不満や不安は副業で解決できる!政府や企業も副業推進へ

中野貴利人
監修中野貴利人
株式会社ネットピコ 代表取締役

不満や不安は副業で解決できる!政府や企業も副業推進へ

  1. 日本の社会構造は副業を必要とする
  2. 不満と不安が副業のきっかけになる
  3. 空いている時間をお金に換える方法

日本の社会構造は副業を必要とする

会社員や主婦にとって、副業はお小遣い稼ぎのツールから進化しています。本業と同じく情熱を捧げる仕事、空き時間に社会貢献をする手段、コミュニティや人脈を作る方法となり、収入以外の目的を求める人が増えました。

政府と企業も副業を推しています。厚生労働省は2017年11月に「副業・兼業の推進に関するガイドライン骨子」で「原則、副業・兼業を認める方向とすることが適当である」と記載しました。

経団連は2017年12月に「副業は推奨できかねる」という公式発言をして、消極的な姿勢を示しましたが、2018年3月時点でキャノン、ソフトバンク、ソニーなど、大企業だけでも数十社が副業を解禁し始めています。

経済産業省は2018年3月の「人材力研究会報告書」で「副業による柔軟な働き方や経験は、社員の雇用維持、人材の確保と活用、技術革新の観点からも極めて有効な戦略である」としました。

ただし、このように政府や企業が副業を推進する背景には、決してポジティブな要素を含んでいるわけではなく、日本の「少子高齢化、労働力不足、技術力劣化」という3つの社会構造が関係しています。

主人公
主人公
政府と企業が副業を容認するようになったね。
貧乏神
貧乏神
急に方針転換した理由を知ると、日本経済の厳しさがわかるだぬ。
1

少子高齢化

国立社会保障・人口問題研究所の2017年4月時点の「日本の将来推計人口」では、人口は2017年に1.27億人でした。それが2030年に1.21億人、2040年に1.14億人、2050年に1.06億人、2060年に0.99億人に減ります。

2年おきに100万人がいなくなるハイペースです。鳥取や島根などは人口100万人以下であり、県レベルの人口が消えていきます。その結果、超少子高齢化で「労働力人口1人=非労働力人口1人以上」を支えなければいけません。

ただし、これは持続不可能であり、政府は年金の支給開始年齢を68歳や70歳に先延ばしして、支給額も減らします。それでも私たちは60歳以上や70歳以上で一定の生活水準を保つために、副業を選ばざるを得なくなります。

2

労働力不足

総務省の2016年時点の「労働力調査年報」では、労働力人口は2016年に6,648万人でした。それが2030年に5,880万人、2040年に5,268万人、2050年に4,640万人、2060年に4,158万人に減ります。

その結果、AI化や機械化が進んでいない全業界で人材の奪い合いとなり、日本は人手不足に陥ります。すでに2018年時点でも人手不足と後継者不足で、チェーン店は営業時間を短縮し、黒字企業が休廃業に追い込まれました。

この問題にはフルタイムの正社員を確保するより、繁忙期や混雑時のみパートタイムで働いてくれる副業者が役立ちます。また、パートタイムには単純労働ではなく、高度人材が流動的に複数の企業で働く行為も含まれます。

3

技術力劣化

今はあらゆる商品やサービスの寿命が短くなっています。自動車はセダンからSUVへ、人気のタワマンは売れ残り、クリスピークリームは大量閉店、パズドラやポケモンGOも遊ばなくなりました。

しかし、常に何らかの代替品がヒットしており、それらは連続的に変革をしてきた企業と社員の成果です。私たちも先人らの背中を追うのではなく、新たなスキルを習得して、自らアップデートしないと時代に取り残されます。

それには大学院や専門学校で再学習することも有効でしょう。ただ、現場叩き上げのスピードにはかないません。新たなスキルを試したり、スモールビジネスを始める場として、副業は失敗が利く柔軟なフィールドです。

主人公
主人公
自分も将来は不安だけど、政府や企業も危機感があるわけか。
貧乏神
貧乏神
その解決策の1つとして、副業推進に動いているだぬ。

不満と不安が副業のきっかけになる

不満と不安が副業のきっかけになる

2018年時点でも少子高齢化、労働力不足、技術力低下が始まりながら、社会問題になるほどの深刻な影響力はまだありません。ただ、それらが顕在化してからでは遅く、今からお金とスキルを蓄えて、リスクを回避したいです。

すでに副業を始めている人たちも、明確な将来を描けているわけではありませんが、現状の会社や給与に真正面から向き合って不満を受け止めたり、将来の生活水準や老後を見据えて不安を覚えることをしています。

不満を避けて、不安を忘れる行為によって、ストレスから一時的に開放されるよりも、不満と不安を糧に副業を始めて、短期と長期のストレスを解決するわけです。つまり、不満と不安は副業のきっかけになります。

副業の動機はさまざまですが、少なくとも本業1本では達成できない収入、キャリア、楽しさ、やりがい、実積などに対する不満と不安は、副業で補填できます。私たちも副業のために不満や不安を数値化してみましょう。

例えば、先ほどの人口減少と年金問題でも構いませんし、大卒男性の平均生涯賃金である約2億7,000万円に対して、生涯支出は3億4,000万円もあり、年金の4,800万円を足しても、2,200万円足りない事実でもいいです。

1997年に467万円あった平均収入が、2015年に420万円、2016年に422万円、2017年に432万円などと400万円前半で停滞している上に、厚生年金と健康保険料の負担増で現役世代の手取り額は減っています。

女性の平均年収が上がり、女性が男性に求める年収も500万、600万、700万円と高水準となりました。しかし、独身男性の平均年収が300万~400万円台でギャップが生じて、年収が低い人ほど生涯未婚率が上がっています。

結婚できたとしても40代は子育てや介護で支出は増加、50代は住宅ローンや老後の資金集め、60代は年金だけでは生活できず、すべての世代で余裕が見られません。学生の50%以上が借りている奨学金の返済も負担です。

本業では1年間勤務しても、1カ月あたり数千円程度しか給与はアップしかしません。リーマンショック以降から残業は原則禁止もなり、ボーナスも一部の大企業を除いて当てにできないです。

ちなみに人は過去や現在の状態よりも、将来に対して「豊かになる」や「成長できる」と信じていると幸せを感じやすく、未来に希望が持てないと考えると不幸と感じやすいです。

今後の「人口は減る、収入は減る、納税額は増える、年金は減る、仕事も変わる」という予測に萎えそうですが、お金が足りない現状を理解して、危機意識からモチベーションが生まれると、副業は楽しくなります。

主人公
主人公
副業という解決策があるなら不安は和らぐかも。
貧乏神
貧乏神
副業のおかげで転職や起業に成功した人も増えているだぬ。

空いている時間をお金に換える方法

空いている時間をお金に換える方法

フリーランスは自由に案件をこなしながら横展開できますし、自営業や経営者も儲けるために方向転換できます。飲食店やコンビニのオーナーは支店を増やし、弁護士や医師もスタッフを雇って新しい業務に参入します。

このように仕事を掛け持ちながらビジネスの柱を増やすことで、豊かさが膨らんでいきますが、サラリーマンだけは会社オンリーで頑張っています。それでも納得できる給与は貰えず、さらに労働時間まで制限されています。

厚生労働省の「毎月勤労統計調査」によると日本人の労働時間は、1960年に2,426時間、1980年に2,104時間、2000年に1,843時間と減り続けて、2016年は1,783時間になりました。

つまり、今の私たちは労働時間が減って、お金が足りない状態です。それなら「空いている時間をお金に換える」ことが自然かもしれません。現在は副業支援サービスが充実しており、副業は始めやすくなりました。

クラウドソーシング

クラウドソーシングは副業支援サービスの基軸です。大手のクラウドワークスbizseekココナラなどには数万社の企業が多数の案件を登録しており、制作系の副業が見つかりやすくなっています。

人気は「記事作成、イラスト制作、チラシ制作、ウェブシステム開発、プログラミング、コーディング、データ入力、翻訳、シナリオ作成、声優・ナレーション、動画作成、調査・分析」です。

クラウドワークス

さらに音楽専門のアーティストクラウド、建築デザイン専門のスタジオアンビルト、アイデア専門のBlabo!、裁縫専門のnutte、ユーザーテスト専門のUIscopeなど、その領域に特化したサービスも役立ちます。

代行業・人材派遣

代行業や人材派遣もスマホアプリでマッチングできるようになりました。家事代行ではCaSyなどに登録することで時給1,250円や時給1,500円、人によって時給2,000円以上で家事を請け負うことができます。

CaSy

ZIP WORKでは学生のアルバイトではなく、人事・総務、一般・OA事務、メディカルなど、社会人としての専門領域に応える案件が揃っています。週3回や1日5時間なども相談でき、時給は1,750円や2,000円以上です。

リモート副業を仲介するCODEAL、営業代行のkakutoku、ヘッドハンター代行のSCOUTER、スタートアップに参画するシューマツワーカー、パート求人のしゅふJOBなど、それぞれの分野で仲介サービスが揃っています。

教える系

今は「子供に逆上がりを指導してほしい、似合うメイクを教えてほしい、作り置きできるおかずを習いたい」というスポットタイプで教えたい人と学びたい人をマッチングするサービスが広がっています。

個人の空き時間を30分単位で売り買いできるタイムチケット、講師と生徒をつなぐストアカ、近所で助け合えるANYTIMES、プライベートレッスンを探せるサイタ、語学講師のレッスンと生徒をつなぐフラミンゴも人気です。

タイムチケット

スポットコンサルのビザスク、サービス開発や会議に参画するサンカク、法人向けにはハイクラス人材を派遣するエッセンスもあります。新規事業や海外展開、広報、マーケティングなど、本業の専門知識を流用できます。

主人公
主人公
マッチングサービスを利用すれば、仕事は見つかるね。
貧乏神
貧乏神
依存してきた組織を離れても、個人で稼げる時代だぬ。

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公開日公開日 2014.07.15
更新日更新日 2018.12.14

著作・制作など

中野貴利人
監修・執筆・編集
株式会社ネットピコ代表/フクポン編集長/副業プランナー。新卒で副業開始、26歳で法人化、11期目。副業関連の著書4冊。2児の父。過去の取材や講演はメディア掲載履歴で紹介。