【漫画】第18話「FXの為替相場は4種類!トレンド・レンジ・ブレイク・乱高下」
「値動きは相場で読む」
「トレンド相場に乗れ」
「ブレイク相場はお得」
「ライン引けてる?」
FXの為替相場① トレンド相場は流れに乗る
トレンド相場は一方向にチャートが移動し続ける相場です。上昇と下降が明確にわかるため、上昇トレンドでは買い、下降トレンドでは売りを選択します。ちなみに流れに乗る取引を「順張り」と呼びます。
- 価格が一定方向に進みやすい相場。
- 15~17時や22~翌2時、木と金曜に発生しやすい。
- 基本は順張りで流れに乗る。
ただ、トレンドが発生しても一直線ではなく、細かい上下動を繰り返します。上下動が起きるきっかけの1つは、一部のトレーダーらが上昇トレンド中でも売り注文を出したからです。
その売り注文が集まって相場が若干下落したら、他のトレーダーも売りに回ることで大きく値を下げます。次に途中で売り注文が途絶えると、今度は買い勢力のほうが増して、再び上昇するようになります。
このように売買が続くことで、波打つチャートを形成します。そのため、上昇トレンド中に下げたときは、それが「単なる調整局面」か「下落反転につながる」か判断に迷います。
ただ、トレンド相場では基本は順張りでエントリーします。動きに勢いがあると判断するなら、上昇中は買い注文で買いポジション、下落中は売り注文で売りポジションを建てます。
この理由は売買直後は予測とは反対の動きをしても、トレンドに乗っているために戻る割合が高いからです。
その一方でトレンドが続くなら利益を確保できますが、エントリーした時点が天井や大底となる可能性もあります。エントリーポイントがわからないと、結果的にただ見ているのみになってしまいます。
そこで大きな流れでは順張りに乗りながら、短期的な調整局面で逆張りを仕掛ける方法が有効です。これは上昇中の一時的な下げで買い注文を出す、もしくは下降中の一時的な上げで売り注文を出すことです。
その際は必ず逆指値注文でロスカットもしておきましょう。さらにトレンドラインを引いて、エントリー後に支持線や抵抗線を割り込んだときはすぐに決済することで、大きな損失を回避します。
FXの為替相場② レンジ相場は終了を見極める
レンジ相場は一定の価格の幅でチャートが上下を繰り返して、ほとんど方向性を見出だせない相場です。一見すると手が出しにくいですが、高値と安値を読み取れると、繰り返し利益を得られるチャンスになります。
- 一定の価格幅で行き来する相場。
- 5~7時、火と水曜あたりに発生しやすい。
- RSIなどで売買の偏りをチェックする。
ある程度反復しているレンジ相場では、初心者でも一定期間に小さな利益を数回手に入れることができます。問題はそのレンジ相場がいつ終わるかということです。一般的にこのような小康状態はそう長くは続きません。
そこで利用したいツールが「RSI」というオシレーター系指数です。これは買われすぎや売られすぎの判断材料となる指数で、ほとんどのFX会社に備わっています。
RSIは0~100%の範囲で動き、0%に近づくほど売られすぎ、100%に近づくほど買われすぎを意味します。ただし、RSIは大きなトレンドの中では機能しません。例えば、上昇トレンド中はRSIも高い数値に張り付いたままです。
しかし、レンジ相場ならRSIが最適です。RSIが一定ならレンジ相場が維持されるために、引き続き稼げる可能性が高まりますし、急に大きく上げたり下げたりしたら、レンジ相場が終焉すると判断できます。
FXの為替相場③ ブレイク相場は支持線を狙う
ブレイク相場は相場の流れが変わる転換点です。例えば、レンジ相場が継続したあとにそのレンジをブレイクしたり、トレンド相場の勢いが衰えたあとにトレンドラインを割り込んだりすると、一気に価格が動きます。
- 急に流れが変わった相場。
- レンジ相場やトレンド相場、三角持ち合い型の終了で発生。
- ブレイクポイントを読むことがコツ。
一定の値幅で上下動を繰り返してきた相場は、やがてそこから抜け出して上昇や下落トレンドに突入します。その突入の瞬間がブレイクポイントです。ブレイクポイントを判断するには支持線や抵抗線を使います。
支持線(サポートライン)は下限の目安、抵抗線(レジスタンスライン)は上限の目安です。例えば、ローソク足が値を下げて支持線にぶつかると、通常は反発して再上昇することになります。
しかし、支持線を割り込むと下値の目安がなくなり、どこで下げ止まるのか予測ができない状態になるわけです。そのために下落を続けるトレンドに移行する可能性が高まります。
つまり、ブレイクポイントが発生してできたブレイク相場は、その後大きく同一方向に値を動くため、エントリーするチャンスです。支持線を割り込めば売り注文、抵抗線を突き抜ければ買い注文を入れます。
FXの為替相場④ 乱高下相場は時間軸を変える
乱高下相場は短期間で上や下に大きく揺れる相場です。経済指標の発表直後に起こりやすく、為替市場にサプライズやショックを与えたときも発生します。特に新興国ではその振り幅が大きくなります。
- 短期間で大きく上下に乱れる相場。
- 重要な経済指標やサプライズ発表の直後など。
- 特に新興国通貨はぶれる。
例えば、上昇トレンド中に下げ材料となるニュースが入ると一斉に売り注文が集まります。それまで上げていたチャートは一気に下落しますが、売り注文が一服したところで、元の買い勢力が戻ってチャートは再上昇を始めます。
このように乱高下相場は予測外な情報が飛び込んできたときに形成されます。そのため、その動きに乗れると、簡単に利益が出せるようにも思えますが、トレンド相場とは異なり、高値や安値の節目がありません。
つまり、そのトレンドがいつまで続くのか判断は難しいわけです。そのために流れの飛び乗った瞬間に相場が反転して、損失を出す可能性もあります。
その乱高下の中で利益を得るには時間軸を変えることです。例えば、1時間足を1分足に短くすると、乱高下している中に短いトレンドが確認できます。そこで数秒単位で売買を繰り返すスキャルピングで小さな利益を重ねます。
逆に1分足や5分足を1時間足、1週間足、1カ月足と時間軸を長くして、細かなノイズは消すことも有効です。乱高下相場は変則的な動きのあとに元に戻ることが一般的であるため、大きな流れのみに集中します。