Uber Eats(ウーバーイーツ)で配達する副業に密着取材!働くも休むも完全自由で月25万円

中野貴利人
監修者中野貴利人
株式会社ネットピコ 代表
2021/11/20 更新本ページはプロモーションを含みます

Uber Eats(ウーバーイーツ)で配達する副業に密着取材!働くも休むも完全自由で月25万円

最近「Uber Eats」と書かれたバッグをバイクに乗せた配達員をよく見かけます。彼らが「Uber Eats配達パートナー」です。

Uber Eatsと書かれたバッグ

Uber Eats配達パートナーは、日本では2016年9月から始まったまだ新しい仕事です。その特徴は、スマホアプリを通して業務を進めることと、100%自分の好きな時に働けること。本業を抱えながら副業でUber Eatsの配達をやる人も多いです。

今回はそんなUber Eats配達パートナーの副業で、月に25万円前後の報酬を得るたけさんに密着取材。いったいどんな仕事内容なのか、じっくり見てみましょう。

この副業のおかげで別の事業に取り組める
プロ
副業
2018/05/21
たけさん
40歳 男性 東京都
Uber Eats配達歴1年7カ月

テレビの制作会社でADとして働いたあと、Uber Eats配達パートナーの仕事に出会う。別に事業を手がけながら、毎月25万~30万円ほどの報酬を獲得。

  1. Uber Eatsの配達とはどんな仕事?
  2. 宅配業務に潜入!報酬は1件897円
  3. 稼ぐコツは?雨天に屋根付きバイク
  4. 最大の魅力は自由さ&ネックは補償

Uber Eatsの配達とはどんな仕事?

たけさんは1977年生まれの現在40歳(2018年5月時点)。

Uber Eats配達パートナーのたけさん

長年テレビの制作会社でADとして働いたたけさんは、退社していくつかの職に就いたあと、このUber Eats(ウーバーイーツ)で配達する仕事に出会いました。2016年10月のことでした。

「その頃はひと月前にUber Eatsの宅配が日本で始まったばかりで、面白そうなのでやってみようと思いました。自分はそのとき資格試験の勉強をしていて、勉強をしながら生活の糧を得られるものを探していました」

Uber(ウーバー)とは世界中で配車サービスを手がけるアメリカ企業で、Uber EatsとはUberが飲食店から依頼を受け、飲食物をお店から注文者の元へ届けるサービスです。そして、その中で実際に宅配業務を行うのがUber Eats配達パートナーなのです。

Uber Eats配達パートナーの大きな特徴は、配達の受注から料理の受け取り、そして配達までのすべての業務でスマートフォンを使うこと。

Uber Eats配達パートナーのスマホアプリ

もともとUber自体がスマホの配車アプリとして世に大きく広まったこともあり、Uber Eats配達パートナーの業務も専用のスマホアプリによって非常に合理化されています。おかげでその作業内容は、たけさんも「本当に小学生でもできる」と語るほどシンプルで簡単なものになっています。

では、果たして報酬はどれくらい稼げるのでしょう。たけさんは現在、この仕事とは別に事業を手がけながら、Uber Eatsの配達で毎月25万~30万円ほどの報酬を上げています。

「1日働けば、1万円くらいはまず稼げます。多い日は、2万円を超すことも。これまでの最高日収は2万5000円で、1カ月の報酬は多い時で35万円ほどになります」

では早速、たけさんの配達業務に潜入してみましょう。ちなみに初めてUber Eats配達パートナーになる場合、Uber Eatsにて事前登録が必要です。

宅配業務に潜入!報酬は1件897円

チェック1

配達に必要なアイテムを準備する

たけさんが配達に使っているのが、こちらのバイク。雨にも耐えられる「屋根付き」というのがポイントです。

屋根付きバイク

Uber Eats(ウーバーイーツ)の配達には自転車と125cc以下のバイクを使うことができます。車は不可です。たけさんは以前は自転車を使っていましたが、現在は「自転車よりも稼ぎやすい」と、バイクを使っています。

バイクも自転車も自前のものを使ってOKですが、レンタルすることも可能。たけさんのバイクもレンタルです。レンタル代は?

「Uber Eatsと提携している帝都産業という業者だと、電動自転車が月額1万円から、原付バイクが1万6000円から借りられます。僕が乗っている屋根付きバイクは月額1万9000円です。電動自転車は街の電動自転車スポットでも借りられ、1日300円ほどです」

ちなみに帝都産業はたけさん個人とも提携していて、レンタルする際に「たけさんの紹介です」と伝えると、自転車は月額1000円オフ、バイクは月額2000円オフになるそうです(2018年5月時点)。

他に使う道具は配達用のバッグと、スマホの防水スタンド、そしてモバイルバッテリー。これらはすべてUber Eatsから無料貸与※1されます。

配達用バッグ

防水スタンド

では、いよいよ配達です。この日のスタート地点は渋谷。時刻は13時過ぎです。まずはスマホアプリ「Uber Driver」をオンラインにします。これにより、いつでもUberからの配達リクエストを受けられるようになります。

※1 2020年1月時点では防水スタンドとモバイルバッテリーは配布していない。

チェック2

注文通知が来たら飲食店に向かう

ところがしばらく待ってみるも、なかなか依頼は入りません。たけさんはこう言います。「注文の通知が鳴る時は鳴りまくるし、鳴らない時は鳴らないので、あまり気をもまないことがこの仕事を続けるポイントです」。

試しにオフィスゾーンから飲食店の多い繁華街ゾーンに移動してみることにします。そして待つこと数分‥‥ついに配達依頼の通知音が鳴りました!地図上にピックアップ先のレストランが表示されます。すぐ近くのようです。

レストランが表示される

たけさんは画面をタップし、依頼を受諾(アプリ上で拒否することもできます)。スマホにはお店への行き方が表示されます。早速たけさんはお店へ向かいます。

3~4分ほどでお店に到着。店先で「Uber Eatsです」と店員に告げると、すぐに料理を手渡されます。できたてのホカホカです。

料理を手渡される

今度はこれを注文者の元に届けに行きます!

チェック3

汁物は汁がこぼれないように運ぶ

階段を下りる

料理はバイクの後ろに取り付けた配達バッグに入れて運びます。この時、ちょっとしたコツがあるのだとか。それは料理がなるべく傾かないようにすることです。

「汁気のある料理や飲み物は、こぼれると注文者の心証が悪くなり、悪い評価を付けられることがあります。多くこぼれてしまった場合は、廃棄扱いになってしまうこともあります。だから僕は100円ショップで買ったネックピローを料理に取り付け、バッグの隙間もタオルなどで埋めてなるべく揺れないよう工夫しています」

揺れない工夫(1)

揺れない工夫(2)

揺れない工夫(3)

飲み物の場合でも、こんなふうにして固定して運びます。

飲み物を固定する

こうして料理を無事ピックアップしたら、スマホ画面の「集荷」ボタンを押します。すると今後は配達先までの行き方が地図に表示されます。あとはこれに沿って運転するだけ。行き先は約5キロ先にある恵比寿のマンションです。

行き方が地図に表示される

「Uber Driverアプリの地図はGoogleマップを使っていて、現在地と目的地までの道順が表示されるので、道を知らなくても問題なくたどり着けます」

チェック4

目的で注文者に料理を渡す

配達先に向けてぐんぐん進んでいくたけさん。

ぐんぐん進んでいく

「普段バイクに乗らないので、最初は少し運転に戸惑いましたが、すぐに慣れました」

料理をピックアップして約15分後、目的地に到着。建物と号室を確認し、料理をバッグから取り出します。

目的地に到着する

バッグから料理を取り出す

そしてエントランスで到着を告げ、玄関ドアまで配達。「お待たせしました」。今回の注文者は若い女性でした。

エントランスで到着を告げる

玄関ドアまで配達する

代金の支払いはすべて事前にオンライン上でクレジットカードで行われているので、配達パートナーが現金を取り扱うことは一切ありません。

「注文者の中には、顔バレしないように顔をそむけて受け取る方もいらっしゃいます(笑)。また若い女性が薄着の状態で出てくることもあれば、『ドアの横に置いといてくれ』とドアを開けない方もいらっしゃいます。そういえば、コーヒー1杯を100メートルくらいしか離れていない家に運ぶという案件もありました(笑)。あと僕はまだ経験がありませんが、仲間の話では、外国人の方が500円とか1000円のチップをくれることもあるそうです」

チェック5

スマホアプリで報酬額を確認する

こうして無事に料理を配達し終えたら、配達完了のボタンをタップします。するとすぐに今回の配達で受け取る報酬額が表示されます。今回の報酬額は897円※2でした。

報酬額が表示される

Uberの取り分や、地域や時間帯ごとのブースト(ボーナス)金額もきちんと表示されていて、とても明朗な報酬システムです。

「報酬は配達距離を元に計算され、1件につき800円くらいが平均なので、今回はいい方でした。こうやってすぐに金額が出てきて、1日に稼いだ金額やひと月に稼いだ金額もひと目でわかります。だからだんだんゲーム感覚になってきてやみつきになるんです」

こうした配達を多い時は1日に12件くらいこなすと言います。

「注文がたくさん入るランチタイムやディナータイムは、報酬が高く設定されています。また配達パートナーが少ない地域や、雨の日も報酬が上乗せされます。そうしたボーナスを利用すれば、1日に2万円以上稼ぐことも可能です。仲間内には毎日コンスタントに2万円前後を稼ぎ、月に50万~60万円も報酬を受け取る人が何人かいます」

ちなみにランチタイムとディナータイムの間の時間帯は注文が少なく、たけさんは公園やカフェ、図書館で休むことも多いと言います。稼げるランチやディナーの時間帯に絞って働く配達パートナーも少なくありません。

※2 2018年4月25日時点の東京エリアにおける情報。報酬は時間、地域、プロモーションによって異なる。

稼ぐコツは?雨天に屋根付きバイク

こんなふうにちょっとしたゲーム感覚で働きながら月に25万円前後の副収入を得るたけさん。そんな彼に「Uber Eats(ウーバーイーツ)配達パートナーで稼ぐコツ」を聞いてみました。まず挙がったのが、やはり「雨の日に配達に出ること」です。

「雨の日は、配達パートナーがかなり減るので、出勤しただけで2000円とか、10件配達するとさらに2500円といったインセンティブが用意されています。なので1日やれば2万円以上稼ぐことも可能です。ただ自転車や屋根なしバイクだと雨の日はかなりしんどいので、屋根付きバイクでやることが長く続けるコツです」

確かに屋根付きバイクであれば、運転中の雨の直撃を避けられます。

雨の直撃を避ける

また、当然といえば当然ですが、「すばやくやる」というのもコツの1つです。

「1時間の間に何件こなせるかというのが稼ぎに直結するので、料理をダッシュで取りに行くとか、速く運転したりすることで、ダラダラやったら2件のところを4件こなせたりします。もちろん急ぐのは事故が起こらない程度にです。バイクの場合は右折だと2段階右折などで時間がかかる場合もあるので、すべて左折で行くことで時間を短縮したりもしています」

配達員仲間の中には、元レーサーで、毎日コンスタントに2万円以上を稼ぐことから「神」と呼ばれている人もいるそうです。

さらには配達依頼を待つ「場所」も大切と言います。

「配達依頼は注文が入った飲食店の近くにいる配達パートナーに優先的に入るので、よく注文が入るお店の近くにいることがポイントです。例えばマクドナルド、大戸屋、クリスプサラダワークス、筋肉食堂、等々です。あとは今日は寒いので鍋とかコーヒーがよく出るだろうとか、今日はあのイベントがあるからその近辺に行こうといった視点も重要です。そのへんはタクシーの運転手さんと感覚が近いかもしれませんね。時には、他の配達パートナーがあまり行かなそうな地域にあえて行ってみるという発想の転換も役に立ちます」

配達を行う地域によって報酬額が変わる仕組みです。

地域によって報酬額が変わる

とはいえ、最近はUber Eatsで働く人もだいぶ増えていると聞きます。果たして今から始めて稼げるのでしょうか?

「確かに配達パートナーの登録者は、僕が始めた頃は1000人ほどでしたが、今や1万人を超えています。配達パートナーが増えた分、報酬やインセンティブが下がった部分もあります。とはいえ1万人の中でもコンスタントに働く人は一部ですし、登録店舗自体も大幅に増えていて、最初の頃は150店舗くらいだったのが、今や1000店舗ほどあります(2018年5月時点)。だから今でも稼ぎやすさはそれほど大きくは変わってないというのが実感です」

現在、Uber Eatsは東京23区のすべてと東京都下の一部、さらには横浜と大阪の一部をカバーし、近年中には神戸や京都もカバーすると言われています。

最大の魅力は自由さ&ネックは補償

特別なスキルを必要とせず、気軽に働け、かつ一般的なアルバイトよりも高い報酬が得られるUber Eats(ウーバーイーツ)配達パートナーという仕事。しかし、たけさんはこの仕事の最大の魅力は「自由さ」にあると言います。

「その日配達に出るかどうかは100%自分の自由です。仕事をするにはアプリをオンラインにするだけなので、何時に出てもOKだし、時間が急に空いたから出ようとか、逆に今日は具合が悪いからやめようというのも好きに決められます。だからフリーランスの人や芸術家、いつ仕事やオーディションが入るかわからない俳優や芸人、経営者等々、夢を追っている人にとっては、これ以上の仕事はないんじゃないかと思います。実際、仲間にはそういう人たちがたくさんいます。服装や髪型も自由ですしね」

ちなみに配達報酬の支払いは、月曜から日曜までの1週間分の売り上げが、翌水曜に自動的に振り込まれます。一般的な仕事やアルバイトは1カ月に1度の支払いが多いので、毎週支払われるというのも大きな魅力です。

毎週支払われる

またたけさんは、この仕事を始めたことで「仲間」ができたことも大きいと言います。

「仲間のLINEグループがあるので、そこで彼らと情報交換をしたり、愚痴を言い合ったりしています。グループの人数は今や360人を超えています。また仕事の合間に仲間たちと公園に集まって話したりもしますし、年末は仲の良い30人ほどで忘年会もしました。こうした繋がりができたことが何よりうれしいです」

反対に、Uber Eats配達パートナーの仕事でネックになるのどんなところでしょう?

「Uber Eats配達パートナーは、個人事業主としてUberと契約するので、ケガをした時の補償がないことです(2018年5月時点)。一応、自転車であれば対人や物損事故の補償が付いたり、バイクでも帝都産業から借りれば自動的に対人・物損事故の補償が付くのですが、配達パートナー自身のケガに対しては何の補償も付きません※3。だから心配な場合は、自分で保険に入る必要があります。僕も月に3000円弱払って入院保険に入っています」

そんなたけさんに、今後の展望を最後に聞きました。

「僕はUber Eats配達パートナーとは別に、事業をいくつか手がけています。まだそちらはほとんど収入になっていませんが、Uber Eats配達パートナーで生活に必要な最低限の収入は確保できるので、心にゆとりを持って新しいことに取り組めています。この先は事業のほうでも同じくらい稼げるようになりたいし、うまくいけばUber Eatsより遥かに稼げるようになるかもしれません。こんなふうにやりたいことに心おきなくチャレンジできているのは、まさにUber Eats配達パートナーの仕事があるからです」

※3 2019年10月1日からは、Uber Eats配達パートナーが注文を受けてから配達が完了するまでの事故に対して、傷害補償制度が適用される。

取材・文 / 田嶋章博

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著作・制作

中野貴利人
株式会社ネットピコ 代表
本業はベンチャー企業のマーケター。副業は26歳で法人化し現在16期目。5冊目の著書「自由にはたらく 副業アイデア事典」を上梓。メディア掲載実績は日経、読売、朝日新聞など150回以上。2児の父。

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