【漫画】第2話「本業・転職・起業・副業のどれがいい?副業はノーリスクミドルリターン」
「頑張って働いても‥‥」
「もっと頑張っても‥‥」
「転職と起業も‥‥」
「2つの選択肢とは?」
本業の出世・残業・賞与には期待できない
日本人の平均年収は1997年の467万円から下がり続けて、2018年は441万円にまで落ち込みました。日本全体が長年その状態ですので、本業の会社に給与アップを望むことは厳しいです。
しかも、税金は上がっているために手取りが余計に少なくなっています。労働者に行き渡るお金が減ると消費が鈍り、ものが売れなくなると企業の売上が伸びず、企業の業績が悪いと従業員の賃上げを渋りの悪循環です。
そこで出世や昇給、残業、賞与で年収が増えることを期待しますが、会社にはフットワークが重いバブル入社組が居座っていて、20~30代の若手社員の給料はどん詰まりです。40代も住宅ローンと子育てに悩まされ、50~60代も給与の下落幅が大きく、自由にお金を使えません。
また日本人の平均的な月収のピークは男性が月43万円、女性が月26万円です。学歴や業種で差がありますが、平均は想像よりもはるかに低い結果となっています。
残業も月45時間までと法律で決まっていて、時間外労働による収入増は望めません。本業の仕事で努力すれば賞与として還元されるかもしれませんが、会社全体の業績が上がらないと急激な上昇はなく、むしろ下がることすらあります。
転職した人の62%は年収が上がらない
転職は本人に相応のスキルがあって、転職先が好景気なら年収も数十万円上がるでしょう。しかし、転職が原因で年収が下がる可能性もあり、環境の変化でストレスも増えます。
厚生労働省の「平成27年 雇用動向調査」によると、転職で賃金が増加した人は35.6%、変わらない人は28.6%、減少した人は33.4%でした。つまり転職した62%の人は給与が上がっていません。賃金が増加した人も金額は平均で10%であり、転職が甘くないことがわかります。
周囲を見渡せば、転職成功者がどうしても目立ちますが、その陰で転職の恩恵を受けられないサラリーマンもたくさんいます。単純に隣の芝生である転職に期待を抱くことは難しいかもしれません。
仮に転職で賃金が増加しても、お金のみが目的の転職ではその会社の業績が悪化したときに、再び転職したくなります。そのたびに転職を繰り返してはどこかで失敗しますし、生涯賃金は安定しません。
起業した人の90%は10年以内に廃業する
統計上では個人事業主として起業した人が生き残る割合は1年後に62.7%、3年後に37.6%、5年後に25.5%、10年後に11.5%でした。つまり、起業すると10年後に約90%の人が廃業し、市場からいなくなる計算です。
ただし、これらは中小企業庁の「2005年版 中小企業白書」のデータであり、現在では起業を後押しする社会的背景や新規ビジネスの構築がしやすくなったことから、数字は上向いているとも考えられます。
しかし、仮に起業が10年間続いたとしても、その中には会社員の年収以下のジリ貧で暮らす代表取締役もたくさん含まれているわけです。むしろ10年間会社員を続けていたほうが、生活は楽だったという声も少なくありません。
副業した人のほぼ100%が収入アップ
転職を成功したと思っても、次第にどこかに不満を覚えて、また転職したくなる人も顕在化しています。30代後半や40代以降では転職成功率も下がり、失敗するリスクも高いです。起業では成功を夢見がちですが、それ以上に苦労が絶えません。
そもそも収入以外にそこまで不満がないなら、無理に転職や起業をしなくていいでしょう。確かに本業、転職、起業は生活を豊かにする手段の1つですが、それなりにメリットとデメリットがあるわけです。そこで代替案として副業という選択肢が注目されています。
本業を続けながら、転職や起業というリスクを冒すことなく、空いている時間を無駄なく利用するなら副業がおすすめです。副業ではほぼ100%の人の収入が増えるため、会社員や主婦の第2の収入源になります。
基本的にノーリスクミドルリターンであり、会社員の生涯賃金の底上げができるでしょう。副業で業務委託をしてから転職先を見つける人や、副業で週末起業してから独立する人もいて、働き方の多様性が生まれます。今後のプラスアルファの努力は金銭面と精神面のゆとりにつながるでしょう。