金地金投資とは?ゴールドバーの現物購入は1kg600万円前後で買える
金地金投資とは?
月単位で純金を積み立てるのではなく、直接買い付ける方法もメジャーな金投資です。その中で最もポピュラーな方法が金地金(きんじがね)であり、金地金は「ゴールドバー、インゴット、金の延べ棒」とも呼ばれています。
項目 | 説明 |
---|---|
ロット番号 | |
商標(製造業者) | |
重量表示(1kg) | |
素材表示(純金) | |
分析者(ASSAYER) 製錬者(MELTER) | |
品位表示(純度99.99%) |
金地金には刻印があり、ロンドンとニューヨークのゴールド市場に登録されています。仮に刻印がなくてもその価値は変わらないですが、世界中で取引されたときに金地金の刻印が鑑定書や保証書の代わりになってくれます。
2024年10月時点で東京工業品取引所に登録されている刻印は、国内ブランドが15個、海外ブランドが33個にもなります。
刻印はスイス銀行、石丸金属工業、日興金属など、日本ブランドも健在です。純金積立や金ETFでも投資対象となっている元々の物質はこの金地金になります。
金貨にもこれらと同様の価値がありますが、金貨にはその重さ相当の金価格に、海外での製造コストや輸送コストといった費用が上乗せされているため、シンプルな金の延べ棒で受け取ったほうがお得です。
金地金は大手地金商の田中貴金属工業、製錬会社の三菱マテリアル、貴金属総合メーカーの石福金属興業、大手鉱山会社の住友金属鉱山などが、自社で製造した地金を販売しており、ロゴもオリジナルです。
同じ重量と品質であれば、基本的にはどこで購入しても金地金の価値は一緒です。ただし、実売価格が異なることもあるため、事前に各社の公式サイトに掲載されている価格情報は必ず比較しておきましょう。
金地金が買える大手5社の価格を比較
金価格には「スプレッド」という売値と買値の価格差が存在します。店頭では「小売価格=600万円、買取価格=599万円」などとしており、顧客から買った金額にスプレッドを上乗せして、販売しています。
金地金の売買手数料が無料でも、このスプレッドという差が実質的な地金販売会社の手数料になっています。そのため、売値が安くてスプレッドの小さい販売会社ほどお得です。
社名 | 売値 | 買値 | スプレッド |
---|---|---|---|
第一商品 | 5945円 | 5890円 | 55円 |
三菱マテリアル(ウェブ) | 6072円 | 6006円 | 66円 |
三菱マテリアル(店頭) | 6083円 | 5995円 | 88円 |
住友金属鉱山 | 6083円 | 5995円 | 88円 |
石福金属興業 | 6083円 | 5995円 | 88円 |
田中貴金属工業 | 6083円 | 5995円 | 88円 |
徳力本店 | 6083円 | 5995円 | 88円 |
情報取得日 2024年10月時点
大手7社の中では第一商品の55円が割安であり、次点で66円、88円が並びました。また、地域の小売店ではスプレッドが大きくなる傾向があるため、大手のほうがおすすめです。
購入する手順は一般的には実店舗にて現金払いが基本です。購入時は200万円以上で本人確認書類、売却時は金額に関係なく本人確認書類、200万円以上になるとマイナンバーカードも必須になります。
金地金投資のメリット6選
- 年会費や購入手数料がかかりません。
- 金地金は最低5gから購入できる手軽さがあります。
- 金価格が急落したときに買うとリターンを得やすいです。
- 金融危機や経済危機になったときに価値が上がります。
- 金地金は株や債券のように紙くずになる心配がありません。
- 長期保有で利益に対する税金が1/2になります。
純金そのものが装飾品としての価値が高いため、単に紙幣を金庫に入れておくより、人を魅了する楽しみもあります。また、金地金は年会費や手数料を支払う必要がないため、コストダウンを図れます。
金地金投資のデメリット8選
- 500g未満の金地金にはスモールバーチャージが必要です。
- 購入時に買値と売値の価格差であるスプレッドが発生します。
- 盗難リスクに備えて、保管コストがかかります。
- 高額購入では大きな価格変動リスクを背負います。
- 世界的な株高など好景気になると、価格が下がりやすいです。
- 金価格は円高で下がり、円安で上がる為替リスクが存在します。
- 預貯金や株式投資と違い、利子や配当が一切付きません。
- 純金売却時に得た利益は所得となり、課税されます。
大きな金額で購入したほうがトータル手数料が安いのですが、投機マネーの流入と流出で価格が1カ月5~10%も変動することもあるため、金額が大きいほどハイリスク・ハイリターンな投資になります。
特に投資初心者には売買タイミングの判断が難しいため、金地金の購入はあまりおすすめしていません。
唯一、リーマンショックの初期のような世界規模の不況になると、金融機関や投資家が資金不足に陥り、一時的に手持ちの純金が売られて金価格が急落するため、そのタイミングで私たちが買うと、長期的には上がりやすいです。
スモールバー投資は少額で買える
5~100gのスモールバー投資
1kgの純金の延べ棒は2024年10月時点の価格で600万円前後になります。取扱会社が桐の箱に入れて販売している5kgのゴールドバーの詰め合わせは、1000万円を優に超えているわけです。
一方、そこまではとても手が届きませんが「少量でも純金を手元に置いておきたい」という人は多くいます。
そこで1kgの純金の延べ棒ではなく、5、10、20、50、100gと少し小さなスモールバーが人気を集めています。10gの純金でしたら、2024年10月時点で5万円そこそこで手にすることができるわけです。
ただし、純金を小さくしますので「スモールバーチャージ」という純金の加工料がかかります。純金の入荷次第で料金が変わりますが、100gの加工でも数千円かかる場合があります。
このスモールバーチャージは純金積立を満期で向かえ、500g未満の純金で受け取る際にもかかりますので、満期時には500g以上での純金の受け取りがお得です。
1/10~1オンスの金貨投資
デザインの美しさが特徴的な金貨も人気です。金貨はパイプオルガンやバイオリンなどの管弦楽器が刻み込まれています。金地金のようなスモールバーチャージがかからないために小額でも買えます。
筆者も6枚の純金のウィーン金貨を持っています。2005年に購入したため、売却すれば1.5倍以上の利益です。この金貨はプレゼントとしての需要が大きく、欧米では子供に1枚渡す家庭も多いです。
大きさは1/10オンス(約2.835g)、1/4オンス(約7.09g)、1/2オンス(約14.18g)、1オンス(約28.35g)の4サイズがあります。今ではフリマアプリやネットオークションでも純金が売買されています。
スモールバーチャージは5000円前後
国内企業であれば、基本的にはどの店舗で購入しても本物の金地金を受け取ることができます。ただし、一部の業者において割高な値段で販売していたり、悪質なケースでは偽物をつかまされる事例もありました。
そのため、金地金の現物購入は、純金を精錬できる地金商で購入すると安心です。地金商の大手では田中貴金属工業、徳力本店、石福金属興業などがメジャーな地金販売会社になります。
もしくは第一商品のように全国に支店がある上場企業を選びます。他にも鉱山会社の三菱マテリアルや住友金属鉱山でも買えます。三菱商事のような商社や一部の銀行でも取り扱っていますが、販売価格は割高です。リサイクル業者も金地金を売買していますが、特筆すべきメリットはありません。
また、SBI証券やマネックス証券といったネット証券では純金積立はできますが、金地金の直接的な売買は行っていないです。
注意点としては金地金の価格が同じではないことです。まずは購入手数料であるスモールバーチャージが違います。500~1kg以上の金地金は無料のために0円ですが、500g未満の金地金になると以下の購入手数料が発生します。
社名 | 5g | 10g | 100g |
---|---|---|---|
田中貴金属工業 | 4400円 | 4400円 | 1万6500円 |
徳力本店 | 2200円 | 4400円 | 5500円 |
住友金属鉱山 | 2750円 | 2750円 | 4400円 |
三菱マテリアル | 4000円 | 3000円 | 7500円 |
石福金属興業 | 2200円 | 2200円 | 5500円 |
情報取得日 2024年10月時点
金地金投資のまとめ
総合 | 3.2 |
---|---|
評価 | |
収入 | 投資額の-50~500% |
時間 | 1年~ |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
元手0円
|
価格帯600万円前後/kg(2024年10月時点)
収益性生産コストが割安
安全性一括購入リスクあり