【漫画】第34話「FXのスプレッドとは?買値と売値にある価格差のこと」
「3社で売値が違う!?」
「価格に幅がある理由」
「スプレッド=手数料」
「0.3銭なら30円でFX!」
FXのスプレッドとは「価格差=手数料」
ニュースや新聞に掲載される「1ドル=100円50~51銭」は「売値=100円50銭、買値=100円51銭」という意味です。このように為替レートには売値と買値の2つが存在します。
2024年10月時点の大手FX会社のスプレッドは以下になります。スプレッドはFX会社、通貨ペア、売買タイミングによって差があります。
通貨ペア | 売値 | 買値 | スプレッド |
---|---|---|---|
110.000 | 110.002 | 0.2銭原則固定(例外あり) | |
120.000 | 120.005 | 0.5銭原則固定(例外あり) | |
140.000 | 140.010 | 1銭原則固定(例外あり) |
このスプレッドはFX会社に支払う実質的な手数料です。FX会社は1銭安い売値でユーザーから通貨を買い取り、1銭高い買値でユーザーに通貨を売り払うことで、利益を得ているわけです。
そのため、スプレッドはFX会社が任意で決めており、私たちにとってはスプレッドが小さいほうが市場価格に近くてお得です。2024年10月時点ではスプレッドは0.2銭が最安水準であり、一方で1銭や2銭のFX会社もあります。
また「売りと買いの両方のレートを同時に表示する」ことを「2wayプライス」と呼びます。2Wayプライスでは1ドルの売値が100.000円、買値が100.002円のときに、買いと売りを同時にすると「100.002-100.000=0.002円=0.2銭」の損失を負います。
ただ、2wayプライスはFX会社が不当な鞘を抜いていないことの証明です。
1wayプライスでは私たちが100.000円で売っても、FX会社を経由したあとの市場に売るときの価格がわかりません。1銭や2銭を加算して、高値で市場に売り出すこともできます。
2wayプライスでは「スプレッドは0.2銭です」と明確なため、100.000円で仕入れた外貨は100.002円で売っていることがわかり、FX会社が「これだけしか手数料を取っていません」という証明になります。
FXで稼ぐなら原則固定のスプレッドを選ぶ
スプレッドには大きく2種類あります。1つは「米ドル/円0.2銭~」としている変動スプレッド、もう1つは「米ドル/円0.2銭原則固定」としている固定スプレッドです。
変動スプレッドは安いときは安いですが、タイミングによっては変動差が大きいことが難点です。通常はスプレッドが0.2銭でも、頻繁に0.5銭や1銭になったりします。これではコストがかさんでFX取引に集中できません。
固定スプレッドは相場暴落時に変動することもありますが、基本的には一定です。常に売値と買値の価格差が同じであるため、損益の目標値もぶれることがありません。そのため、FX会社は固定スプレッドがおすすめです。
スプレッドを「固定」ではなく「原則固定」としている理由は、スプレッドがどうしても為替市場の影響も受けてしまうためです。
例えば、戦争や大地震などの大事件が起きると、一部の通貨ペアでは「売り一辺倒になる」という現象が起こってしまいます。つまり、買い手が極端に少ないために売買が成立しません。
通常は売値100.000円と買値100.002円で取引が成立しても、有事では100.002円で買ってくれる人がいないため、売値が99円や98円と下がっていき、売値と買値の価格が開くわけです。
それ以外の理由では「為替レートが急激に変化して、システムが注文に対処できない」や「FX会社の先にあるカバー先で価格差が発生している」などありますが、いずれにしても平常時は固定であることには変わりません。