楽天カードを解約した10個の理由!不正利用や強制退会のデメリット

中野貴利人
監修者中野貴利人
株式会社ネットピコ 代表
2023/10/01 更新本ページはプロモーションを含みます

楽天カードを解約した10個の理由!不正利用や強制退会のデメリット

顧客満足度第1位※1を11年連続で獲得している楽天カード。特にコストパフォーマンスが評価されています。

筆者も楽天カードを使っていますが、その一方で極度の不満を持って、楽天カードを解約しているユーザーもいました。元々楽天カードの愛用者だった人が解約にまでいたった経緯を伺いました。

楽天信者からアンチ楽天になった
失敗
解約
2017/01/07
30代 男性
会社役員

楽天プレミアムカードと楽天ビジネスカードを2年間所有していました。すべての支払いを楽天カードに集中して、常時5万ポイント以上はある状態でしたが、楽天のサービスに10個の不満があって解約に至りました。

ちなみに解約手続きは電話でしかできません。申し込みはウェブでスムーズにできても、解約は自動ガイダンスで番号を押して、その後繋がりにくいコールセンターにてオペレーターが対応します。

また、解約後もカード番号は1年間有効であり、与信を確認しない自動更新や継続利用の商品やサービスでは使えてしまいます。販売者側に登録してあるクレカの変更、もしくは停止手続きも行いましょう。

※1 公益財団法人日本生産性本部「2019年度JCSI(日本版顧客満足度指数)調査」

  1. 楽天より安い店がたくさんあった
  2. 第三者が40万円を不正利用した
  3. 数万ポイントが強制的に失効した
  4. No.1のサービスは楽天ではない

楽天より安い店がたくさんあった

1

楽天ポイントに集約すると損をする

クレジットカードのポイントを貯めるコツは、支払いを1カ所に集約することです。その点、楽天カードのポイント還元率は通常1%であり、楽天市場では最大7%、楽天トラベルなどでは常時5%の還元が受けられます。

しかし、このまま楽天グループを利用し続けることに違和感がありました。例えば、買い物はAmazonのほうが割安なことが多いです。Amazonは商品数が充実、商品の比較もしやすいですし、翌日配送なども便利です。

オークションでは楽天のラクマは使用しません。中古品を買うならメルカリのほうが商品数は多いですし、中古品を売るならヤフオク!のほうが高く売れます。電子書籍も楽天のKoboよりもKindleが読みやすいです。

旅行では楽天トラベルよりもホテルや旅館の直接予約のほうが安かったりします。国内旅行はるるぶトラベルやじゃらん、海外はH.I.S.やBooking.comといった多くの優良サービスがあります。

つまり、私たちが消費をする際、最もリーズナブルな商品を選びたいですが、楽天単体でそのニーズをまかなえるほどの魅力がないわけです。すべての選択肢を捨ててまで楽天で消費することがお得なはずがありません。

2

ユーザーをあえて誤解させる仕様

楽天市場は別に嫌いではありません。しかし、楽天市場を擁護しようにも時代錯誤な仕様が目立ってしまいます。例えば、商品ページは紙のチラシのようなデザインで、縦に長く、画像が重く、購入までに時間を浪費します。

配送日時と配送料は購入が確定するまで認識しにくいですし、購入が確定しないとわからない店舗も多々あります。翌日配送をアピールしていても、実際には2週間後に届いた経験もしました。

これは運営側のチェック体制が問題であり、楽天市場に登録している店舗のモラルも低下していると思いました。Amazonは配送日時や配送料が直感的に認識しやすいレイアウトであるため、そのような問題は限定的です。

楽天市場ではショッピングカートの下部に表示されているメールマガジンの購読チェックも不満です。油断するといつの間にか読みたくないメールマガジンに登録されており、配信されてきては解除する手間が発生します。

ポイント何倍もわかりにくいです。いつも5%付く人に「ポイント5倍セール」と表示されていたら、「5%のまま?10%になる?25%かも?」と誤解を招きます。実際には5%ですので、何倍ではなく何%が正しい表記です。

第三者が40万円を不正利用した

3

不正ログインで40万円使用される

海外旅行で1週間不在にして、帰国したときにメールを確認してみると、楽天市場から「注文内容ご確認」の連絡が来ていました。購入した商品は20万円の一眼レフと20万円のノートパソコンです。

まったく身に覚えがなく、楽天の購入履歴を確認してみると不正ログインされていました。メールアドレスや住所を変更され、登録済みのクレジットカードを利用して、楽天市場で合計40万円分の買い物されていました。

ただし、これは「IDをメールアドレスにしていた、パスワードは11文字だった、同じIDとパスワードを一部の別のサービスでも使っていた」という私個人の管理体制の不備も指摘できます。

しかし、楽天では不正ログインによる被害が以前から問題視されており、同様の被害が頻発していました。ネットで検索するだけでも「楽天で不正ログインされた」というブログがいくつもヒットします。

これには楽天のシステムに問題が潜んでいました。例えば、楽天には2段階認証が備わっていません。2段階認証とは通常とは異なる端末からログインをしたときに、自分のスマホにコードが送られて、認証する仕組みです。

GoogleやAmazonでは2段階認証があり、私もセキュリティを強化するために利用していますが、2017年3月時点でも楽天にはないわけです。

さらに楽天ではメールアドレスを変更したときに元のメールアドレスに連絡が来ず、スマホへのテキストメッセージも送られません。住所や電話番号の変更も通知されないため、個人情報の書き換えに気づかないです。

クレジットカードを利用するときもセキュリティが甘いです。せめて高額商品のときには、3Dセキュアで本人認証サービスをすれば、クレジットカードの不正利用は防げたはずです。

楽天で不正ログインした人たちにインタビューをしていたドキュメンタリでは、彼らは中国語を話していました。宛名は病院や歯科医院にしており、住所は集合住宅が多かったです。

私も今回の宛先は病院になっており、住所をGoogleマップで確認すると実際は古い団地でした。つまり、オーソドックスで組織的な犯罪行為であり、何度も繰り返されているわけです。

4

楽天カードのオペレーターの応対が雑

今回の不正ログインを楽天のコールセンターに伝達しても「不正ログインは確認することができず、不正利用はクレジットカード会社に確認してください」とのことでした。

そこで至急、楽天に登録していた楽天プレミアムカードとアメックスゴールドカードのコールセンターに連絡をしたところ、楽天プレミアムカードのオペレーターは手際が悪く、電話のかけ直しまで強いられました。

一方でアメックスゴールドカードのオペレーターは迅速であり、カードの無効手続きが即時行われて、すぐに新しいカードを郵送してくれることになりました。諸手続きがマニュアル化されており、話し方も丁寧です。

また、今回の不正利用が認められると、私の支払い分を取り消されて、金銭的負担が生じたときはクレジットカード会社がカバーしてくれます。

そこで楽天プレミアムカードのコールセンターに問い合わせたところ、不正利用が認められるまでに3回もやり取りをしました。電話で話すたびに「確認して折り返します」の繰り返しです。

一方でアメックスゴールドカードではカードの無効手続きの際に、不正利用の請求分も取り消してくれたため、二度手間にはなりませんでした。同じゴールドカードでも総合的なサービス力に差があることがわかります。

5

利用可能額が増額されない

それでも楽天グループの全サービスを利用し、楽天カードで決済して、ポイントを貯めていました。しかし、楽天カードで利用できる限度額に達してしまい、楽天カードが使えない期間が増えていきます。

楽天プレミアムカードの利用可能額は200万円であり、これには楽天ビジネスカードの利用可能額も含んでいます。支払い日は利用日の約2カ月先になるため、2カ月間で200万円を使うと限度額に達するシステムです。

個人では十分な金額ですが、法人としてはビジネスの内容にもよりますが、少なすぎます。私は個人と法人の支払いを併せていたために、何度も上限に達してしまい、楽天カードで決済ができない状況を経験しました。

そこで利用可能額の増額を何回も申請しましたが、数日後には落ちます。個人のスペックは年収1500万~2000万円、法人のスペックも資本金3000万円で設立以来9年連続黒字ですので、悪くないと思います。

それでも楽天カードとしては信用が足りないようです。その結果、私は何度も楽天カードのコールセンターに「4月1日と2日の利用分を事前に振り込みます」などと電話をして、クレジットカードの利用明細から削除しました。

これで利用可能額を増えますが、このように手間のかかる作業をしないと楽天カードが突然停止されて、数々の決済エラーが発生します。楽天Edyも一切使えず、再開するためには諸手続きを踏まないといけません。

通常、クレジットカードは利用実績に応じて、徐々に利用可能額の上限が上がっていくのですが、楽天カードでは毎月50万~100万円を支払い続けても、まったく相手にしてもらえませんでした。

数万ポイントが強制的に失効した

6

楽天アフィリエイトで会員資格が取り消し

楽天カードはポイントが貯まるスピードが速く、そのポイントを楽天グループのサービスで使える点がとても魅力的です。さらに私は楽天アフィリエイトを9年間利用していて、毎月数万ポイントが付与されてきました。

しかし、突然「楽天アフィリエイトのパートナー規約に違反する行為があったため、サービスの提供を中止します」とメールが届きました。

これは楽天アフィリエイトが使えないだけではなく、楽天会員を強制的に退会させられて、すべての楽天サービスが使えなくなるということです。その結果、楽天市場にログインすらもできなくなりました。

このメールにはURLが1つ記載されており、そのページに「ユーザーに誤解を与えるおそれのある内容」があるとの指摘です。

しかし、客観的にも誤解を招くような悪質な内容は存在しませんでした。仮にローカルルールである楽天アフィリエイトの規約に違反していたとしても、たった1ページを修正すれば済む問題です。

それを事前に通告せずに、しかも楽天アフィリエイトのみではなく、楽天会員を強制的に退会させることは、弱い立場の消費者を愚弄しているようにも思えます。

7

数万ポイントが失効される

楽天市場にログインできないため、買い物履歴も見られません。直接的な損害は貯まっていたであろう数万~十数万のポイントが失効したことですが、ログインできないためにいくら残っていたかもわかりません。

ただし、これに関しては個人的には小さいことです。もちろん、楽天アフィリエイトで付与された分だけではなく、楽天市場や楽天カードで買い物した分までも一括で削除されたことは道義的ではありません。

しかし、すでに消費者として気持ちが楽天から離れていたために、楽天ポイントに魅力がなくなっていました。

それに楽天アフィリエイトを撤去して、別のアフィリエイト広告に置き換えたところ、収入が7倍になりました。もちろん、過去にABテストもせずに、惰性で楽天アフィリエイトを利用し続けていたことは反省点です。

今回は「楽天アフィリエイトをやめる契機になった」と前向きに捉えて、今後は楽天アフィリエイトが「成果報酬率が低い、広告サイズが乏しい、融通が利かない」という稼ぎにくい構造であることを認識していきます。

8

Koboからすべての本が消える

楽天の電子書籍であるKoboも楽天会員を強制的に退会させられたことで、ライブラリからすべての本がなくなっていました。個人的にはビジネス書はKindle、マンガはKoboと分けていたため、マンガのみが読めません。

以前より電子書籍サービスが終了して、買った本が読めなくなるリスクは認識していましたが、Koboでそれが起こるとは想定外でした。

No.1のサービスは楽天ではない

9

楽天に将来性を感じられない

マーケティングリサーチを専門とするMMD研究所の2016年の調査レポートによると、最も利用したECサイトは「Amazonが76.9%、楽天市場が48.3%、Yahoo!ショッピングが18.7%」でした。

過去には楽天市場がシェア第1位でしたが、楽天市場は利用者離れが進んでしまい、Amazonに大差をつけられていることがわかります。実際に2017年3月時点では楽天グループの事業は落ち目とされています。

楽天市場は2016年1~6月期の売上は11%増でしたが、営業利益が前年同期で12%減であり、純利益も4%減でした。広告費などの販促費に予算をかけたために売上は増やせても、企業の収益構造が低下しているわけです。

決算発表でも今までは楽天市場の流通総額を公表していましたが、2015年からは楽天市場と楽天トラベルを合計して、公表するようになりました。市場関係者は「楽天市場の数値を隠すため」として酷評しています。

また、楽天は企業M&Aを繰り返していますが、買収した事業は減損が続きます。拡大の一途だった海外のネット通販事業でも、EUや東南アジアの国々から相次いで撤退しており、さらにそれらの業績を公表していません。

個人的にはこのような透明性のない企業スタイルに将来性が感じられなくなったことが、楽天プレミアムカードを解約する最大の要因になっています。

あと、楽天カードのデメリットにはカードのデザインがダサいという意見が目立ちます。楽天のロゴ、楽天ポイントのロゴ、楽天Edyのロゴが必ず印字されていて、ステータスとしても人気がありません。

一方、Amazonでは飛行空母による空中倉庫やドローンによる無人宅配、商品をワンプッシュで購入できるDash Buttonなどを創造しており、これからも革新的なアイデアを実現されるでしょう。

10

楽天縛りからの開放感が得られる

楽天のヘビーユーザーをやめてからは買い物が楽しくなりました。今まではどうしても「楽天のポイントを貯めるにはどうしたらいいか」という考えが先行していましたが、楽天至上主義はやめることにします。

結果、コスパに優れた購入先を選び、純粋に商品やサービスを比較できるようになりました。その際は個人では「Amazon Mastercard ゴールド」、法人では「EX Gold for Biz M」を使用しています。

券面Amazon Mastercard ゴールドEX Gold for Biz
名称Amazon Mastercard ゴールドEX Gold for Biz M
ブランドMaster CardMaster CardMaster Card
年会費1万0800円2160円
還元率1~2.5%0.5%
電子マネーGoogle Pay
Apple Pay
楽天ペイ
Google Pay
Apple Pay
楽天ペイ

Amazon Mastercard ゴールドの年会費は1万0800円ですが、マイ・ペイすリボに登録するだけで年会費が5400円割引になります。リボ払いの金額を上限に設定すれば、実質1回払いと変わりませんので、敷居は低いです。

ウェブ明細書サービスにすると、次年度から年会費が1080円割引になり、これらを併用すれば年会費は4320円にまで下がります。

ゴールドカードは全般的に「年会費の元が取れない」ことが懸念されますが、Amazon Mastercard ゴールドで実質的に支払う年会費は4320円であり、さらに年会費4900円のAmazonプライムが無料で付いてくるため、保有した時点で580円分も得しています。

年会費1万0800円-5400円-1080円-4900円=-580円

Amazonプライムは翌日配送や日時指定が使い放題、映画やテレビが見放題、100万曲以上が聴き放題です。さらに日用品や化粧品が最大10%OFFなどになります。

そもそもAmazon以外の利用では1%のポイント、リボ払いの設定をすると1.5%、Amazonで買い物をしたときは2.5%もポイントが付きます。さらにキャンペーンでポイントが最大10%にも増えることがあり、ポイントの増え方にも満足できるでしょう。

EX Gold for Biz Mは年会費2160円と還元率0.5%が決め手です。法人でこれだけの安い年会費と高い還元率を兼ね備えたカードはなかなかありません。上限も最大300万円であり、スマホ決済にも対応しています。

フク
フク
Amazonを使っている人なら、580円分もお得だね。
先生
先生
この割引率は日本独自だぬ。米国ではそこまで安くないだぬ。

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会社員向けの副業が学べる本

自由にはたらく 副業アイデア事典
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著作・制作

中野貴利人
株式会社ネットピコ 代表
本業はベンチャー企業のマーケター。副業は26歳で法人化し現在16期目。5冊目の著書「自由にはたらく 副業アイデア事典」を上梓。メディア掲載実績は日経、読売、朝日新聞など150回以上。2児の父。

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