【漫画】第19話「FXのファンダメンタルズ分析とテクニカル分析とは?2つの違い」
「どの情報を信じる!?」
「ファンダメンタルズ分析」
「テクニカル分析」
「両方分析すると‥‥」
FXのファンダメンタルズ分析とは?
ファンダメンタルズ分析とは経済指標、選挙結果、地震やテロなど、経済の基礎となる情報を軸に、為替レートを予測する手法です。例えば「貿易収支が大幅な黒字になった」や「米国選挙で野党が大勝した」など、その国にとって「良い情報は買い、悪い情報は売り」と判断します。
ファンダメンタルズ分析の基本理念は「遠くのものは避けよ」であり、その国の実情を把握して、身近な通貨ペアを売買することがベースです。
しかし、ファンダメンタルズ分析は確実ではありません。例えば、貿易収支が上昇した国に投資マネーが集まる傾向はありますが、貿易収支は為替レートが変動する要因の1つにすぎないです。
仮に日本の貿易収支が市場予想よりも大幅に上昇しても、常に日本円が買われるとは限りません。そもそも日本円のレートと比例する経済指標はないです。短期的に影響を受けることはありますが、それも絶対ではありません。
ある通貨ペアの為替レートが決まるためには「現在の各国の経済状況、その状況の為替市場への反映度、投資家の将来への心理」などが複雑に絡まります。ファンダメンタルズ派は情報や数字を過信しすぎないことが大切です。
FXのテクニカル分析とは?
テクニカル分析とはチャートやグラフなど視覚的な技術のみを使って、為替レートを予測する手法です。例えば「安値圏で下ヒゲ陽線が出た」や「売りトレンドが継続している」など、為替相場に関するすべての答えは「チャートの中にある」と判断します。
テクニカル分析の基本理念は「相場のことは相場に聞け」であり、チャートにはその国の実情のみではなく、投資家の心理も反映されているため、それらを読み解いて売買することがベースです。
先ほどのファンダメンタルズ分析では日本の貿易収支が「3兆円の黒字」と予測されても、発表時に「1兆円の赤字」と下方修正されることもあります。事前に予測することはできても、結果が乖離することは起こるわけです。
その点、テクニカル分析は経済指標などに目をくれる必要はありません。その国の現状や将来性も関係ないです。チャートが示唆する通りに売買すればいいため、初心者からもテクニカル分析は支持されています。
しかし、テクニカル分析も頼りすぎることは禁物です。テクニカル分析にはいわゆるダマシが多く、分析する人やチャートの種類によって、予測結果が異なってきます。テクニカル派はチャートを疑ってかかることが必要です。
FX初心者はテクニカル分析がおすすめ
ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析は相反する分析手法との位置づけですが、ファンダメンタルズ派は信じやすく、テクニカル派は騙されやすいことが、FXにおける損失につながります。
つまり、ファンダメンタルズ派とテクニカル派のどちらかが正解ではありません。私たちはファンダメンタルズ分析とテクニカル分析の両方を取り入れることがベストです。
実際に世界中のトレーダーたちは、毎日ファンダメンタルズ分析で情報を取得して、毎日テクニカル分析でチャートを確認しています。逆にどちらも分析しない初心者もいますが、これはFXで損する人の特徴であり、問題外です。
FXの初心者は「ファンダメンタルズ分析:テクニカル分析=3:7」のバランスが最適です。ファンダメンタルズ分析で経済指標や重要なイベントを確認しながら、テクニカル分析で長期の流れと短期の方向性を予測していきましょう。