【漫画】金投資の副業とは?純金に投資できる10種類を比較して守りの資産を築く
「不況に強い純金」
「守りの資産に最適」
「4種類の金投資」
「純金積立でコツコツ」
金投資の副業とは?
金投資の副業とは、金価格が長期的に上がることを見据えて、純金に投資することです。世界規模の経済危機が起こると、株式、為替、不動産などの価格は急に下落しますが、金価格だけは上がるほど確かな価値があります。
2008年のリーマンショックで金価格が大きく下落しなかったように、アメリカ同時多発テロやギリシャショックなど、過去に何度も起きている世界規模の不況や有事の際も、金価格は安定的に推移してきました。
例えば、2015年8月に投資家を震撼させる中国ショックが起こりました。中国の経済指標が想定以上に悪化して、人民元の切り下げや空売りの規制で市場が混乱、さらに原油安や米国の利上げ観測が重なります。
8日間でNYダウは-11%、上海総合指数は-26%、日経平均も-14%の下げ幅です。アジアなどの新興国では為替、株、債権、不動産がすべて下落しました。商品では安値圏だった原油を含めて乱高下を繰り返します。
ただ、これらの影響をほとんど受けなかった投資商品が純金です。世界中の株価が一気に下落したとき、その投資マネーが純金に向かって金価格は上昇しました。その後も横ばいが続き、下げたときも最大で3%に留まります。
2000~2018年における国内金価格の推移を見てもわかるように、2000年に「1g=1064円」だった金価格は、2020年1月に6013円となりました。
1998年に865円に底値を付けてからは「2000年=1064円、2004年=1559円、2008年=3226円、2012年=4179円、2016年=4494円、2018年=5171円、2020年=6013円」と伸びています。
もちろん、金価格も株価のように上下に変動するために下落した年もありますが、長期的には徐々に上昇しているわけです。
世界各地で採掘されている純金は、原油と同様に「2050年までに枯渇する」とされています。代替の利かない限りある資源において、需要増と供給減が起こると当たり前のように上昇トレンドを描きます。
純金には株のような上場廃止もありませんし、為替のような暴落も限定的です。他の金融商品よりリスクが少なく、不信感を抑えられることは世界共通の認識であり、純金に投資する最大のメリットになります。
純金は「守りの資産」や「有事の金」という名の通り、経済の不透明感が増すほど、その輝きも増す特徴があります。株やFXのように1年で2~3倍にはならなくとも、その特性を再認識して、資産運用に取り入れる価値は高いです。
3つの価値が上がって金価格上昇となる
本来、株や為替はただの紙切れであり、信用を失ったときには価値が0円になります。一方、純金は数千年前から装飾品や代替通貨、工業製品としての不動の価値があります。
装飾品としての価値
紀元前4000~紀元前3000年に純金が装飾品として扱われるようになり、紀元前1300年にはツタンカーメンの黄金マスクが作られました。それから3000年経った今もまったく劣化せずに、その輝きを維持し続けています。
現在も全世界で純金の価値は認められていますし、装飾品や宝飾品として世界中の人たちが購入し続けています。特に中国やインドでは純金を購入できる人口が増えており、そのペースが金価格の上昇に大きく影響しています。
代替通貨としての価値
紀元前600~700年前にローマ帝国で通貨として純金が流通し始めました。大航海時代と呼ばれる1415~1648年には、金銀と物品を交換する制度が確立して、決済通貨としての役割が拡大します。1588~1862年には日本でも大判の金貨として流通しました。
1848年には米国でゴールドラッシュが起こり、純金の供給量が一気に増えました。その結果、貨幣の信用力を上げるために貨幣と純金の交換が保証された金本位制が浸透していき、世界中の人たちが「手元の貨幣はいつでも純金と交換できるから、安心して貨幣を持てる」ようになりました。
現在こそ貨幣の流通量が圧倒的に増えたために、金本位制ではなく、その国の経済状態で為替相場が変動する管理通貨制度に移行していますが、世界各国の中央銀行はリスクヘッジとして、純金を数百トンも保有しています。
2014年には中国やインドの需要だけで純金の生産量の50%に達しました。純金の宝飾品や工芸品を日常的に買う文化が背景にありますが、いずれにしても経済成長は金価格を押し上げてくれます。
投資家もリーマンショックのように世界経済が不安定になって、貨幣の価値が弱まるたびに米ドルやユーロを売って、純金を買っているほどです。世界共通の代替通貨や無国籍通貨として、純金はその一役を担っています。
工業製品としての価値
純金は単なる金融商品ではなく、物質そのものに利用価値があり、工業製品としても重要です。
純金の需要は2000年時点では80%が宝飾品であり、3000トンが取引されていました。残りの20%は工業製品、投資、歯科用の順です。
それが10年後の2010年には宝飾品が1800トン、工業製品が400トン、投資が1900トン、歯科用が100トン未満に変化しました。
例えば、スマホやパソコンなど、ほとんどの電子部品には純金が使われています。純金は工業製品に不可欠なレアメタルです。銀や銅も含めたすべての金属と違って、水分や空気で酸化しにくく、腐食はまずしません。電気抵抗は銅よりも高いですが、耐性が強いために半導体に使われています。
さらに純金は分子レベルで劣化しませんが、柔らかくて伸びるために加工が容易です。そのため、歯科医療では歯の詰め物として使われますし、インフルエンザ検査薬や妊娠検査薬にも含まれています。
半導体などの電子部品、新興国で人気がある純金の歯の詰め物、日本でも広く利用されているインフルエンザや妊娠などの検査薬は、需要が急落することはなく、むしろ高まっていくために純金の必要性も上昇しやすいです。
金投資10種類を比較
いくら純金が長期的な投資商品として魅力的でも、資産のすべてを純金に切り替えることはもったいないです。純金はローリターンであり、利息や配当も付かないために、利益重視の投資商品としては不的確です。
そのため、純金の投資比率は10~20%に設定することが一般的です。例えば「現金=30%、国内株式=20%、先進国株式=10%、先進国債券=10%、先進国REIT=10%、金投資=20%」といった割合でバランスを取ります。
次に金投資の種類を選びましょう。主に「金地金(ゴールドバー)投資、金貨投資、純金積立、純金工芸品投資、金鉱株投資、金投資信託、金ETF、金CFD、金先物取引、金限日取引」の10種類があります。
名称 | 価格帯 | 収益性 | 安全性 |
---|---|---|---|
金地金(ゴールドバー) | 600万円前後/kg | ||
金貨 | 1枚2.2万~21.1万円前後 | ||
純金積立 | 毎月1000円~ | ||
純金工芸品 | 50万円~ | ||
金鉱株投資 | 20万円~ | ||
金投資信託 | 5000円~ | ||
金ETF | 1口4000円~ | ||
金CFD | 1万円~ | ||
金先物取引 | 10万円~ | ||
金限日取引 | 5000円前後~ |
情報取得日 2024年10月時点
金投資① 金地金投資(ゴールドバー)
価格帯600万円前後/kg(2024年10月時点)
収益性生産コストが割安
安全性一括購入リスクあり
金地金投資(ゴールドバー)はまとまった資金を運用したい人向けです。世間的には「インゴット、金の延べ棒、金塊」とも呼ばれていますが、取引では「金地金(きんじがね)」が一般名です。
日本で流通している地金のサイズは5、10、20、50gのコインバー、100、200、300gのスモールバー、500g、1kg、12.5kgバーの10種類です。スタンダードは1kgバーで2024年10月時点の価格では490万円以上になります。
一方、500g未満の金地金は価格が抑えられますが、スタンダードではないために「スモールバーチャージ」という加工費が追加されます。10%以上も割高だになることもあり、売却を考えると1kgの金地金がベストです。
金地金は全国の貴金属店、地金商、精錬会社、鉱山会社、商社、金融機関で購入できます。金地金の純度は原則一律ですが、業者によって売買価格や手数料が異なることもあり、価格は比較したほうが無難です。
金投資② 金貨投資
価格帯1枚2.2万~21.1万円前後(2024年10月時点)
収益性生産コストが割高
安全性一括購入リスクあり
金貨には収集型金貨(記念金貨)と地金型金貨(投資金貨)があります。収集型金貨は「東日本大震災復興事業記念貨幣」や「天皇陛下御在位60年記念硬貨」などで、額面価格が原価より1.2~1.5倍に設定されていて割高です。
地金型金貨は各国の造幣局が大量に発行している金貨です。価格は純金の市場価格と連動していて、金相場が上がれば金貨の価格も上がりますし、金相場が下がれば金貨の価格も下がります。投資ではこの地金型金貨を売買します。
発行元ではオーストリアのウィーン金貨、カナダのメイプルリーフ金貨、オーストラリアのカンガルー金貨が有名です。重さは「1oz=約31.1035g」で計算され、一般的には1oz、1/2oz、1/4oz、1/10ozの4種類あります。
純金に少額投資をしたい人におすすめですが、金貨には鋳造コストやプレミアム(加工費)が上乗せされていて、市場の金価格より割高です。また、24Kの金貨は柔らかく傷つきやすいリスクもあります。
金投資③ 純金積立
価格帯毎月1000円~(2024年10月時点)
収益性長期保有で値上がり期待
安全性積み立てでリスク軽減
株やFXで失敗しやすいパターンは、価格が上がっているときに買って、下がっているときに売ることです。逆に価格に関係なく毎日コツコツと積み立てていけば、価格変動リスクを抑えることができます。
純金積立はそのメリットを発揮できる金融商品です。1カ月1000円から自動引き落としで純金が積み上がっていきます。特に「投資には抵抗がある」や「貯金はもったいない」という人に向いています。
しかも、純金積立では毎月同じ日に1度に購入しません。ドルコスト平均法でさらに20営業日程度に分散して、一定額を買い付けます。その結果、価格が高いときは少ない量を、価格が低いときは多い量を買うことができます。
積み立てた純金は主にロンドン市場に保管されていますが、金地金とは違って保管料は無料です。そのため、10年や20年先を見据えた長期投資をする人が多いですし、適切なタイミングで引き出す人もいます。
金投資④ 純金工芸品投資
価格帯50万円~(2024年10月時点)
収益性生産コストが割高
安全性一括購入リスクあり
一流の金工芸作家の手により、ひとつひとつ丹念に作りあげられた18~24金製の工芸品を購入する金投資です。純金の茶器や酒器、七福神像、干支、フクロウ、飾り刀など、取扱会社によって商品のレパートリーが異なります。
最大のメリットは仏具、神具、祭具に限ると、相続時の税金が0円になることです。そのため、純金工芸品の中でも意図的におりんや仏壇のみを買い付ける人がいます。
また、デメリットは金価格に加工料がかかるために割高感があることです。ただし、美術品としての価値が付加されるために、実売価格は変動します。
金投資⑤ 金鉱株投資
価格帯20万円~(2024年10月時点)
収益性長期保有で値上がり期待
安全性一括購入リスクあり
純金に直接投資するのではなく、純金をメイン事業にしている企業の株を買うことで「金価格+企業価値」に投資する手法です。
具体的な銘柄としては、純金のリサイクル事業をする中外鉱業(1491)、純金の精錬する三菱マテリアル(5711)、貴金属の回収に強いDOWAホールディングス(5714)などがあります。
金投資⑥ 金投資信託
価格帯5000円~(2024年10月時点)
収益性長期保有で値上がり期待
安全性積み立てでリスク軽減
投資信託は「自己資金を投じて、信用して委託する」という意味で、あなたの代わりにプロが運用します。金投資信託では純金そのものではなく、金価格を軸にして、金鉱株やその関連銘柄を対象としています。
具体的なファンドとしては、三菱UFJ純金ファンド、MHAM金先物ファンド、ステートストリート・ゴールドファンド、ピクテ・アセット・アロケーション・ファンド、ブラックロック・ゴールド・ファンドなどがあります。
プロが運用するため、1%程度の申込手数料と1%程度の信託報酬を支払います。ただし、金価格が上昇した場合は値上がりする傾向、金価格が下落した場合は値下がりする傾向があり、元本保証ではありません。
金投資⑦ 金ETF
価格帯1口4000円~(2024年10月時点)
収益性長期保有で値上がり期待
安全性積み立てでリスク軽減
投資家の資金を1つにまとめて、専門家が運用する金融商品を「投資信託」と呼びます。その投資信託を株式と同じように、証券取引所で売買できるようにしたのが「ETF」です。
ETFの目的は市場全体に投資できることです。例えば「これから日経平均が上昇する」と予測しても、日経平均全体を買うことは不可能でしたが、日経平均ETFになら投資できます。
同様に金価格に投資できる金融商品が金ETFです。金ETFは1万円以下の小口から投資できます。株式と同じ取り扱いのため、証券取引所の取引時間内なら何度も売り買いできますし、売買手数料も株式と一緒で割安です。
具体的な銘柄では純金上場信託(1540)、SPDRゴールド・シェア(1326)、金価格連動型上場投資信託(1328)などがありますが、金地金の現物と交換保証ができるのは純金上場信託、通称「金の果実」のみです。
金投資⑧ 金CFD
価格帯1万円~(2024年10月時点)
収益性ハイリターン可
安全性レバレッジあり
CFDでは実物の商品の受け渡しはなく、売買で発生した損益のみを決済する取引です。商品は純金、プラチナ、銀、パラジウムのほか、原油から株価指数まであらゆる金融商品を売買できます。
レバレッジ効果により、少ない資金でも数十倍~数百倍の取引ができるため、投資家が好機を判断して、ハイリスク・ハイリターンの投資をしています。また、売買期限が定められていることも特徴の1つです。
金投資⑨ 金先物取引
価格帯10万円~(2024年10月時点)
収益性ハイリターン可
安全性レバレッジあり
先物取引は「先の価格を今決定して取引する」投資です。対象商品は純金、プラチナ、銀が揃っていて、原油、大豆、とうもろこしなどもあります。数ある金融商品の中でも上級者向きのため、初心者にはおすすめしていません。
金投資⑩ 金限日取引
価格帯5000円前後~(2024年10月時点)
収益性ハイリターン可
安全性レバレッジあり
FXのおかげで外国為替を手軽に売買できるようになりました。金限日取引はそのFXの金投資版です。取引単位が通常の1/10で少額売買ができますし、FXにあったレバレッジ、24時間取引、スマホ売買もできます。
金投資の中でおすすめは純金積立
金投資を選ぶときには5つをチェックする
金投資の主な目的は世界規模で経済リスクが高まって、株や為替の価値が下がったとき、その損失をカバーできるように資産の一部に組み込むことですが、すべての金投資がこの役割に適してはいないことには注意です。
例えば、世界同時不況になることで価格が上がる金鉱株もありますが、これらはいわゆる紙切れであり、実物資産として裏付けがある純金のほうが、安全資産としての機能は優れています。
私たちが金投資を選ぶときは購入時期を分散することで高値でつかんでしまうリスクを減らせたり、加工料や保管料といった追加コストが発生しないなど、次の5個をチェックします。
- 初心者でも月々数千円程度の少額から気軽に売買できます。
- 購入する時期を分けることで、高値リスクを減らせます。
- 資産運用に必要な総コストが売買額の3%未満に抑えられます。
- 売却したいときにはいつでもすぐに現金に換えられます。
- 長期投資のための保有コストや管理コストがかかりません。
このような理由から金投資には純金積立、金投資信託、金ETFが適しています。その中でも純金積立は月に数千円程度から始められますし、コツコツと長期的に投資することで購入時期を分散できます。
金価格が読めないからこそ毎日買う
金価格は毎日刻々と変動しており、株価や為替と同じく何度も上下動を繰り返します。価格が変動する要因も多岐にわたり、その中で買い時と売り時を個人が判別することは容易ではありません。
この価格変動に付いていくことはプロの仕事です。過去には1年間で最大24%も動いたこともあるため、初心者が金の延べ棒などを一括購入するとタイミングを見誤って、損をするかもしれません。
そのため、徐々に買い増したり、買うタイミングを複数に分ける方法が推奨されます。そこで考案された金投資が、毎日一定額を買い続ける積み立て型の純金積立です。
純金積立とは月1000円や3000円などの低い金額で始められる資産運用です。証券会社や貴金属会社で口座開設をして、毎月積み立てる金額を設定すると、あとは自動引き落としで積み立て型の金投資がスタートします。
買い付けはドルコスト平均法を採用しており、金価格が安い日には多い量、金価格が高い日には少ない量を買えるようなっています。日々の価格変動リスクを小さくしながら、平均購入単価を割安にしてくれる仕組みです。
純金積立は自動で貯まっていくから人気
純金積立では金地金のような数百万円の現金を用意する必要はなく、保管コストや盗難リスクもありません。金価格は不況や有事で値上がりする傾向があるため、分散投資の1つとしても有効です。
純金積立は貯金のような感覚で毎月積み立てていき、投資のように世界の経済状況で金価格が変化していきます。純金積立を始める人は長期投資になるため、20~40代がメインユーザーであり、男女とも支持を得ています。
例えば「定期預金は金利0.5%以下と低すぎだが、株やFXではギャンブル性が高い」や「分散投資をしてみたいけれど、価値がゼロになるような投資はしたくない」という考えの人たちに人気があります。
自分が引き出したいタイミングで現金や金地金に交換できるために、株式投資のような気軽さもあり、ネット証券ではスマホで一時休止や解約もスムーズにできるために便利です。
純金は枯渇するから値上がりが期待できる
純金に投資するメリットは多々あります。人気の投資である株は企業が倒産することで価値がゼロになりますし、FXも不況やインフレで為替レートが急落するリスクを含んでいますが、金価格は違います。
純金は歴史的に希少性が認められていて、人々を魅了してきました。現在でも宝飾品や電子機器としての需要が高く、決して紙切れになることはありません。純金にある物質的な役割が価格を支えています。
地上に流通している純金は「18万トン=競技用プール3.5杯分」、地下で採掘できる残りの純金も「6万~7万トン=競技用プール1杯分」のみです。しかも、それらは産出コストが割高な採掘しにくい場所に存在します。
つまり、純金は年を追うごとに希少性が増していきます。その結果、需要と供給の関係で今後も金価格は緩やかに上昇するとされており、その純金に毎日少しずつ分散投資していく資産運用が純金積立です。
純金積立はマネックス証券、楽天証券、SBI証券などで気軽に申し込めます。ネット証券なら申し込み後にすぐに始めずに様子見でも構いませんし、一時休止や中途解約もスマホ上で簡単に申請できます。
金投資の副業でよくある質問
──世界的な不況下でも金価格が下がりにくい理由は何でしょうか?
世界の経済と政治が安定していて、日本経済も健全であれば、資産運用にはそこまで神経質にならなくても大丈夫です。株式投資、為替、不動産などに分散をすることで資産運用は成功するでしょう。
しかし、過去にリーマンショックやギリシャショックが起こり、現在も至るところにリスクが存在する環境下では、とても攻めの投資はできません。特に日本経済は問題が山積しており、経済が浮上できないでいます。
そこで将来に備えようと、先ほどの株式投資、為替、不動産にいくら分散投資をしても、すべてが日本経済と繋がっているために安全ではありません。海外の金融商品も同じで、世界経済の影響を受けやすいです。
だからこそ、私たちは「経済とリンクしていない金融商品」を持つことを始めたいです。その代表が純金になります。純金はその存在自体に装飾品、代替通貨、工業製品としての価値があり、独立した値動きが特徴です。
地政学的リスク、信用不安リスク、インフレリスクに強く、世界的不況で株や為替が紙切れになり、不動産価格も暴落しても、それで行き場を失った投資マネーは純金に集まりやすく、金価格を押し上げてくれます。
また、仮に日本経済だけが悪化して、貿易収支などが下がり、過度の円安になったとしても、純金はドル建てベースで直接売却できるために、資産価値が目減りするリスクも回避できます。
──金価格にはなぜ小売価格と買取価格があるのでしょうか?
小売価格とは店頭で個人が買うときの価格、買取価格とは個人が店頭に売るときの価格です。この2つの価格は小売価格が「1g=4000円」、買取価格が「1g=3920円」のように開きがあります。
これは金価格だけではなく、外国為替などでも使われているスプレッドという価格差で、実質的な手数料です。仮に買いと売りを同時にしたとき、私たちは「3920-4000=-80円」で、一時的に損するようになっています。
スプレッドは手数料であるため、純金積立会社によって異なります。2024年10月時点では80円/gが平均的な相場でした。スプレッドは取引金額の1~3%で推移していますが、できる限り小さい純金積立会社を選びたいです。
──純金を買うタイミングがわかりません。
純金は株や為替と同様に日々価格が変動する金融商品です。金価格が変動する要因は多岐にわたるため、買い時や売り時を判断することは簡単ではありません。その点を配慮した仕組みが純金積立です。
純金積立では毎月指定した金額を預け、毎日定額で買い続ける積み立て型を採用しています。時間を分散することで、割高な金価格のときに1度に購入してしまうリスクを減らすわけです。
金価格は長期的には上がっていますので、平均的な価格で買い続けていれば、売却時には一定の値上がり幅が期待できるでしょう。いつの間にか貯まっていく純金積立は、購入タイミングをずらしてくれる賢さがあります。
──純金は円高のときに買ったほうが得しやすい理由は何でしょうか?ドル建て価格と円建て価格があると聞きました。
世界で取引される純金はドル建てです。ドル建てとは「1oz=1000ドル」のように、純金の価値を米ドルに換算することです。1oz(トロイオンス)は31.1035gであり、国際価格では「1000ドル/oz」と表記されます。
一方、日本国内では円建てで取引されます。円建てとは「1g=4000円」のように、純金の価値を日本円に換算することです。ただ、円建てはドル建ての金価格を基にして、再計算します。
例えば「1oz=1000ドル」のとき、当日の為替レートの「1ドル=100円」で円建てに換算すると「1oz=10万円」となります。
そのため、ドル建ての金価格が一定でも、円高で「1ドル=90円」になると国内価格は「1oz=9万円」に下がって割安となり、円安で「1ドル=110円」になると国内価格は「1oz=11万円」に上がって割高となります。
また、国内ではグラム単位で取引されるため、重量も換えると「31.1035g=10万円」となり、これを1gあたりの金額にすると「10万円÷31.1035g=3215円」で、国内の金価格が「3215円/g」と表示されます。
──純金を売却するときに運転免許証やマイナンバーが必要ですか?
純金の地金やコインを売却する際は、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類とマイナンバーが記載された住民票やカードが必要です。
また、売却代金が年間200万円を超えたときには、買取業者が売却した個人の氏名、住所、マイナンバー、取引対象や金額を記載した支払調書を税務署に提出する義務があります。
──純金の売買には消費税が上乗せされますか?
店頭で販売している純金の小売価格には消費税が含まれており、個人が売却する際に適用される買取価格にも、消費税が加算されます。ただ、個人は消費税が加算された純金を取引しても、消費税の納税が免除されています。
そのため、純金を保有している最中に消費税が上がると、消費税が上がった分だけ利益も増えます。その影響で消費税引き上げが決定した途端、一時的に純金に買いが集まったりもします。
──純金などの保有中に税金はかかりますか?
不動産などの実物資産は固定資産税が発生しますが、同じ実物資産でも純金やプラチナなどの貴金属の場合は、含み益のあるなしに関わらず、課税されることはありません。
──売却時に利益が出た場合は税金がかかりますか?
純金の地金やコインを売却して利益が出たときは、譲渡所得として課税対象になります。純金積立を利用して購入した純金についても同様であり、確定申告では給与などの所得と合算して、所得税を計算します。
ただし、純金の売却益は年間50万円までの特別控除枠が利用できるため、純金積立では1年間で50万円以上の売却益を得ないように、小分けして換金したほうが税制面ではお得です。
また、純金では保有期間が5年以内は短期譲渡所得、5年以上は長期譲渡所得として扱われます。その際、長期譲渡所得に対する課税は短期譲渡所得の50%と定まっているため、純金は5年以上保有したほうが利益が増えます。
──金投資のデメリットは何でしょうか?
純金には預貯金のような利息が付きませんし、元本保証でもありません。株式投資のような配当や優待も貰えないです。金価格は変動率も緩やかであるため、株やFXなどのように1年で価格が2~3倍に上がることもありません。
私たちは長期的な金価格の上昇に期待するだけです。ただし、純金は保険的な位置づけであり、万が一のリスクのときに売却する目的で購入する人も多いため、全資産に対する金投資の割合は10~20%が適切です。
金投資の副業まとめ
総合 | 3.8 |
---|---|
評価 | |
収入 | 投資額の-50~500% |
時間 | 1年~ |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
元手0円
|
金投資の体験談や口コミ
純金積立歴8年
需要が拡大すると同時に供給が縮小していることが、金価格の上昇に拍車をかけています。世界全体の70%以上の金産出量を誇っていた南アフリカ共和国では、地上付近の純金が枯渇しました。
現在では地下3000mも掘り進まないと、純金は見つかりません。地下深くなるほど地層は固くなり、温度と湿度が上昇するため、採掘、電気、冷房、換気、運搬コストが増え続けて、産出しても採算が合わなくなります。
しかも、1トンあたりに含まれる純金量も少ないです。さらに南アフリカ共和国などの新興国では経済成長やインフレが起こるたびに人件費が増大してしまい、通貨安も発生すると金鉱山会社は赤字や閉山を免れません。
このように純金の採掘コストが上がるほど、それが金価格に上乗せされていきます。海底に存在する純金を低コストで採掘できるほどの技術革新がない限りは、採掘コストの増加が金価格が上昇要因になりやすいです。