1人暮らしの電気代の節約術33選!平均額の月5392円は節電でもっと下がる
- 1人暮らしの電気代は月平均5392円
- 1人暮らしの電気代が高い3つの理由
- エアコンの電気代節約5選
- 冷暖房機の電気代節約5選
- 冷蔵庫の電気代節約5選
- 調理家電の電気代節約2選
- 照明器具の電気代節約5選
- テレビの電気代節約2選
- 洗濯機や温水洗浄便座などの電気代節約8選
- 電力会社の変更による電気代節約1選
- 1人暮らしの電気代節約の体験談や口コミ
1人暮らしの電気代は月平均5392円
総務省の2017年の「家計調査」によると、電気料金の平均は1人世帯で月5392円、2人世帯で月9176円、3人世帯で月1万0485円でした。
地域別では2人以上の世帯の最安値は神戸市の月5326円、最高値は金沢市の月1万1094円となり、発電所の種類の影響で2.08倍の開きがあります。ガス代や水道代と同じく、ある程度の地域差が発生しています。
地域間の要因を除けば、電気料金が高くなる理由は主に「①エアコンをよく使う、②古い家電を使っている、③契約電流が大きい」の3つであり、詳細は次で解説します。
1人暮らしの電気代が高い3つの理由
エアコンをよく使う
資源エネルギー庁の2013年4月時点の「家庭の節電対策メニュー」によると、消費電力の割合は夏は「エアコンが58%、冷蔵庫が17%、照明が6%、テレビが5%、その他が14%」であり、上位3つで81%を占めました。
冬は暖房器具がエアコンの家庭は「エアコンが30%、冷蔵庫が11%、照明が13%、テレビが5%、その他が40%」、暖房器具がガスや石油の家庭は「冷蔵庫が16%、照明が19%、テレビが9%、その他が56%」になります。
つまり、室温調節をエアコンに頼ることで消費電力は著しく上がります。扇風機で空気を循環させたり、冬は着込むなどの工夫をしないと、電気代は高く付きます。また、照明やテレビのつけっぱなしなども浪費の原因です。
古い家電を使っている
家電の消費電力は毎年低減しており、2017年式は2007年より20%も省エネのタイプも売られています。そこでエアコン、冷蔵庫、照明といった消費電力が大きい家電から買い換えることが、節電につながります。
省エネを売りにしている日本製の家電は、各メーカーが競い合って毎年付加価値の高い製品が誕生しています。特に10~15年以上前の家電を使用の場合は、長期的な節約に向けて買い替えを検討したいです。
契約電流が大きい
電気の料金体系は主に基本料金、電力量料金、再エネ賦課金に分かれます。基本料金は契約電流で決まり、東京電力の場合は「20Aが561.6円、30Aが842.4円、40Aが1123.2円、50Aが1404円」です。
電気料金=基本料金+電力量料金+再エネ賦課金
電力量料金は使用量が増えるほど単価が上がります。東京電力の場合は「0~120kWhが19.52円/kWh、121~300kWhが26円/kWh、301kWh以上が30.02円/kWh」です。これに燃料費調整額の「0.69円×使用量」が足されます。
再エネ賦課金は「再生可能エネルギー発電促進賦課金」の略であり、太陽光や風力などの再生可能エネルギーを普及するために、私たちが負担するコストです。2024年10月時点では「2.9円×使用量」が徴収されます。
この中で契約電流は同時に使用する家電のアンペア数が少なければ、割安な契約を変更することができます。わが家のアンペアチェックでアンペア数の合計を確認して、適切な契約電流に切り替えましょう。
エアコンの電気代節約5選
電気料金を「1kWh=27円」に換算したときのエアコンの節電方法です。エアコンの電気代を工夫するには、夏場は「自宅から出掛ける、扇風機を併用する、夏用インナーを着る、接触冷感の寝具で寝る、シャワーを浴びる」があります。
また、冬場は着込むことができるため、わりと工夫しやすいです。冬用インナーはグンゼなどの肌着メーカーは性能が高く、さらに防寒したい人は登山用インナーがおすすめです。
節約法 | 1カ月の節電量 | 1カ月の節約額 |
---|---|---|
暖房は21℃ではなく20℃に下げる | 17.7kWh | 478円 |
暖房の時間を1時間短くする | 13.6kWh | 367円 |
冷房は27℃ではなく28℃に上げる | 10.1kWh | 273円 |
冷房の時間を1時間短くする | 6.3kWh | 170円 |
フィルターを月1回清掃する | 5.3kWh | 143円 |
情報取得日 2024年10月時点
冷暖房機の電気代節約5選
暖房器具は出掛ける20分前に電源を切っても、余熱で暖かい状態が続きます。エアコンなら月120円程度の節電になります。
節約法 | 1カ月の節電量 | 1カ月の節約額 |
---|---|---|
電気カーペットは強から中にする | 27kWh | 730円 |
電気カーペットを3畳用から2畳用に変える | 13kWh | 351円 |
こたつの温度を強から中にする | 7kWh | 189円 |
こたつ布団は上掛けと敷布団を両方使う | 4.8kWh | 130円 |
扇風機の風量は強弱を使い分ける | 1.1kWh | 30円 |
情報取得日 2024年10月時点
冷蔵庫の電気代節約5選
節約法 | 1カ月の節電量 | 1カ月の節約額 |
---|---|---|
設定温度を強から中にする | 5.1kWh | 138円 |
壁から適切な距離に設置する | 3.8kWh | 103円 |
詰め込みすぎを半分に減らす | 3.7kWh | 100円 |
開閉回数を半分に減らす | 0.9kWh | 24円 |
開けている時間を10秒減らす | 0.5kWh | 14円 |
情報取得日 2024年10月時点
調理家電の電気代節約2選
電子レンジの電気代とガスコンロのガス代を比較すると、全般的に電子レンジのほうが安いです。例えば、じゃがいもを100g茹でるとき、電子レンジは1.6円ですが、ガスコンロは4.7円もかかります。
炊飯器の保温は炊飯1回あたり7時間くらいが限度です。12時間経つようなら保温をやめて、1日に2回炊いたほうが約20%の節電になります。
いつでもお湯が出電気ポットより電子レンジや電気ケトルのほうがお得です。そのとき必要な分だけのお湯を沸かして、ステンレス製のマグカップで保温するだけで、月500円程度の節電になります。
節約法 | 1カ月の節電量 | 1カ月の節約額 |
---|---|---|
電気ポットに長時間保温しない | 18kWh | 486円 |
炊飯ジャーを使わないときはプラグを抜く | 3.8kWh | 103円 |
情報取得日 2024年10月時点
照明器具の電気代節約5選
LEDランプ、蛍光ランプ、白熱電球をそれぞれ1日5.5時間、合計4万時間点灯したときのコストパフォーマンスを比較してみます。計算式は「(4万時間÷寿命×製品価格)+(年間電気代×20年)」です。
LEDランプは寿命4万時間、価格1500円、電気代510円で1万1662円、蛍光ランプは寿命1万時間、価格1000円、電気代650円で1万7000円、白熱電球は寿命1000時間、価格100円、電気代2920円で6万2400円となり、LEDランプの圧勝でした。
節約法 | 1カ月の節電量 | 1カ月の節約額 |
---|---|---|
白熱電球からLEDランプに取り替える | 7.5kWh | 203円 |
白熱電球から蛍光ランプに取り替える | 7kWh | 189円 |
白熱電球の点灯を1時間短くする | 1.6kWh | 43円 |
蛍光ランプの点灯を1時間短くする | 0.4kWh | 11円 |
LEDランプの点灯を1時間短くする | 0.3kWh | 8円 |
情報取得日 2024年10月時点
テレビの電気代節約2選
テレビの明るさを最大から標準にすることで約24%の節電ができます。一方、音量は最大から最小にしても電気代はほとんど変わりません。
節約法 | 1カ月の節電量 | 1カ月の節約額 |
---|---|---|
画面の明るさを100%から50%に下げる | 2.3kWh | 62円 |
テレビを1時間消す | 1.4kWh | 38円 |
情報取得日 2024年10月時点
洗濯機・便座・掃除機などの電気代節約8選
1回の洗濯量を40%から80%に増やしたり、洗濯コースを標準からスピードに変えることで、電力量は30~50%削減できます。
新しいタイプの温水洗浄便座は待機電力を抑えていますが、古いタイプの温水洗浄便座では暖房を消すことで月300円程度の節電になります。その際は便座の上に専用の便座シートを貼って、便座の冷たさは防ぎましょう。
節約法 | 1カ月の節電量 | 1カ月の節約額 |
---|---|---|
洗濯機は使用回数を2回から1回に減らす | 0.5kWh | 14円 |
温水洗浄便座は使わないときにふたを閉める | 2.9kWh | 78円 |
温水洗浄便座の暖房の温度を中から弱にする | 2.2kWh | 59円 |
温水洗浄便座の洗浄水の温度を中から弱にする | 1.2kWh | 32円 |
掃除機はモップや雑巾がけと併用する | 1.4kWh | 38円 |
掃除機は部屋を片付けてからかける | 0.5kWh | 14円 |
パソコンの電源を1時間切る | 2.2kWh | 59円 |
パソコンの電源オプションを見直す | 1.1kWh | 30円 |
情報取得日 2024年10月時点
電力会社の変更による電気代節約1選
電力自由化で私たちは好きな電力会社を選べるようになりました。電力会社を変えても電気の質は変わらず、料金のみを安くできます。電力会社の変更手続きもスムーズであり、手軽に電気代を節約できる方法です。
私たちが電気を使うには「電気を作る、電気を送る、電気を売る」という3ステップが必要ですが、今まではそれらを電力会社が独占してきました。電力自由化では「電気を作る」と「電気を売る」を自由に選ぶことができます。
電気を使う=作る+送る+売る
今までは関東は東京電力、関西は関西電力、中部は中部電力など、北海道電力から沖縄電力まで国内10社の電力会社が地域別に電力事業を担ってきわけです。しかし、これでは競争原理が働かず、電気料金は高い状態が続きます。
そこで2016年にスタートした電力自由化によって、誰でも「電気を作る」と「電気を売る」ができるようになり、新規参入する企業がお得なプランやセット割引で顧客獲得を目指しています。
ちなみに「電気を送る」ことは自由化されていません。これが自由化されると新たな電柱や電線が必要になり、新規参入する企業にとってはコストが増えて、かなり非効率です。
そのため、発電と売電のみを自由化して、送電は地域の電力会社から電柱や電線を借りる仕組みです。また、送電も電力会社から経営を分離させて、中立的な独立機関に位置付けている地域もあります。
経済産業省が管理する小売電気事業の登録数は、2024年10月時点で637社あります。そのうち、実際に電力の小売りを開始している企業は200社程度あり、契約できるプラン数は3000以上に及びます。
ただし、電力会社や小売電気事業者はエリアごとに分割されており、関東エリアは50社程度、関西エリアや九州エリアは30社程度、それ以外のエリアは10社程度であるため、電力会社は絞りやすいです。
そこで地域別に電力会社の電気料金を比較してみました。ちなみに電気料金とは「基本料金=30~50Aなどのアンペア数」と「電力量料金=100kWhなどの使用量」の足し算です。
例えば、東京電力の「従量電灯B」プランを契約している場合、基本料金はアンペア数が40Aなら1144円、電力量料金は使用量が360kWhなら「26.48円×360kWh」となります。
1144円+(26.48円×360kWh)=1万0676円
平均値は1~2人世帯で「30~40A+平均月間使用量120kWh」、3~4世帯で「40~50A+平均月間使用量400kWh」程度です。従来は月額1万円、年額12万円の電気料金を支払っている世帯も、お得な電力会社に変更することで年間数千~1万円以上も割り引きされます。
1人暮らしの電気代節約の体験談や口コミ
5人家族
電化製品は使用しなくても、モニター表示、内蔵メモリと時計、リモコン受信など、待機のために電気が消費されています。その消費電力は全体の3~5%です。
そのため、特にテレビ、プリンター、ゲーム機、パソコン、炊飯器は待機電力が1W以上あるため、主電源をオフにしたり、プラグからコンセントを抜く、表示をオフにする節約が効果的です。
4人家族
節電タップはスイッチを押すことで電源を切れます。点灯しているランプで電源のONとOFFを確認できるため、寝る前と出掛ける前に切るようにし、待機電力による電気代を節約します。
節電タップは1000円未満で購入できて、年500円程度の節約ができるために1年くらいでもとが取れるでしょう。
また、旅行や長期で使用のない部屋がある場合は、節電タップではなく、そのエリアのブレーカーを落としたほうが簡単です。
1人暮らし
エコワットとはコンセントとプラグの間に接続することで、そのコンセントにつながっている電化製品の消費電力と電気代が表示される節電グッズです。
つまり、消費電力計であり、一般的に2000~3000円で売られています。やや誤差もありますが、それでもかなりの目安になり、子供と一緒にやることで節電意識も育ちます。
月1回電気代を請求される料金より、1秒ごとに電気代が上がっていくことを見ると、気になって自然と節約する習慣が身に付きます。
4人家族
電力消費量が群を抜いて大きいのがエアコンです。電気をつけっ放しでも、パソコンの電源を入れっ放しでも、エアコン1台が電気代を左右します。冷暖房の温度設定を1℃変えただけで約10%の節約になります。
ただし、5℃変えても50%の節約にはなりません。部屋の大きさにもよりますが、冷房の設定温度は27~28℃を目安にしましょう。
1人暮らし
温度ではなく稼働時間を短縮したほうが節約幅は大きいです。特に冬場に暖房を付けないことは効果的で、1日1時間だけでも年間1万円以上の差になったりもします。
これは夏場の外気温が30℃のときに冷房で室内を28℃にするより、冬場の外気温が5℃のときに暖房で室内を25℃にするほうが、温度差が大きいためです。そのため、私は肌着や厚着を温度調節しています。
夫婦2人
冷蔵庫に詰め過ぎない、乾燥機をなるべく使わない、電気ポットの容量は少なめにするなども効果的ですが、その家電の使用時間を短くすることが最も節電になります。
例えば、温水洗浄便座の温度を1番低くするなら、便座カバーをつけて電源を切りましょう。これで1日約10円の節約です。
1人暮らし
照明を1日1時間消灯しても年間300円の節約にもなりませんし、テレビを1時間つけっ放しにしても年間400円程度の効果です。小さなエコは面倒であるため、節電するならエアコンなど効果が高いところを優先したいです。
1人暮らし
アパートの契約アンペアが40Aだったために20Aまで下げました。これだけで月561.6円の節約です。電気料金の請求書に契約アンペアが記載されていますだけで、機器を交換してくれます。
しかし、契約アンペアを下げることで、頻繁にブレーカーが落ちるようになりました。夜に電子レンジとドライヤーを併用するだけでダメです。このような不便もあるため、先に電力量を計算することをおすすめします。
また、夜型の生活の方は夜間割引のほうがお得です。例えば、23~朝7時の電気使用が多い人は、夜間割引や時間帯割引のプランを契約します。夜間は約70%も割引され、逆に昼間は約30%増しになります。