錠前技師の副業 - 1件1万~2万円が相場!開錠・交換・修理をする鍵の専門家

中野貴利人
監修中野貴利人
2019/06/12 更新

錠前技師の副業 - 1件1万~2万円が相場!開錠・交換・修理をする鍵の専門家

  1. 錠前技師の仕事内容
  2. 開錠対応は1件1万~2万円が相場
  3. 錠前技師になるまでの流れ
  4. 錠前技師で副業するときの手順
  5. デメリットは予測不可能な依頼
  6. 稼ぐコツは地域や業者とのつながり

錠前技師の仕事内容

錠前技師とは開けられない鍵の開錠、交換、修理をする鍵の専門家です。鍵の種類は家、車、金庫、スーツケースが主ですが、何十年以上も前の錆びた鍵から、ディンプルキー、最先端技術を駆使したタイプまでさまざまです。

錠前技師は別名「鍵師」とも言われ、ものではなくスキルを売る仕事です。

実例では「車の鍵をなくした」や「鍵穴に異物が詰まっていて鍵が挿せない」といった緊急性の高い依頼が多く、早朝や深夜に仕事が入ることもあります。いつどのような依頼が来るかがわからないため、柔軟な対応力と高度なスキルが求められます。

手先が器用で細かいことを集中できる人に向いていますが、錠前技師は技術職かつサービス業であり、コミュニケーション力もかかせません。

開錠対応は1件1万~2万円が相場

開錠対応は1件1万~2万円が相場

錠前技師の報酬は鍵の複製で数百円、開錠トラブルによる対応で1万~2万円が相場です。個人事業主であれば、そのまま全額が報酬として得られます。

例えば、開錠の出張対応が1件あたり1万5000円の場合、月3回で4万5000円です。そこから交通費が差し引かれるため、利益は若干目減りしますが、月に6~7件依頼があれば、10万円程度稼ぐことができます。

1万5000円×7件=10万5000円

ただし、依頼ベースの仕事のため、報酬はその月によって大きく変動します。依頼された案件で開錠にかかる時間もまちまちです。近隣にて5分で開錠できた割の良い仕事もあれば、遠方で1時間かかってしまった複雑な仕事も出てきます。

また、錠前鍵師を個人事業主ではなくアルバイトでしたい人もいます。アルバイトスタッフであれば、開錠依頼が来る来ないにかかわらず、勤務時間分は報酬が受け取れますが、時給は1000円程度と高くありませんし、防犯の観点からアルバイト求人そのものが少ないです。

錠前技師になるまでの流れ

資格や免許は必要ない

錠前技師になるために資格や免許は必要ありません。専門技術さえあれば、錠前技師として働くことができます。

ただし、2005年に通称「ピッキング防止法」と呼ばれる特殊開錠用具の所持に関する法律が施行されて、開錠に必要なピッキング用具やホールソーなどの所持には「職業上必要という身分証明」が必要になりました。

2017年5月に警察の職務質問を受けた男性が、正当な理由なくマイナスドライバー2本を所持していたため、逮捕されています。ピッキング防止法に違反した場合は1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。

そこで「職業が錠前技師である」と証明するために、鍵の資格を取得することが望ましいです。また、このようなトラブル防止だけではなく、顧客からの信用度も高まることから、資格を取得する人が増えています。

錠前技師の資格は3種

よく知られている錠前技師の資格は「錠前技師、鍵師資格、防犯設備士」の3つの民間資格です。

1

錠前技師

鍵の学校

日本錠前技師協会認定の鍵の学校で講座を受講して卒業します。卒業時に「錠前技師」の資格が授与されます。

2

鍵師資格

日本鍵師協会

日本鍵師協会では「一級鍵師」と「二級鍵師」を認定しており、筆記と実技試験に合格すると、資格が授与されます。さらに一級鍵師の中から、協会が特別に優秀と認められた人には「マスター鍵師」が授与されます。

3

防犯設備士

日本防犯設備協会による規定の講習を受講し、認定試験に合格すると「防犯設備士」として認定されます。防犯設備士は直接の鍵のスキルではありませんが、錠前技師では取得する人が多い資格です。防犯に関する全般的な知識を有するため、信頼度が増し顧客へのアピールになります。

錠前技師で副業するときの手順

古くは鍵屋に弟子入りして、技術を学ぶことが主流でしたが、現在は錠前技師の専門学校に通って、技術と資格を取得し、仕事をつなげるというケースが一般的です。

  1. 鍵師の専門学校や講座を探します。
  2. 講習で技術を身に付けて、資格を取得します。
  3. ピッキング工具を準備します。
  4. 錠前技師として開業します。
  5. ウェブやチラシを作成して、集客します。

鍵師の講座には「ロックマスター養成講座」や「鍵師養成7日間講習」など、いくつかの種類がありますが、修了時には個人開業できるまでのスキルが身に付くように、カリキュラムが組まれています。

基本技術の習得では15万~30万円、期間は1~2週間程度です。

開業までに準備するピッキング工具(特殊開錠用具)の費用は50万~100万円になります。一部の工具は講座中に取得できますが、一式を揃えるには別途購入しないといけません。

ただ、犯罪に使われかねない特殊な道具であるため、通常の店舗には出回っていないです。その一方でAmazonや楽天でも買えますし、専門学校の講座終了時に割安でピッキング工具を販売している業者も紹介してくれます。

その他、移動のための車や交通費、広告宣伝費などの初期費用がかかり、錠前技師になるには少なくとも開業までに数十万円の費用が発生します。

デメリットは予測不可能な依頼

デメリットは予測不可能な依頼

錠前技師の報酬は高く、1回の仕事で大きく稼げることは魅力です。専門技術で困った人の助けになるという点ではやりがいもある仕事です。

その一方で錠前技師は初期費用がかかりますし、仕事は依頼が来るまで待ち続けることが基本です。しかも「現場に行ったら特殊な鍵で開けられず、報酬にならなかった」などもあり、安定的に収入が確保できる副業ではありません。

特に勤務時間が不規則なことは懸念事項です。鍵が開かないトラブルは発生が予測できず、いつ、どこの、どのような依頼は入るかがわかりません。

仕事の依頼を待っている間は「入浴中でも常にスマホを近くに置いてある」や「依頼が来るかもしれないから晩酌できない」など、完全な休息が取りにくくなります。

そのため、個人事業として副業する場合は、本業を退社したあとの19~24時限定で仕事を受け付けたり、金曜や土曜の夜のみウェブ上に広告を出すなど、勤務時間を限定する必要があります。

ただし、錠前技師は「緊急時にいつでも対応してくれる」という信頼によって固定客が増えていくため、競合が強い地域でビジネスを広げることは難しいかもしれません。

もしくは別業者の臨時スタッフとして雇用されて、売上の一部を納めながら継続的に案件を紹介してもらうこともありです。

稼ぐコツは地域や業者とのつながり

錠前技師で稼ぐためには、地域への営業力が大きなポイントになります。錠前技師は競合がその地域のみに限定される仕事ですし、現場に行く時間を考えると、自宅周辺で仕事をすることが効率的です。

特に顧客獲得としておすすめな手段は、個人ではなく不動産業者や自動車ディーラーといった法人のお得意様をつながることです。錠前技師には鍵の紛失などによる開錠依頼以外に、鍵の交換の仕事もあります。

不動産業者や自動車ディーラーでは、鍵の交換や修理がよく発生するため、定期的に仕事を請け負えると、安定的に稼ぐことができます。

ただし、すでに懇意の錠前技師がいることも多く、個人ではなかなか営業が難しい面もありますが、価格やサービス力で交渉していきます。また、鍵の専門学校によっては、卒業時に仕事先を紹介してもらえることもあります。

一方、周辺地域の同業者とのつながりも大事です。例えば、少し遠方の仕事の依頼が入った場合、現場に行く時間が取れなかったり、交通費を考えると儲けが少なくなることがあります。

そのようなときに同業者とのつながりがあれば、その案件を紹介して、売上の一部を紹介料としてキックバックしてもらえます。逆に同業者からは自宅近くが現場である仕事を紹介してもらえることもあります。

主人公
主人公
固定客が増えたら安定収入になるね。
貧乏神
貧乏神
地域の競合の少なさが成功の鍵だぬ。

錠前技師の副業まとめ

総合 3.0
評価
収入1件1~2万円
時間1時間~
特徴
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業

副業の評価方法について

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著作・制作など

中野貴利人
監修・執筆・編集
フクポン運営/副業プランナー。新卒で副業開始、26歳で法人化、11期目。副業関連の著書4冊。2児の父。過去の取材や講演はメディア掲載履歴で紹介。