【漫画】副業でキャリアを積むコツ!5つのパターンで経験値を増やせ

「キャリアは副業で磨く」




「本業に集約するもあり」




「今ない能力を得る副業」




「副業で何度も失敗する」




副業がキャリアアップに役立つ理由
副業の定義にはサブとパラレルがあります。サブは本業の補足としてスキマ時間に副業すること、パラレルは本業と副業に区別なく働くことです。どちらかの副業が正しいわけではありません。
副業をする目的も人それぞれです。収入を増やしたい、経験を積み上げたい、社会貢献したいなど、本業では満たされない部分を補う役割があります。さらに副業では実践的な経験値が増えて、それが本業に役立ちます。
- 時間が足りないため、必然的に工数管理が身につく。
- 時間が足りないため、必然的に業務効率を上げる工夫をする。
- 副業だからこそトライ&エラーが繰り返せる。
- 副業で得た知見を本業へのフィールドバックできる。
- 社外で自分の仕事が評価されるため、自信が付く。
本業でマネージャー職の人が副業でプレイヤーに戻った事例では、日常に埋もれた現場感覚を取り戻していました。本人も「過去の知識を再利用しながら楽しんでいる」と述べており、本業のモチベーションも回復しています。
このように副業には多様性や柔軟性がありますが、すべての副業で守るべき共通項が1つだけあります。それは「成果を出す覚悟」です。目的がお金でもキャリアでも、結果を得ることを目標にするからこそ推進力が生まれます。
そこで副業では漠然としたキャリアアップを目指すのではなく、副業を成功するための準備として「副業の目的の明確化、成果目標の数値化、行動目標のタスク化」に取り組んでみましょう。まずはここからがスタートです。


キャリア① 本業のみ
筆者は新卒で大手旅行会社のシステムエンジニアとして入社し、本社で旅館・ホテル検索システムの開発と運用を担当、C#やVBなどのプログラミング言語を扱っていました。
その一方で副業では最終的に月収30万~40万円の副収入を得ていました。
経験した副業はブロガー、アフィリエイト、せどり、ネットオークション、輸入ビジネス、イラストレーター、ウェブライター、コンサルティング、講師業などで、出社前、通勤中、帰宅後、土日祝日を使いました。
筆者が副業を始めた背景は、奨学金の返済と実家への仕送りで貯金ができなかったことが根底にあります。ただ、アルバイト系はしませんでした。それは副業にキャリアを求めていたからです。
本来、筆者がやりたい仕事は、お客さまが集まるウェブサイトを企画、制作、運営すること、そのためにマーケティングからシステム、コンテンツまで、一気通貫で関わることでした。職種ではウェブディレクターに近いです。
しかし、本業ではプログラミングしかやらせてもらえません。これは当たり前です。筆者はシステムエンジニアとして採用され、22歳の時点ではスキル不足であり、チャンスも巡ってきません。
そのため、文章力が身につくようにブロガー、マーケティングを覚えるために転売系、デザインはイラストレーター、教える力は個人レッスン講師などの副業をして、スキルアップしていきました。
学習ではなく副業を選んだ理由は、現場叩き上げの効率性を知っていたからです。学習は読むや聞くのインプットがベース、対して副業は書くや話す、作るのアウトプットが多数であり、即戦力が身につきます。
それに食わず嫌いだった知識や依頼も仕事として請け負う環境が副業にはあり、実践力が鍛えられるわけです。その結果、本業のみでは遅れがちなキャリア構築を、副業で強制的に加速させることができます。
キャリア② 本業+関連する副業
筆者は本業の仕事と会社が好きだったため、本業に相乗効果がある副業でキャリアを磨くことを優先しました。これは今の職種で食べていく予定の人であれば、次の12のメリットを享受できるからです。
- 本業と同じや似た副業は安心できる。
- 副業の準備の時間や手間が省ける。
- 本業で得た技能を副業に転用できる。
- 副業で得た技能で本業をブラッシュアップできる。
- 外の世界を知ることで視野が広がる。
- 本業で体験できないスキルを得る。
- 本業で経験できないキャリアを得る。
- 本業で知り合えない人脈とつながる。
- 成長機会、達成感、やりがいが増える。
- 育休中や休職中でも副業化した小さなタスクで収入補填できる。
- 管理職は使用機会が減ったプレイヤーとしてのスキルで稼げる。
- 本業と似た副業なら、一時的に止めてもリスタートしやすい。
本業のみではキャリアアップができないと悩むなら、副業を利用することをおすすめします。副業は収入のみが目的ではなく、キャリアや人脈、社会貢献など、本業に欠けた部分を埋める手段です。
もちろん、デメリットもあります。筆者の実体験としては最初に「時間管理や体調管理が難しい」ことに直面しました。常に慌ただしくて精神的に余裕がなく、胃部の不快感や睡眠不足によるパフォーマンス低下が起こります。
ただし、同時にテレビを見なくなり、飲み会に参加せず、すべての物事をタスクで処理できるようになります。つまり、時間管理や体調管理能力は向上するため、むしろ副業のおかげでビジネスパーソンとして成長できました。
そもそも副業はプライベートで実施します。空いている時間や非生産性的な時間を昇華するには、それなりの工夫と慣れが必要ですが、そのあとは収入やキャリアという恩恵が得られます。
キャリア③ ダブルキャリア
副業の目的は主に「収入補填、キャリア、楽しさ」の3つに分類できます。その中でもキャリアを重視して、将来性や成長性を目的にするダブルキャリアを希望する人が目立つようになりました。
筆者が20代のころに出した著書では「本業がメインディッシュなら副業はデザートである」という位置づけです。本業に不足した部分を補填するという考え方をアピールしてきました。
しかし、ダブルキャリアは「本業とは別の経歴で収入を得る」ことであり、本業と副業の区分けがない人さえいます。ダブルキャリアやパラレルキャリアなら選択肢と可能性が広がり、複数のやりがいを得られるでしょう。
これも副業の1つのスタイルです。現在では企業に雇用されながら本業とは別の業務を請け負う「副業者」ではなく、ダブルやトリプルで優劣なしの仕事を持つ「複業者」も増えています。
ただ、始めからダブルキャリアを実践できる人はいません。本業と同じ職種や似た職種で他企業に働いてみたり、将来のためにフリーランスとして小規模に活動することがダブルキャリアにつながります。
筆者も会社員のころに今ない2つめ、3つめのキャリアを得るために「離婚相談サービスのウェブ素材の作成を低単価で受注する」や「木製ゴルフクラブのウェブ販売のコンサルを無料で請け負う」などをしてきました。
キャリアの軸はシステムエンジニアでありながら、将来のキャリアを見据えて、イラストレーターやデザイナー、コンサルなどのキャリアを育成することを目的にしたわけです。
その際は収入は二の次にして、他社よりも低単価で受注しました。実績が増えていけば単価を上げても依頼が来るようになります。そのおかげで副業で小さなキャリアを積み上げて、次第に本当のプロに近づくことができました。
キャリア④ 本業+割り切り副業
アルバイトで勤めていた24時間レストランには、多くの社会人が働いていました。モーニングビュッフェを担当していた40代男性は、3駅隣りにある有名デパートのフロアマネージャーです。
彼は「本業の給与は生活費と貯蓄にあてる。副業は海外旅行に使う。副業の収入は思い切って使えることがいい」と答えていました。
50代男性は「副業の収入は気にしていない。若い人と一緒に働くことが楽しい」、20代女性は「金曜と土曜の夜勤なら時給も上がるし、ストレスもないから続けたい」と話しています。
この副業は単純な接客業であるために、キャリア構築は難しいです。しかし、彼ら、彼女らが間違った副業を選んだわけではありません。なぜなら副業に明確な目的があるからです。
例えば、借金返済でピンチであれば、現在の収入補填のために副業をすることは大切でしょう。キャリアを求めるより、目の前にある課題を解決することで生活の質が高まり、ストレスから開放されます。
知人の1人は「本業のプログラマーは生活のため、副業のバーテンダーは金曜日の楽しみ」と割り切っていました。本業はあまり楽しくない、副業はあまり稼げない、それなら2つを合わせて、1つの仕事として捉えるわけです。
また、キャリアを意識しなくても、その副業に触れたことがきっかけで転職や独立を選ぶ人もいます。副業でNPO活動やプロボノ(技能を活かしてボランティア)をする人たちも、やりがいを重視している傾向が強いです。
キャリア⑤ 副業後+本業1本化
副業でキャリア構築できるなど、副業の利用価値が減ってきたら、今度はそのキャリアでダブルインカムを続けたり、本業1本に集約する番です。副業に年齢は関係ありません。50代で種を蒔いて、定年後に摘み取る人もいます。
ここで昔の副業と今の副業を比較してみると、今の副業は利用価値が高いことがわかります。
項目 | 昔の副業 | 今の副業 |
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終身雇用が不透明となり、年功序列で給与が増えることもなくなりました。東京商工リサーチの2017年の調査レポートによると、倒産した企業の平均寿命は23.5年と短くなっており、会社依存も難しい時代です。
一方で厚生労働省の2017年の調査レポートによると、平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.26歳と伸びています。
つまり、同じ企業で働き続けることが難しくなりながら、寿命は延びているわけです。それなら私たちは将来や老後を見据えて、今のうちから副業でキャリアやスキルを磨くことは最適解かもしれません。
20~30年前はマイナスイメージがあった複数回の転職も、今では逆に年収を上げる手段に変わりました。それと同じように副業、複業、フリーランスが当たり前の時代に変化していくはずです。