ドルコスト平均法とは定額積立のような仕組み!価格が安いときに多く買える

中野貴利人
著書「副業アイデア事典」など5冊/メディア掲載実績は日経新聞など150回以上/株式会社ネットピコ代表
2024/09/01 更新本ページはプロモーションを含みます

ドルコスト平均法とは定額積立のような仕組み!価格が安いときに多く買える

  1. ドルコスト平均法とは?
  2. 一括購入と定額積立を比較する
  3. 純金積立がドルコスト平均法である理由

ドルコスト平均法とは?

ドルコスト平均法とは、一定期間、同じ金額を買い続ける投資手法のことです。1カ月が20営業日であれば、20日間同じ金額ずつ買い付けています。毎日同じ金額ですので、価格の高いときには少ししか買わず、価格が低いときにはたくさん買えます。

例えば、純金積立にて「口座から毎月10万円を自動で引き落としている」場合、純金積立会社はその月の初日に10万円分を一括購入するのではなく、全営業日に分散させて購入しています。

10万円÷20営業日=1日あたり5000円

価格が「純金1g=5000円」なら1g買えます。価格が下がって「純金1g=1000円」になったら5gも買えますし、価格が上がって「純金1g=1万円」になったら0.5gしか買いません。

一括購入と定額積立を比較する

ドルコスト平均法は同じ金額を少しずつ買うため、定額積立としている証券会社もあります。次の表は一括購入、定額積立、定量積立をしたときに、どれが1番得するかがわかるデータです。

例えば、Aさんは初日に「一括購入」、Bさんは金額固定で購入量変動の「定額積立」で毎日1500円、Cさんは購入量固定で金額変動の「定量積立」で毎日0.5gを購入します。

金価格一括購入定額積立定量積立
3000円10g
3万円
0.50g
1500円
0.5g
1500円
2900円0.52g
1500円
0.5g
1450円
2800円0.54g
1500円
0.5g
1400円
2500円0.60g
1500円
0.5g
1250円
3100円0.48g
1500円
0.5g
1550円
3200円0.47g
1500円
0.5g
1600円
3300円0.45g
1500円
0.5g
1650円
3200円0.47g
1500円
0.5g
1600円
3000円0.50g
1500円
0.5g
1500円
2900円0.52g
1500円
0.5g
1450円
3000円0.50g
1500円
0.5g
1500円
2900円0.52g
1500円
0.5g
1450円
3100円0.48g
1500円
0.5g
1550円
3200円0.58g
1500円
0.5g
1300円
3100円0.45g
1500円
0.5g
1650円
2700円0.56g
1500円
0.5g
1350円
3200円0.47g
1500円
0.5g
1600円
3100円0.48g
1500円
0.5g
1550円
2800円0.58g
1500円
0.5g
1300円
3000円0.42g
1500円
0.5g
1800円
合計10.00g
3万円
10.08g
3万円
10.00g
3万円

結果、Bさんが1番得をしました。3人とも合計の買付金額は3万円であり、1日あたりの平均買い付け価格は「3万円÷20日=1500円」です。しかし、AさんとCさんは10.00gですが、Bさんのみ10.08gも買えました。Bさんは「0.08g=0.8%」多く保有しています。

ただし、ここではBさんとCさんの損益の差は、さほど重要ではありません。BさんとCさんはいずれもドルコスト平均法であり、Bさんの定額積立のほうがCさんの定量積立より、若干得をするケースが多いというだけです。

問題はAさんです。今回はたまたま初日の金価格が「1g=3000円」でしたが、仮に「1g=3300円」だったら、同じ3万円でも「3万円÷3300円=9.09g」しか買えませんでした。

もちろん「1g=2700円」だったら、同じ3万円でも「3万円÷2700円=11.11g」が買えて、1番得をします。つまり、Aさんの一括購入はハイリスク・ハイリターンであり、統計的には損をする確率が高いです。

純金積立がドルコスト平均法である理由

AさんとBさんの差はわずか0.08gかもしれません。しかし、10年間では「0.08g×12カ月×10年=9.6g」になります。そのときの金価格が「1g=3000円」から5000円に上がっていた場合、Aさんは1.3%も損をします。

長期で継続する純金積立ではこの差は大きいです。しかも、これは「買いシグナルを分析した」や「トレンドにうまく乗れた」のような投資の知識ではなく、単純に買い方を変えただけです。

先ほどの例では「1g=3000円」が、20営業日後も同じく3000円でしたが、今後の価格が上がっても下がっても、最終的に「初日の価格よりも高くなる」なら、ドルコスト平均法で買うことが最もお得です。

逆にドルコスト平均法のデメリットとしては、相場がストレートに右肩上がりになったときです。これは価格が上がっているときは、当たり前ですが、早めにたくさんのお金を費やしたほうが儲かるためです。

さらに相場が最終的に「初日の価格よりも安くなる」ときも、ドルコスト平均法で買うことで損をします。

ただし、金価格は「上下に波打ちながら、徐々に価格が上がっていく」とされているため、短期間では価格が予測しにくくても「長期的には変動しながら右肩上がりになる」ケースに該当し、ドルコスト平均法が最適と判断できます。

純金積立では世界中で通用する実物資産の純金を、毎日一定量を購入し続けるため、ドルコスト平均法で価格変動リスクを回避することが有効です。

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