電力会社を変えると電気代が節約できる!地域別にお得な電力会社を比較

中野貴利人
監修中野貴利人
2020/06/18 更新

電力会社を変えると電気代が節約できる!地域別にお得な電力会社を比較

  1. 電力会社の変更で電気代がお得になる
  2. 地域別のおすすめの電力会社
  3. よくある質問と回答

電力会社の変更で電気代がお得になる

電力自由化で私たちは好きな電力会社を選べるようになりました。電力会社を変えても電気の質は変わらず、料金のみを安くできます。電力会社の変更手続きもスムーズであり、手軽に電気代を節約できる方法です。

私たちが電気を使うには「電気を作る、電気を送る、電気を売る」という3ステップが必要ですが、今まではそれらを電力会社が独占してきました。電力自由化では「電気を作る」と「電気を売る」を自由に選ぶことができます。

電気を使う=作る+送る+売る

今までは関東は東京電力、関西は関西電力、中部は中部電力など、北海道電力から沖縄電力まで国内10社の電力会社が地域別に電力事業を担ってきわけです。しかし、これでは競争原理が働かず、電気料金は高い状態が続きます。

そこで2016年にスタートした電力自由化によって、誰でも「電気を作る」と「電気を売る」ができるようになり、新規参入する企業がお得なプランやセット割引で顧客獲得を目指しています。

ちなみに「電気を送る」ことは自由化されていません。これが自由化されると新たな電柱や電線が必要になり、新規参入する企業にとってはコストが増えて、かなり非効率です。

そのため、発電と売電のみを自由化して、送電は地域の電力会社から電柱や電線を借りる仕組みです。また、送電も電力会社から経営を分離させて、中立的な独立機関に位置付けている地域もあります。

フク
フク
電気を作って売ることが自由になると、何が起こるの?
先生
先生
競争原理が働いて、価格が安くなるだぬ。

地域別のおすすめの電力会社

経済産業省が管理する小売電気事業の登録数は、2020年1月時点で637社あります。そのうち、実際に電力の小売りを開始している企業は200社程度あり、契約できるプラン数は3000以上に及びます。

ただし、電力会社や小売電気事業者はエリアごとに分割されており、関東エリアは50社程度、関西エリアや九州エリアは30社程度、それ以外のエリアは10社程度であるため、電力会社は絞りやすいです。

そこで地域別に電力会社の電気料金を比較してみました。ちなみに電気料金とは「基本料金=30~50Aなどのアンペア数」と「電力量料金=100kWhなどの使用量」の足し算です。

例えば、東京電力の「従量電灯B」プランを契約している場合、基本料金はアンペア数が40Aなら1144円、電力量料金は使用量が360kWhなら「26.48円×360kWh」となります。

1144円+(26.48円×360kWh)=1万0676円

平均値は1~2人世帯で「30~40A+平均月間使用量120kWh」、3~4世帯で「40~50A+平均月間使用量400kWh」程度です。従来は月額1万円、年額12万円の電気料金を支払っている世帯も、お得な電力会社に変更することで年間数千~1万円以上も割り引きされます。

北海道

北海道エリアの電気料金は「基本料金+電力量料金」の組み合わせです。ほとんどの電力会社が北海道電力の「従量電灯B」よりも安い料金設定となっています。

電力会社30A40A50A
北海道電力
従量電灯B
1023円1364円1705円
Looopでんき
0円0円0円
エイチ・アイ・エス
北海道かにプラン
1619.75円
エネワンでんき
北海道エリア
1282.12円1602.63円1923.16円
電力会社0~120kWh120-300kWh300kWh以上
北海道電力
従量電灯B
23.98円30.27円33.99円
Looopでんき29.5円29.5円29.5円
エイチ・アイ・エス
北海道かにプラン
22.78円28.77円32.30円
エネワンでんき
北海道エリア
22.53円28.45円31.94円

情報取得日 2020年1月時点

関東

関東エリアの電気料金は「基本料金+電力量料金」の組み合わせです。ほとんどの電力会社が東京電力の「従量電灯B」よりも安い料金設定となっています。

電力会社30A40A50A
東京電力
従量電灯B
858円1144円1430円
Looopでんき
0円0円0円
ENEOSでんき858円1144円1430円
エイチ・アイ・エス
H.I.Sのでんき
800.28円1067.04円1333.8円
東京ガス
ずっとも電気
858円1144円1430円
電力会社0~120kWh120-300kWh300kWh以上
東京電力
従量電灯B
19.88円26.48円30.57円
Looopでんき26.4円26.4円26.4円
ENEOSでんき19.88円24.54円26.22円
エイチ・アイ・エス
H.I.Sのでんき
18.46円24.62円28.44円
東京ガス
ずっとも電気
23.67円23.88円26.41円

情報取得日 2020年1月時点

Looopでんきは基本料金が唯一0円であり、電力量料金は一律26.4円とわかりやすいことが特徴です。節約できる金額が大きいこともあり、4年間で低圧契約件数が20万件を超えました。24時間ウェブから申し込みができます。

Looopでんき

ENEOSでんきは東京電力より年間1万円以上も割引になります。ENEOSカードの支払いで3%ポイント還元、2年以上の利用でさらに電気料金が割引、ガソリンや灯油なども割引など、特典も豊富です。

ENEOSでんき

フク
フク
電気代は下がらないけど、別で割引される企業もあるよね。
先生
先生
携帯料金やガソリンなどもお得になるだぬ。

関西

関西エリアの電気料金は「基本料金+電力量料金」の組み合わせです。ほとんどの電力会社が関西電力の「従量電灯A」よりも安い料金設定となっています。

電力会社30A40A50A
関西電力
従量電灯A
341.02円341.02円341.02円
Looopでんき
0円0円0円
エイチ・アイ・エス
H.I.Sのでんき
327.65円327.65円327.65円
大阪ガス285円285円285円
電力会社15~120kWh120-300kWh300kWh以上
関西電力
従量電灯A
20.32円25.80円29.29円
Looopでんき22.4円22.4円22.4円
エイチ・アイ・エス
H.I.Sのでんき
19.76円23.83円27.25円
大阪ガス20.31円24.9円27.83円

情報取得日 2020年1月時点

関西エリアは関東エリアよりも割引率が高いです。例えば、東京電力エナジーパートナーは年間割引額が2万円以上、1000円でTポイントが5ポイント貰え、ウェブ申し込みでさらに割引されます。

東京電力エナジーパートナー

ソフトバンクはさらに携帯料金が3000円割り引かれます。KDDIは電気料金の割引はほとんどなく、年間割引額は携帯料金とのセット割の金額です。

ソフトバンク

中部

中部エリアの電気料金は「基本料金+電力量料金」の組み合わせです。ほとんどの電力会社が中部電力の「従量電灯B」よりも安い料金設定となっています。

電力会社30A40A50A
中部電力
従量電灯B
858円1144円1430円
Looopでんき
0円0円0円
エイチ・アイ・エス
しゃちほこプラン
800.28円1067.04円1333.8円
エネワンでんき
中部エリア
825円1100円1375円
電力会社0~120kWh120-300kWh300kWh以上
中部電力
従量電灯B
21.07円25.54円28.49円
Looopでんき26.4円26.4円26.4円
エイチ・アイ・エス
しゃちほこプラン
19.65円23.83円26.58円
エネワンでんき
中部エリア
21.07円24.01円25.36円

情報取得日 2020年1月時点

中部電力ミライズ(カテエネ)は従来の中部電力とは異なり、電気販売に特化した中部電力のグループ会社です。年間割引額が約5000円、2020年1月時点で会員数200万人を突破し、中部電力ミライズのカエテネポイントも貯まります。

中部電力ミライズ(カテエネ)

九州

九州エリアの電気料金は「基本料金+電力量料金」の組み合わせです。ほとんどの電力会社が九州電力の「従量電灯B」よりも安い料金設定となっています。

電力会社30A40A50A
九州電力
従量電灯B
891円1188円1485円
Looopでんき
0円0円0円
エイチ・アイ・エス-円1410.75円
エネワンでんき
九州エリア
858円1144円1430円
電力会社0~120kWh120-300kWh300kWh以上
九州電力
従量電灯B
従量電灯B
17.46円23.06円26.06円
Looopでんき23.4円23.4円23.4円
エイチ・アイ・エス16.58円21.90円24.75円
エネワンでんき
九州エリア
17.45円22.35円23.71円

情報取得日 2020年1月時点

KDDIはポイントが最大5%貯まり、節電できるアプリも人気、クーポンも付いてきます。エイチ・アイ・エスは誰でも5%オフ、キャンペーンも豊富で旅行もお得になります。

KDDI

よくある質問と回答

──電力が自由化されても、電気料金は東京電力や関西電力といった地域の電力会社が最も安いと思われていますが、実際はそうではありません。なぜ、携帯電話会社や鉄道会社など新規参入してきた企業のほうが安いのでしょうか?

今まではエリアごとに1社しか電力会社がありませんでしたが、電力自由化で多くの企業が参入してきました。彼らは主に電力と別の商品をセットで販売しており、その際に割引することで価格競争が発生しています。

電力事業は発電所や送電網、売電システムなどの初期コストに加え、メンテナンス費用なども膨大にかかります。さらに電気は利益がかなり薄い商品であるため、多く売ることでしかビジネスが成り立ちません。

そのような厳しい市場であるにもかかわらず、携帯電話会社などがこぞって参入する理由は、新規顧客と既存客を囲い込みたいからです。

例えば、電力会社をソフトバンクに変えた人の100%が、携帯電話や固定電話をソフトバンクと契約しています。これはソフトバンクを使っている人しか、電力会社をソフトバンクに指定できないためです。

今まで携帯電話でソフトバンクを使っていない新規顧客は、携帯電話をドコモなどからソフトバンクに切り替えるかもしれませんし、既存客も電力会社をソフトバンクに変えると、携帯電話と電力でセット割引が適用されます。

逆に携帯電話を「ソフトバンクからドコモに変えたい」と思っても、すでに電力会社をソフトバンクに指定しているため、切り替えを手間に感じて、解約を躊躇する抑止効果もあります。

つまり、異業種が電力事業に参入する理由は、電力事業そのもので利益を出すよりも現在の主力事業を強固にするという別目的があったりもします。

これは「新規事業者は別事業があるために値下げできる」とも言い換えられます。もちろん、このようなセット販売できる企業とは別に、発電コストを抑えて、純粋に電力を小売りする新規事業者もいます。

──電力会社を変更する手続きはスムーズにできますか?屋外工事やメーターの取り換え、前の電力会社への解約などを含めて時間がかかるイメージがあります。

申し込みはウェブや電話ですべて完結します。新しい電力会社が今までの電力会社への解約手続きを代行してくれます。

電気メーターをスマートメーターに変更する屋外工事がありますが、設置の手配も自動的ですし、不在でも対応してくれます。ちなみに料金も無料であり、それ以外の手続きや工事はありません。

──電力会社によっては電気の質が悪くて、停電する可能性はありますか?

流れてくる電気に質の違いはありません。なぜなら電気を送る送電網は、各社共通で既存の電力会社が建設した電柱や電線を借りているためです。この電線の中に種類の異なる電気を流すことはできません。

また、電力会社の発電所が停電などのトラブルを起こしても、別の電力会社から自動的に電気を借りられるシステムになっています。仮に契約中の電力会社が倒産しても同じシステムが働くために、いきなり停電してしまうことはありません。

──電力会社のデメリットや注意点はありますか?

引っ越し時は手続きが必要です。今まではエリアごとの電力会社が一括管理していたため、引っ越し直後から電気が使えて、あとで支払い手続きを申請するだけでしたが、次回からは引っ越しの数日前には契約しないと、引っ越し当日にまだ電気が届いていないこともありえます。

──東京電力が電力自由化により、競合他社よりも不利な状況にあると聞きました。

東京電力だけではなく、北海道電力から沖縄電力まで既存の電力会社10社は、基本的には電力事業しか収入源がありません。そのため、他の商品やサービスの収入源を割引に回せず、セット割なども提供できないです。

しかも、採算の合わない過疎地や離島にまで電力を運んでいます。利幅が少ない単身世帯や高齢世帯にも滞りなく電力を供給するといった社会的責務があるため、一部のエリアの電気を止めるわけにもいかないです。

それらの追加コストはそのエリアに住んでいる住民だけではなく、契約者全員で負担しているため、どうしても既存の電力会社は全体的なコストが電気料金に上乗せされてしまいます。

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著作・制作

中野貴利人
監修・編集
新卒から10種類以上の副業を経験。26歳で株式会社ネットピコ設立、12期目。著書4冊、2児の父、取材履歴はこちら

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