カーシェアの副業とは? 個人に1日単位で車を貸すビジネスで1日平均3000~1万円
カーシェアの副業とは?
カーシェアでは使わないマイカーを必要とする人に貸し出して収入を得ます。マイカーを貸すことで車の大家になれる感覚です。
従来のカーシェアリングとは「企業が車を提供して、複数の人でシェアをする」といった仕組みが一般的でした。しかし、現在は「車を貸したい個人」と「車を借りたい個人」が気軽に貸し借りできるようになっています。
例えば、休日しか乗らない車を平日に貸すことで副収入が得られます。個人間のカーシェアを仲介するサービスに自分の車を登録することで、レンタカーの希望者からオーナーである私たちにオファーが届きます。
この個人間(C2C)で何かをシェアするサービスは急速に広がっており、カーシェアだけではなく、バイクや自転車、部屋、駐車場の時間貸し、高級バッグやジュエリーなども人気です。
1日レンタルで3000~1万円が相場
1日数千円を週末に3日間貸して1万円
車の大きさやスペックによって、貸し出し金額は異なりますが、平均的には1日3000~1万円で車を貸すことになります。この価格は自分で決められるため、高級外車などであれば1日数万円で貸し出すことも可能です。
貸し出し期間はファミリー向けなら1日ではなく、2泊3日も多いです。仮に1回6000円のファミリーカーを2泊3日で月4回貸すと、1カ月7万2000円に達します。本人が働かずにこの金額を手にできることはお得に感じます。
6000円×2泊3日×4回=1カ月7万2000円
マイカーはまったく乗っていなくても「駐車場代、メンテナンス費、車検代、税金」などが取られてしまう負債であるため、この遊休資産を賢く活用する意味でもカーシェアは役に立ちます。
借り手とのやりとりが労働時間となる
カーシェアに労働時間は不要ですが、借り手とやり取りをする事務処理が発生するため、これが実質的な労働時間になります。
具体的には「最初に貸し出す車を出品する、借り手からのオファーを確認する、条件が合えば承諾を返す、借り手と約束した日時に車を貸す」という流れです。オークションに商品を出品して、落札を待つときと似ています。
また、マイカーの出品料は全般的に無料であり、借り手との取引が成約したときに落札価格の5%や10%をカーシェア仲介サービスに支払うシステムが一般的です。
副業でカーシェアを始める手順
カーシェアを始める利用動機としては「自家用車を使わない時間に貸し出すことで収入を得たい」がほとんどです。
車を持っている人は男性のイメージが強いですが、カーシェアでは家族の車を主婦がやり取りして、収入を得るケースもよく見られます。このカーシェアを副業にするまでの流れは次の通りです。
- Anyca(エニカ)、カフォレ、グリーンポットなどのカーシェア仲介サービスに貸し手として会員登録をします。
- 貸し出し価格や条件を決めて、マイカーを出品します。
- 車を借りたい人からリクエストが来るまで待ちます。
- リクエストが来て、条件が合う場合は取引が成立します。
- 借り手と車の受け渡し方法や貸し出し時間などを決めます。
- 借り手と決めた場所にて、車を貸し出します。
- 後日、カーシェア代が入金されます。
借り手としては「日常的には電車などの公共交通機関で十分だけど、旅行するときは車が欠かせない」や「デートで高級車を借りたいけれど、レンタカーのわナンバーは避けたい」などといった多様なニーズが存在します。
車種 | タイプ | 貸し出し価格 |
---|---|---|
アルファード トヨタ | ミニバン | 7000円 |
エルグランド 日産 | ミニバン | 5500円 |
インテグラ ホンダ | セダン | 6000円 |
Sクラス メルセデス・ベンツ | セダン | 2万8000円 |
ガヤルドスパイダー ランボルギーニ | オープン | 12万円 |
情報取得日 2024年10月時点
Anyca
大手のAnycaにはさまざまな車種が登録されていますが、比較的にファミリーカーであるミニバンの需要が高めです。トヨタのアルファードなどであれば、1日5000円以上の収入になることもあります。
カーシェアの副業でよくある質問
──カーシェアは月3万円程度でならそこまで難しい作業もなく、初心者でも始めやすいように思いました。
何かコツを得たり、稼ぐために勉強をしなければいけないわけではありません。そういう意味では初心者でも参入しやすいでしょう。
あとは自分がどのくらい車を使っているかだと思います。例えば、土日のみ車を使用する人であれば、1カ月のうち20日ほどはその車にまったく価値が見い出せない状態であり、もったいないとさえ感じます。
それを少しのやり取りで現金に変えられるのであれば、個人的にはカーシェアは忙しい会社員や主婦に向いている副業だと思います。
──カーシェアは誰にでもできる副業でしょうか?
カーシェアの副業は好みが分かれます。車を貸すこと自体に抵抗もありますし、他人がハンドルや座席を使うことを嫌がる人もいます。私は毎回しっかり清掃しているため、そこまで気になりません。
むしろ、借り手に車を心地よく使ってもらうために、貸し出す前に外装の汚れをきれいに拭き取って、車内も掃除機でかなり清掃します。
もちろん、事前にガソリンも満タンにしたり、ブレーキオイルの交換回数も通常よりも頻繁に交換します。この心配りを良しとする人はカーシェアを続けられると思います。
──貸した車を毎回清掃すると借り手の満足度も上がりそうです。それによってリピーターも付きますか?
手間がかかる作業は着実にリピーターを増やします。清掃や衛生面もその1つです。カーシェアはその地域ごとに顧客が存在しており、基本的には近隣の住民たちが借りにきます。
そこで1度でも満足していただけると、その人がリピーターになって定期的にカーシェアを申し込んでくれる可能性が高まります。逆に1度不快な思いをさせてしまうと既存客を減らすばかりです。
──カーシェアは法律上は何も問題ありませんか?
道路運送法第80条にて、自家用車を有料で貸し出すビジネスは、レンタカー事業(自家用自動車有償貸渡事業)に該当するため、国土交通大臣の許可を受けなければならないことになっています。
ただし、例えば大手のAnycaでは所有者と使用者の間で一時的に「共同使用契約」を結ぶことにしています。つまり「この車は共同で使用するために貸し借りには該当しない」との解釈です。
カーシェアに限らず、シェアビジネスではこういった類の規制法対応を、運営会社が実施しているため、いずれにしても私たちオーナーは過度に心配する必要はありません。
──初めてのカーシェアで不安や失敗などはありましたか?
確かに最初に知らない人に車を貸すことは心配ではありましたが、特にトラブルもありません。今では自分のしっかりメンテナンスした車を存分に使ってほしいという気持ちです。
カーシェアの副業まとめ
総合 | 3.7 |
---|---|
評価 | |
収入 | 1日3000~1万円 |
時間 | 1日~ |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
元手0円
|
カーシェアの体験談や口コミ
カーシェア歴7カ月
私は大学生ですが、親が持っている車を貸すことにしました。平日は誰も乗らないため、時間のある私がカーシェアの借り手とやり取りをして、月に何度も貸しています。
もちろん、親に相談して使用権をもらっていますし、カーシェアで得られた収入の50%はきちんと親に渡しています。
カーシェア歴10カ月
元々スイスやドイツなどのヨーロッパでは、1940年代から個人間のカーシェアが浸透していますし、自動車販売台数で世界1位の中国と2位のアメリカでも、類似モデルのサービスが急拡大している状況です。
日本ではマイカー所持率が高いために、カーシェアのニーズが控えめでしたが、1999年に環境対策の1つとして自治体主導でカーシェアがスタートしました。そのため、当初は主にエコカーの貸し出しが多く、個人間というより企業間取引が中心です。
その後、2009年に個人間のカーシェアを仲介する企業が多く出てきましたが、違法性の問題などが原因で普及にいたりませんでした。
しかし、現在はスマホとアプリのおかげで、さまざまな個人間取引をすることが一般的になり、法整備の普及も伴って、個人間におけるカーシェアの市場環境が整っています。
カーシェア歴1年
貸した車が事故を起こしました。もちろん、貸し手である私に責任が向かうことはありませんが、事故処理のやり取りや保険会社への連絡、修理などかなり手間と時間がかかったことを覚えています。
ほとんどの借り手は日常的に車を運転していない人であるため、金額的に損はしなくても、事故で最悪愛車がなくなるリスクは想定しておきたいです。