【漫画】第18話「副業で稼げない人の3つの特徴とは?学歴や年齢はあまり関係ない」
「学歴!家柄!運!」
「金持ちは勉強する」
「やる気と知識で前進」
「行動力が結果になる」
副業で稼げない人の3つの特徴
学歴が高い人のほうが月収も上がる傾向があります。厚生労働省の2016年の「学歴別平均月収」によると、男性では大卒は月収40万2500円でしたが、高卒は月収28万8200円に下がりました。
家柄も年収を動かします。文部科学省の2009年の「文部科学白書」によると、算数Aの正答率は世帯年収300万円台の子供が67.7%でしたが、世帯年収1000万円台の子供は81.2%もありました。つまり、家柄の良さが子供の学力を上げて、学力が学歴を上げて、学歴が収入を上げることがわかります。
ただし、それは本業の話です。どの副業でも稼ぐ人と稼げない人がいて、そこに学歴や家柄の明確な差はなく、直接的に年収を上昇させる要因はまた別にあるわけです。ちなみに運もさほど関係ありません。
副業における稼げる人と稼げない人の決定的な違いは、やる気、知識量、行動力の差です。稼げる人と稼げない人に人間的な違いはなく、大抵はこの3点が異なります。過去の副業成功者に取材をしても、ほとんどの人がやる気に満ちており、貪欲に知識を習得し、人の倍は行動していることがわかりました。
逆にこの3つしか違いがないため、誰にでも副業で成功するチャンスはあります。次の「やる気に乏しい、知識量が少ない、行動力が足りない」をなくすことで、成功率が上がります。
副業で稼げない人① やる気に乏しい
アメは副収入を得た生活をイメージする
1番目のやる気がないと、知識量を増やす努力もせず、行動力も継続しません。そこでやる気を出すには「副収入を得た生活をイメージする=アメ」と「自分の将来に対して危機感を持つ=ムチ」を意識します。
過去の調査では副収入の平均値は月3万~5万円でした。ただ、結局は本人の努力次第であり、忙しい合間に月1万円を稼ぎ続ける人もいれば、給与以上の収入を得る人もいます。筆者も会社員のときに月30万~40万円の副収入があったほど、個人差の大きい指標です。
いずれにしても月3万~5万円の副収入があれば、生活スタイルがガラリと変わることはイメージしやすいです。家賃が1万円ほど高いところに引っ越せば、駅近や広さなど、暮らしの快適さや利便性は向上します。
持ち家の人は住宅ローンの返済額が苦ではなくなります。子どもの学費や塾代も支払う余裕もできますし、副収入だけで奨学金を完済したり、それ以外をすべて投資に回して、さらに増やしたりもできます。
ムチは自分の将来に対して危機感を持つ
これらの恩恵とは逆に、できないことが増えていく危機感も自分を動かすモチベーションにつながります。例えば、副収入が得られないときの生涯賃金をシミュレーションをしてみましょう。
筆者は保険会社に生涯賃金と生涯支出を算出してもらい、上司に給与明細を見せてもらうことで正確性を求めました。5年、10年、15年と副業を続ける人とそうではない人では、正しい格差が広がっていくことがわかります。
また、やる気がある状態はいつもより金銭欲、物欲、仕事欲などの良い欲を適度に引き出し、怠惰、傲慢、嫉妬などの悪い欲が薄れていきます。これにより、2番目の知識量の習得や3番目の行動力の向上がしやすいです。
アメとムチ以外のやる気スイッチも押す
副業を始める前に「アメ=恩恵」と「ムチ=危機感」を認識できると、自然と目標が定まっていきます。副業を使って何を目指すかを明確に決まると、あなたのやる気は一過性ではなく、継続力が芽生えてきます。
筆者は最初に「奨学金を2年以内に完済する」を目標にしました。月々の返済が終わると生活に余裕が生まれ、その分を投資に回せるからです。つまり、アメとムチを想定して「目標設定」でやる気は増します。
さらに「自己肯定」も重要です。自己評価が低い人はネガティブで失敗をイメージします。その逆で「自分はできる」と信じましょう。最後に「とにかく始める」がおすすめです。本当のやる気は始めてから沸き上がります。
副業で稼げない人② 知識量が少ない
2番目の知識量が少ないと、やる気と行動力があっても空回りします。逆に知識量を増やすと、正しい方向に見極められて、その努力が着実に実を結びます。頭で考えてから行動することで成功率を上げるわけです。ただ、初期段階で詰め込みすぎると、時間だけが過ぎていって結果が伴いません。
よくある例としては「宝探しをするために参考書を熟読して、念入りに道具を準備して、練習を続ける」人より、1度挑戦してみて、不足しているものを補って再挑戦する人のほうが、成功までの時間が短くて済むということです。
私たちは学生ではなく社会人であるため、勉強漬けのみではやる気も落ちていきます。実利を得るためには、基礎知識を得た段階で実践してしまい、わからないところが出てきたら調べて、また行動することを繰り返しましょう。
学習方法は副業系、もしくはその副業に役立つセミナーや懇親会に参加することもありです。実際の副業者と会うことで、現時点で使えるノウハウやスキルを直接伺う機会が生まれます。
副業は孤独な作業が続きがちですが、そのときに同じ考えを持つ仲間やライバルがいて、彼らとのコネクションやコミュニティがあれば、常に最新情報や体験談などの外部刺激が得られるため、副業の成功率が上がります。
副業で稼げない人③ 行動力が足りない
3番目の行動力がない人は、行動こそが結果につながる副業では稼げません。行動力を促すためには、副業に使える時間の確保から始めます。本業と副業を両立させるポイントは余裕があることです。特に時間的な余裕がないとやる気も上がりにくく、知識量も増えず、行動もできません。
現状の生活で自由時間が見つからない人は、例えばAndroidでは時間管理アプリ、iPhoneでは時間管理タイマーやTIME HACKERを使って、タイムマネジメントを徹底してみましょう。毎日の行動を「これから行うことを簡単に入力する、スタートボタンを押す、終わったら停止する」と記録することで、無駄な時間をあぶり出すことができます。
これはストップウォッチを繰り返すことで、自動的にレポートが完成する仕組みです。その結果、1日単位で自分の行動を振り返ると、意外と自由時間が存在することに気付くことができます。
自分の生活時間を振り返ってみると、空き時間は意外と見つかります。総務省の「平成28年 社会生活基本調査」によると、平均値は睡眠が7時間23分、食事が1時間34分、家事が1時間3分でした。
その中でも自由時間は、テレビ・新聞・雑誌などの時間が1時間40分、休養が1時間26分、趣味・娯楽が40分、その他が1時間22分であり、合計で1日あたり5時間10分もあることがわかっています。
1カ月では155時間、1年間では1886時間の自由時間です。これらの時間の優先度と重要度はそこまで高くありません。この自由時間のうち20~30%でも副業にあてることは、そう難しくないはずです。
テレビや休養の時間を節減して、例えば「1886時間×30%×時給1000円」が副業に使えると、年間56万5800円の副収入が増えて、着実に総所得がアップします。これを何年も繰り返して、生涯賃金を底上げするわけです。
ちなみに副業ではみなぎるやる気を知識習得に使って、行動しない人が目立ちます。長期的な戦略で勉学に励んだり、実務に役立つ資格を得るなら構いませんが、ノウハウコレクターにはならないようにしましょう。
副業成功者の性別・年齢・学歴データ
副業者の本業の月収
副業をしている人のうち、本業の月収が10万円未満の人は23.3%、10万~20万円未満の人は25.4%、20万~30万円未満の人は21.2%でした。副業では本業の月収が少ない人の割合が大きく、副収入で生活費や貯蓄に回すお金を補填している傾向が見られます。
また、本業のみをする人の本業の平均月収は31万円であり、副業をする人の本業の平均月収は24万円でした。副業をしている人のほうが本業の月収が少ないことがわかります。
労働政策研究・研修機構(2009年7月)「副業者の就労に関する調査」
副業者の男女比
本業のみをする人の男女比は「男性:女性=57.2:42.9」ですが、副業をする人の男女比は「男性:女性=45.6:54.4」と逆転します。そのことから女性のほうが積極的に副業をしている、もしくは副業をせざるを得ないことがわかります。
労働政策研究・研修機構(2009年7月)「副業者の就労に関する調査」
副業者の年齢
全副業者のうち、10~20代が16.7%、30代が38.3%、40代が32.8%を占めていました。働き盛りの30代と40代の割合が多いです。ただし、全労働者における10~20代の割合は13.4%でありながら、副業における10~20代の割合は増えていることから、若い世代が副収入を得ている実態が見えてきます。
労働政策研究・研修機構(2009年7月)「副業者の就労に関する調査」
副業者の学歴
全副業者のうち、中学・高校卒が30.1%、専門卒が14.5%、短大・高専卒が12.8%、大学卒が35.9%、大学院卒が6.7%でした。
統計局の「平成22年 国勢調査」によると、大学・大学院卒は19.8%しかいませんが、副業者の学歴では大学卒と大学院卒が合わせて42.6%もいることから、大学・大学院卒の人のほうが副業を始める割合が多いことがわかります。
労働政策研究・研修機構(2009年7月)「副業者の就労に関する調査」
副業者の配偶者の有無
2010年時点の既婚の割合は男性が68.1%、女性が76.7%でした。しかし、副業をする人のみで配偶者の有無を調べると、既婚は53.3%のみであり、シングルの人のほうが副業をしている傾向がわかります。
労働政策研究・研修機構(2009年7月)「副業者の就労に関する調査」