フォトグラファーの副業 - 写真撮影で稼ぐ方法は7種類!1件5000円や1枚30円など
- フォトグラファーとは?
- 報酬は1件5000~1万円
- 写真撮影で稼ぐ方法は7種類
- 副業でフォトグラファーを始める手順
- 写真撮影サービス7社を比較
- メリットは副収入が継続する
- デメリットは初期費用と競合
- フォトグラファーで稼ぐ3つのコツ
- フォトグラファーの副業まとめ
フォトグラファーとは?
デジタル一眼レフやミラーレス一眼を含め、高機能カメラが手頃な価格で販売されています。スマホでは1200万画素以上のモデルが台頭しており、今はスキルとセンスがあれば、プロ並みの写真が撮れるようになりました。
すでに写真撮影にこだわりがある会社員や主婦の間では、スキマ時間を利用しながらフォトグラファーの案件を受注して、副収入を得ている人もいます。
フォトグラファーのニーズは幅広く、予約ラボの2016年の調査レポートによると、プロに写真撮影を依頼する目的は、第1位が七五三でした。さらに「お宮参り、結婚、成人式、入学入園・卒業卒園、誕生日」が続きます。
マタニティフォト、百日祝い・お食い初め、金婚式・銀婚式でも利用されており、人生の貴重な一瞬を思い出に残す仕事です。
企業や団体からの依頼もあります。新商品や新メニューの撮影、イベントや展示会の撮影、マラソン大会やゴルフ大会などのアマチュアスポーツの撮影、取材カメラマンとしての同行依頼などです。
フォトグラファーの仕事は毎日一定ではなく、予約ベースで活動します。そのため、スケジュールが調整しやすく、特に休日に需要が増すため、平日勤務の会社員の副業としては最適です。
報酬は1件5000~2万円
フォトグラファーの報酬相場は1件あたり5000~2万円です。例えば、10月下旬~12月上旬の七五三のシーズンに、家族写真の撮影を1件1万円で受注しました。1日1件を月2回受けると、1カ月で2万円の副収入です。
1万円×1件×2回=2万円
それぞれの撮影時間が1時間程度であるとき、単純計算で時給1万円です。ただし、予定調整や事前準備、写真の選別、提案、加工も必要なときは、合計で4時間はかかります。その場合は時給換算で2500円前後です。
結婚式の撮影でもデータのみを提供したり、Photoshopでフル加工してからアルバムに印刷するなど、サービス内容によって売上は上下します。いずれにしても本人のスキルと実績が増すほど単価を上げることができるため、割りに合わない副業ではありません。
写真撮影で稼ぐ方法は7種類
撮影依頼
写真撮影サービスやスキルシェアサービスにフォトグラファーとして登録することで、撮影依頼が来ます。
例えば、タイムチケットには2024年10月時点で1139人のフォトグラファーが登録しています。写真撮影で人気があるカテゴリは宣材写真の撮影。その中でもマッチングアプリ用のプロフィール写真の撮影は依頼件数が多いです。
カメラマンアシスタント
フォトスタジオではプロカメラマンのアシスタントを募集しています。撮影機材の準備と搬入、撮影時のサポート、片付け・清掃、編集作業など、プロと一緒に仕事ができるために、現場叩き上げでスキルが向上します。
撮影場所は「写真館、結婚式場、保育園、建設現場、広告代理店、テーマパーク」などです。写真館では顧客対応もありますし、広告代理店では著名人のインタビューに付き添います。時給は1000~1500円が相場です。
写真販売
写真販売とは、写真販売サイトに自分で撮影した写真を登録して、それが買われることで報酬が貰える副業です。顧客のほとんどはウェブサービスを運営する企業や個人事業主、もしくは企業から依頼されたウェブ制作会社です。
大手のPIXTA、スナップマート、Shutterstockでは、1枚買われるたびに販売価格の20~60%が貰えます。1枚300円なら60~180円です。
写真の内容にもよりますが、一般的には100枚登録することで、ようやく月数枚が売れていくため、お小遣い程度にしかなりません。しかし、1度写真を登録すると、それはストックされて定期的に売れていきます。そのため、何万枚も登録して、月10万円以上を稼ぐ人もいます。
講師業
フォトグラファーの実績があって、初心者向けにカメラの撮り方を教えたい人は、写真撮影講座の副業ができます。報酬は2時間4000円程度が相場、同時に5人のグループレッスンをすると、時給換算で1万円になります。
集客はストアカなどの生徒と講師をつなぐプラットフォームがベストです。初心者向けの「一眼レフ講座 1時間1500円」や中級者向けの「プロ級写真講座 15時間9万円」など、すでに多くの方が講師として活躍しています。
直接会わないオンライン講座も有効です。撮影対象が人物や景色ではなく、物品や商品なら画面越しで撮影技術を解説できますし、遠方に住む人が撮った写真にアドバイスする講座もあります。
ブロガー
ブログやYouTubeで写真撮影のコツを紹介します。撮影シーン別に「実例、ポートフォリオ、テクニック、構図、Photoshop、動画編集、カメラ、撮影機材、スマホ、スタジオ、サービス」の需要があり、ネタは尽きません。
Instagramに写真を投稿することで副収入を得る人もいます。企業から依頼で1回の投稿あたり「フォロワー数×1~5円」が報酬が貰えます。そのためにはインスタに写真を投稿し続け、フォロワーを増やすことが前提です。
もしくはフォロワー数に関係なく、インスタがあなたのポートフォリオとなって、企業から直接「その写真を売ってほしい」や「写真を撮ったら報告してほしい」などと声がかかりスポンサー契約した人もいます。
転売
転売の基本は「安く仕入れて高く売ること」。そのためには商品性能と商品需要の知識が役に立ち、フォトグラファーは目利きの点で有利です。
転売で稼ぐパターンは「家電量販店やディスカウントストアのセールで仕入れる」と「リサイクルショップで中古品を安値で仕入れる」があります。定期的に会社帰りに店舗を回っては、月30万円以上を稼ぐ人もいます。
これら以外では「自宅に商品を届けてもらって撮影する商品撮影、自宅にフォトバックスを設けて撮影するモデル撮影、写真をTシャツなどにプリントするオリジナルグッズ販売、賞金を獲得するコンテスト応募、法人案件が急増している動画編集」があります。
副業でフォトグラファーを始める手順
フォトグラファーの副業で撮影依頼を受けたい人は、写真撮影サービスに会員登録して、法人からの依頼を受注する方法が一般的です。
- fotowaやOurPhotoといった写真撮影サービスを探します。
- 個人情報やポートフォリオを入力します。
- ポートフォリオで1次審査をするサービスもあります。
- 撮影技術や面談で2次審査をするサービスもあります。
- 審査に合格ると、フォトグラファーに登録されます。
- 顧客より依頼が来て、撮影日時と内容を調整します。
- 現地で撮影をして、1週間以内にデータを納品します。
- 指定した口座に報酬が振り込まれます。
例えば、fotowaの応募要件では「人物撮影が得意で好きである」や「ユーザーファーストで行動できる」など、人物評価も含まれています。
それ以外では「20歳以上、デジタル一眼レフかミラーレス一眼を保有しているパソコンと写真編集ソフトを保有している、定期的に活動可能である、コミュニケーション能力を重視している」とあります。
写真撮影サービスによって応募要件は異なり、なかには審査基準が厳しいサービスもあります。初心者は事前に応募要件を確認しつつも、自分のスキルに合わせて、何度か応募してみましょう。
写真撮影サービス7社を比較
フォトグラファーの副業で利用する写真撮影サービスは、報酬体系やジャンルに差があります。自分が得意とするカテゴリに特化した大手の写真撮影サービスを使ったほうが、顧客と需要が安定しており、案件を獲得しやすいです。
名称 | 報酬 | 特徴 |
---|---|---|
fotowa | 1万3068円 1万5708円 | 家族・子供 PIXTA運営 |
OurPhoto | 価格×65% | 撮影価格を設定できる 家族・カップル |
出張撮影サービス byGMO | 2時間1万6500円 | 企業・店舗 GMO運営 |
はいチーズ! | 1万~2万円 | 保育園・幼稚園 |
Famarry | 非開示 | ウェディングフォト |
Lovegraph | 1万~1万4000円 | カップル・結婚式 |
情報取得日 2024年10月時点
fotowaは家族や子供写真の撮影出張サービスであり、業界最大級の画像素材サイト「PIXTA」が運営しています。
1時間あたりの報酬額は平日が「価格2万1780円×60%=1万3068円」、土日祝日が「価格2万6180円×60%=1万5708円」です。納品データは75枚以上、価格や内容、キャンセルポリシーが明確です。1次審査はポートフォリオなど、2次審査は面談と撮影になります。
OurPhotoは家族、七五三、カップル、プロフィール写真などがメインです。撮影価格をフォトグラファーが自由に設定できることが特徴です。例えば、顧客価格が1万5000円のときは「1万5000円×65%=9750円」となります。
撮影時間は50分、納品データは30枚、おひねり機能(チップ)ありです。1次審査はポートフォリオなど、2次審査は採用担当者によるスカイプによる面談と企業説明です。
出張撮影サービス byGMOは主に企業向けのサービスで、企業、店舗、サロン、病院などのサイトに掲載する写真を撮影します。報酬は「2時間まで1万6500円、3時間2万7170円、6時間2万7170円、指名料1万1000円」です。
キャンセルポリシーがあり、1次審査はポートフォリオによる選考、2次審査はヒアリング、面談、撮影審査となります。
はいチーズ!は主に保育園や幼稚園などの行事を中心に依頼あります。業務委託契約であり、報酬は1件あたり1万~2万円です。
応募条件は「デジタル一眼レフ、標準ズームレンズ(24~70mm)、望遠レンズ(70~200mm)、メモリ、ストロボ、PC」を保有しており、子供好きで責任感がある人です。
FamarryはAMIが運営する写真撮影サービスです。主にウェディングフォトがメインであり、結婚式当日、2次会、国内・海外、法人向けにも対応しています。子供の成長に合わせて家族写真を撮影するemilyも展開しています。
いずれもプロ向けのサービスであり、撮影プランなどもオリジナルで登録できます。審査はポートフォリオを作成し、利用者からリクエストをもらいます。
Lovegraphはカップル、ウェディング、家族、子供関連のカテゴリがラインナップされています。報酬はランクに応じて「1万円、1万2000円、1万4000円、1万4000円+指名料」の4段階です。
撮影エリアは海外も一部範囲に含まれています。1次審査はポートフォリオなど、2次審査はスカイプによる面談です。カメラマン養成スクール「LGC」の生徒は研修のち正式採用されます。
メリットは副収入が継続する
本業の仕事で忙しく疲れているところに副業のスケジュールを入れるため、楽しくないと続きません。逆に副業を続けている人のほとんどが「その副業が楽しい」と述べており、好きなことを副業に選ぶことは理に適っています。
その中でも趣味の副業化は成功しやすいです。副業の原則は「興味や関心があり、人より得意なことを選ぶ」です。興味や関心がある趣味だからこそ長く続きますし、人よりも得意な趣味だからこそ誰かに必要とされます。
趣味が釣りの人が釣りブログ、釣り具転売、釣り講師で稼ぐように、趣味が写真撮影の人も副収入を得やすいわけです。今までお金が出ていく趣味をお金が入ってくる副業に昇華させましょう。
さらに趣味を副業にするときは、税務署に「個人事業の開業届出書」を提出すると、フォトグラファーの事業活動に必要な支出を経費に計上できます。例えば、年収400万円の人が、カメラやパソコンなど50万円分を買ったとします。
写真撮影が趣味の場合、年収400万円から税金などを引いた手取り額は309万円であり、そこから50万円を支出するため、残金は259万円です。
写真撮影が副業の場合、仮に初年度の売上が10万円とすると、本業の所得は400万円、副業の所得は「10万円-50万円」で40万円の赤字です。所得金額は合計360万円となり、税金などを引いた手取り額は280万円となります。
同じ収入と支出でも、趣味を副業にするだけで21万円も節約できました。副業の売上が上がっても、節約効果は同水準です。
フォトグラファーは自らのスキルが向上するほど目が肥えて、スペックの高いカメラ、レンズ、機材を欲しくなります。その際は普通に分割払いで支払うより、経費計上で一括購入したほうが格段にお得です。
デメリットは初期費用と競合
初期費用は数十万円かかる
初心者がフォトグラファーを副業にするには、高額な初期費用がかかります。経験者はすでにハイスペックなカメラやレンズを各時で保有していますが、被写体によって単焦点レンズやズームレンズなどを買い揃えます。
最初は10万円前後の初心者向けの一眼レフで構いませんが、いずれは20万円前後のプロ向けのフルサイズ一眼レフになるでしょう。さらに予備カメラ、広角ズームレンズ、望遠ズームレンズ、大容量メモリ、予備バッテリー、ストロボ、スピードライト、三脚、カメラバッグも必要です。
競合が近隣に何百人といる
高機能デジタル一眼レフカメラの普及により、暗くても遠くても速くても、きれいで高画質な写真が撮れます。これによってプロとアマチュアの差が縮まり、プロ並みの写真撮影をできる人が増えました。
総務省の「平成28年 社会生活基本調査」によると、写真撮影を趣味とする人は2821万人にもなっています。
さらに写真撮影サービスが認知されて、副業フォトグラファーの人口も増加傾向です。一方で写真撮影の需要は増えていません。むしろ晩婚化や少子化の影響で受注件数は減っています。
そのため、近隣に何百人と競合がいる状態です。その中で稼ぐにはハイスペックのカメラと撮影技術はもちろん、マーケティングスキル、コミュニケーションスキル、体力が欠かせません。
フォトグラファーで稼ぐ3つのコツ
カメラ機材を揃える
プロカメラマンでさえ高機能カメラがなければ、商業写真を撮ることはできません。高額報酬の案件であるほど「フルサイズ一眼レフ2台、70~200mmの望遠レンズ、ストロボ2台」の保有が応募条件だったりします。
そのため、まずはフルサイズ一眼レフと撮影機材を揃えましょう。ちなみにフォトスタジオで使われているカメラは「Canon EOS 5Dシリーズ」と「Nikon D800シリーズ」が二強です。続いて、キャノンの「EOS 70D」も操作性と耐久性に優れたハイアマチュアモデルで、副業フォトグラファーに人気があります。動画撮影では「SONY α7シリーズ」です。
カメラレンズは街中でプロフィール写真を撮る程度ならパンケーキレンズでも構いません。ただ、お客さまが「プロの撮影」を求めているなら高機能レンズや望遠レンズが必須です。
そのときはrentryなどの撮影機材レンタルサービスで節約しましょう。一眼レフ、防水カメラ、360度カメラ、アクションカメラ、ドローン、三脚など、豊富に取り揃えています。
また、大量の写真を管理、編集、共有するには、AdobeのLightroomがおすすめです。写真の編集では明るさ、色調整、切り抜き、かすみ除去、歪み調整などが簡単にできますし、データがクラウド上にあるために外出先でも閲覧できます。
ポートフォリオでアピールする
Instagramに写真をアップし続けて、自分のポートフォリオを構築しましょう。自分の作品をInstagramで公開していたところ、フォロワーが増えて、企業から撮影依頼が来た人もいます。
もしくはオリジナルのURLを取得して、ポートフォリオサイトを構築することもありです。ただ、初心者のうちは手間と費用を抑えたいですし、インスタのほうがコミュニケーションが取れるために効率的です。
また、撮影テーマはなるべく絞ります。子育て、ブライダル、風景などに集中して投稿すると、専門性が際立つため、そのジャンルの企業の目にも留まりやすくなります。
さらに職種や趣味とフォトグラファーを掛け算すると、写真集の特徴が磨かれます。例えば「ダイビング×写真家、医療×写真家、ドライブ×写真家」のように、ニッチ市場から攻めると、個人のネームバリューが高まります。
初期は実績作りを重視する
お客さまは確かな実績がある人に発注します。そのため、フォトグラファーを含めたクリエイティブ系の副業では、最初は低単価案件で実績を作ったほうが、結果的に長期的な収入増に繋がりやすいです。
下積み期間は収入より実績重視と捉えて、案件獲得のためなら無料でも受注してみましょう。もちろん、実績が得られたら今度は高単価や高収入を目指すフェーズです。安請け合いはせずに自分の市場価値を上げていきます。
下積み期間には「カメラ講座を受講する、フォトスタジオでアルバイトする、プロのアシスタントをする、写真を撮り続けてインスタにアップする、低単価案件を受注する」などが含まれており、その間にツテやコネも得られます。
このような下積み期間はお客さまにニーズを把握するときです。予約ラボの2016年の調査レポートによると、フォトスタジオで困ったことは「撮影料金が高い、待ち時間が長い、撮影時間が長い」でした。
予約ラボ(2016年)「フォトスタジオ・写真館の利用に関する調査レポート」
下積み期間ではこの不満を直に感じることができるため、撮影料金を標準価格より下げるために撮影時間を短くしたり、子供を笑わせるアイテムを10種類用意するなど、工夫ができるようになります。
受注件数を増やすには「ポートフォリオを充実させる、お客さまの自宅付近まで移動する、日程調整は柔軟に対応する」ことが大切です。
受注後の顧客満足度を上げるには「接客するつもりで撮影に望む、とにかく出来栄えを重視する、多様なシーンを撮影する、カット数を多くする、納品枚数を増やす、納品後にクーポンを発行する」などがあります。
副業でも報酬をいただいたらプロの自覚が必要です。それによって徐々にリピーターが増えていきますし、口コミで高評価を受けることで仕事がコンスタントに請け負えます。お客さま目線で副収入を着実に増やしていきましょう。
フォトグラファーの副業まとめ
総合 | 3.4 |
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評価 | |
収入 | 1件5000~2万円 |
時間 | 1時間~ |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
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