ワイン投資の副業とは?著名人おすすめの国内有名ファンドが破綻して人気急降下
- ワイン投資の副業とは?
- 年1~15%償還率とワインが貰える
- 副業でワイン投資を始める手順
- ワインファンド破綻で1人700万円損失した事件
- ワイン投資の副業でよくある質問
- ワイン投資の副業まとめ
- ワイン投資の体験談や口コミ
ワイン投資の副業とは?
株と同じ投資ファンドの一種である
投資ファンドとは多数の出資者から資金を集めて、運営会社がその資金でビジネスを始めたり、商品の買い付けなどをする機関です。その結果、得られた利益の一部が出資者への配当として支払われます。
投資対象が株式や債券のときは商品ファンド、未公開株のときはベンチャーファンド、映画製作やアートのときは現物ファンドなどと分類されます。今回のワイン投資は現物ファンドの一種です。
投資したお金がワインになるフロー
投資ファンドを決めるときに「出資者の資金で商品を運用している」のみではなく、最低限、投資ファンドが商品を買い付けるときの現金と物品の流れや組織図は把握したほうが安心できます。
特に大規模なワイン投資ファンドの場合は、ワイン造りとワイン販売に多数の人物が関係します。そのすべてに投資家の資金が流れますので、一連の工程は理解しましょう。
- 出資者の出資金が匿名組合に集約されます。
- 匿名組合がファンド会社に資金を預けます。
- ファンド会社が輸出業者に指示を出します。
- 輸出業者は仲買人からワインを買います。
- 仲買人は生産者にワインの代金を収めます。
出資者が出資したマネーは、匿名組合を経由して、ワインファンドを運営するファンド会社の資金となります。その資金を売買交渉や銘柄選別で業務提携している輸出業者(ネゴシアン)に渡して、業務の指示を出します。
輸出業者は例えば、フランスのプリムール市場で仲買人(クルティエ)からボルドーをまとめて買い付けます。クリティエに渡った代金はワインを生産する生産者(シャトー)に支払われます。
資金の流れをまとめると「出資者、匿名組合、ファンド会社、輸出業者、仲買人、生産者」となります。どの工程でも信用できる人物に託す必要がありますが、中でも有能な輸出業者との業務提携が不可欠です。
ワインファンドにとっては銘柄選びが投資のリターンを左右します。そのため、現地でワインを試飲して、人気銘柄はその年の完成度、それ以外は品質の向上やポテンシャルを選別できるネゴシアンが必要になるわけです。
年1~15%償還率とワインが貰える
小規模なワイン投資は年1~3%の償還率
ワインファンドは規模で大別できます。生産者が資金を募集する小口のワインファンドは、投資額が1口数万~数十万円で、リターンは年1%程度、それに加えて1口あたり年1~2本のワインが貰えます。
例えば、越後ワインファンド、下北ワインファンド、秩父ルージュワインファンドなど、国内にはいくつも小規模なワインファンドがあり、これらに私たちが個別に投資していきます。
大規模なワイン投資は年1~15%が目安
生産者、仲買人、輸出業者、卸業者、販売者などが絡む大口のワインファンドは1口数百万円単位で投資します。リターンは年数%、過去には15%になったこともあり、数年間の利益が元本以上になることも期待できます。
逆にワインの原材料であるぶどうが不作だったり、予想よりも出来が悪くて販売価格が下がるとリターンが減少します。ワイン投資は元本保証ではないため、ある程度の損失が発生することもあります。
副業でワイン投資を始める手順
欧州では一般的なワインファンドですが、日本国内における購入窓口は限定的です。ただ、ワインファンドはクラウドファンディングによる募集が定期的にあり、現在は手軽に購入できるようにもなりました。
- 小規模ではセキュリテなどのクラウドファンディングによるワインファンドが始めやすいです。
- 大規模では欧州のワインファンドに直接申し込みます。
- ワインファンドではないですが、SBI証券などは多数の投資ファンドを揃えています。
- 会員登録するとウェブ上で出資の手続きが完結できます。
- その場合は必要書類に記入し、指定口座へ送金することで、申し込みが完了します。
- 後日、契約成立のと顧客番号の案内、契約締結時交付書面が届きます。
- また、ワイン投資ではクローズドのファンドを個別に探したり、知人から紹介してもらうケースもあります。
新聞や雑誌で取り上げられたりする大手のワインファンドでさえ、国内の証券会社や金融機関ではなかなか取り扱っていません。ワインファンドの公式サイトで申し込みをする流れが一般的です。
ワインファンド破綻で1人700万円損失した事件
2001年創業の人気ワインファンドは年7~16%の含み益
2001年より国内大手のワインファンドだったヴァンネット(VIN-NET)では、ワイン投資を「優れた銘柄選定で値上がりが期待できる、中国人の爆買いで価格が上昇中、ユーロ建てのために円安が追い風」と説明してきました。
有名な資産運用の専門家や著名人にも推奨されながら、ヴァンネットの「年7~16%の含み益」という実績が知れ渡ると、資金が次々と集まります。投資家を集めたワインパーティーも開かれて、至福のひとときを過ごせました。
2003年に買い付けせずに自転車操業になった
ヴァンネットの実態はずさんでした。買い付けは最初の1~2年のみしか実施しておらず、中国の不況が始まってワイン特需が陰り、ユーロの急落で為替変動リスクも直撃します。
その結果、あとはあらゆる数字を不正操作し続けて、損失を出しても出資者にはワインファンドが順調であるように報告して、新しい資金を集める自転車操業になりました。
2016年に破綻して債権総額は45億円超える
2016年に資金が底を突いたところで破綻を申し出ました。ヴァンネットの破産時の出資者は523名、還ってきていない出資金の総額は当初36億7372万1900円でしたが、写真にある「最後配当の御通知」によると、債権総額は45億6477万7029円に増えていました。
それに対してヴァンネットに残っていた現金やワインなどの資産は1億787万8903円です。わずか2.3%しか残されておらず、配当見込額では手数料や配当率が再計算されるため、1.6%しか戻ってきません。
2017年に代表者が突然病死して幕引きとなる
当然、怒り心頭の出資者らは弁護士を雇い、4人の経営陣に対する民事訴訟を起こそうとしますが、代表の高橋淳氏が「すべて私1人の責任である」旨を述べたあと、2017年に名目上は病死しました。
結果、他の経営陣も「私も高橋氏に騙された」という構図ができあがり、出資者からは「高橋氏が消されては立証は難しい」という声が集まって、2018年10月に本件はほぼ終了しています。
ワイン投資の副業でよくある質問
──ワイン投資ファンドは危ないのでしょうか?
いいえ。本来ワイン投資ファンドは世界中に存在しており、確かに損失や破綻をしたファンドもありますが、今も着々と利益を上げています。そのため「ワインファンド=詐欺」のような図式ではないことは認識したいです。
Liv-ex Fine Wine 100という高級ワインの売買価格を指数化したグラフを見ても、2014年7月の234ポイントが2017年7月に304ポイントとなり、3年間で30%も上がっています。ワイン投資ファンドは銘柄を厳選したり、投資時期をずらすことでさらに利益は増えるでしょう。
ちなみに国内で出資できる多くの投資ファンドには「うなぎを養殖するファンド、スマホアプリを開発するファンド、森を育てるためのファンド」など、数千種類以上あります。
投資ファンドには社会貢献に重きを置いたタイプもあります。出資者がいるから事業が始められ、規模の拡大で平均コストが下がり、潤沢な資金のおかげでビジネスが貫徹するわけです。
──破綻したヴァンネットのような事例はありますか?
悪質な投資ファンドが破綻した事例では、2008年にエビ養殖ファンドのワールドオーシャンファームが負債額850億円、2011年に和牛ファンドの安愚楽牧場が負債額4330億円など、数万人以上が損失を被っています。
また、ヴァンネットの破綻は規模としては小さいですが、1人あたり平均700万円の損失を考えると、個人の人生設計を狂わせるほどの事件であり、これは投資ではなく「犯罪に巻き込まれた」と捉えています。
──投資先のワイナリーは見学することができますか?
はい、できます。ワインファンドの信頼性を確かめるために、実際にイタリアのトスカーナ州のワイナリーを視察したことがあります。
買い付けたあとのワインは瓶詰めされて、契約した倉庫業者にワインの保存を委託します。その後、決められた時期に出荷をして、売却時に高値で売れると利益になるわけです。
このような背景があり、大規模なワインファンドの償還期間は1年や2年ではなく、ワインが熟成する7年などに決まっていることが多く、支払手数料も運営費で年1~3%、成功報酬で20%などに設定されています。
また、ワイン投資を始める際にはリスクも認識します。ワインファンドではワインの現物取引を行っているため、価格変動、政治情勢、経済、天候、流動性、関連業者の倒産、為替変動などがリスクになりえます。
ワイン投資の副業まとめ
総合 | 2.6 |
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評価 | |
収入 | 投資額の-100~150% |
時間 | 1~7年 |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
元手0円
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ワイン投資の体験談や口コミ
ワイン投資歴4年
ワイン投資では青森県や埼玉県の小規模農家に出資したことがあります。1口5万円でした。特典で1口あたり現地のオリジナルワインが1本貰えます。
結果、毎年無料でワインが送られてきますし、2年後には分配金が元本よりも5%増えて戻ってきました。予定では8%でしたが、少し下がったことも想定の範囲内で満足できる内容です。
小規模な投資ファンドは手軽ですし、スイーツや酒、革靴など、郷土品に投資すると、嬉しい特典が貰えるために毎年続けています。
ワイン投資歴3年
ワイン投資に限らず、ファンドを利用した投資を始めるときは最初にリターンとリスクを確認します。基本的に高いリターンが得られる金融商品は、ほぼ同等のリスクも潜んでいるためです。
例えば「年間の平均利益が10%以上」とアピールするワインファンドがあったとき、私たちは「どのような仕組みで10%以上の利益になるか?」と同時に「どのようなケースで5%以上の損失を被るか?」も調べます。
ワイン投資歴2年
当時、国内で唯一のワインファンドだったヴァンネットはただの詐欺でした。ワイン価格の下落で損失を出したなら納得できますが、そもそも買い付けも行わずに、虚偽の利回りでさらなる出資金を集めていたわけです。
しかも、出資金の一部はまったく別の投資ファンドの穴埋めに使われたため、はじめから騙すつもりでワインファンドを設立したとしか思えません。
破産手続きが始まってからも「2000年の設立当時から数値を算出することは不可能」とのことで、私たちの出資金がどこに使われたかも行方不明です。