【漫画】第22話「1分でわかるFXとは?初心者向けにわかりやすく基礎知識を解説」
「素人がプロに教える」
「1万円で始められる」
「FXはリスクもある」
「1カ月の利益は?」
1分でわかるFXとは?
私たちが旅行や出張などで海外に行く際、日本円を渡航先の国の通貨に両替します。それと同様にスマホやパソコンなどで日本円と外貨を交換して、利益を得る仕組みがFXです。
2国間の通貨を交換するFXでは、投資の選択肢は上がるか下がるかの2つのみで、初心者にもわかりやすいシンプルな仕組みです。上がると予想するなら買って、下がると予想するなら売ります。
例えば「1ドル=110円」のときに「米ドルが上がる」と予測するなら、1000ドルを11万円で買います。1カ月後に予想通りに「1ドル=120円」になったら、手元の1000ドルは12万円になり、1万円の利益が発生します。
一方、予想がはずれて「1ドル=100円」になったら、手元の1000ドルは10万円になり、1万円の損失が発生するわけです。上がるか下がるかは50%ではありますが、FXの知識を付けることで的中率を50%以上にできます。
FXにある8個のメリット
スワップ金利が貰える
為替レートが予想通りに動くことで利益を狙う取引とは別に、FXでは金利の低い通貨を売って、金利の高い通貨を買い、それを保有し続けることで、金利差を受け取ることもできます。
この金利差を「スワップ金利」や「スワップポイント」と呼びます。例えば、金利0.1%の日本円で金利7.0%の南アフリカランドを買うと、1年間で元手の6.9%以上のスワップ金利が付きます。
7.0%-0.1%=6.9%
日本の政策金利は20年以上も1%未満です。2006年は0%、2007年は0.25%、2008年は0.5%と上昇トレンドになった時期もありましたが、2009年に0.1%、2014年に0%、2016年に-0.1%となり、2024年2月時点まで-0.1%から抜け出せずにいました。2024年10月時点にようやく0.25%に上昇したくらいです。
その結果、銀行に預けても利息がほとんど付かないため、日本円の貯金をFXで高金利国の外貨に交換して、スワップ金利で利息を手にする人が増えています。
2024年10月時点の政策金利は米国が1.75%、オーストラリアが0.75%、トルコが11.25%など、海外には日本よりも金利が高い国がたくさんあり、その国の通貨を買うことで差分の金利が毎日振り込まれます。
手数料が格安である
銀行の外貨預金は往復で0.2~1円の手数料を支払っていましたが、FXでは1/100以下である0.2銭程度で済みます。これは1万ドルに対して約20円の手数料を意味しており、他の投資と比べてもかなり安いです。
24時間取引できる
5時にニュージーランドで取引が開始されて、6時にオーストラリア、7時に東京、その後、香港やシンガポールを経て、17~3時にロンドン、21~5時にニューヨークのように、為替市場は常に世界のどこかで市場が開いています。
そのため、FXでは24時間取引ができ、会社員であれば出社する前の朝活、通勤中、帰宅後の深夜でもOKです。
スマホで取引できる
通勤電車の中でもFX取引をしている会社員をよく見ます。FX会社が提供するスマホアプリはパソコン用の取引ツールに劣らないくらいの高機能で、サクサクと動くことが特徴です。
また、私たちが事前に設定するだけであとは自動的に売買し続けてくれる自動売買システム、過去の為替情報を解析して将来の為替レートを予想してくれる予想ツールなどもFX会社は提供しています。
レバレッジが使える
私たちが30万円をFXに投資して、1年間で1%上昇したとき、3000円のプラスになります。しかし、それでは「30万円も使って、3000円では収益が物足りない」と思うかもしれません。
そこであらかじめレバレッジを5倍に設定しておくと、利益は「3000円×5倍=1万5000円」に増えます。つまり、FXではレバレッジを使うことで、手持ちの資金以上を売買できるわけです。
レバレッジとは「テコ」という意味で、小さなお金で大きな金額を売買できます。資金の2倍、5倍、10倍、20倍などの金額を運用することで、大きなリターンとなり、FXの魅力は1つになります。
ただし、レバレッジでリターンである利益が5倍にれば、同時にリスクである損失も5倍になります。レバレッジを大きくする行為はハイリスク・ハイリターンです。
そのため、初心者はレバレッジを1~3倍に抑えましょう。レバレッジを使うシーンとしては予想に自信があるときに限定したいです。一方、FXではレバレッジを上げずに1倍でコツコツと運用する投資も好まれています。
少額でも始められる
一部のFX会社では初心者のために売買単位を小さくしており、1万円でも始めることができます。外為オンラインやみんなのFXなどは従来の1/10である1000通貨、SBI FXトレードは1通貨で取引できるFX会社です。
売り取引ができる
株や商品先物でも空売りができますが、売買手数料が割高であり、現物投資よりも多くの資金も必要です。しかし、FXでは買いと同じ手数料やスペックで売りから売買ができるため、下落相場でも稼ぐチャンスがあります。
特に不況時はその国の経済が弱く、通貨や株価が安くなりやすいですが、FXでは買いと売りの両方ができるため、円高円安のどちらでも取引できます。
法整備されている
個人投資家の損失が想定を超えないように、金融庁や金融先物取引業協会が法整備をしています。例えば、2010年10月には含み損が基準値を超えたときに、強制的に保有中の外貨が決済されるロスカットが義務化されました。
レバレッジも以前は300倍や400倍まで指定できましたが、ハイリスクすぎるために2010年8月に50倍、2011年8月に25倍までに縮小されています。現在は法整備も落ち着いて、投資としての知名度も上がりました。
また、FXは市場規模が巨大であるため、株式投資のような為替操縦ができません。仮装売買、風説の流布、インサイダー取引もないです。経済指標などの情報も同時刻に全世界に配信されるため、初心者にも公正公平な環境です。
また、株式投資では投資先の企業が破産すると、株券の価値が0円になることもありますが、FXで扱う通貨はその国の財政が悪化しても0円になることがなく、為替レートが常に動き続けるだけです。
FXのデメリットは2つの理由で失敗すること
FX会社が主催する動画やセミナーは無料ですし、デモトレードも簡単にできるために知識は習得しやすいです。しかし、FXで稼ぐ方法だけではなく、事前に大損する原因も知ることで、同じ轍は踏まないようにします。
FXでは収益を上げる人たちが大勢いますが、その一方で大きな損失を被る人も多々います。FXで100万円以上の損失を出した人たちは共通して、次の2つの間違いを犯しています。
- レバレッジを大きくする
- 損切りの判断が遅すぎる
レバレッジとは私たちがFX会社に預けた証拠金をもとに、最大25倍までの売買ができる仕組みです。FXは株と違って、1日で価格が1%も動かないことも多く、変動幅が小さいために、自己資金よりも大きな取引ができるようになっています。
しかし、この便利な仕組みを勘違いしている初心者が目立ちます。本来、投資とは余剰資金で行い、余裕があることで取引も冷静にできます。
それを一部の初心者はFXに全財産を費やして、さらにレバレッジで自己資金以上の取引をすることで、損失がカバーしきれない状況に追い込まれてしまい、結果、100万円以上の損失を出すことになります。
初心者はレバレッジを常に1~3倍以下に、最大でも5倍までに抑えて、知識と経験が付いてきて、自信があるときのみレバレッジを大きくするようにしましょう。
また、含み損が発生したときは早めに損切りを行います。含み損がある時点で予想とは逆方向に為替レートが進んでいるため、今後の予想もハズれる可能性が高いです。
初心者が「レバレッジを抑える」と「損切りを早めにする」を守りさえすれば、大損するリスクは極端に減ります。私たちが安心してFXを続けるためにも、この2つのルールは覚えておきたいです。
FXでよくある質問
──FX初心者が守るべきルールはありますか?
初心者も確定できる収益額や許容できる損失額などを決めて、スタート時から欲望や不安による中途半端な取引を減らすようにします。一般的には次の6個のルールはチェックしておきたいです。
- 口座数など信頼性に関する数値を確認して、FX会社を選びます。
- 証拠金には生活費などを投入せず、余剰資金を使います。
- 最初は1~1万通貨以下の少額取引で練習します。
- レバレッジを3倍以下に抑えて、極端なリスクを減らします。
- 利益確定時の為替レートや損失の許容範囲を事前に想定します。
- 売買アプリやチャート、注文方法などを使えるようにします。
FXは元本や収益が保証されている金融商品ではありません。自分の予想が外れることで損失が発生しますし、経済指標の悪化や有事による流動性リスクも存在するため、証拠金には余剰資金を回すようにしたいです。
初心者の中にはFXを「上がるか下がるかを50%の確率で当てるゲーム」のように捉えて、適当に始める人もいますが、毎月コンスタントに利益を得ている人たちは自主ルールを設けて、知識と経験を積み重ねています。
──FXは勉強したほうが勝てますか?
FXに関する書籍は多数ありますが、FX会社でも無料で動画セミナーを開講しており、そこではリスクやデメリットも解説しています。ニュースも毎日ブログやメルマガで知ることができます。
FXで稼ぐための実践的なテクニックもFX会社のアナリストやストラテジストが無料で公開しています。もしくは1カ月で100万円以上も稼ぐ人のセミナーやスクールに参加することでも習得できます。
また、FXでは頻繁に売買を繰り返す投資家以外に、長期保有する中高年層も増えています。これはFXの手数料が安くて、長期的な分散投資に最適であると認識されているためです。
投資では「卵は同じかごに盛るな」を前提に「国内、先進国、新興国」と「為替、株、債権、REIT、商品」を組み合わせて、分散投資を実現しますが、その1つとして割高な外貨預金ではなく、割安なFXが選ばれています。