クレジットカードの選び方は?利用機会とポイントで最もお得な1枚が決まる

クレカを使うと月2348円も得する
クレカ経由の買い物でポイントを獲得したり、クレカ経由で支出を管理することは、私たちの貯蓄額を増やすことにつながります。
JCBの2016年の調査レポートによると、日本人のクレカ保有率は84.2%※1でした。しかし、生活費に占めるクレカの利用割合は34.3%しかありません。つまり、支出の約2/3は「クレカを利用してない」というもったいない状態です。
総務省の2017年の「家計調査」によると、4人世帯の平均支出額は31万3151円とあることから、その半分でもポイント還元率が1.5%のクレカに支払いを集中するだけで、1カ月で2348円、1年で2万8176円も得をします。
また、JCBの2018年2月の「昨年1年間で増やせた貯蓄額の平均」によると、貯蓄額は現金派が32.5万円でしたが、キャッシュレス派が87.6万円もありました。クレカを使ったほうが支出の管理ができて、お金が貯まります。
ただ、クレカは国内で1000種類以上あって、どれを選んだらいいかわかりにくいことが難点です。しかしながら、実はクレカ選びは簡単で「利用機会」と「ポイント」に注目すれば、すぐに最適なクレカが見つかります。


※1 JCB(2017年2月)「クレジットカードに関する総合調査」
メインカードは利用機会とポイントで選ぶ

利用機会を知る
クレカを使う理由には「現金が不要になって便利」や「支払いを先送りできる」などがありますが、過去のさまざまなアンケートを見ても「ポイントが貯まる」ことが第1位でした。
このクレカのポイントを効率的に貯めるには「何に最もお金を使っている」かを知って、それに特化したクレカを選ぶことです。
例えば、電車代が1番の支出ならビックカメラSuicaカードが最適です。定期代で1.5%、オートチャージで電子マネーに入金で1.5%、あとはあらゆる支払いをSuicaに集中すれば、ザクザクとポイントが貯まります。
ケータイ代を含めてドコモ経由で決済することが1番ならdカード GOLDです。毎月のドコモケータイの利用料金が10%も還元されます。
ネット通販をよく利用している人なら、Amazon派は2.5%還元のAmazon Mastercard ゴールド、楽天派は1~5%還元の楽天プレミアムカードを選択します。
高還元率や特典に優れていても、そのクレカの利用機会が少ないとメリットは享受できません。私たちは利用機会が多いショップやサービスに適したクレカを選び、そのクレカに支払いを集中させることが最もお得です。

ポイント還元率で選ぶ
いくら利用機会が多くても、クレカそのもののポイント還元率が低いとポイントは貯まりません。街で買い物をしたときに定番の三井住友カードやJCB一般カードで支払っても、0.5%しか貰えないです。
一方、ポイントが付きやすいクレカは1%以上、割引などを含めると1.5~5%程度が相場です。0.5%と5%では10倍以上も貯まるスピードが違います。
例えば、イオンをよく利用する人は5%オフやポイント2倍になる優待日が増えるイオンカードセレクトがベストです。同様にセブンイレブンとイトーヨーカドーならセブンカード・プラスで還元率が上がります。
SEIYUなら毎日3%オフのウォルマートカード セゾン・アメリカン・エキスプレス・カード、ダイエーなら第2・4日曜日が5%割引になるOMCカード、ららぽーと利用者は優待がお得な三井ショッピングパークカードです。
このようによく使う店舗やサービスで選ぶべきクレカは異なります。そこで次に利用機会や目的別で最もお得なクレカをリストアップしました。ポイント還元率と年会費を比較して、ベストバイのクレカを選んでみましょう。


利用機会別に45枚のクレカを比べる
電子マネーをよく使う人
利用機会 | 名称 | 年会費 還元率 |
---|---|---|
全般 | リクルートカード | 0円 1.2~3.2% |
Suica | ![]() ビックカメラSuicaカード | 基本0円 0.5~15% |
QUIC Pay | REX CARD | 0円 1.25~1.5% |
iD | P-one Wiz | 0円 1~1.5% |
nanaco | セブンカード・プラス | 0円 0.5~1.5% |
情報取得日 2020年1月時点
リクルートカードはSuicaやnanacoにチャージしても1.2%のポイントが付与されます。ただし、ビックカメラSuicaカードならSuicaのみ1.5%付与、P-one WizならiDのみ1.5%付与であるため、電子マネーを1つに絞ることが還元率で得するコツです。
日常的に例えば「Suciaで支払う」と決めて、Suciaにチャージする習慣ができると、電子マネーにチャージするたびに1.5%のポイントが付くため、小さな買い物も余すことなくポイントが貯まります。
携帯会社経由で支払いをする人
利用機会 | 名称 | 年会費 還元率 |
---|---|---|
docomo | dカード GOLD | 1万1000円 1~4% 割引あり |
ソフトバンク | Yahoo!JAPAN カード | 0円 1~3% |
au | au WALLET クレジットカード | 0円 1~2% |
情報取得日 2020年1月時点
dカード GOLDは年会費が1万1000円ですが、docomoの還元率が10%であるため、携帯料金やドコモ光で月9000円以上を支払っている人はすぐに元を取れます。ローソンやマクドナルドで3%オフ、マツキヨやコナカでポイント3倍など、特約店も豊富です。
ネット通販で買い物する人
利用機会 | 名称 | 年会費 還元率 |
---|---|---|
Amazon | ![]() Amazon Mastercard ゴールド | 3520~1万1000円 1~2.5% |
楽天 | ![]() 楽天カード | 0円 1~3% |
Yahoo! | Yahoo!JAPAN カード | 0円 1~3% |
情報取得日 2020年1月時点
いくら還元率が高くても、ポイントが割高なグッズにしか交換できないなら意味がありませんが、ネット通販系のクレカは貯まったポイントをAmazonや楽天で使えるために利便性が高いです。
クレカは楽天なら楽天カード、Yahoo!ならYahoo!JAPAN カードのように、ネット通販が発行しているクレカがベストです。日常の買い物でもポイントが1%付与されて、普段使いの1枚になります。
Amazon Mastercard ゴールドの年会費は1万1000円ですが、リボ払いサービスの登録で5500円引き、WEB明細書サービスの利用で1100円引きで、実質的な年会費は4400円です。さらにAmazonプライムの年会費4900円も無料になるため、保有した時点でお得感があります。
スーパーやコンビニに頻繁に行く人
利用機会 | 名称 | 年会費 還元率 |
---|---|---|
イオン系 | イオンカードセレクト | 0円 0.5~1.33% 割引あり |
セブン系 | セブンカード・プラス | 0円 0.5~1.5% 割引あり |
西友系 | ウォルマートカード セゾン・アメリカン・エキスプレス・カード | 0円 0.5~1% 割引あり |
ダイエー系 | OMCカード | 0円 0.5~1.5% 割引あり |
情報取得日 2020年1月時点
スーパー系のクレカは通常の還元率こそ0.5%しかありませんが、特定の店舗ではポイントが1~1.5%、さらに5%オフやポイント2倍デーとなる優待日が多いことが特徴です。
イオンカードセレクトはイオングループの利用でポイント2倍、10日はポイント5倍、20・30日は5%オフです。セブンカード・プラスはセブンイレブンやイトーヨーカドーでポイント1.5%、同じくセブン&アイグループの西武そごうやアリオなどでポイント1%が付きます。
百貨店やレジャーがメインの人
利用機会 | 名称 | 年会費 還元率 |
---|---|---|
高島屋系 | タカシマヤカード | 2200円 0.5~8% |
三越伊勢丹系 | エムアイカード プラス | 2200円 0.5~3% |
阪急系 | ペルソナSTACIA アメリカン・エキスプレス・カード | 1万5400円 1% |
マルイ | エポスカード | 0円 0.5~1.25% |
ディズニー | ディズニー★JCBカード | 2200円 0.5% |
情報取得日 2020年1月時点
タカシマヤカードは高島屋系列の店舗では常時8%還元です。年会費2200円でも「2万7500円×0.08%=2200円」であるため、2万7500円を使えば元が取れます。
ディズニー★JCBカードは抽選でキャラクターグリーティングに参加できたり、非売品のディズニーグッズを貰えるなど、ディズニー好きのためのクレカです。
家電量販店で得をしたい人
利用機会 | 名称 | 年会費 還元率 |
---|---|---|
ヤマダ電機 | ヤマダLABI ANAマイレージクラブカード セゾン・アメリカン・エキスプレスカード | 基本0円 0.5~1.2% |
ビックカメラ | ![]() ビックカメラSuicaカード | 基本0円 0.5~15% |
ヨドバシカメラ | ゴールドポイントカード・プラス | 0円 1~11% |
エディオン | エディオンカード | 1078円 1% |
ノジマ | ノジマエポスカード | 0円 0.5~1.25% |
情報取得日 2020年1月時点
ヤマダLABI ANAマイレージクラブカード セゾン・アメリカン・エキスプレスカードはヤマダ電機では「ヤマダポイント10%+永久不滅ポイント0.5%」、ANAでは「ヤマダポイント1%+永久不滅ポイント0.5%+マイル」が貯まります。
ビックカメラSuicaカードもビックカメラでは「Suicaチャージ1.5%+Suica決済10%」やゴールドポイントカード・プラスも最大11%還元です。
定期や電車代の支出が多い人
利用機会 | 名称 | 年会費 還元率 |
---|---|---|
JR | ![]() ビックカメラSuicaカード | 基本0円 0.5~15% |
東急線 | TOKYU CARD ClubQ JMB PASMO | 1100円 0.5~3% |
小田急線 | OPクレジット | 基本0円 0.5~5% |
情報取得日 2020年1月時点
Suica付きのクレジットカードで支払っても0.5%しかポイントが付きませんが、チャージしたSuicaで支払うと1.5%もポイントが付きます。そのため、ビックカメラSuicaカードをオートチャージにしておき、常時メインカードとして使う人が多いです。
TOKYU CARD ClubQ JMB PASMOは年会費が1100円ですが、PASMOのチャージで1%、定期券購入で1%、東急以外でも1%、東急百貨店や東急ハンズなどで3~10%が付きます。
旅行のためのポイントやマイルを貯めたい人
利用機会 | 名称 | 年会費 還元率 |
---|---|---|
JAL | ![]() JAL CLUB-Aゴールドカード | 1万7600円 0.5~1% |
ANA | ANA To Me CARD PASMO JCB | 2200円 1% |
空港ラウンジ | ![]() 楽天プレミアムカード | 1万1000円 1~5% |
鉄道旅行 | 大人の休日倶楽部ジパングカード | 4364円 0.5~1.84% |
東海道新幹線 | JR東海エクスプレス・カード | 1100円 0.5~1% |
自動車旅行 | JTB旅カード スーパーロード | 2200円 1% |
情報取得日 2020年1月時点
JAL CLUB-Aゴールドカードはマイル積算率が「100円=1マイル」で通常のJALカードの2倍、毎年初回搭乗ボーナスや搭乗ボーナスもかなり多く、JALマイラーお用達のクレカです。
空港ラウンジを狙うなら楽天プレミアムカードです。世界130カ国以上にある1000カ所以上の空港ラウンジ数が無料で利用できるプライオリティパスが受け取れます。
車を頻繁に運転する人
利用機会 | 名称 | 年会費 還元率 |
---|---|---|
ENEOS | ![]() 楽天カード | 0円 1~3% |
ENEOS | ENEOSカード S | 1375円 0.6~2% 割引あり |
昭和シェル | シェル スターレックス カード | 1375円 割引あり |
出光 | 出光カードまいどプラス | 0円 0.5% 割引あり |
コスモ | コスモ・ザ・カード・オーパス | 0円 0.5~1.33% 割引あり |
情報取得日 2020年1月時点
1Lあたり2%還元の楽天カードと2円引きのENEOSカード Sでは楽天カードのほうがお得になりやすいです。
楽天カードは常に2%還元であるため、ガソリン価格がリッター50円のときは実質1円引き、リッター100円のときは実質2円引き、リッター150円のときは実質3円引きとなり、リッター100円以上なら得をします。
ゴールドやプラチナカードを持ちたい人
利用機会 | 名称 | 年会費 還元率 |
---|---|---|
ポイント重視 | ![]() 楽天プレミアムカード | 1万1000円 1~5% |
ポイント重視 | dカード GOLD | 1万1000円 1~4% |
サービス | ![]() JCBゴールド | 1万0800円 0.5~2.5% |
ステイタス | アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード | 3万1900円 0.33~0.5% |
デザイン | ラグジュアリーカード チタン | 5万5000円 0.5% |
法人向け | ![]() セゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード | 2万2000円 0.5~1% |
情報取得日 2020年1月時点
法人向けクレカならセゾン・プラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードです。SAISON MILE CLUBが無料になり、1000円使うたびにJALマイルが10マイル付与、同時に永久不滅ポイントも0.5%貯まります。
この永久不滅ポイントは「200ポイント=500マイル」に交換できるため、2つを合算することで実質JALマイルへの還元率が1.125%となり、JALマイルが貯まりやすいクレカです。


発行枚数No.1は楽天カード
楽天カード

ポイント還元率が1~3%
楽天市場の買い物は全員が1%を貰えますが、楽天カードで決済すると+2%も加算されるため、還元率が3%にポイントアップします。通常のクレカよりポイントがかなり貯まりやすいです。
また、一般的なクレジットカードのポイント還元率は0.5%が相場ですが、楽天市場ではない通常の買い物をしてもポイント還元率が実質1%であるため、メインのカードとしても使えます。

貯まりやすく使いやすい
楽天ポイントは公共料金の支払いでもポイント還元率が1%です。さらに楽天証券や楽天銀行の利用でも貯まります。
貯めたポイントは楽天Edyと相互利用できますし、ANAマイルへも交換できます。また、マクドナルドや出光石油、ジョーシン電機からPRONTOまで、街中にある300種類以上、数万店の店舗で使えます。

クレカ取扱高で第1位
クレカ取扱高は2017年時点で6兆円以上となり第1位、会員数は2020年1月時点で1500万人以上となり第1位、顧客満足度は2017年時点で9年連続第1位※2でした。これは年会費無料でポイントが貯まりやすいことが1番の理由です。
楽天は年間2000億円分以上の楽天ポイントを利用者に還元しており。さらに楽天ポイントを電子マネーにチャージできるなど、使い勝手の良さからも支持が集まっています。
※2 サービス産業生産性協議会(2017年)「JCSI(日本版顧客満足度指数)」
楽天プレミアムカード

ポイント還元率が1~5%
楽天プレミアムカードで楽天市場の買い物を決済すると5%もポイントが貰えます。楽天ブックス、楽天トラベル、楽天チケットなど、あらゆるサービスを楽天経由で購入することで、加速度的にポイントが貯まります。

提携店でもポイントが貯まる
誕生月はポイントが1%加算、ENEOSなどの提携店は最大3%貰えます。成田や関空空港などでは手荷物宅配が2回まで無料になるサービスもあります。
さらに通常1000ポイント以上からプレゼントや商品券に交換できるゴールドカードが多い中、楽天プレミアムカードは「1ポイント=1円」から楽天市場などで利用できます。

プライオリティパスが無料
空港ラウンジが無料で使えるプライオリティパスが付いてきます。通常、年会費399ドルでプライオリティパスに申し込めますが、年会費1万1000円の楽天プレミアムカードなら無料で手に入ります。
さらに旅行傷害保険が手厚く、海外死亡5000万円、海外疾病200万円、海外携行品20万円、国内死亡5000万円と他のクレジットカードよりも補償額が高めです。この価格でここまで内容が充実しているカードは他にありません。


私が選んだクレカの体験談や口コミ


会社員
私のメインカードはビュー・スイカカードです。これをiPhoneに登録して、オートチャージ設定にしているため、1万円単位でチャージするたびに150円分のポイントが貯まります。
駅ナカやコンビニ、ショッピングモールなど、私の行動範囲のほとんどでSuicaが使えるため、多くの支出で1.5%分のポイントが貯まります。
ただし、ネットで買い物するときは電子マネーが使えません。そこでネット通販はなるべく楽天で買うようにして、楽天カードで決済することで常時3%のポイントが付与されます。
楽天カードは公共料金でも1%のポイントが貯まりますし、街中でSuicaが使えないときも楽天カードは使えるため、この組み合わせが最強ではないでしょうか。