【漫画】FXでナンピンと両建ては稼げる?平均価格は下がるが大損リスクは上がる

「ナンピンで買い増せ!」




「両建てで2倍の利益!」




「ジョーン川瀬は本物?」




「あいつは偽コンサル」




メリットは平均取得単価が下がること
初心者は「相場が上昇する」と予測して「1ドル=99円」で買っても、結局は91円まで下落してしまい、大損するケースもあります。98円の時点ですぐに損切りできれば問題ありませんが、なかなか決断できないわけです。
これは「近いうちに反転して、予想通りに99円以上に上昇する」と期待しているからです。その感覚が先行すると含み損でも持ち続けてしまい、仮に反転上昇しても、91円まで下落したあとのために利益は遠いです。
例えば「99円で買って、91円まで下がり、96円に戻って売った」としても、3円の損失です。ただし、そこでナンピンを使うと利益が得られます。
99円で1万通貨を買って、さらに98円、97円、96円、95円、94円、93円、92円、91円で1万通貨ずつを買い増すと、平均取得単価は95円です。そのため、96円まで戻ると、むしろ1円の利益が得られます。
(99+98+97+96+95+94+93+92+91円)÷9回=95円
つまり、ポジションの獲得コストを下げ続けることで、少しの上昇でも利益を得ることができます。これがナンピンのメリットです。
デメリットは大損リスクが高まること
ナンピンは平均取得単価を下げる役割があり、特に初心者は「決済しない限り、損失が確定しない」ことに満足します。希望を持ち続けられるために、ナンピンをやめることをしません。
確かにナンピンを駆使した手法はFXでは人気です。買ったあとに下がってしまったら再度買って、さらに下がってもまた買います。相場は波を打って動くため、いつかは反転する性質をうまく利用するわけです。
しかし、資金は有限です。私たちが反転を期待して買い増しても、相場が下がり続けたままでは資金が尽きて、強制ロスカットの対象になります。
それにナンピンとは「相場の流れに逆らって逆張りでポジションを建てる」ことです。FXでは「相場の流れを読み、相場の流れに乗って、利ざやを得る」ことが王道ですが、ナンピンは逆走し続ける異常行為にあたります。


ナンピンの使い所は押し目買いのみ
上昇トレンドの押し目で行う
私たちが「上昇する」と読み違えて、下落トレンドになったときにナンピンをしても、損失を膨らますだけです。ただ、上昇トレンド中に押し目でナンピンを使うなら、有利なポジションを得ることもできます。
上昇トレンドでは一方的に上昇するわけではありません。細かな上下変動を繰り返しながら右肩上がりの相場を形成します。その上昇の中にある一時的な下げ、つまり「押し目でポジションを増やす」というわけです。
上昇トレンド中であれば、ナンピンしても高確率で再上昇します。この手法はリピート系の自動売買にも採用されています。
戦略的なココモ法を繰り返す
ナンピンの一種に「ココモ法」というテクニックがあります。元々ココモ法はカジノでプロギャンブラーが使っており、ゲームに負けたときは必ず「前回の賭け金+前々回の賭け金」を足して、次回の賭け金とします。
FXでは例えば、最初のルールとして「20銭の上げで利益確定、10銭の下げで損切り」と決めて、米ドル/円を1枚(1000通貨)買います。
その後、10銭下げたら損切りして1枚買います。さらに10銭下げたら損切りして「1枚+1枚=2枚」、さらに10銭下げたら損切りして「1枚+2枚=3枚」、さらに10銭下げたら損切りして「2枚+3枚=5枚」買います。
前回の投資額+前々回の投資額=今回の投資額
仮に6回連続で10銭下げたら「(1+1+2+3+5+8)×10銭=200銭」を損します。ただ、7回目に「5枚+8枚=13枚」を購入して、20銭上昇すると「13枚×20銭=260銭」となり、トータルで60銭の利益になります。
このように投資する枚数をココモ法でコントロールすれば、ナンピンでも利益を出すことはできます。その一方でナンピンと同じく、資金が枯渇してしまうと大損する原因にもなります。