がほしい」や「1年後に就職活動をしたい」といった要望も見られますが、失業保険は「すぐに就職したい人」の制度であるため、彼らは原則対象外になります。

しかしながら、実際には「就職活動をせずとも、求職活動の実績を作り、失業保険を受け取る」ことができます。個別の事情があるにせよ、意図的に求職活動を作り出すことで、正しく失業保険を貰えるわけです。

例えば、勤続1~9年の人が自己都合で退職した場合、失業保険を満額90日分得るためには計9回の求職活動をしなればなりません。その際にスムーズにできる書類選考や面接をしない求職活動の実例は以下のとおりです。

1

雇用保険説明会に参加する

初回の失業認定日までに必要な1回の求職活動は、雇用保険説明会に参加することで完了します。これは全員が受ける説明会であるため、特に問題ありません。ただし、一部のハローワークではカウントされないこともあります。

2

雇用保険説明会の就職希望アンケートに回答する

2回目の失業認定日までに3カ月間の給付制限があり、その期間に3回の求職活動が必要です。そのうち1回は初回の失業認定日で申請した「雇用保険説明会に参加する」を含めることができるため、実質2回になります。

次は雇用保険説明会のあとに配られた「就職希望アンケート」に回答します。このアンケートをハローワークの窓口に提出して、簡単な質疑応答を終えると求職活動の実績になります。

また、就職希望アンケートがなかった場合は、ハローワークの窓口にて「希望する職種の平均的な給与や待遇を教えてもらう、いくつかの求人情報のコピーを受け取る、講習会の日程を確認する」ことを求職活動とします。

3

ハローワークの講習会に参加する

ハローワークの講習会に参加することも求職活動の実績になります。テーマには「再就職準備セミナー」や「職業訓練説明会」などがあり、開催数は月1~4回以上、時間も45分間程度のため、スケジュールの都合も付きやすいです。

これで3カ月間の給付制限中の求職活動の実績が3回となりました。まずは1回分の失業保険が給付されます。

4

ハローワークの窓口で1回目の職業相談をする

ハローワークの窓口で職業相談をすることは、最もスムーズにできる求職活動です。ハローワークの端末でも求人情報は探せますが、ベテラン職員になるほど実績や実例を網羅的に知っており、企業情報については詳しいです。

その際はハローワークの端末では探せないような相談の仕方がポイントです。例えば「介護職を探していますが、この地域内にてなるべく高待遇で働きやすい会社を知りたいです」などと伝えましょう。

その結果、いくつかの企業を提案してくれます。ただし、そのままではその企業に連絡をして履歴書を送付する流れになるため、一旦「自宅に持ち帰って検討します」と述べて、職員に該当企業の求人情報を印刷してもらいます。

ここまでなら該当企業に本人の個人情報が伝わることはありませんし、その企業に連絡や申し込みをしなくても大丈夫です。これで雇用保険受給資格者証に職業相談の印を押してもらえて、求職活動が1回とカウントされます。

5

ハローワークの窓口で2回目の職業相談をする

失業保険では「職業相談1回=求職活動1回」とカウントされるため、日にちをずらして職業相談をする度に、求職活動の回数が増えていきます。ただし、職業相談の内容は記録されているため、毎回同じ質問では意味がありません。

過去には「引っ越す予定でその地域の求人を知りたいです」や「就職に役立つ職業訓練の予定を教えてください」と相談内容を変える人もいました。また、あえて2~3社に絞って、その企業のことを聞いてみることもありです。

6

民間業者の合同説明会に参加する

転職サイトや転職エージェントが主催する合同説明会も、1回の参加で1回の求職活動として認められます。隔週くらいで開かれているため、スケジュールも合いますし、複数回参加しても問題ありません。

ただし、ハローワークの職員によっては参加のみでは求職活動としては認めず、企業ブースで社員と話すことが必要な場合もあります。また、複数の企業ブースに行っても、求職活動のカウントは1回のみです。

また、その際は合同説明会に参加した証拠を残すためにも、受付で個人情報を記入してから参加証、もしくは参加証明書を受け取ります。今度はそれを失業認定日にハローワークに持参して、職員に確認してもらいましょう。

7

資格試験1回目を受験する

求職活動の1つとして資格試験を受験することも有効です。資格試験は合格しなくても構いません。また「資格試験1回=求職活動1回」にカウントされるため、求職活動を積み上げることもできます。

例えば、ウェブ系なら「ウェブデザイン技能検定3級」のように取得が容易であり、即日結果が得られる試験がおすすめです。

IT系ならWindowsやOfficeのスキルを証明できるMOS(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)です。全国に1,700カ所以上の試験会場があり、当日その場で直接申し込めます。試験の合否も試験直後に画面に表示されます。

8

資格試験2回目を受験する

どのような資格試験でも求職活動として認められるわけではありません。ハローワークによって「資格試験=求職活動」の基準は異なりますが、基本的には本人が就職したい職業に関わる試験内容であることが重要です。

一方でハローワークの職員も資格試験に明るいわけではありません。そのため、職員には「資格試験の内容と結果」や「資格試験を受けた目的」などにについての質問は受けることになります。

資格試験についての質問例
  • どこが主催していますか?
  • 受験費用はいくらですか?
  • どのような問題が出題されましたか?
  • この資格試験は即日結果が出ますか?
  • 就職活動に有利に働きますか?

先ほどの例にあったMOSはMicrosoftが主催するベンダー資格であるため、ハローワークの職員にはあまり知られていません。このような場合は特に質問を受けるため、転職に必要であることを主に、正しく回答できるようにします。

例えば「前の会社では国会資格である基本情報技術者試験に合格すると、報奨金として3万円が貰えました。今回のMOSもエキスパートレベルでは3万円が貰える同レベルの資格です」と答えると、職員も納得してくれます。

逆に国家資格や難関資格の受験であれば、認知度が高いためにあまり質問を受けないです。同じIT系なら応用情報技術者やオラクルマスタープラチナなどは就職活動にも有利に働きます。

就職や転職に役立つ有名な資格には、日商簿記検定試験、TOEIC、ITパスポート試験、基本情報技術者試験、ファイナンシャルプランナー技能検定、秘書検定などがあります。

9

職業相談や資格受験をする

あと1回は「ハローワークの窓口で3回目の相談をする、民間業者の合同説明会に参加する、資格試験3回目を受験する」などを選びます。ちなみに過去の事例では13回連続で職業相談をしても、求職活動として認められたため、そこまで厳しい判定はしていないです。

これで1回も履歴書や面接などの就職活動をせずに、失業保険を貰うため9個の求職活動の実績作りは完成しました。

注意点としては「失業保険の給付のみを目的とした求職活動は認められていない、スマホやネットのみの転職活動は認められない、求職活動の実績を作っても口頭でその目的を追求される場合がある」ことです。

また、1カ月に最低限必要な2回ではなく、4~5個の求職活動を実施すると、ハローワークの職員からはあまり質問を受けることなく、スムーズに失業認定申告書が受理されます。

失業認定申告書の求職活動の書き方

失業認定申告書

失業保険を貰うためには失業認定日にハローワークに行って、失業認定申告書に求職活動の内容は記述します。記載内容は「求職活動の方法、活動日、利用した期間の名称、求職活動の内容」で、特に難しいことはありません。

失業認定申告書の求職活動の書き方

ちなみに求職活動が必要な回数に達していない場合や求職活動の内容に問題があったときは、失業認定が不可となり、失業保険が支給されません。

ただ、病気や帰省で失業認定日に行けない人も含めて、失業認定日をずらして、失業保険の給付額を繰り越しすることができます。そのため、求職活動の回数が足りなかった人も失業認定日を後ろ倒ししてもらいましょう。

求職活動をした体験談や口コミ

長期の転職活動に失業保険は対象外
2017/09/11
30代 男性
静岡県 自動車ディーラー

これ以上転職で失敗したくないので、慎重に就職活動したいです。就職したいと思える会社を徹底的に調べたり、資格を取りながら1社ずつ集中して面接に臨みたいとも考えています。

そういう意味でも失業保険の1カ月に2度も求職活動をする仕組みは、長期的な転職スタイルにマッチしませんでした。そのため、私のように嘘でもいいから「求職活動の実績が欲しい」と思っている人たちは大勢います。

転職活動ができないと給付されない
2017/08/02
20代 女性
埼玉県 保険会社営業

就職はしたいですが、前職のストレスによって今は積極的な求職活動ができません。ただ、心療内科には抵抗がありますし、おそらくうつ病などの精神疾患には達していません。

そのため、失業保険は貰えないですし、傷病手当金の給付対象にもなりません。まずは就職活動をせずに職業訓練や資格試験を利用した求職活動をして、ゆっくりと自分を見つめなおしたいと思っています。

起業準備と再就職で迷っている段階
2017/07/01
20代 男性
岐阜県 銀行員

新しいビジネスで起業するために準備をしています。しかし、会社経営や自営業を始めた場合は収入の有無に問わず、準備を開始した段階を含み、失業保険の受給対象外になります。

したがって、失業保険の目的が害されないような、就職活動をしない求職活動の作り方が必要でした。実際にリスクヘッジとして、起業と再就職を並行しているため、そのように進めていきます。

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著作・制作など

中野貴利人
監修・執筆・編集
株式会社ネットピコ代表/フクポン編集長/副業プランナー。新卒で副業開始、26歳で法人化、11期目。副業関連の著書4冊。2児の父。過去の取材や講演はメディア掲載履歴で紹介。