【漫画】第30話「FX会社の行政処分とは?業務改善や業務停止命令を受けた社名リスト」

中野貴利人
著書「副業アイデア事典」など5冊/メディア掲載実績は日経新聞など150回以上/株式会社ネットピコ代表
2024/10/20 更新本ページはプロモーションを含みます

「アプリで売買できない!」

FXアプリで売買できない?
この7項目を確認してみろ
半分くらい何書いてあるかわかんないし
FX会社側でシステム障害が発生している

「システムダウンとは?」

システム障害とは次の理由でFX会社のシステムに不具合が起きることだ
とにかくシステム障害中は売買できないってことか~
大手でもシステム障害で取引できないことがあった
米ドル/円が下がるほうに投資した人は大損だ 途中で売ることができずにただ見てるしかない

「金融庁の業務改善命令」

注文済みは補填されるが 機会損失は補填されない
システム障害などの法令違反があったFX会社は金融庁から処分を受ける
処分は3段階だ
過去数年ではこれくらいだ

「システムダウンに感謝!?」

海外系のFX会社は金融庁から処分を受けていない
海外業者は無認可だから金融庁の管轄ではないだけだ
あっ!システム障害が復旧した
あぶねぇ!損していたわ~
  1. FX会社の行政処分とは?
  2. 行政処分を受けたFX会社15選
  3. 行政処分になりそうだった大手FX会社の実例

FX会社の行政処分とは?

FX会社が金融商品取引法に違反した場合に、金融庁などの行政機関から受けられる処分のことです。4種類の処分内容があります。

行政処分詳細
業務改善命令違反行為を是正し、再発防止策を講じるよう命令する
業務停止命令一定期間、営業を停止させる
登録取り消し金融商品取引業の登録を取り消し、その事業を禁止する
課徴金違法行為に対して、一定額の金を納付させる

行政処分を受ける理由は主に「顧客にリスクを正しく説明していない、顧客に事実と異なる説明をした、顧客の資産を不正に利用した、顧客情報管理などが問題で顧客が損する、レバレッジ規制などのルールに違反した」があります。

行政処分を受けたFX会社15選

金融庁による行政処分には、FX会社が主体となって業務改善をする「業務改善命令」、一時的に営業禁止して業務改善に集中させる「業務停止命令」、悪質な法令違反があって営業資格が剥奪される「登録取り消し」があります。

これ以外にも東京証券取引所や証券取引等監視委員会などからの行政処分もありますが、ここでは2010年以降に発令された金融庁と関東財務局による行政処分を主にリストアップしました。

ただし、一概にも「行政処分を受けた=おすすめできない」わけではありません。GMOクリック証券のように行政処分の理由が「システム管理に不備があった」のみで、すぐに改善できたものもあります。

年月処分社名
2010年2月登録取り消しアイフォレックス
2010年9月業務停止命令外為どっとコム
2010年12月業務停止命令常磐 investments
2011年8月登録取り消し新東京シティ証券
2011年10月業務改善命令スター為替証券
2011年10月業務改善命令MF Global FXA証券
2011年11月業務停止命令121証券
2012年7月業務改善命令FXCMジャパン
2012年10月業務改善命令GMOクリック証券
2012年12月登録取り消しイニシア・スター証券
2012年12月業務停止命令セブンインベスターズ
2014年9月業務停止命令FXコーポレーション
2015年1月業務改善命令アルパリジャパン
2017年7月業務改善命令マネースクエア
2017年12月業務改善命令岩井コスモ証券

情報取得日 2024年10月時点

ちなみに海外のFX会社は使うメリットがありません。主に「システムダウンが国内より多い、金融庁の管轄ではない、信託保全も義務付けられていない、トラブル件数も非常に多い」ことが懸念されます。

国内の中小FX会社もベンチャー特有の革新的なツールがあるわけでもなく、単に「システムダウンが比較的多い、システムトラブルが多い、スマホアプリが脆弱である、自己資本規制比率が低い」ことが特徴です。

行政処分になりそうだった大手FX会社の実例

大手のFX会社のサーバー稼働率は99.999%以上ですが、急なシステム障害で取引ができなくなることもあります。

2015年7月に外為どっとコムでログイン不可の障害、2015年8月にYJFX!で瞬間的な円高の影響によるログイン不可の障害が発生したとき、いずれも行政処分はいたらなかったものの、世間からは厳しい評価を受けました。

それ以降はサイバー攻撃による一時的な接続障害などはありながら、外為どっとコムなどを含めた大手FX会社でシステムダウンはほぼ起こっていません。国内のFX会社なら安心して取引できる環境です。

ただし、それでもプロトレーダーはFX会社にシステム力を重視しています。従来、FX会社を選ぶときは「スプレッドの小さいFX会社」や「スワップ金利が高い会社」が有利とされていますが、FX会社によって勝率や利益率が上がるエビデンスはありません。

そこでプロトレーダーの間では「スマホアプリやトレードツールの使いやすい、システム稼働率が99.9%以上、スリッページが起きにくい、行政処分がない」といったシステムの信頼度で選ぶ人が増えました。

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著者

中野貴利人
株式会社ネットピコ 代表
本業はベンチャー企業のコンテンツマーケター。副業は26歳で法人化して16期目。著書「副業アイデア事典」など5冊。メディア掲載実績は日経、読売、朝日新聞など150回以上。2児の父。Xは@kiriton
コダイラショウヘイ
漫画家
東京都小平市出身の漫画家兼イラストレーター。4コマから似顔絵まで、笑えるモノを描きまくってます。

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