ファイナンシャルプランナーの副業とは?相談料3000円でお金の問題を解決するプロ
- ファイナンシャルプランナーの副業とは?
- 1回の相談料は3000~2万円
- 副業でファイナンシャルプランナーを始める手順
- メリットは資格の合格率が高いこと
- FP1級を取得するだけでは稼げない
- ファイナンシャルプランナーになるには?
- ファイナンシャルプランナーの副業まとめ
- ファイナンシャルプランナーの体験談や口コミ
ファイナンシャルプランナーの副業とは?
日常生活も含め、結婚、子供、住居、自動車、保険、老後といったライフイベントでは、多額の資金を必要とします。そのときに収入、年齢、家族構成に応じて、最適な選択肢を提供する職種がファイナンシャルプランナーです。
具体的には「顧客からの相談内容を分析する、収支のバランスを整える、住宅・教育・老後資金の貯め方を伝える、生命・医療・損害保険のコストカットをする、資産運用や金融商品のシミュレーションをする、生前贈与や相続対策を教える」など、家計のライフプランニングがメインです。
世間的にもその業務内容が認知されるようになり、相談者は増加傾向にあります。ファイナンシャルプランナーとは「Financial=金融」+「Planner=設計者」であり、金融問題でベストな解決策を提案してくれるプロフェッショナルです。
相談料は1回の3000~2万円
日本FP協会の2011年の「ファイナンシャル・プランナー業務調査」によると、FP(ファイナンシャルプランナー)の1時間あたりの相談料は「5000円未満が25%、5000~1万円未満が41%、1万~2万円未満が28%、2万円以上が2%」でした。
日本FP協会(2011年)「ファイナンシャル・プランナー業務調査」
これらは相談料のみの金額であり、提案書作成や売買手数料といった別業務は含んでいません。平均的な相談料は5000~2万円と幅があり、実例では下限は0円、上限は3万円程度です。
相談料が0円、つまり無料であるファイナンシャルプランナーは、保険や金融商品の販売資格を保有しており、その売買手数料が入るため、相談料を無料としています。もしくは金融機関や保険会社の会社員で、無料相談を実施しているかです。
また、ファイナンシャルプランナーの副業では、執筆業が盛んです。単価は1文字あたり1~5円がよく見受けられます。例えば、3000文字を執筆すると3000~1万5000円が貰えます。有識者としての署名記事や取材記事となると、単価はさらにアップします。
副業でファイナンシャルプランナーを始める手順
ファイナンシャルプランナーの副業は家計相談と記事作成に分かれます。ただし、技能と資格を有していても、実績が浅いと受注できません。資格とはキャリアを補強する武器に過ぎないため、最初は小さな案件をコツコツと積み上げましょう。
家計相談はスキル販売サービスで案件を受注して、1分100円などで電話かビデオチャットで相談にのるタイプです。記事作成も主にクラウドソーシングにて案件を探し、受注します。副業初期は実績や評価を得ることが目的であるため、収入より件数を重視する下積み期間として、あえて低単価で受注することもありです。
これを続けていくと、徐々に信頼を獲得できます。新規顧客から見ると「実績がある」や「評価が高い」となり、1文字あたりの単価が1円から2円、5円、10円と増えていき、次第にわりの合う副業へと変化します。
- 最初にクラウドワークス、bizseek、ココナラなどのクラウドソーシングサービスに会員登録をします。
- 自分の専門性を絞りながら、スキルや経歴をアピールします。
- 登録後に受注したい案件を探して、何度も応募します。
- 案件が受注できたら、期日までに納品します。
- 報酬は確認作業を経て、定期で振り込まれます。
同時に自分のブログやX(twitter)を開設して、定期的に金融知識を投稿します。クラウドソーシングは会員のみが閲覧できるサービスにとどまるため、商圏を広範囲に拡大させるにはブログやX(twitter)による対外発信が欠かせません。
ブログやX(twitter)では金融知識に加えて、家計診断のシミュレーション、クラウドソーシングの実績と評価、自分が執筆した記事へのリンク、プロフィールをアピールして、セルフブランディングを構築しましょう。
自分のブログを更新するたびに、世間の認知度は着々と上がっていきますが、最初の1回の依頼が来るまでは我慢です。
次第にクラウドソーシングで案件を探さなくても、ブログやX(twitter)経由で執筆を頼まれたり、1度でもメディアに名前が掲載されると、金融系サービスで案件や連載を依頼されるといったチャンスが広がっていきます。
その上で家計相談も受注しましょう。こちらはタイムチケットやANYTIMESのような時間販売サービスでも顧客を見つけることができます。
また、ファイナンシャルプランナーの中にはブロガーやYouTuberで広告収入を得たり、情報販売で収益を得ている人たちもいます。平日は普通の会社員ですが、スキマ時間にコンテンツを制作して、ストック型の副収入を確保しています。
メリットは資格の合格率が高いこと
ファイナンシャルプランナーは1級FP技能士とCFPでも、税理士や会計士より難度が低いです。2級FP技能士であれば、勉強時間は100~200時間であるため、3カ月程度で合格水準に達する会社員もいます。
また、この資格は汎用性が高いです。ただのウェブライターでは1文字あたり1~3円程度の単価しか貰えませんが、ファイナンシャルプランナーをアピールすることで、単価上昇や案件獲得がしやすくなります。
ユーキャンの2024年10月時点の「人気講座年間ランキング」でも、ファイナンシャルプランナーは第3位に入るほどの人気があります。これは難度のわりに、就職や転職、副業に有効であり、自分のライフプランニングにも役立つためです。
FP1級を取得するだけでは稼げない
ファイナンシャルプランナーとして軌道に乗ると、1時間の相談料で1万円、保険や金融商品の紹介でさらに数万円、原稿執筆で数千~数万円、著書出版で印税が価格の8~10%など、本業以上に稼ぐ人もいます。
しかしながら、ほとんどの人はクラウドソーシングで記事作成の案件を受注するのみであり、獲得報酬は1記事3000文字で3000~6000円、高くても9000円程度にとどまります。ファイナンシャルプランナーの資格のみで稼ぐことは難しいです。
また、ファイナンシャルプランナーの資格を持っている人の過半数は、金融機関や証券会社などに勤める会社員です。それらの企業では就業規則で副業禁止としていることもあり、その場合は名バレや顔バレしやすいファイナンシャルプランナーの副業はできません。副業をする前に就業規則は確認しましょう。
ファイナンシャルプランナーになるには?
2種類あるFP資格の違い
ファイナンシャルプランナーの資格制度は若干複雑であり、資格は「1~3級FP技能士」と「CFP/AFP」に分かれています。1~3級FP技能士は日本独自の国家資格、CFP/AFPは世界24カ国(2024年10月時点)で導入されている世界水準の民間資格です。
難度は「1級FP技能士=CFPレベル」と「2級FP技能士=AFPレベル」です。管轄は1~3級FP技能士が金財、CFP/AFPが日本FP協会と別ですが、資格試験は共通で実施しているため、例えば、2級FP技能検定に合格すると、AFPは研修を受けて、日本FP協会に登録するのみでAFP保有者になれます。
項目 | FP技能士 | CFP/AFP |
---|---|---|
種類 | 1級 2級 3級 | CFP AFP - |
種別 | 国家資格 | 民間資格 |
有効国 | 日本のみ | 24カ国 |
管轄 | 金財(金融財政事情研究会) | 日本FP協会 |
情報提供 | - | ○ |
教育制度 | - | ○ |
更新制度 | - | 2年おき |
情報取得日 2024年10月時点
1~3級FP技能士の受験資格
ファイナンシャルプランナーの資格では、CFPが難度と権威で最上位です。CFPを取得すると、定期的な情報サービスが受けられると同時に、継続的な教育が義務付けられており、2年おきに資格を更新することが特徴です。
ただし、CFPも含めて、2級FP技能検定や1級FP技能検定は誰でも受験できるわけではありません。2級FP技能検定であれば、受験資格は「3級FP技能士の合格者、2年以上のFPの実務経験者、AFP認定研修の修了者、厚生労働省認定金融渉外技能審査3級の合格者」のいずれかに限られます。
副業や独立が前提なら、最初に3級FP技能検定と2級FP技能検定に合格して、AFPを取得してから、記事作成や相談業務をスタートすることが一般的です。さらに1級FP技能検定に受けるには、通常は1年以上の実務経験が必要ですが、先にCFPに合格しておくと、実務経験と学科試験が免除されます。
- 3級FP技能士の学科と実技試験に合格する。
- 2級FP技能士の学科と実技試験に合格する。
- AFP研修を受けて、AFPを取得する。
- CFP資格認定試験に合格する。
- 1級FP技能士の学科の実技試験に合格する。
- CFP研修を受けて、CFPを取得する。
また、いきなり2級FP技能士を受験できる最短ルートもあります。例えば、ユーキャンや資格の大原の通信講座は、日本FP協会の認定講座になっているため、通信講座内の課題を提出することで、2級FP技能検定の受検資格が得られます。
1~3級FP技能士の合格率
1~3級FP技能士の試験は学科と実技に分かれており、正解率がともに60%以上で合格です。試験は金財と日本FP協会の両社が実施しています。合格率は3級FP技能士の学科が50~80%、実技が50~90%、2級FP技能士の学科が20~40%、実技が20~60%です。
項目 | 金財 | 日本FP協会 |
---|---|---|
FP3級 学科 | 65.43% | 85.34% |
FP3級 実技 | 50.22% | 79.45% |
FP2級 学科 | 28.81% | 41.86% |
FP2級 実技 | 33.13% | 62.61% |
FP1級 学科 | 11.81% | - |
FP1級 実技 | 85.69% | 93.0% |
情報取得日 2024年10月時点
金財と日本FP協会で合格率に差がありますが、これは受験者の違いであり、試験の難度は変わりません。金財の合格率が低い理由は、銀行や保険会社が団体申し込みするため、半ば強制的に受験する社員が多く含まれているからです。
例えば、2級FP技能士では実技試験が5分野からの選択性になっています。その中で金財は「個人資産、生保顧客資産、損保顧客資産、中小事業主資産」を実施しており、日本FP協会は「資産設計提案」のみを実施しています。そのため、銀行や保険会社の社員は、金財を受けることになります。
一方、日本FP協会には独立系FPを目指す人が集まっています。これは将来的には日本FP協会が管轄するCFP/AFPも取得することから、1~3級FP技能士の段階で日本FP協会経由で受験する傾向があるためです。
ファイナンシャルプランナーの副業まとめ
総合 | 3.4 |
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評価 | |
収入 | 1件3000~2万円 |
時間 | 1時間~ |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
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ファイナンシャルプランナーの体験談や口コミ
ファイナンシャルプランナー歴6年
ファイナンシャルプランナーという資格の残念なところは、就職や転職にはほぼ無価値なことです。難関資格ではないため、収入もアップしません。この資格保有者ではないと取り扱えない独占業務もないです。そもそも資格がなくてもファイナンシャルプランナーと名乗ることすらできます。
また、すでに顔なじみの人を顧客にしにくいです。収支や支出、貯蓄額といったプライベートな話題を扱うだけに、友人や知人を巻き込むこともできません。そのため、顧客を獲得するまでには時間がかかることはデメリットです。