経験ゼロから副業オンライン日本語教師で稼ぐ方法!英語ができなくても大丈夫

中野貴利人
監修者中野貴利人
株式会社ネットピコ 代表
2021/11/20 更新本ページはプロモーションを含みます

経験ゼロから副業オンライン日本語教師で稼ぐ方法!英語ができなくても大丈夫

元々はテレビ局関係の会社で、事務員として働いていたはるさん。

教員経験はゼロでしたが、一念発起して通信大学に通い、日本語教師の資格を取得。2017年からオンライン日本語教師の副業をスタートさせました。

はるさん曰く、「人生何が起きるかわかりません。副業をやっていて本当に良かったと思っています」とのこと。そう思うに至った理由とは?オンライン日本語教師の始め方と、気になる収入について伺いました。

教員スキル0の状態からオンライン日本語教師に!
プロ
副業
2020/12/29
はるさん
女性 大阪府
オンライン日本語教師歴3年

会社員として働きながら、通信大学に通い、2年かけて日本語教師の資格を取得。2017年から「カフェトーク」や「italki(アイトーキ)」などの習い事マッチングサービスを利用して、オンライン日本語教師の副業をスタート。3年の教師歴で、レッスン数は2000回以上、副業収入は300万円を超えます。

はるさんのYouTube「オンライン日本語教師はる」
はるさんのサイト「【副業×在宅】フリーランス日本語教師で収入を得る」

  1. 日本語教師を始めたきっかけ
  2. 副業でオンライン日本語教師をスタート
  3. 日本語教師の資格を取る3つの方法
  4. 必須アイテムは3つ
  5. 人気教師になるための秘訣
  6. オンライン日本語教師のメリット・デメリット

日本語教師を始めたきっかけ

テレビ局関係の会社で事務員として働いていたはるさん。オンライン日本語教師の仕事をはじめて意識したのは、英会話のレッスンを受けているときだったと言います。

「今から5年前、英会話のオンラインレッスンを受けているときに、ふと『この逆で、オンラインでできる日本語教師の仕事もあるのかな?』と思ったのがきっかけです。それまでは日本語教師という仕事をまったく知らなかったので、どうしたら日本語教師になれるのかを調べるところから始まりました」

元々、海外の文化や、外国人とのコミュニケーションに興味があったはるさん。日本語を教える副業なら、収入を得ながら外国人との交流もできて一石二鳥と、オンライン日本語教師の道を模索し始めます。

オンライン日本語教師の道を模索する

日本語教師になるには、そのための資格が必要だと知ったはるさんは、会社員を続けながら、通信制大学に編入することを決意します。

「副業でオンライン日本語教師をするのに、必ずしも資格が必要というわけではありません。ただ私の場合は、資格と一緒に学歴もほしかったのと、副業でしっかり稼ぎたかったので、通信制大学に通うことを選びました」

副業でオンライン日本語教師をスタート

2年後、日本語教師の資格を取得し、大学を卒業したはるさん。さっそく、オンライン日本語教師の副業を始めます。

はるさんが利用しているのは、カフェトークitalki(アイトーキ)Preply(プレプリ―)などの、習い事マッチングサービス。日本語教師として登録すると、日本語を学びたい生徒さんから予約が入り、レッスンをするという流れです。

カフェトーク

「登録方法は、習い事マッチングサービスによって異なります。1分程度の自己紹介ビデオを撮って、審査してもらうところもあれば、Skypeで顔合わせをするところもあります」

登録完了後は、レッスン可能なスケジュールを公開し、生徒さんからの予約が入るのを待ちます。1レッスン30~60分、レッスン料は500~2000円程ですが、報酬が支払われる際は、習い事マッチングサービスの運営会社に15~40%の手数料※1を支払わなければなりません。

「習い事マッチングサービスではレッスン料を自分で決めます。資格の有無や経験によって違いますが、1番安くて30分500~800円くらいでしょうか。私も最初は800円くらいからスタートしました。それから回数を重ねるごとに徐々に値上げしていき、今は30分1000円~という感じです」

また、報酬はプラットフォームによって、円ベースとドルベースがあります。

「カフェトークは日本の銀行口座に円で振り込まれますが、italkiやPreplyは、PayPalにドルで振り込まれます。ドルベースの場合、為替によって金額が変動するので、注意が必要です」

はるさんは仕事が終わって19時半頃帰宅し、夕食を済ませたら21時~深夜0時までがレッスン時間。これを平日の週5日、さらに空いている日があれば土日もやっていたというから驚きです。

「たしかに大変でしたが、外国の方に日本語を教えるのが楽しくて、半分は趣味みたいになっていました。とはいえ、土日に8時間ぶっ通しでレッスンした日はさすがにしんどかったです(笑)」

副業収入は、レッスンが少ない月は約5万円、レッスンが多い月は約10万円。

「働いた時間だけ、ちゃんとお金が入ってくる」ことに、はるさんはやりがいを感じます。

「日本語教師をはじめてみて知ったのは、日本語を学びたい外国人は意外と多いということ。母親が日本人、奥さんが日本人だから勉強したいという人もいれば、給料の高い日系の会社に入りたいという生徒さんもいたり。国際弁護士さんが趣味で勉強してるとか、スキルをもっと上げたいという通訳さんもいます。一つ言えるのは、皆さん日本が好きだということです」

ところが、副業スタートから3カ月後、予期せぬ出来事がはるさんに起こります。
事情があり、勤めていた会社を急きょ辞めることになったのです。

「本当は会社員を続けながら、オンライン日本語教師の副業をするはずだったのが、いきなり予想外の展開でした。人生、何が起きるかわかりません」

その後、約1年間は、オンライン日本語教師中心の生活に。昨年の夏からは本業として新たにアパレル事業を開始。再び、オンライン日本語教師を副業とする生活が始まりました。

※1 運営会社やレッスン数による

日本語教師の資格を取る3つの方法

日本語教師の資格についてはるさんに解説していただきます。

「プラットフォームで日本語を教える場合、日本語教師の資格がなくてもできますが、資格があったほうが有利なのは確かです。日本語教師の資格を取る方法は、大きく分けて3つあります」

日本語教師の資格を取る方法は大きく分けて3つ

1

日本語教師養成講座420時間コース

「日本語教師の資格を取得している多くの方が、このコースを修了しています。外国人へのレッスン実習ができるのが最大のメリットです」

メリット
  • 実践を学べる
  • 修了すれば必ず資格を取得できる
  • 就職サポートが受けられる
デメリット
  • 学費が高い(約40万~50万円)
  • 修了するまでに半年から1年ほどかかる
2

日本語教育能力検定に合格する

「独学で資格が取りたい人は、この検定に合格する方法が良いと思います。ただし、独学の場合も試験用の問題集だけで合格するのは難しいと思います。通信講座を受講するなど、10万円くらいはかかると思ったほうがいいです」

メリット
  • 費用が安い
  • 独学でも合格できる
  • 最短で合格できる可能性がある
デメリット
  • 年に1回しか試験がない(毎年10月)
  • 合格率が約20~25%のみ
  • 実践練習ができない
3

大学や大学院で学ぶ

「私は、学歴と資格の両方が欲しかったので、大学を選択しましたが、時間もお金もかかります。日本語教師の資格だけがほしい方にはおすすめしません」

大学で資格を取得する

メリット
  • 単位を取れば、資格が必ず取得できる
  • 学歴も取得できる
デメリット
  • 学費が高い
  • 時間がかかる(2~4年)
  • 実践練習ができない

「日本語教師資格にかかる費用が、オンライン日本語教師になるための初期費用と言えます。私の場合は、通信大学の学費が1年約30万円×2年、これにスクーリングの交通費や宿泊費などを合わせて、合計70万~80万円が初期費用としてかかりました」

しかし、外国人に語学を教えるとなると、日本語教師の資格だけでなく、英語の能力も必要になってくるのでは?

「英語は話せなくても大丈夫です。生徒さんの中には、『英語が話せない先生のほうがいい』と、あえて指名してくることもあります。ただ、多くの生徒さんは英語が話せるので、話せたほうが有利なのは間違いないです。また、日本語をゼロから学ぶ初心者の生徒さんの場合は、英語が堪能な講師のレッスンを希望する人が多いです」

はるさん自身、あまり英語が得意ではないそうですが、チャットツールを使えば、コミュニケーションには困らないとのこと。

「試しに受けてみた、英語応対能力検定の結果は『C』でした。そんな私でも、外国人の生徒さんにレッスンできているので、英語があまり上手ではない人も安心してください!」

英語応対能力検定の結果は「C」

無事、日本語教師の資格を取得したら、カフェトークやitalkiなどの習い事マッチングサービスに日本語教師として登録したり、オンライン授業がある日本語学校・スクールの求人募集に応募することができます。

italki

必須アイテムは3つ

オンライン日本語教師をするうえで、用意しておくべき必須アイテムはあるのでしょうか?

「必須なのは、パソコンと通信環境。それから私はマイク付きのヘッドセットを使っています。なくても大丈夫ですが、聞こえやすいので便利です。基本的にはこの3つがあればOK。あとは、レッスンで使う教材ですね。何を使うかは先生によって違います」

はるさんは、カードを手作りしたり、イラストを書いてレッスンに臨むこともあります。

「生徒さんによって日本語レベルやレッスン内容は異なるため、個人に合わせて準備が必要です。使うテキストは自由ですが、よく使うのは『みんなの日本語』というテキスト。日本語学校でよく使われているものです」

みんなの日本語

しかし、どれだけ準備を重ねても、生徒さんから飛び出す難解な質問に、頭を悩ませることもしばしば。

「上級者の生徒さんから難しい漢字の読み方を聞かれて、『なんだこれ!?』となることもあります。あと『箸』と『橋』のイントネーションの違いを聞かれて一瞬わからなくなったり。かと思えば、初心者の生徒さんでも『めっちゃ』みたいなフランクな口語表現を知ってたりするので、レッスンのたびに新しい発見があります」

人気教師になるための秘訣

現在、固定の生徒さんが10人いるという、人気教師のはるさん。しかし、初回のレッスンは「ほとんど記憶にない」というくらい緊張したそう。

「相手は台湾の女の子で、レッスン内容は日本語のフリートークだったのですが、何を話したらいいかわからず、頭が真っ白に。自由に話すことがこんなに難しいとは思いませんでした」

それからも、レッスンをするたびに打ちのめされる日々。生徒さんに言いたいことが伝わらず「What?」「I don't understand」「‥‥(沈黙)」と返され、何度も挫折しそうになったとか。

しかし、録画した自分のレッスンを見てその都度改善し、日本語の教え方について研究を重ねた結果、少しずつレッスンが楽しいと思えるように。やがて、予約が途切れず入るようになったと言います。

「緊張せずにレッスンができるようになったと感じるまで、私は50回以上かかりました。それでもまだまだ勉強が必要で、今も修行中の身です」

オンライン日本語教師は、「とにかく実践あるのみ!」とはるさん。より多くの予約を受け付けるためにも、スケジュールはできるだけオープンにするのがコツだそうです。

「レッスン可能日が多い先生ほど、自分の都合に合わせて予約しやすいからか、予約が多く入っているイメージですね。あと、紹介ビデオを使用するサイトの場合、ビデオの出来も人気を左右するようです。自分をPRするためでもあるので、個性を出すためにもこだわったほうがいいと思います」

オンライン日本語教師のメリット・デメリット

最後にはるさんに、オンライン日本語教師のメリットとデメリットをお聞きしました。

まずはデメリットから。

「日本語教師になるまでに、それなりの時間とお金がかかること。教師になってもずっと勉強し続けないといけないので、学びが好きな人じゃないと難しいかもしれません。また、長時間レッスンを続けると目、耳、喉への疲労感もすごいので、体力仕事な面もあります」

自宅でできる副業で、時給1000円以上というと割りがいいように聞こえるかもしれませんが、レッスン準備などの労力を考えると安すぎると思う人もいるかもしれないと、はるさん。

しかし、そうしたデメリットを上回るメリットがオンライン日本語教師にはあると言います。

「在宅で、自分のペースで仕事ができて、働いた分ちゃんとお金になるのは、大きなメリットです。私のように外国文化に興味がある人には、なお向いていると思います。そして、何よりやりがいのある仕事だということ。生徒さんから『はる先生の授業楽しい!』と言われたり、リピートの指名をもらうと、本当に嬉しいです。もっと頑張って良いレッスンをしようというモチベーションになります」

また、はるさんは、会社を辞めたときをこう振り返ります。

「もし副業をしていなかったら、いきなり無収入になっているところでした。たとえ月5万円でも、収入があるのとないのとでは、まったく違います。ギリギリのタイミングでしたが、副業を始めていて本当によかったです」

こうした自身の経験から、はるさんは副業でオンライン日本語教師を続けつつ、今後は情報発信者としての活動にも力を入れていきたいと語ります。

より多くの人にオンライン日本語教師の仕事を知ってほしいと、ブログやtwitter、YouTubeをスタート。さらに、オンライン日本語教師になるまでをまとめたKindle本も現在執筆中と、発信者としても精力的に活動中です。

「副業としてのオンライン日本語教師に関する情報は、まだまだ少ないと感じています。日本語教師の副業をしてみたいなと思った人の力になれるよう、ブログやYouTube発信をもっと頑張っていきたいです」

情報発信者としても精力的に活動中

取材・文 / 中村未来

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著作・制作

中野貴利人
株式会社ネットピコ 代表
本業はベンチャー企業のマーケター。副業は26歳で法人化し現在16期目。5冊目の著書「自由にはたらく 副業アイデア事典」を上梓。メディア掲載実績は日経、読売、朝日新聞など150回以上。2児の父。

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