【漫画】第30話「アフィリエイトが危ない理由とは?7つの違法行為をする可能性あり」
「ジャンルとテーマを選ぶ」
「個性のあるサイトを作る」
「無知は罪なり!」
「気を付けたい法律一覧」
- アフィリエイトでは法律違反が危ない
- 違法① 著作権侵害
- 違法② 不正競争防止法違反
- 違法③ 商標権侵害
- 違法④ 肖像権侵害・パブリシティ権侵害
- 違法⑤ 名誉毀損
- 違法⑥ 景品表示法違反
- 違法⑦ 薬機法違反・健康増進法違反
- 違法行為をした体験談や口コミ
アフィリエイトでは法律違反が危ない
アフィリエイトは軌道に乗せるまでに数カ月かかりますが、軌道に乗ったと同時にそのサイトが多くの人の目に留まり、法律を遵守していない場合は損害賠償を請求されたり、サイトを閉鎖することになる人もいます。
例えば、東証1部上場の株式会社ディー・エヌ・エーは2016年11月に運営中の情報メディア10個を同時に非公開にしました。これは倫理上の問題がある記述が多数見つかって炎上したことがきっかけですが、法律上もさまざまな記事が著作権や薬事法に違反していたことが原因です。
法務部があって有識者が集まっている大手企業でさえ、ネットビジネスの法律でミスをしてしまいます。法律違反は損害賠償請求の対象となり、金銭的負担を強いられるでしょう。アフィリエイトそのものにリスクはありませんが、無知がゆえに違法性の高いコンテンツを生む出すことは危険です。
ただし、実際にはそこまで難しい問題ではありません。私たちも著作権や商標権、名誉毀損といったアフィリエイトで守るべき法律を7点認識して、法に触れないようにしましょう。
違法① 著作権侵害
文章、画像、動画、音楽、プログラムなどのコンテンツには著作権があり、著作者に自動的に付与される権利です。アフィリエイトでは文章のコピー、画像の転載、プログラムの改変などが目立ちます。
マンガの画像をサイトに掲載していた運営者は、2021年6月に著作権法違反で懲役3年、罰金1000万円、追徴金6257万円となりました。これは新聞に載るほどの大きめの刑事事件でしたが、アフィリエイトでは数十万円程度の民事訴訟が頻発しており、無断に文章や画像をコピーすると訴えられるリスクがあります。
違法② 不正競争防止法違反
自分で取得したドメイン、無料ブログで指定したサブドメイン、ドメインの階層下にあるURLなどに、企業名、商品名、サービス名が含まれていると、不正競争防止法違反に該当します。
例えば、ディズニーをテーマにしたサイトを作りたいから、ドメイン名に「disney」を含めると、米国のウォルト・ディズニー・カンパニーとライセンス契約を結んでいる株式会社オリエンタルランドの顧問弁護士から通知が来ます。
違法③ 商標権侵害
商標権とは文字、図形や記号、色彩、動きに対する権利であり、特許庁に登録されています。アフィリエイトでもタイトルやロゴで違反する人が後を絶たないため、事前にJ-PlatPatで商標を確認しておくと安心です。
ちなみに著作権や商標権は知的財産権の一部です。知的財産権は創作物の権利である「特許権、実用新案権、意匠権、著作権、回路配置利用権、育成者権」と、営業上の権利である「商標権、商号」などに分かれます。
違法④ 肖像権侵害・パブリシティ権侵害
肖像権は人権の一種です。他人に勝手に写真を撮られたり、それを無断で公開されることを防ぎます。日本では表現の自由が保証されていますが、その表現で精神的苦痛を受けた場合は肖像権侵害が認定されます。
パブリシティ権そのものは憲法に明記されてはいませんが、有名人の写真を勝手に商売に利用することは違反です。人の画像は肖像権、有名人の画像は経済的な肖像権を侵すことなり、賠償額も大きくなります。
違法⑤ 名誉毀損
個人間ではブログやX(twitter)を経由した誹謗中傷が絶えませんが、アフィリエイトで書き起こした記事によって、個人や企業に社会的評価の低下を招いたときは、名誉毀損法による慰謝料を請求される可能性があります。
名誉毀損は「公共性がない、公益性がない、真実ではない」ときに成立します。例えば、A社とB社の商品を比較して、A社のほうが優れていることを述べるなら名誉毀損になりません。しかし、A社をアピールするために、B社のデメリットを恣意的に創作したときは名誉毀損に該当します。
違法⑥ 景品表示法違反
アフィリエイトで商品やサービスを紹介する際に「根拠なく優良品と記述する、不当に二重価格を表示する、限度額超えのプレゼントを与える」など、誤解を招く情報を書き込むと景品表示法違反になります。
違法⑦ 薬機法違反・健康増進法違反
薬機法では医薬品、医薬部外品、医療器具などが該当する商品です。これらのアフィリエイトをする人はあまりいませんが、逆に薬機法の対象ではない健康食品やサプリメントを紹介するときに、医療品のような表記をすると罰則対象になります。
健康増進法では事実と異なる表現が問題視されます。例えば「がんが治る、高血圧に効く、肌が若返る」といった効果は表記できません。化粧品やペットフードも同じであり、精度の高い校正が必要です。
違法行為をした体験談や口コミ
アフィリエイト歴2年
ネット上にある著作権フリーの画像を取得できるツールを利用して、複数の画像をサイトに掲載していましたが、突然画像の販売会社から著作物の無断使用で訴えられたことがあります。
これはツールで取得した画像に著作権違反のものが含まれていたためです。すでにツールを販売するサイトは閉鎖されており、購入時のメールも存在しません。
いずれにしても責任はサイトの運営者である私にあります。ライセンス費用の請求額が20万円でしたが、翌日弁護士さんに相談して、交渉後に5万円まで減額してもらいました。
アフィリエイト歴6年
私はサイトの文章、デザイン、プログラムなどをコピーされた経験が多々あり、著作権を侵害された側の気持ちがわかります。サイトをそっくりそのままコピーされたこともありますし、一部でも無断でコンテンツをコピーして公開することは著作権侵害です。
当たり前のようにコピーコンテンツが存在していますが、貴重な時間を費やして制作したサイトが、マナーを知らない無法者に盗まれた場合に泣き寝入りはしたくありません。
ネット上に同じコンテンツは不要ですので、このままではいずれかの価値は低くなります。コピー先のサイトを検索結果から非表示にするため、Googleに訴えることもできますが、どちらのサイトがオリジナルであるかは判別しにくいために頼りにはできないです。
基本的には「お問い合わせがあるなら連絡、ドメイン登録者を検索して連絡、レンタルサーバー会社に連絡、アフィリエイト会社に連絡」をして、それらがダメであれば、弁護士に依頼します。
経験上、連絡さえつながれば、相手方は該当のページをすぐに削除してくれます。そのページの検索順位も下がっていき、検索結果から消えるまでに1週間かかりません。
逆に300万円オーバーの損害賠償で、一気にドン底に落ちたアフィリエイターも知っていますので、私もそうならないように文章、デザイン、プログラムには気を配りたいと思います。
アフィリエイト歴1年
アフィリエイトでは運営するサイトやブログのURLは、自分で好きに決められます。ただし、その文字列に「amazon、mufg、toyota」などの単語を含めると商標権の侵害です。
私はURLに「toeic」を含めたことで、弁護士事務所からドメイン譲渡とサイト廃止の通達が来ました。そのときは即座に対応したため、損害賠償などの負担は免れています。
また、運営する別のサイトでも有名人の名前を安易に載せたことで、これも弁護士事務所からサイト閉鎖の要求が来てしまい、すぐに閉鎖したことがあります。
これらの件が本業の会社まで伝わることはありませんでしたが、法律を意識することも副業には必要であると痛感しています。