SEOマーケターの副業とは?時給2500円前後で検索順位を上げて訪問者を増やす
- SEOマーケターの副業とは?
- SEOマーケターの平均時給は2500円前後
- 副業でSEOマーケターを始める手順
- SEOマーケター仲介サービス3社を比較
- メリットは副業でキャリアアップできる
- 注意点はタイムラグとコアアップデート
- SEOマーケターに必要な3つのスキル
- SEOマーケターの副業まとめ
- SEOマーケターの体験談や口コミ
SEOマーケターの副業とは?
SEO(Search Engine Optimization)は「検索エンジン最適化」という意味であり、ページの検索順位を上げて、訪問者を増やす方法です。それを一手に請け負う職種がSEOマーケターであり、検索エンジンから高評価を受けるために内部対策と外部対策を徹底していきます。
2000~2015年は検索エンジンのアルゴリズムに合わせた手法が支持を得ており、検索エンジンを前提にサイトやページを改善していくと、順位が上昇しました。
しかし、2016年以降はユーザーファーストの傾向が強まります。今のSEOマーケターはユーザーのための質の高いコンテンツ制作に70%程度、ユーザーと検索エンジンのためのテクニカルな施策に30%程度の割合で、リソースを当てるようなバランス配分です。
- KPI策定、ペルソナ設定、カスタマージャーニー作成
- 市場調査、競合分析
- 内部構造(URL・HTML・UX)最適化
- 内部リンク最適化
- キーワード選定、構成案作成、コンテンツ制作、編集、校正
- タイトル、見出し、コンテンツの再調整
- データベース型サイト改善
- 構造化データ、ローカルSEO、多言語対応
- 指名検索獲得、被リンク獲得
- 検索順位チェック、アクセス解析、ユーザー解析
SEOマーケターの平均時給は2500円前後
副業ではSEOをベースにしたマーケター、ライター、ディレクター、エンジニア、データアナリスト向けの案件が多数存在します。基本はチャットのみのフルリモート、もしくは月1回本社のミーティングに出社するタイプです。
案件の実例は以下のとおりです。各案件には「案件内容、必要条件、場所、報酬、労働時間」が掲載されており、平均時給は2500円前後が相場になります。
実案件 | 報酬 | 労働時間 |
---|---|---|
オーガニック流入を高めるためのSEO施策をする。 | 時給2500円~ | 週10時間~ |
自社サービスの自然流入数を増やすために、市場調査、戦略立案、コンテンツ修正をする。 | 時給2500円~ | 週8~10時間 |
自社サービスやコンテンツに対して、SEOの観点でアドバイスをする。 | 時給2500円~ | 週5時間~ |
住宅ローンのアドバイスのために訴求力のあるブログ記事を執筆する。 | 1文字2.5円 | - |
自動車整備メディアの中でSEOに強い記事を執筆する。 | 1文字4円 | - |
新規データベース型サービスのSEO対策をする。 | 10万円 | 週1回会議 |
自社サービスのSEO、リスティング、MAツールをすべて行う。 | 時給2500円~ | 週10時間~ |
システム開発でSEO重視の要件定義と外部設計をする。 | 時給3000円~ | 週20時間~ |
情報取得日 2024年10月時点
副業でSEOマーケターを始める手順
副業でSEO案件を受注する場合、マーケティングに強い副業仲介サービスで探すことが一般的です。はじめに会員登録をして、企業が募集している案件に申し込む、もしくは企業から直接オファーが来ます。
- 案件が豊富なクラウドワークスなどに登録します。
- SEOセミナーやコンサルをするならストアカがおすすめです。
- 個人情報やプロフィール、実績などを記入します。
- 企業が募集している案件に申し込みます。
- 企業と案件内容や契約条件などを確認します。
- プロジェクトに参画し、成果物を納品します。
- 副業仲介サービスを介して、報酬が振り込まれます。
また、副業仲介サービス以外では、企業のCEOや広報がX(twitter)などで直接SEOマーケターを募集していたり、リファラル採用や知人からの紹介で案件を獲得する人もいます。
SEOマーケター仲介サービス3社を比較
クラウドワークス
クラウドワークスは国内シェア第1位の総合型のクラウドソーシングサービスです。イラストレーターからプログラマーまでの副業案件が揃っており、その中で報酬5000~30万円のSEOマーケターの案件も豊富に取り扱っています。
プロの副業
プロの副業はデジタルマーケティング専門の副業仲介サービスです。企業は「オウンドメディアのSEO担当者がいない」や「SEO戦略を一から見直したい」という課題を抱えており、オープンイノベーションで雇用する流れが加速しています。
そこで私たちがプロの副業に登録すると、SEOに困っている企業や案件をエージェントが紹介してくれます。企業側から手数料を取っているため、副業者はすべて無料で利用できます。
ストアカ
ストアカは2024年10月時点で登録生徒数が39万人以上、登録先生数が2万4000人以上、掲載講座数が3万8000件以上もある国内最大のマッチングサービスです。その中で「SEO講座」も1000件以上が登録されており、SEOを副業で教える講師とSEOを知りたい企業担当者が、毎週のようにレッスンしています。
また「初心者向けデジタルマーケティング講座」や「Instagram攻略セミナー」もあり、SEOマーケターも自分の得意分野を生かすチャンスです。仮に1レッスンが1時間2000円でも、生徒が3人集まると時給6000円になるため、講師業は高単価の副業になります。
メリットは副業でキャリアアップできる
会社員が副業をするメリットは「収入と収入源が増える、本業のスキルが生かせる、副業でスキルが得られる、キャリアが磨ける、人脈が構築できる、本業以外で稼げることで自信が付く」などです。
その中でもSEOマーケターには副業が最適です。SEOコンサルタントであれば、社外でさまざまな課題に直面し、幅広い職務履歴を得ることができますが、SEOマーケターは自社サービスと向き合うことがほとんどであり、成功している会社ほど障害対応やトライ&エラーの経験が乏しくなります。
そこで将来のキャリアを見据えると、本業の業務量を副業でカバーすることが望ましいです。副業の実績もあなたのキャリアの一部となり、本業へのフィードバック、突発的にしたくなる転職、もしくはフリーランスや起業で必ず役立ちます。
注意点はタイムラグとコアアップデート
SEOはタイムラグが発生する
どのウェブメディアやウェブサービスにSEOを施しても、成果が出るまでにはタイムラグが生じます。URLの正規化のようにほぼ即時反映されるSEOもありますが、コンテンツ最適化や外部リンク獲得による検索順位の上昇までには、最低1カ月、平均6~12カ月は待たないといけません。
例えば、フクポンには「副業体験談」というコンテンツがあります。筆者が社会人1年目から副業を始めた理由とその目的、副業を続けられた背景を、体験談ベースで解説したページです。
このページは公開直後からほとんど更新していません。そこでGoogleで「副業 体験談」と検索してみると、検索順位は2019年1月に56位、2月に8位、3月に5位と上がっていきました。その後は多少の変動を繰り返しながら、2020年5月にようやく1位になっています。
このように新規ページの公開を含めて、SEOは時間がかかるわけです。しかし、一部のクライアントは「新規記事を公開する得れば、SEOですぐに検索順位が上昇する」と誤解しているため、私たちが副業でSEO案件に従事するときは、クライアントに「新規記事は1~2週間で上がるわけではない」ことを明確に伝える必要があります。
一方で既存記事の編集であれば、編集後にGoogleのクローラーがサイトを訪れた後に急上昇することは一般的です。
また、サイトの規模が大きくなるほど、リニューアルの期間は長くなります。企画立案、市場調査、要件定義までに3カ月、制作で6カ月、そのあと効果が得られるまで6~12カ月とすると、最低1年以上はかかります。
コアアルゴリズムが変化する
Googleは検索アルゴリズムを年間5000回以上更新しており、小規模な検索順位の変動は毎日見られます。そのため、検索順位の確約はできません。その上で大規模なコアアルゴリズムアップデートが年2~4回実施されています。2010年以降にあったコアアルゴリズムアップデートは以下のとおりです。
名称 | 日付 | 内容 |
---|---|---|
カフェインアップデート | 2010年6月 | インデックスするスピードが大幅に向上し、新規ページが検索結果に反映される。 |
フレッシュネスアップデート | 2011年12月 | ニュース性の高いコンテンツがあるページを上位表示させる。 |
ペンギンアップデート | 2012年4月 | スパム行為をしているページやサイトの順位を下げる。 |
パンダアップデート | 2012年7月 | 低品質なコンテンツがあるページやサイトの順位を下げる。 |
ドメインダイバーシティアップデート | 2013年5月 | 検索結果に表示されるドメインに多様性をもたせる。 |
ハミングバードアップデート | 2013年9月 | ユーザーの検索意図まで読み取った検索結果にする。 |
ペイデイローンアップデート | 2014年5月 | スパム行為を行っているサイトの順位を下げる。 |
パイレーツアップデート | 2014年10月 | 著作権侵害の受理件数が多いサイトの検索順位を下げる。 |
ベニスアップデート | 2014年12月 | ユーザーが検索した場所によって異なる検索結果を表示させる。 |
モバイルフレンドリーアップデート | 2015年4月 | スマホ対応していないページの評価が下がる。 |
RankBrain | 2015年初期 | 検索クエリとコンテンツの関連性を人工知能で判断する。 |
クオリティアップデート | 2015年5月 | サイト全体のコンテンツの品質を評価する。 |
パンダアップデート4.2 | 2015年7月 | 定期的なパンダアップデートのバージョンアップの1つ。これ以降は自動更新となる。 |
ペンギンアップデート4.0 | 2016年7月 | 定期的なペンギンアップデートのバージョンアップの1つ。これ以降は自動更新となる。 |
日本語検索アップデート | 2017年2月 | 日本語限定でクオリティの低いページを下げる。 |
健康アップデート | 2017年12月 | YMYL領域で信頼性の高いページを上げる。 |
コアアルゴリズムアップデート | 2018年3月以降 | 検索アルゴリズムを大規模に更新するアップデートで、内容は非公開。2018年3月以降は年2~4回のペースで実施されている。 |
BERTアップデート | 2019年10月 | 自然言語処理技術で文脈を理解し、より検索意図に合わせた結果を返す。 |
情報取得日 2024年10月時点
これ以降のコアアルゴリズムアップデートは2019年が3月12日、6月4日、9月24日、2020年が1月14日、5月5日、12月4日に実施されました。
また、2024年10月時点では信頼性がさらに重視されています。信頼性はコンテンツが経験者や専門家による正しい情報であるか、執筆者や監修者、運営元の価値が高いを見ています。
SEOマーケターはこのような最新情報を常に取り入れなければなりません。クライアントが被リンク獲得のために「相互リンクを進める」とする前に、YouTubeに投稿した動画をSNSで拡散したり、新聞社や出版社の取材を積極的に受けるなど、正しい提案に導きます。
SEOマーケターに必要な3つのスキル
コンテンツを制作するスキル
SEOではユーザーの知りたいコンテンツを提供して、集客や購買に引き込むプル型が戦略のベースです。そのためには「KPI策定、ペルソナ設定、カスタマージャーニー作成、キーワードマップ制作」といった流れで、コンテンツマーケティングを実施することが望ましいです。
コンテンツマーケティングではコストパフォーマンが重視されます。高品質なコンテンツを量産できる潤沢な予算が確保できているなら、UUやPVは増やす難度はそこまで高くありません。
しかし、1記事あたり数万円のコストがかかって、基本的には人員と予算も限られています。そこでSEOマーケターが市場調査、競合分析、キーワード選定をして、今ある人員と予算内にてターゲットワードで上位表示させる戦略が期待されます。
コンテンツ制作では内容によって、ライター、体験者、専門家、編集者、イラストレーター、フォトグラファー、ウェブデザイナー、動画クリエイター、インフルエンサー、コピーライターを要します。
SEOマーケターはこの中からユーザーファーストでコンテンツを作るための人材に選び出す、もしくは自らがクリエイターとなって最良のコンテンツに仕上げるスキルが必要です。
さらに一定期間が過ぎたら、コンテンツの棚卸しであるコンテンツオーディットを実施します。コンテンツの品質、鮮度、流入経路を再評価し、優先順位を付けてから、コンテンツの編集や更新をしましょう。
コンテンツマーケティングではE-E-A-Tをベースにすると、わかりやすいです。Googleはページを評価するときに、高度な検索アルゴリズムを通していますが、E-E-A-Tはこの検索アルゴリズムを抽象化した概念です。
E(Experience)は経験、E(Expertise)は専門性、A(Authoritativeness)は権威性、T(Trustworthiness)は信頼性を意味しています。
あえて簡単に例を出すと、経験は未経験者より経験者の情報のほうが信頼できる、専門性は素人より専門家の情報のほうが信頼できる、権威性は無名より著名人のほうが信頼できる、信頼性は匿名より実名の制作者や運営者のほうが信頼できるという意味です。
経験、専門性、権威性、信頼性を高めるために、有識者に取材をしたり、専門家が執筆や監修してもらったりと恣意的にE-E-A-Tを強化することが、順位上昇につながります。
サービスを設計するスキル
データベース型サービスではサイト設計が最適化されていることで検索順位が上がっていきます。そのため、SEOマーケターにはサイト設計スキルが必要であり、SEOではサイトの内部構造であるURL、HTML、UX、内部リンクが重要になります。
URLの最適化はhttpsとhttp、wwwありとwwwなし、拡張子ありと拡張子なし、canonical、noindex、301リダイレクト、404エラーの設定を、robots.txtや.htaccessで制御することです。
HTML最適化はtitleなどのタグ全般、meta descriptionなどの設定、h1、h2、h3タグなどの順番、imgタグのalt属性の記述を含めた、HTMLとCSSの正しい表記です。これらはページの読み込みを高速化させることにも効果的です。
UX最適化はユーザー体験をHTML、CSS、JavaScriptなどで向上させることです。ユーザーにストレスを与えない画面デザイン、ボタン、リンクなどに配慮して、PVやコンバージョン率を改善させます。
内部リンクの最適化は設置場所やアンカーテキストを工夫して、押されやすい位置に導線を設置します。ユーザービリティが改善されて回遊されるようになり、クローラビリティが改善されて、Google botが来やすくなって、結果的に検索順位の上昇に寄与します。
例えば、新規でコンテンツを公開すると、検索結果に表示されるまでに「GoogleがURLを発見する、Google botがそのページを巡回する、Googleのデータベースにインデックスする、Googleのランキングエンジンが検索順位を決める」という手順を踏みます。ただ、Googleのクローラーは1回ではそのページを部分的にしか収集しません。
そこでSEOマーケターは「パンくずやナビゲーションなどの導線を設置する、関連ページから内部リンクを貼る、Google Search Consoleにsitemap.xmlを登録する、別サイトから被リンクを貰う」などして、Googleのクローラーの巡回頻度を上げる工夫をします。
また、データベース型のコンテンツがあるときは構造化データも設定します。構造化データでは専用のタグやコードを記述することで、Goolgeの検索結果でリッチスニペットを表示することができる仕組みです。
ちなみに直接的な内部構造には関係なくとも、Google検索に最適化することはすべてSEOマーケターの役割です。例えば、ローカルSEOではGoogleマイビジネスのプロフィール、マップ、レビューを改善することで、ユーザーが地域を絞って検索したときのインプレッションやクリック率を向上させることができます。
自社や競合を分析するスキル
記事投稿後に想定通りにPVが集まるわけではありません。そのときはGoogle Search ConsoleやGoogle Analyticsなどで数値を分析することで「タイトルの修正でCTRを上げる、コンテンツの編集で検索順位を上げる、リンクの設置で離脱率を減らす」などの改善策ができるようになります。
特に個々のページの目的が検索意図とマッチしていて、平均以上の検索流入数を達成しているかを分析します。不足しているキーワードやコンテンツがあれば編集や追記を実施し、低品質要因があれば排除します。
過去のトライ&エラーを前提に微調整を繰り返すため、ある程度の経験値が必要なSEOです。さらにExcelマクロ、SQLやPythonを用いたデータ集計スキルがあると作業が自動化できて、定量的なSEOが実施できます。
また、検索順位のチェックやSEOツールの使用など、SEOマーケターの業務範囲は拡大傾向にあります。
SEOマーケターの副業まとめ
総合 | 3.4 |
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評価 | |
収入 | 時給2500円 |
時間 | 2~8時間 |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
元手0円
|
SEOマーケターの体験談や口コミ
SEOマーケター歴12年
あらかじめSEOの目的は「検索順位1位ではなく、訪問者数を増やし、売上を伸ばすこと」として、次に「1個の単一ワードで1位を獲得するより、10個の複合ワードで上位を獲得したほうが、訪問者数が増える可能性がありますし、ユーザーの検索意図が明確で売上にも貢献しやすい」などと理論的な補足もします。そのほうが顧客の満足度と納得感は高くなります。
SEOマーケター歴5年
私は副業仲介サービスで探した企業と業務委託契約をしていました。具体的には検索ワード別のタイトル案と目次案を提案し、記事を納品する副業です。
提案1本あたり500円、記事1本あたり3000円となり、初月は20本をこなしたため、7万円の売上になりました。工数は50時間であったため、時給換算2333円です。
知人は時給を上げるために記事作成は外注化しており、今後は私も企画やディレクションにシフトしていく予定です。