遺品整理代行の副業 - 遺品整理士や遺品査定士の資格で時給アップ
遺品整理代行とは?
家族に代わって遺品を仕分け
遺品整理代行は亡くなられた人が使っていた物品を整理、分別し、適切な処分と必要に応じて形見分けや供養を代行します。近年増加してきた事業の1つで、ニーズも高まっており、将来的な独立も視野に入る仕事です。
現在では子供世代と遠く離れて住む高齢者が多く、内閣府の「平成30年版 高齢社会白書」によると、男性高齢者の13.3%、女性高齢者の21.1%が単独世帯です。夫婦のみの世帯も含めると、過半数が高齢者のみの世帯です。
そのため、孤独死や突然死も多く、残された家族が遠方、もしくは高齢であることで、遺品の整理がスムーズにいかない現実があります。こうした状況に伴って遺品整理代行サービスが台頭し、副業としても注目されています。
誠実に仕事を勤めることで、依頼者からも大きな感謝を寄せてもらうことができます。副業で「やりがいを感じたい」や「誰かの役に立ちたい」といった奉仕精神のある人に適しています。
遺品整理を代行する流れ
遺品整理代行の仕事の流れは、問い合わせを受けて、依頼主宅へ事前確認に伺うことから始まります。そこで部屋ごとにどのような作業が必要であるか、遺品の量や状態をもとに依頼主に見積額を提示し、契約します。
予定された日時に自宅に訪問して、形見、貴重品、買い取り、廃棄に分別していきます。そのあとは物品の撤去と室内の清掃を行い、最後に供養をして完了です。
遺品整理代行の料金から物品の買い取り分を引いた金額を請求し、依頼者から代金が支払われます。
副業で遺品整理代行をする場合、ほとんどは代行業者に雇われる形になるため、見積もりと契約は済んでおり、実作業である遺品の整理や分別、撤去作業、簡単な清掃が主な仕事です。
時給は1000~1500円程度
遺品整理代行の時給は1000~1500円程度、おおむね1200円前後が相場です。一部の地方では時給900円の求人もあります。勤務体系は1日3~6時間の短時間勤務と1日勤務が基本の業者に分かれます。
1日勤務はおよそ8時間で、日給は7500~1万2000円が相場です。1時間あたりで計算すると時給とほぼ同額ですが、複数の現場を回ることもあり、休憩中や移動中も勤務時間に換算されて、実働時間ではお得になります。
仮に1週間に1回、日給8000円で副業した場合、月4回で3万2000円の報酬です。週末や本業の休業日にまとめて働けば、それなりの収入が獲得できます。
また、はじめはアルバイトで経験を積んで、土日のみ個人事業主で遺品整理をスタートした会社員もいます。その場合はお客さまが支払う料金から経費を引いた金額の100%が受け取れるため、日給2万円を超えていきます。
副業で遺品整理代行を始める手順
遺品整理代行は専門業者だけではなく、清掃業者、解体業者、便利屋、不用品回収業者、リサイクル業者など、さまざまな業者が請け負っています。企業名だけでは業種の判別が難しいですが、基本的に仕事内容は一緒です。
- アルバイト情報サービスで「遺品整理」などで検索します。
- 仕事内容や条件を確認して応募します。
- 面接を受けて採用されます。
- 勤務できる日時を伝えて、連絡を待ちます。
- 勤務日に実務にあたります。
- 会社の規定に従って、報酬が振り込まれます。
また、大々的に遺品整理スタッフを募集していない企業も多いです。単に「不用品回収作業員、軽作業スタッフ、便利屋スタッフ」などと記載し、結果的に遺品整理をお願いされる場合もあります。
これは遺品整理は需要が伸びていながら、スタッフが集まらない傾向があるためです。なかにはトラックドライバーとして時給が高めで募集しながら、遺品整理代行の仕事も兼ねているケースもありました。
ただ、このようにごまかして作業員を集める企業は、信用力に疑問が残るために求人への募集は避けたほうが無難です。正しく遺品整理スタッフを募集している企業に申し込みましょう。
過去の事例では遺品整理代行をしながら、不法投棄や高額請求などを行う悪徳業者も存在したため、その片棒を担がないように気をつけます。応募時には仕事内容や時給だけではなく、会社の実積もしっかり確認します。
また、アルバイトではなく独立後であれば、依頼主と副業者をつなぐマッチングサービスを利用します。例えば、くらしのマーケットでも「遺品整理」のカテゴリがあり、個人がお客さまを募集しています。タイムチケットやANYTIMESで「遺品整理代行」を出品して、案件を受注することもできます。
遺品整理士や遺品査定士は有利
遺品は「家具、家電、衣類、書類、貴重品、趣味や仕事に関わるもの」と多種多様です。遺品として大切に扱うことはもちろん、不用品を適切に廃棄できるよう、その地域のリサイクル法を知っておく必要があります。
ただし、遺品整理代行では特別な資格や学歴が必要ありません。
一方で一般社団法人遺品整理士認定協会が発行する遺品整理士や遺品査定士といった専門資格は信用力が上がります。資格取得で仕事内容は熟知することができて、採用の際も待遇面で有利です。
遺品整理士は遺品整理の知識、法規制、供養を学びます。遺品査定士は遺品買い取りに関して、さまざまなジャンルの鑑定士と連携しながら遺品を適正価格で査定、買い取りを行うための知識を取得できます。
どちらも約2カ月の通信教育を受けて、レポート提出で合否が決定します。合格後はは遺品整理士認定協会の認定会員に登録することで、認定証書が発行されます。費用は受講料2万5000円、会費は2年分5000円です。
遺品整理代行料金の多くは、代行金額から遺品買い取り金額を差し引いた額です。遺品査定士の資格があれば、依頼者から信頼と納得を得られやすく、仕事をする上で役立ちます。
デメリットは心理的な抵抗感
亡くなられた人の物を扱うことに抵抗がある人には不向きです。孤独死の場合は室内が乱れている場合もあります。苦痛を伴うほど汚染がある空間で作業させられることはありませんが、人によっては室内の汚れや臭いなどが気になります。
さらに家具や家電の運び出しは重労働になることもあり、体力と精神力が削られる仕事です。コンスタントに依頼が来るか、休日に都合よく仕事を与えられるかもわからないため、継続的に稼げるかどうかは業者次第です。
基本的には依頼主とは1度しか接しないこともあり、適当に作業を終わらせてしまう業者もいます。遺品整理代行をする一部の業者によって、高価な遺品を無断で転売するモラルに反する事件もありました。
遺品整理は故人へ敬意を持って誠実な態度が取れることが前提であり、それができる人に適正があります。
持ち主はいないと適当に作業をしていると、親族は疑いを持ち勘違いを生んで、遺品の紛失トラブルが発展することもあります。私たちは無断で遺品を持ち去ったと誤解される行動は慎み、気を引き締めて仕事をすることが回避策です。
特殊清掃と違って衛生面は問題なし
特殊清掃とは孤独死や自殺、事件などによって、立ち入りが難しい状態となった室内の汚染や異臭を取り除く仕事です。遺品整理とは異なり、床に染み込んだ体液や血液の除去、部屋全体の消臭、除菌、修繕などがメインです。
立ち入りをためらうような現場に入ったり、感染リスクや特殊な薬剤を使うこともあるため遺品整理よりも作業内容は数段難しく、きついです。その代わりに時給は都心なら1500~2000円と高めです。
そういう意味では遺品整理は特殊清掃と違って、衛生面で問題はありません。ただし、遺品整理の代行業者が特殊清掃も扱っていることも多いため、業者が同じタイミングで求人を募集していたりします。特殊清掃をしたくない場合は、採用前に具体的な仕事内容を確認しましょう。
また、金額重視で特殊清掃も一緒に行いたい人には、事件現場特殊清掃士という資格があります。特殊清掃は資格なしでもできますが、薬剤の取り扱い方、消臭、除菌、清掃方法、感染予防などの知識があると心強いです。
遺品整理代行の副業まとめ
総合 | 2.8 |
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評価 | |
収入 | 時給1000~1500円 |
時間 | 3~8時間 |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
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