【漫画】第27話「FXのナンピン買いとは?平均価格は下がるが大損リスクは上がる」

中野貴利人
著書「副業アイデア事典」など5冊/メディア掲載実績は日経新聞など150回以上/株式会社ネットピコ代表
2024/10/14 更新本ページはプロモーションを含みます

「ナンピンで買い増せ!」

結局FXセミナーに来てしまった
それはジョーン式ナンピンと両建て この2つで勝率は80%以上です
ナンピン
下がっているときに買えば 平均取得価格は下がります

「両建てで2倍の利益!」

平均取得価格が下がったので 最初の購入価格ではなく平均値まで戻ればOKです
両建て
上昇したときは買ったほうのみを決済します
下落に転じたら売ったほうを決済します

「ジョーン川瀬は本物?」

本物だよ!ジョーン川瀬!
ナンピンと両建ては欠陥がある
相場が反転せずに下がり続けたらどうする?
そんな金ないだろ!

「あいつは偽コンサル」

両建ても同じだ
ナンピンと両建ては簡単に勝てそうで実際に勝てることも多いが 1度失敗すると全部持っていかれるぞ
あとセミナー講師は2種類に分かれる
おのれ‥‥ジョーンめっ!
  1. FXのナンピン買いとは?
  2. FXのナンピン買いは大損する可能性あり
  3. FXのナンピン買いは押し目で使う
  4. FXのナンピン買いでよくある質問

FXのナンピン買いとは?

ナンピン買いとはFXで保有している外貨の価格が下落した際に、追加で買い付けを行うことで、平均取得単価を下げる手法です。

例えば「99円で1万通貨を買って、91円まで下がり、そのあと96円に戻ったところで1万通貨を売った」とき、3円の損失になります。

しかし、始めからナンピン買いを続けていれば、実は利益が得られます。99円で1万通貨を買って、さらに98円、97円、96円、95円、94円、93円、92円、91円で1万通貨ずつを買い増すと、平均取得単価は95円です。そのため、96円まで戻ると、むしろ1円の利益が得られます。

(99+98+97+96+95+94+93+92+91円)÷9回=95円

つまり、ポジションの獲得コストを下げ続けることで、少しの上昇でも利益を得ることができます。これがナンピンのメリットです。

兄
99円が98円になっても、そのうち99円に戻ると思って売らない。
弟
そのあと、93円、92円、91円となって、耐え切れずにようやく売ってしまう。
兄
98円に下がったタイミングでナンピン買いを続ければ、損せずに済んだ。
弟
いや、大きなデメリットがある。

FXのナンピン買いは大損する可能性あり

ナンピンは平均取得単価を下げる役割があり、特に初心者は「決済しない限り、損失が確定しない」ことに満足します。希望を持ち続けられるために、ナンピンをやめることをしません。

確かにナンピンを駆使した手法はFXでは人気です。買ったあとに下がってしまったら再度買って、さらに下がってもまた買います。相場は波を打って動くため、いつかは反転する性質をうまく利用するわけです。

しかし、資金は有限です。私たちが反転を期待して買い増しても、相場が下がり続けたままでは資金が尽きて、強制ロスカットの対象になります。

それにナンピンとは「相場の流れに逆らって逆張りでポジションを建てる」ことです。FXでは「相場の流れを読み、相場の流れに乗って、利ざやを得る」ことが王道ですが、ナンピンは逆走し続ける異常行為にあたります。

兄
ナンピンは予測がはずれたときの裏技ではないのか。
弟
予測がはずれたらナンピンではなく、損切りして次に切り替えろ。

FXのナンピン買いは押し目で使う

私たちが「上昇する」と読み違えて、下落トレンドになったときにナンピンをしても、損失を膨らますだけです。ただ、上昇トレンド中に押し目でナンピンを使うなら、有利なポジションを得ることもできます。

上昇トレンドでは一方的に上昇するわけではありません。細かな上下変動を繰り返しながら右肩上がりの相場を形成します。その上昇の中にある一時的な下げ、つまり「押し目でポジションを増やす」というわけです。

FXのナンピンは押し目買いが使いどころ

上昇トレンド中であれば、ナンピンしても高確率で再上昇します。この手法はリピート系の自動売買にも採用されています。

FXのナンピン買いでよくある質問

──ナンピンの一種に「ココモ法」というテクニックがありますが、どのような仕組みでしょうか?

元々ココモ法はカジノでプロギャンブラーが使っており、ゲームに負けたときは必ず「前回の賭け金+前々回の賭け金」を足して、次回の賭け金とします。

FXでは例えば、最初のルールとして「20銭の上げで利益確定、10銭の下げで損切り」と決めて、米ドル/円を1枚(1000通貨)買います。

その後、10銭下げたら損切りして1枚買います。さらに10銭下げたら損切りして「1枚+1枚=2枚」、さらに10銭下げたら損切りして「1枚+2枚=3枚」、さらに10銭下げたら損切りして「2枚+3枚=5枚」買います。

前回の投資額+前々回の投資額=今回の投資額

仮に6回連続で10銭下げたら「(1+1+2+3+5+8)×10銭=200銭」を損します。ただ、7回目に「5枚+8枚=13枚」を購入して、20銭上昇すると「13枚×20銭=260銭」となり、トータルで60銭の利益になります。

このように投資する枚数をココモ法でコントロールすれば、ナンピンでも利益を出すことはできます。その一方でナンピンと同じく、資金が枯渇してしまうと大損する原因にもなります。

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著者

中野貴利人
株式会社ネットピコ 代表
本業はベンチャー企業のコンテンツマーケター。副業は26歳で法人化して17期目。著書「副業アイデア事典」など5冊。メディア掲載実績は日経、読売、朝日新聞など150回以上。2児の父。Xは@kiriton
コダイラショウヘイ
漫画家
東京都小平市出身の漫画家兼イラストレーター。4コマから似顔絵まで、笑えるモノを描きまくってます。

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