ダイビングインストラクターの副業とは?資格必須で日給8000~1万5000円
ダイビングインストラクターは「本業にしたかった副業」でよく聞かれる職種の1つです。本業は生活のために別の適職を続けながら、海に潜ることを趣味にとどめずに副業化する人たちがいます。
- ダイビングインストラクターの副業とは?
- 報酬は日給8000~1万5000円
- 副業でダイビングインストラクターを始める手順
- メリットはダイビングの趣味を兼ねる
- デメリットは初期費用がかかること
- ダイビングインストラクターの必須資格
- ダイビングインストラクターの副業まとめ
ダイビングインストラクターの副業とは?
ダイビングショップスタッフ
ダイビングインストラクターの仕事は多岐にわたります。資格を持っていない利用者の体験ダイビングに付き添ったり、ライセンス取得のための講習と指導、ゲストと一緒に潜ってガイドもします。
その中でもダイビングショップの運営は求人数が多めです。仕事内容はダイビングの予約手続き、ダイビングに必要な各種機器の手配と整備、ダイビングスポットへの送迎、ダイビングショップでの商品販売です。
そもそもダイビングインストラクターの業務割合は「陸:海=7:3」くらいであり、特に閑散期はお客さまが少なく、ショップのサポート業務がメインになることがよくあります。
体験ダイビングアシスタント
ダイビングのライセンスを取得していない人に、5m未満の浅瀬でダイビングを体験してもらいます。ただ、お客さまはアクシデントに対する予備知識が乏しいため、通常よりも事故が起こりやすいです。
1番の事故原因はパニックです。例えば「友人と一緒に体験ダイビングをしていたら、友人の足がマスクにぶつかって、マスクが外れて鼻から水が入り、パニックになって海中で水を大量に飲んだ」などがあります。
このように体験ダイビングの指導は難度が高く、初めて海中に潜る人のサポートをするために、経験豊富なダイバーが付き添うことが多いです。
ファンダイビングインストラクター
ファンダイビングではライセンス取得者が最大40mまで潜って、潜水を楽しみます。その際、ダイビングインストラクターは器具を手配し、提携している小型ボートでお客さまを沖まで連れて行って、海中を案内する役割を担います。
ダイビングスポットとしては沖縄が有名ですが、日本では潜る場所がいたるところに点在します。関東圏では千葉県の館山や南房総、神奈川県の湘南や小田原、静岡県の伊豆や八幡野、茨城県の水戸にもダイビングショップがあり、東京都在住の会社員が副業で案内することもあります。
観光地に近い場所に住むダイビングインストラクターであれば、ダイビングスポットのガイドのみではなく、旅行関連の資格を併用しながらコーディネーターとして活躍することもあります。
ダイビングライセンス講習
ダイビングのライセンス講習では学科、プール、海洋演習の順に、生徒に教えていきます。ただ、講師として自らダイバーのライセンスを発行するには、ダイビングインストラクターのプロ資格が必要です。
報酬は日給8000~1万5000円
ダイビングインストラクターの給与は、正社員でも月収15万~25万円で、地域差もあります。会社員ほどの報酬は得られず、肉体負荷も高いために、従来より副業や兼業でしている人が多い職種です。
副業では時給950~1500円、日給8000~1万5000円が相場です。
時給制ではダイビングよりも運営サポートが中心です。日給制では7~9月の観光客が増える時期に、体験ダイビングやファンダイビングで募集している案件でよく見受けられます。ただ、日給であっても、時給換算すると1000~1500円でそう変わりません。
ダイビングで海中を潜る時間は1日あたり「40分×3回=2時間」程度ですが、お客さまへの説明、準備と移動などで1日の総労働時間は6~8時間になります。
副業でダイビングインストラクターを始める手順
ダイビングショップ
ダイビングショップにて事務作業や物品販売のスタッフをしながら、プールや海でダイビング講習をします。講習するにはインストラクターの資格が必須です。夏季にファンダイブのガイドもしたいときは、事前に確認しましょう。
- アルバイト情報サービスで「ダイビング」などのキーワードで検索します。
- 仕事内容や時給など、条件にマッチする店舗を選びます。
- 面接を受けて採用されたあと、勤務シフトが決定します。
- 制服やダイビング器具が支給されて、実際の勤務にあたります。
- 就業先の規定に基づき、指定口座に報酬が振り込まれます。
リゾートバイト
ダイビングスポット周辺のリゾート地では、夏の繁忙期に正社員スタッフのみで仕事を回すことはできません。そこで特に7~9月はダイビングインストラクターの臨時スタッフが必要となります。
例えば、アルファリゾートやリゾートバイト.comといったリゾートバイト仲介サービスにて「ダイビング、海、マリンスポーツ、夏休み、離島」などで検索すると、沖縄本島、房総半島、伊豆半島、渥美半島、南紀白浜、山口県、長崎県などで、スタッフを募集しています。
ダイビング個人レッスン
講師と生徒をマッチングするサービスのストアカにダイビングインストラクターとして登録し、スキューバダイビング講座を開くことができます。
実例としては、関東近郊のプールを借りて、1人1万円程度で6時間の体験ダイビング教室を開きます。その流れで生徒がライセンスの取得を希望したら、後日1泊2日でオープン・ウォーター・ダイバーの学科試験と海洋実習を開催します。価格は4万~5万円が相場です。
30分単位であなたの時間を売るタイムチケットにも、ダイビングを売りにする人たちが集まっています。ただ、内容はファンダイビングというよりもサポートよりです。
例えば「スキューバダイビングのバディ代行、ダイビング写真の撮影代行、ダイビング旅行のプランニング作成」も需要がありますし、ダイビングインストラクターによる「ダイビング相談」などが出品されています。
メリットはダイビングの趣味を兼ねる
ダイビングインストラクターは、本業にするには難しい仕事の1つでもあります。例えば、東京都在住の人がダイビングインストラクターを始めても、季節は7~8月のみ、場所も毎回往復で4~5時間は車移動しないといけません。
沖縄県でも12~3月の平均気温は20℃以下です。もちろん、真冬の10℃を下回る時期でもドライスーツを着て、ダイビングは楽しめます。冬は透明度が高く、気温より水温のほうが高いため、悪くありません。
しかし、いずれにしても閑散期にはお客さまが集まらないため、夏場のような需要はまったくないです。そのため、1年中スキューバダイビングで稼ぐことができず、自然と副業や兼業という選択肢になります。
だからこそ、ダイビングインストラクターには副業者が多く、副業として参入しやすい市場環境が整っています。
本業の合間に大好きなダイビングに携わりたい人にとっては、最高かもしれません。特にファンダイビングを案内するダイビングインストラクターは、趣味と実益を兼ねることができて、楽しみで続ける人が多いです。
国土交通省の2019年3月の「ビーチの観光資源としての活性化に向けたナレッジ集」によると、マリンレジャー市場は縮小傾向にあります。2008年から2017年の参加人口は、海水浴が1890万人から660万人に減少、釣りが1120万人から640万人に減少しています。
しかし、スキンダイビングとスキューバダイビングは、100万人が120万人に増えており、今後の成長が期待できます。
デメリットは初期費用がかかること
ダイビングインストラクターの資格を取得するには、まとまった資金が必要になります。受講費が20万円のダイビングショップもありますが、教材費、宿泊費、登録料が別途かかるなどして、結局は40万円以上の出費になります。
副業のために取得するにはかなりの初期費用であり、コストパフォーマンスとしてはおすすめできません。加えて、年会費やメンテナンス費など必要経費、さらに海から遠い人ほど交通費が割高になります。
そのため、勤務した分が全額報酬に回るわけではなく、多くの経費が差し引かれてしまい、時給換算では1500円に満たないことはデメリットです。
また、ダイビングインストラクターを募集している地域には限りがあり、求人数は決して多くありません。副業にしたくても始められないわけです。
そこで個人でダイビングインストラクターをしている人もいますが、ダイビングは命を預ける行為であるため、お客さまは信用を重視します。個人事業として軌道に乗るまでには時間がかかることは覚悟します。
季節や天候に左右されますし、その年の気候次第ではキャンセルが増えて、利益が0円ということもあります。閑散期には働きたくても働けないため、金銭目的や軽いお小遣い稼ぎで始めると、成功しにくい副業です。
ダイビングインストラクターの必須資格
全世界にあるスキューバダイビング団体のいずれかの民間資格を取得することで、ダイビングインストラクターとして活躍できます。その中でもPADIは2024年10月時点で世界180カ国以上、13万5000人が所属する世界最大のダイビング団体です。
このPADIが発行するライセンスカードは全世界のダイビングスポットで通用しますし、日本国内でレジャー・ダイビングの認定カードを管理する「Cカード協議会」にも属しています。PADIにはダイビングスキルの熟練度によって、複数の資格があります。
- 最初に取得する18mまで潜れる「オープン・ウォーター・ダイバー」
- 30mまで潜れる「アドバンスドオープンウォーターダイバー」
- トラブル対処能力を備えた「レスキュー・ダイバー」
- 講習の補助をするための「アシスタント・インストラクター」
- プロダイバーとして海中をガイドする「ダイブマスター」
ダイブマスターの取得から6カ月以上経過かつ100ダイブ以上のログを経験し、インストラクター開発コース(IDC)を修了後、1年以内にインストラクター試験(IE)に受かると、正規のインストラクターの証である「オープンウォーター・スクーバ・インストラクター」となり、PADIのプログラムを教えることができます。
インストラクター試験は、筆記試験、プレゼン、実技などの4つのセクションにわかれます。2024年10月時点で全セクションの取得に10万3400円の実費が必要です。さらに教材費や海洋実習費、少なくとも5日間ある講習日数の滞在費などを含めると、40万~50万円はかかります。
また、認定証には毎年更新料が必要であり、2024年10月時点ではダイブマスターは2万6950円、アシスタント・インストラクターは2万6950円、インストラクターは3万6960円となっています。
ダイビングインストラクターの副業まとめ
総合 | 2.8 |
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評価 | |
収入 | 日給8000~1万5000円 |
時間 | 6~8時間 |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
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