【漫画】第21話「副業の目的や目標は?収入補填だけではなく将来性など8種類ある」
「本業+副業=満足」
「8人の副業例①」
「8人の副業例②」
「副業で異性と出会う」
副業している目的トップ10
副業はお金のためだけに始めるわけではありません。本業の仕事では叶えることができない「収入、業務量、キャリア、人脈、将来性、達成感、社会貢献、楽しさ」などを手に入れる方法です。
過去に実施した「副業している理由」のアンケートでは、85%以上が「収入を増やしたい」と答えましたが、それと同時に「活躍したい、人脈を作りたい、スキルを上げたい」などの複数回答も数多く集まりました。
労働政策研究・研修機構(2018年9月)「多様な働き方の進展と人材マネジメントの在り方に関する調査」
2009年の同調査と比較すると、副業の目的は変化しています。当時は第3位が「生活ができない」で26.5%を占めていましたが、今はありません。その代わりに「スキルを上げたい」が14.7%から36.6%に伸びました。
それ以外でも社外で「活躍したい、転職したい、起業したい」を前提に副業する人の割合がそれぞれ2倍程度に増えています。
また、年収や学歴が高い人ほど「活躍したい」と答え、年収や学歴が低いほど「収入を増やしたい、生活ができない、借金や負債のため」と答えた割合が大きいです。
ただ、同じ「収入を増やしたい」と回答した人たちでも、それぞれ「副業で稼いだ分はすべて家族旅行に使う」や「副業で得たお金は全額貯金している」というように目的意識は違ったりします。
ちなみに上記にない副業をする理由としては「お金を使う時間が減るために最強の節約術になる、ハイリスクな仕事でも副業なら挑戦できる、本業は人と話さないために気分転換になる」などのメリットがありました。
副業の目的はキャリアや人脈など8個ある
収入増で自信が付く
本業にやりがいを感じなくても、自分のため、家族のため、親のために働くことで生きがいとなり、本業の給与のみで暮らしていく生活そのものも間違ってはいません。しかし、どこか充足感が得られない状態は改善したいです。その穴を埋めるように、副業では要望に応じた柔軟なお金の稼ぎ方ができます。
副収入によって直接的に生活に余裕が生まれることは間違いないでしょう。副業では疲れが倍増して、ストレスが溜まり、自由な時間が減ると思われがちですが、自分に合っていれば、そこまでの苦しさは感じません。
さらに副業者の多くが実感していることの1つに「本業の会社で積極的に仕事ができるようになった」があります。ある営業職の男性は副収入が増えたことで、会社依存の意識がなくなり、ノルマよりやりがいを重視するようになりました。本業が理学療法士の男性は、副業のブロガーで収入の柱を増やしたことで、漠然とした不安が消えました。
業務量を増やせる
不況時は本業の勤務日数や労働時間が減ることがあります。2008年のリーマンショックのときは、週3日勤務を命じる企業もありましたし、2020年のコロナショックのときは、一時解雇も増えました。
そういったとき、もしくは普段から繁忙期と閑散期が明確な人は、副業で業務量を穴埋めできると、生活が困窮せずに済みます。実例では本業とは別にウーバーイーツの配達員で副収入を稼ぐ人もいます。
キャリアを築く
本業では与えられない仕事を副業でこなすことで、経験値が増えます。筆者も本業はプログラマーでしたが、ウェブ系のスキルを補填するために、副業でウェブ制作やブロガーをやっていました。
学生時代に帰国子女だった人が、本業では日本語しか使わないことから、副業で英会話講師をして、職務経歴を増やしている例もありました。
人脈を構築する
本業で人脈を構築できないなら副業で人脈を構築しましょう。本業では人との出会いがそもそも少ない人もいます。その場合はセミナーや異業種交流会に参加することもありですが、副業の仕事でビジネスパートナーとして関係性を築くと、今後の印象と信頼が変わります。
例えば、社内デザイナーや社内システムエンジニアでも、社外で自分をアピールすることで案件を獲得できます。その結果、1度仕事をした関係性は将来に渡って続くかもしれません。
将来性を求める
本業の業界全体が落ち目で将来性に疑問が付く場合、副業で別の業種を試すこともできます。タクシードライバーの40代男性は、インバウンドに着目して、英語を勉強しながら観光ガイドの副業を始めました。
また、本業では満足に能力を発揮できない人も、副業で新しい自分を発見することもあります。転職のきっかけになったり、独立に向けての準備や練習もできるわけです。副業とは単に足りないお金を稼ぐ労働ではなく、ベースの本業では叶わない願望を解決してくれる仕組みです。
達成感を重視する
本業で達成感がある人は意外と少数派です。そこで副業の達成感を求めましょう。仕事で働く充足感、お客さまに喜んでもらえたときのやりがいを、副業で実感できます。
本業のプログラマーで生活費を稼いで、副業の農業で達成感を得ている人は、ワークライフバランスが充実していました。本業では虚無感があった会社員の男性も、休日に店舗を借りてカレーを販売することで心の充足を得ることに成功しています。
社会貢献を取り入れる
本業は自分や家族のためでも、社会貢献を兼ねた副業なら、業務内容に満足できます。例えば、冬場の雪かきのお手伝いはお年寄りに感謝されます。報酬は経費を引くとアルバイトより下ですが、社会貢献による満足度が違います。
楽しさを追求する
本業はある程度の仕事と割り切り、副業で趣味と実益を兼ねる人もいます。本業が一般事務の20代女性は、副業で憧れのバーテンダーを始めました。平日に会社員をする30代女性は、週末にヨガインストラクターをしています。
本業は英語教育の企業で働き、副業はキッチンカーにてキューバサンドを販売している女性もいます。きっかけは大学時代にフロリダで食べたキューバサンドの味が忘れられず、日本でも広めたかったからです。
副業の目的が決まったら目標を決める
副業を始める目的が決まったら、次は具体的な目標を決めていきましょう。副業では「副業を始められない」や「副業を続けられない」という声も多いです。
この問題を解決するには目標を設定して、副業をする価値を明確にすることが有効です。継続的に副業で稼いでいる人たちは、目先のお金欲しさで働いているわけではありません。
その多くは目標のために副業を始めて、副業の中でキャリアややりがいを見い出し、副業そのものを楽しんでいます。その上で自分の本業や都合にうまく合わせて、効率的にダブルワークをこなしています。
そのため、私たちは「副業を始めたい」という思ったときに、最初にすべきことは目標設定です。しかも、ただの目標設定ではなく、数値が含まれる具体的な目標を立てます。
例えば、副業成功者は「収入が増えたら住宅ローンが返せる」と漠然と考えているわけではなく、具体的に「来年3月までに住宅ローンを繰り上げ返済するために100万円が必要」という測定可能な目標を掲げています。
この「いつまでに、何をしたいから、いくら稼ぐ」という明確な目標は、ほどよい欲による向上心を生み出し、やる気を持続させます。私たちの「現状を変えたい」と熱意を次の5ステップで目標化してみましょう。
- 現在の年収や仕事に関係なく、やりたいことリストを作ります。
- その項目ごとに必要な予算を計算します。
- 達成したい時期と優先度を付け加えます。
- 本業の給与でそれらが実現可能が判断します。
- 実現できないなら副業の追加収入を検討します。
筆者の実例では「奨学金を2年以内に完済する」でした。実際に完済するまでに7年かかりましたが、本来は15年間ですし、同時期に「英会話スクールに通う」や「海外10カ国に行く」も副業のおかげで達成できています。
副業の目標10個を数値ありで比較する
次に「数値なしの目標」を「数値ありの目標」に変えた例を紹介します。副業する際にわりと人気がある10個の目標です。
数値なしの目標 | 数値ありの目標 |
---|---|
結婚式を挙げたい | 30歳までに結婚費用を200万円貯める |
出産費用を貯める | 子供2人の出産費用を50万円貯める |
子供貯金をしたい | 子供貯金を18年間毎月3万円貯める |
家族旅行をしたい | 毎年1回の家族旅行の費用を30万円を貯める |
親孝行で実現する | 3年以内に予算50万円で親と海外旅行する |
頭金は増やしたい | 35歳までに住宅購入の頭金を500万円貯める |
住宅ローンを返す | 45歳までに住宅ローン完済の800万円貯める |
留学は結構かかる | 55歳までに子供の留学費用を200万円貯める |
老後資金を貯める | 65歳までに老後資金の2000万円貯める |
投資資金が欲しい | 毎月3万円の投信積立の費用を得る |
目標設定するときは「誕生日までに80万円の腕時計が欲しい」といった短期的な欲求を満たすこともありですが、一方で「将来の子供2人の大学進学に向けて800万円を貯める」といった長期的な将来設計を念頭にすると、副業の必要性と継続性が実感できるでしょう。
副業の目的でよくある質問
──副業を目的というより興味や関心で選んでも大丈夫ですか?
短期的に「カードローンの返済がぎりぎりで1週間以内に5万円が必要」な人と、長期的に「月4万~5万円ほど好きな時間に自宅で稼いでみたい」人では、副業する職種が変わってきます。手っ取り早く稼ぐには引っ越しスタッフのような高単価バイト、在宅でコツコツ稼ぐならクラウドソーシングサービスを利用するかもしれません。
ただし、副業で実現したい目標にかかわらず、副業の職種は自分の興味と関心で選ぶことが重要です。これはいくら明確な目標が定まっても、副業の職種そのものに興味や関心がないと続かないからです。そこで興味をベースに「収入補填、キャリア、やりがい」といった副業選びに欠かせない理由をリスト化しました。
理由 | 詳細 |
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収入を増やす |
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自宅で稼く |
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スキルを磨く |
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職務履歴を増やす |
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楽しさを得る |
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達成感を得る |
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副業の目的の体験談や口コミ
副業歴11年
私は本業では某デパートのマネージャーをしています。一方、副業では月~金曜日に早朝6~9時の3時間だけ、レストランでウエイターとして働いています。アルバイト代は月収6万円くらいです。アルバイト先は学生の頃も働いていた店舗で、趣味も兼ねているかもしれません。
本業の収入は子供の教育費や老後の貯蓄などの用途があり、娯楽などには使いにくいですが、副収入は自由に使える感覚があり、基本的にはすべて家族旅行に充てていて、この間はハワイに行ってきました。
実際に副業するために動いている人たちは、お金が欲しいから副業をしていることは否定できないですが、足りない生活費を補填するだけが目的ではなく、その副業をする明確な目標があったりします。
副業歴2年
副業は「収入を増やす」ことが主な目的ですが、収入以外の何かを見つけることで、長く続けられるようになります。逆に嫌になったらすぐに辞めることもできるため、副業で理想を求める行為も正しいです。
渡しの場合は仕事先の紹介もあり、ウェブライターで副収入を得ています。1文字1円程度ですが、1000文字ほどの依頼を月50記事以上をこなすことで、月5万円以上の収入になっています。
ウェブライターは仕事中も合間を見ては、記事を執筆することも可能であり、こっそり時間を使っては副業に勤しんでいます。副収入の使途は明確ではなくても、ライターとしてのスキルを磨く目標があります。
副業歴1年
スマホで恋愛や離婚などの悩み相談を受けています。守秘義務があるために詳しくは話せませんが、一昔前の会員制のコミュニティではなく、アプリで相談員と依頼者をマッチングをして、女性側の視点でアドバイスをします。月収2万円を超えるくらいです。
一部では「副業の時間があるなら本業で頑張るべき」という意見も出ていますが、副業は本業とは異なる楽しさを見い出せる仕事です。本業では充分に能力を発揮できない人も、副業で新しい自分が見つかるかもしれません。
副業歴4年
普段は銀行員をしていますが、夜は実家が経営しているコンビニの清掃を行っています。銀行は副業を禁止していますが、親族が経営していることで融通が利きます。週2回ながらも深夜勤務のために、月8万円を貰っています。
副業歴2年
普段は旅行代理店で接客やツアーコンダクターなど幅広い業務をしていますが、残業が少ないことから次の日が休みになる水曜と金曜の夜だけ、キャバクラ嬢を自宅まで送り届けるドライバーをしています。
単価は1人あたり1500円です。知人のコネがあったためにできる副業かもしれませんが、こういった夜系の仕事は時給が異常に高いです。実は旅行業よりも自分に合っていて、意外と趣味と実益を兼ねています。