1人暮らしのガス代の節約術16選!平均額の月3080円は節ガスでもっと下がる
- 1人暮らしのガス代は月平均3080円
- 1人暮らしのガス代が高い2つの理由
- 風呂・シャワーのガス代節約7選
- 炊事・キッチンのガス代節約6選
- 暖房器具のガス代節約3選
- 1人暮らしのガス代節約の体験談や口コミ
1人暮らしのガス代は月平均3080円
総務省の2017年の「家計調査」によると、ガス料金の平均は1人世帯で月3080円、2人世帯で月4285円、3人世帯で月5133円でした。
ガス料金は地域で差があります。ガスは水を温めるときに消費量が増えるため、寒い地域のほうがガス代が高いです。秋田市は月4618円、新潟市は月5133円、山形市は月5637円であり、札幌市などは暖房の燃料に灯油を使うために月3779円に下がります。逆に温暖な地域はガス代が安く、宮崎市は月2976円、大分市は月3411円、熊本市は月3472円です。
ただ、那覇市のように月3883円かかる地域もあります。この理由は都市ガスが普及していないためです。ガスにはガス管が整備された「都市ガス」とガスタンクを運ぶ「プロパンガス」があり、プロパンガスは人件費などの影響で2~3倍も割高です。沖縄県では都市ガスの普及率が10%未満であり、ガス代が高めになりました。
また、ガス事業者でも価格差が発生します。資源エネルギー庁の2013年7月時点の「ガス料金等の現状について」によると、ガスの月間使用量が55m³のとき、最低料金は85.4円、最大料金は316.1円であり、格差は3.7倍でした。
地域間の要因を除けば、ガス代が高くなる理由は主に「①お湯を出しっぱなしにしている、②温度が低い冬場にお湯をよく使う」の2つであり、詳細は次で解説します。
1人暮らしのガス代が高い2つの理由
お湯を出しっぱなしにしている
ガスはお湯を作るときに最も消費量が大きいです。ただ、ガス使用量の計算は少し複雑であり、水道からお湯を出す場合は「使用する水の量、そのときの水温、1m³あたりの熱量」を次の式に当てはめてみましょう。
ガス使用量=水量×(設定温度-水温)÷熱効率80%÷1万0750kcal
例えば、シャワーを1分間出したときのガス代を計算してみます。水道から出る水の量は「1分間=12L」が平均です。その12Lの水を水温15℃から40℃まで上げるなら「12×(40-15)÷0.8÷1万0750=0.034m³」となります。
これでガス使用量は0.034m³とわかりました。次にガス料金は契約しているガス会社の1m³あたりの単価をかけます。都市ガスの料金が「1m³=128円」の場合は「0.034m³×128円=4.47円」です。
つまり、シャワーを1分間出すとガス代は4.47円かかります。お湯を出しっぱなしをやめることが、節約に効果的であることがよくわかります。
温度が低い冬場にお湯をよく使う
冬は水道の水が冷えることでお湯を沸かすまでに時間がかかり、ガスの使用量が夏の3~4倍に増えます。東京都環境局の2014年時点の「家庭のエネルギー消費動向実態調査」によると、平均的なガス使用量は次のとおりです。
世帯構成 | 1月 | 5月 | 8月 |
---|---|---|---|
1人世帯 戸建 | 40m³ | 19m³ | 9m³ |
1人世帯 集合 | 28m³ | 14m³ | 7m³ |
2人世帯 戸建 | 74m³ | 34m³ | 17m³ |
2人世帯 集合 | 52m³ | 26m³ | 14m³ |
3人世帯 戸建 | 61m³ | 34m³ | 18m³ |
3人世帯 集合 | 69m³ | 36m³ | 19m³ |
4人世帯 戸建 | 99m³ | 55m³ | 27m³ |
4人世帯 集合 | 64m³ | 39m³ | 29m³ |
また、ガスの料金体系は基本料金と従量料金に分かれます。基本料金は使用量が増えるほど上がっていきます。東京ガスの場合は「0~20m³が745.2円、20~80m³が745.2円、80~200m³が745.2円」です。
逆に従量料金は使用量が増えるほど下がっていきます。東京ガスの場合は「0~20m³が142.66円/m³、20~80m³が128.08円/m³、80~200m³が125.92円/m³」です。
風呂・シャワーのガス代節約7選
節約法 | 1カ月の節約量 | 1カ月の節約額 |
---|---|---|
スイッチ付きシャワーヘッドを使う | 4.1m³ | 525円 |
保温性の高い風呂にする | 3m³ | 384円 |
風呂にふたをする | 1.5m³ | 192円 |
風呂を続けて入る | 1.1m³ | 141円 |
追い焚きを2回から1回に減らす | 1.1m³ | 141円 |
こまめにシャワーを開閉する | 1.1m³ | 141円 |
シャワーを1分短くする | 1.1m³ | 141円 |
情報取得日 2024年10月時点
上記のリストは水量が1分あたり12L、設定温度が40℃、水温が15℃、ガスは都市ガスで「1m³=128円」の単価で計算しています。また、ガス代は12Lのお湯を作るときは4.47円、12Lを1℃上げるときは0.18円としています。
冬場の風呂は放っておくとすぐに冷めてしまいます。風呂水200Lを3℃上昇させためには「200L÷12L×0.18円×3℃=9円」もかかるため、追い炊きをやめるだけで、1カ月で270円の節約ができます。
なるべく追い炊きしないように家族は短時間に連続してお風呂に入ったり、一緒に入るようにしましょう。入浴時間が開いてしまう場合は、湯船に熱を逃がさない湯船専用の保温シートをするようにします。
また、節約のために風呂を沸かさずにシャワーのみにする人もいます。浴槽が200Lの場合は水道代が48円、ガス代が74円のため、1日あたり122円得をします。ただし、冬場の体調管理には注意しましょう。
炊事・キッチンのガス代節約6選
節約法 | 1カ月の節約量 | 1カ月の節約額 |
---|---|---|
食洗機を利用する | 6.6m³ | 845円 |
煮物は落しぶたをする | 1.8m³ | 230円 |
1つの鍋で調理する | 0.8m³ | 102円 |
食器を洗う温度を40℃から38℃に下げる | 0.7m³ | 90円 |
鍋底から炎がはみ出ないようにする | 0.2m³ | 26円 |
大きな鍋で調理する | 0.1m³ | 13円 |
情報取得日 2024年10月時点
食器洗いでは設定温度を変えるだけでかなりの節約ができます。設定温度が40℃ならガス代は1分あたり4.47円かかりますし、食器洗いを20分間した場合は1日89円、1カ月で2670円も支払います。
これを水に変えることでガス代はかかりません。冷たい水では泡立ちや油切れが悪くなるため、フライパンの油やお皿の汚れは拭き取っておき、ゴム手袋をはめることで、冷たさと手荒れを防ぎます。
また、調理用ガステーブルは使用時間を短くすることも、単純に節約につながります。例えば、鍋は平たく大きい物、圧力鍋や土鍋などの保温性に優れた物であれば、加熱時間を短縮することができます。
お湯を沸かす際は底を拭いてからふたをして、火がはみ出ないように中火にすると早く沸きます。ゆで野菜は電子レンジで柔らかくしてから調理したり、ラップで包んで一緒に炊飯器で炊くと、ガスの調理時間が短くなります。
暖房器具のガス代節約3選
節約法 | 1カ月の節約量 | 1カ月の節約額 |
---|---|---|
床暖房はタイマー機能を使う | 3.9m³ | 499円 |
ガスファンヒーターの使用時間を1時間減らす | 1.1m³ | 140円 |
ガスファンヒーターの設定温度を21℃から20℃に下げる | 0.7m³ | 90円 |
情報取得日 2024年10月時点
ガスを使った暖房器具は単体ではシェアが低いですが、床暖房などでは電気を使ったエアコンよりもかなり経済的です。
ガス代の節約体験談や口コミ
4人家族
食器を手洗いすると、4人家族の場合の1回のガス代は約22円です。一方、食器洗い乾燥機だと約9円で済みます。1日2回、月60回とすれば780円もガス代が節約できます。水道代も同じくらい節約できるので、年間で合算すると1万8720円も得します。
食器洗い乾燥機は3万~8万円しますが、2年で元を取れて、食器を洗う手間もなくなるとすれば、購入をおすすめします。
夫婦2人
全般的に電気よりガスのほうが安いことも認識しておいて、損はありません。例えば、電気ポットで3Lのお湯を沸かすと約30円かかりますが、やかんなら約6円で済みます。
3人家族
追い焚きしない、シャワー時間短縮、風呂の蓋をするを組み合わせても、年間1万円以上の節約になります。特にシャワーの出し放しはNGです。45℃のお湯で1分間シャワーを止めると、ガス代だけで年間2000円以上も下がります。