【漫画】第45話「日本円から米ドルへの両替はどこで?13カ所の為替レートを比較」
「銀行や空港より安い」
「両替の手数料率を比較」
「FX会社で両替する手順」
「外貨両替したら‥‥」
日本円から米ドルへの両替はどこが安い?
日本円を外貨に替えるときの為替レートや手数料は、両替する場所や運営元の企業によって差があります。その中ではFX会社と外貨宅配が割安であり、両替手数料は大手銀行の1/3以下です。
項目 | 大手銀行 | FX会社 | 外貨宅配 |
---|---|---|---|
米ドル/円の為替レート | 115.75円 | 113.00円 | 113.13円 |
手数料率 | 2.6% | 0.7% | 0.3% |
10万円分の受取額 | 864ドル | 881ドル | 884ドル |
取扱日 | 平日のみ | 原則365日 | 原則365日 |
取扱時間 | 営業時間内 | 原則24時間 | 原則24時間 |
情報取得日 2024年10月時点
為替レートは小さいほどお得です。手持ちの10万円は「1ドル=200円」のときに500ドルにしかなりませんが、「1ドル=100円」のときなら1000ドルと交換できるからです。
そこで実際に10万円を米ドルに両替してみたところ、2018年10月9日時点における大手銀行の為替レートは「1ドル=115.75円」であり、864ドルに換金できました。
しかしながら、FX会社は「1ドル=113.00円」で886ドル、事務手数料の500円を差し引いても881ドルになります。外貨宅配も「1ドル=113.13円」で884ドル、配送料が無料であるために884ドルはそのまま貰えます。
この結果、実質的な手数料率は大手銀行の2.6%となり、FX会社の0.7%や外貨両替の0.3%と比較すると、かなり割高であることがわかります。
外貨両替13カ所の為替レートを比較
11種類13カ所の外貨両替における「為替レート、手数料率、受取額」を比較してみました。為替レートは毎日変動するために現在の値と異なりますが、為替レートの差、手数料率、受取額の差はほぼ変わりません。
両替所 | 評価 | 為替レート | 手数料率 | 受取額 | 特徴 |
---|---|---|---|---|---|
FX会社 | 113.00円 | 0.7% | 881ドル |
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外貨宅配 マネーバンク |
113.13円 | 0.3% | 884ドル |
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外貨宅配 トラベレックス |
115.47円 | 2.3% | 866ドル |
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外貨宅配 三井住友銀行 |
115.75円 | 2.6% | 864ドル |
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外貨預金 りそな銀行 |
113.88円 | 1.0% | 878ドル |
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クレジットカード JCB |
114.60円 | 1.6% | 873ドル |
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金券ショップ 大黒屋 |
114.77円 | 1.7% | 871ドル |
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海外両替所 ワイキキ市内 DFS |
114.90円 | 1.8% | 870ドル |
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海外両替所 バンコク市内 両替所 |
114.76円 | 1.7% | 871ドル |
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空港内両替所 Travelex |
115.47円 | 2.3% | 866ドル |
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大手銀行 みずほ銀行 |
115.75円 | 2.6% | 864ドル |
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郵便局 ゆうちょ銀行 |
115.79円 | 2.6% | 864ドル |
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旅行代理店 JTB |
116.01円 | 2.8% | 862ドル |
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情報取得日 2024年10月時点
FX会社
FX会社ではスマホで24時間申し込めて、手数料もかなり割安です。ただ、外貨を受け取れる空港が成田、羽田、関西、中部などに限られており、受付カウンターも24時間営業ではありません。
すべての外貨両替においてデメリットも存在するため、その特徴を事前に把握しておくと損した気分になりません。
外貨宅配 マネーバンク
外貨両替では外貨宅配が最も両替後の受取額が多かったです。外貨宅配は実店舗が不要であるため、実店舗ありきの「金券ショップ、海外両替所、空港内両替所、大手銀行、郵便局、旅行代理店」とは、手数料率を下げることができます。
ただ、同じ外貨宅配でも手数料率がかなり違います。マネーバンクは0.3%でしたが、トラベレックスは空港内両替所と同じ2.3%、三井住友銀行は窓口と同じ2.6%でした。外貨宅配はマネーバンクがお得ですし、在宅に外貨が届く仕組みが便利です。
一方、マネーバンクは両替金額7万円以上から利用できるため、少額には応じていません。また、支払いが銀行振込の場合は振込手数料、代金引換の場合は800円の手数料が必要です。
クレジットカード JCB
クレジットカードのJCBなら両替そのものが不要になりますが、海外旅行に現金は必須です。加えて、為替レートが1.6%の手数料が加算されるために、結局は金券ショップと同程度の手数料を支払うことになります。
金券ショップ
店舗に行くだけで外貨両替が手続きなしでできて、1~2%のコストが気にならない人は金券ショップが最適です。外貨宅配は個人情報などを入力する必要があって、面倒に感じる人もいます。
海外両替所
現地両替所は先進国は割高で、新興国は割安な傾向がありますが、国と通貨によって差があります。例えば、カナダドルは現地空港、豪ドルは現地銀行、シンガポールは現地両替所がお得です。
中国人民元、韓国ウォン、タイやフィリピンのような東南アジア諸国のマイナー通貨は、日本国内では手数料が割高になるため、現地両替所や現地空港を利用することがおすすめです。
空港内両替所 Travelex
空港内両替所では営業時間外であったり、長蛇の列で換金できないこともあります。
外貨両替が最も安いFX会社でする手順
FXで外貨両替するためにはFX会社の口座開設をして、日本円を入金してから外貨を買ったあと、両替実行(コンバージョン)を申請して、空港カウンターで受け取る、もしくは銀行口座への送金を依頼するようにします。
- FX会社に口座開設をします。
- 日本円を入金をして、外貨を買います。
- 両替実行(コンバージョン)を申請します。
- 空港カウンターで受け取ることがお得です。
注意点としては手数料が別途発生することです。例えば、マネーパートナーズの手数料率は本来0.2%程度ですが、空港カウンターで外貨を受け取る際に事務手数料を500円を加算すると、実質的な手数料率は0.7%となります。
FX会社や受け取り方法によっては手数料が0円になったり、逆に数千円に増えることもあります。FX会社を検討している人は、受け取り例を事前に検討しましょう。
一般的にはFX会社で外貨両替を申請して、成田、羽田、関西、中部空港内にあるカウンターで受け取る方法がリーズナブルです。
外貨両替所の為替レートが決まる仕組み
為替レートには「銀行同士が取引するときに参照するインターバンク・レート」と「個人や企業が取引するときに提供する顧客向けのカスタマーズ・レート」があります。
2018年10月9日時点のインターバンク・レートは「1ドル=112.80円」でした。銀行は午前10時時点、外貨宅配や金券ショップは1~2時間おきにインターバンク・レートを取得して、それに手数料を上乗せし、カスタマーズ・レートにしています。
その結果、金券ショップの大黒屋は「1ドル=114.77円」、空港内両替所を運営するトラベレックスは「1ドル=115.47円」、みずほ銀行は「1ドル=115.75円」などで提供していました。
つまり、インターバンク・レートに対して、大黒屋は1ドルあたり1.08円、Travelexは1ドルあたり2.68円、みずほ銀行は1ドルあたり2.96円の「価格差=手数料」があるということです。
一方、FX会社のマネーパートナーズが0.2円、外貨宅配のマネーバンクが0.33円でした。外貨両替するときは空港や銀行、金券ショップが大衆的ですが、FX会社や外貨宅配がお得であることは間違いありません。