賃貸併用住宅で実現!6000万円超の新築マイホームにタダで暮らす充実ライフ

中野貴利人
監修中野貴利人
2020/04/30 更新

賃貸併用住宅で実現!6000万円超の新築マイホームにタダで暮らす充実ライフ

土地や建物を購入し、人に貸して家賃収入を得る「不動産投資」。その一形態として知られる「賃貸併用住宅」の建設に夫婦で取り組み、6000万円超の新築マイホームにタダで住む生活を実現したのが、システムエンジニアとして働くなっくさん、33歳(2020年4月時点)です。

場所は東京西部。住宅ローンを使ってフルローンが叶い自己資金は必要なし。家賃収入によってローン返済を賄えるので毎月の支払いもなし。そんな賃貸併用住宅をどのようにして手に入れたのか。山あり谷ありだったという成功ヒストリーを聞きました。

自己資金0円&返済額0円で新築に住む
プロ
副業
2020/04/22
なっくさん
33歳 男性 東京都
賃貸併用住宅歴1年

6000万円超の新築マイホームに無料で住むことを実践。賃貸併用住宅を自己資金0円で建築し、家賃収入で毎月の返済額も0円にする。さらにFXや輸入ビジネスでも稼ぐ副業のプロ。

なっくさんのブログ「僕と妻の賃貸併用体験記」

  1. 賃貸併用住宅に取り組む経緯
  2. 手順① 土地探しからスタート
  3. 手順② 建設業者と金融機関を探す
  4. 手順③ ついに賃貸併用住宅が完成
  5. 手順④ 入居者確保に大苦戦
  6. 土地・建物・ローン・収支を公開
  7. 賃貸併用住宅のメリット・デメリット
  8. 成功のコツはシミュレーション
  9. 新たに投資と副業の柱を作る

賃貸併用住宅に取り組む経緯

賃貸併用住宅のなっくさん

もともと不動産投資に興味があったというなっくさん。父親がワンルームマンションを5~6戸所有して家賃収入を得ていた影響から、大学時代にはすでに大家業への憧れを抱いていました。

ただ、社会人になってしばらくは仕事に専念。その後、本格的にやってみようと思い立ったのは、結婚して多忙な毎日を過ごすようになってからだと言います。

「朝6時台に出社し、夜21時や22時まで働くことが多く、睡眠を除くと家で過ごせるのは3~4時間ほどしかありませんでした。妻のほうが先に仕事から戻り、2人で食べる晩御飯を楽しみに待ってくれていたので、歯がゆさがどんどん増して‥‥。僕の人生最大の目標は妻に幸せな人生を送ってもらうことです。そのために妻と一緒にいられる時間を増やすのと、いずれ会社を辞める第一歩として不動産投資をやる決意をしたんです」

当時は2LDKの賃貸アパートに住み、家賃9万5000円。家計の中でもっとも負担の重い住居費を削減できれば、もっと貯金のペースを上げられのではないか‥‥。そんな思いと不動産投資がつながり、自宅と賃貸を兼ね備える賃貸併用住宅に目をつけます。

「当初は中古の安い戸建てを購入することも考えました。しかし中古とはいえそこそこ価格が高く、住宅ローンを組んでも住居費は賃貸住まいと同等レベルにしか抑えられない。対して、賃貸併用住宅なら家賃収入のおかげ住居費を格段に減らせて、ゼロにすることも可能です。また、住宅ローン返済後は収益を生んでくれるのが魅力でしたね」

こうして2018年の年明けから、賃貸併用住宅の建設に向けて踏み出したのです。

手順① 土地探しからスタート

なっくさんはまず、奥さんに賃貸併用住宅を建てたい思いを打ち明けます。真面目な性格の奥さんは投資とはまったく無縁。不動産投資に対して抵抗感を持っているのではないかと多少の不安があったそうですが、それは取り越し苦労だったとか。

「僕が不動産投資の書籍を片っ端から購入し、熱心に読んで勉強している姿を見ていたのでしょう。妻は反対することなく僕の願いを受け入れ、賃貸併用住宅のセミナーに一緒に参加することを快諾してくれました。そして、講師の説明を2人して聞き、『やってみたら』と背中を押してくれたんです」

不動産投資の書籍

俄然やる気になったなっくさんは、土地探しから行動を開始。住み慣れた東京西部付近を候補地として、帰宅後に「アットホーム」や「スーモ」などの不動産サイトをチェックする日々を送ります。

「賃貸併用住宅は自宅部分を建物全体の床面積の50%以上とする決まりがあるんです。例えば、1階を自宅、2階の2部屋を賃貸、という感じ。収益性を高めるにはある程度広い敷地面積を必要とし、建てられる建物を左右する建ぺい率や容積率にも目を配らなければなりません。セミナーで教えてもらった計算式をもとに、収支をトントンにできる物件を建てられることを条件に土地を探しました」

しかし、土地探しは難航します。条件に合うものがなかなか見つからなかったのです。1カ月、3カ月、半年と月日は経過。思うようにいかず悶々としていたある日、毎月ポストに投函される1枚のチラシが幸運をもたらします。

そのチラシは市の広報誌。目にとどまったのは「公売の保留地を売ります」という案内でした。保留地とは、土地区画整理事業において費用を捻出するなどの目的で販売される土地のことを指します。

不動産公売のチラシ

「この保留地が条件にマッチした土地だったんです。敷地面積156㎡で価格3300万円。建ぺい率、容積率は希望する賃貸の間取りと収益を確保できるものでした」

それ以前にネットで目にした土地は敷地面積120㎡前後で価格3000万円台後半のものが中心。保留地の土地は掘り出しものだったわけです。

「保留地は一般の宅地と違って不動産会社を介さずに販売されるため、仲介手数料がかかりません。その分、安く買えるのでラッキーでしたね」

手順② 建設業者と金融機関を探す

信頼できる建設業者を探す

次に賃貸併用住宅の建設を依頼する業者探しに挑みます。選択肢のひとつはハウスメーカー。しかし、費用が高いことと、型どおりの住宅の造りになりがちなことを嫌い、ハウスメーカーは対象外に。

「ターゲットにしたのは工務店です。夫婦共通の願いとして、自然素材をふんだんに使ったマイホームを建てたいと考えていました。自分たちのいくつかのこだわりを形にしてもらうには、工務店のほうが適していたんです」

自然素材をウリにする工務店をネットでリサーチしたところ、意外に多く存在するのを発見。資料請求を行い、いくつか気になった工務店の住宅見学会を2人で訪れます。一方で住宅相談の窓口でもいくつか工務店を紹介してもらい、面談を重ねます。

「そうした活動により、自分たちのこだわりを低価格で実現してくれて、信頼できそうな工務店に巡り合うことができました」

融資を受ける金融機関を探す

土地、工務店が決まり、融資を受ける金融機関探しへ。賃貸併用住宅の利点は低金利の住宅ローンを使えることですが、ここで思わぬ壁が立ちはだかります。

「保留地の場合、融資を受けられる金融機関が限られてしまうんです。市で契約を結ぶ銀行のみとされ、低金利が魅力のネット銀行は一切NGでした」

加えて、なっくさんはオーバーローンを希望。すなわち土地と建物の価格に諸経費をプラスした額の融資を望んでいたため、さらに狭き門となりました。

最初は住宅ローンのコンサルタントサービスに頼るもうまくいかず、その後銀行に直接電話して反応を探る作戦にシフト。2人で電話ヒアリングをし、融資が見込めそうだと思ったら相談に行くというやり方です。

「僕は電話が苦手なのと、慣れない作業に緊張しっぱなしでしたけど、その分、妻が頑張ってくれて、ローンの仮審査申し込みに2つの銀行を訪問することになりました。必要な資料を揃え、当日は2人とも有給休暇を取って臨んだ結果、有利な条件を引き出せた某銀行の仮審査を通過。その後の本審査も通過し、手数料の負担だけで済むフルローンが叶い夫婦でほっとしたのを記憶しています」

早速、工務店に手付金を支払い、いよいよ賃貸併用住宅の建設工事開始です。ときは2018年12月。これでもう安心と思ったのですが、そうはいきませんでした。銀行探しに多くの時間を費やして着工が遅れたことが、のちに悲劇を生むことになってしまうのです。

手順③ ついに賃貸併用住宅が完成

2019年に入り、工事は着々と進んでいきます。建物は2階建て。自宅は1階に設け、2LDKで72㎡。賃貸は2階に2世帯、1LDKで36㎡(ロフト付)のスペースが2つです。

「賃貸の入居者は子どものいないDINKsを想定し、1LDKの間取りと広さにこだわりました。周辺の賃貸には1LDKが少ないため、競争力になると判断したんです」

建設が進む中、入居者の募集や物件の管理などを任せる管理会社も決定。そして2019年4月、念願の完成となりました。

外壁はガルバリウムと呼ばれる鋼板を使用。金属の質感を鮮やかなブルーの色調が引き立たせ、洗練された外観を演出しています。

賃貸併用住宅の外観

賃貸は1LDKの広々空間に、装備が充実しています。キッチンは3つのコンロに、DINKsには嬉しい食洗器が備え付け。浴室乾燥機能、温水洗浄便座、テレビモニターフォンなどは当たり前。そのほか、宅配ボックスがあったり、インターネット無料など申し分なしです。

賃貸のリビング

  • 賃貸の3口コンロ
  • 賃貸の食洗機
  • 賃貸のキッチン
  • 賃貸のバスルーム
  • 賃貸のトイレ
  • 賃貸のロフト
スライドで写真を閲覧できます

自宅も2LDKの広々空間と充実装備は同じ。加えて当初からこだわった、自然素材がふんだんに使われています。リビングダイニング、寝室兼書斎、未来の子ども部屋などの床はすべて無垢が用いられ、室内にたくさんの木の棚、壁紙は卵の殻の入ったものなど、心安らぐマイホームに。

自宅のリビング

  • 自宅の寝室兼書斎
  • 自宅の子ども部屋
  • 自宅のキッチン
  • 自宅のウォークインクローゼット
  • 自宅の壁紙
  • 自宅の玄関
スライドで写真を閲覧できます

「できあがった賃貸併用住宅を2人で隅々まで見学し、写真を何枚も撮影しました。僕も妻も大満足でした」

手順④ 入居者確保に大苦戦

しかし、嬉しいことばかりではありません。先にふれた着工の遅れで建物の完成も1カ月遅れとなり、再び大きな壁が立ちはだかります。

「当初は2019年3月の完成を予定していました。引っ越しシーズンで賃貸の入居者が見込めるからです。それが4月の完成となったため、タイミングを逸してしまったわけです」

実際、3月には管理会社に多数の問い合わせがあったものの、未完成ということで見送られてしまったとか。

「4月に完成してからは逆に問い合わせが減り、入居者がなかなか見つからなくて‥‥」

賃貸併用住宅で新しい暮らしを始めるも、賃貸の部屋は空室のまま。どこか落ち着かない日々を過ごすことになります。

「結局、5月に1部屋、7月に残り1部屋が決まり、満室に。やっと安心できました」

以降、入居者は住み続け満室を維持し、現在に至ります。

土地・建物・ローン・収支を公開

ここで土地、建物、ローン、収支の情報を詳しく見てみましょう。最終的には毎月の収支が+2万円になっています。

土地数値
面積156㎡
価格3339万円
建蔽率50%
容積率100%
建物数値
延床面積144.70㎡
価格2952万円
自宅2LDK(72㎡)
賃貸2世帯
1LDK(36㎡)+ロフト9㎡
家賃8万5000円
うち管理費3000円
別途駐車場9000円
ローン数値
総額6200万円
夫ローン土地代100%
建物代50%
妻ローン建物代50%
収支数値
返済期間35年
金利0.5%(固定3年)
月返済16万8000円
月家賃収入17万円
月駐車場収入9000円
月収支+1万1000円

賃貸併用住宅のメリット・デメリット

夫婦で協力し、さまざまな問題を乗り越えてきたなっくさん。経験を踏まえ、賃貸併用住宅の1番の魅力はどんな点でしょうか?

「やはり新築のマイホームに『タダ』で住めることだと思います。家賃収入でローン返済を賄えて住居費の負担がないため、生活にかなり余裕が生まれているので。前に住んでいた賃貸アパートで考えると、家賃分の9万5000円を丸々得している計算です。給料をそれだけ増やすのは容易ではなく、1年2年では絶対に無理ですからね」

反対にデメリットは?

「上に入居者の方が住んでいるので、自宅では大きな声を出さないようにするなど、多少気を遣っています。マイナス面はそれくらいでしょうか。ただ、わが家の場合はもともと騒がしい夫婦ではないので、デメリットには感じていません」

成功のコツはシミュレーション

では、成功のポイントは何だったのか。なっくさんは事前に徹底して行ったシミュレーションを挙げます。

「家賃収入とローン返済の収支が希望の条件に合うかはもちろん、仮に賃貸の部屋がすべて空室になったとしてローン返済は可能か、将来子どもができて自分だけの稼ぎになってもローン返済は可能かなど、さまざまなシミュレーションを実行しました。計算して問題なければ安全・安心の賃貸運営ができます」

収支・条件・土地のシミュレーション

金銭のシミュレーションだけに限りません。土地の立地についてもシミュレーションを行い、安全・安心の度合いを図ったそうです。

「僕たちが購入した土地は多摩モノレールの某駅が最寄り駅になります。この立地の良し悪しを見極める際には、過去10年の多摩モノレールの沿線駅の乗降客数を調べました。結果、最寄り駅の乗降客数が順調に伸びていたことから、長期的に賃貸需要が望めると判断して買うことを決めたんです」

新たに投資と副業の柱を作る

賃貸併用住宅の成功は、不動産とは別の投資や副業の成功を生むことにもなりました。浮いた住居費を貯金にまわすだけでなく、投資や副業の資金に充当。投資はFX(外国為替証拠金取引)に取り組んでいます。

「以前からFXをやっていたんですが、勉強代にお金をかけられたり、トレードにつぎ込める余裕資金が多くなったこともあって、安定して勝ち続けられるようになりました。いまのところ、月3~4回のスイングトレードで月収30万円程度の稼ぎになっています」

副業は物販に挑戦。フリマアプリのメルカリを使い、輸入した商品の転売を行っているそうです。

「妻も副業に関心を持つようになりました。賃貸併用住宅を経験したことで考え方が柔軟になり、自分も取り組んでみたいと言っています」

給料のほかに収入の柱を複数持ち始めたなっくさん。複数の収入の柱が安定したら、会社を辞めて時間に縛られない自由な生活を送る計画を立てています。夢の実現はそう遠くないのかもしれません。

夢と計画を語る

取材・文 / 百瀬康司

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著作・制作

中野貴利人
監修・編集
新卒から10種類以上の副業を経験。26歳で法人化、現在12期目、副業関連の著書4冊。2児の父。取材履歴はこちら

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