会社員のリアル副業事情!約5人に1人の割合で副業をしている

中野貴利人
監修中野貴利人
株式会社ネットピコ 代表取締役

会社員のリアル副業事情!約5人に1人の割合で副業をしている

  1. 私が副業を始めた理由は貧乏だから
  2. ダブルワークで経験したメリット
  3. ダブルワークで痛感したリスク
  4. 会社員が副業で稼ぐには?

私が副業を始めた理由は貧乏だから

こっそり続けた副業で生活が潤った
2014.07.15
中野貴利人
30代 男性
副業歴3年

本業の手取りは月17万円。支出は「家賃7万円、生活費66,000円、実家に仕送り3万円、奨学金14,000円」で月1万円の赤字。そのため、新卒から副業を始める。3年後に本業以上を稼いで26歳で起業。2017年10月時点で10期目。

──副業を始めた理由は何ですか?

理由はシンプルにお金が足りなかったからです。当時、会社員としては平均的な給料を貰っていましたが、毎月決まって出ていく家賃や水道光熱費に加え、実家への仕送り、奨学金の返済をすると、月1万円の赤字でした。

そこから消耗品、衣類、交際費などを捻出することはほぼ無理であり、副業を始めざるを得ませんでした。

──どうやって副業を決めましたか?

中学の友人が就職せずに、転売やアフィリエイトで月100万円以上を稼いでいました。それが刺激になり、友人からネットビジネスの基礎を教えてもらいました。

最初に選んだ副業はアフィリエイトです。アフィリエイトは自分のサイトやブログを運営して、そこに記事を投稿し、広告を貼るビジネスです。

──すぐに稼げるようになりましたか?

いいえ。ただ、稼げるまで続けました。月収10万円を超えたのは1年5カ月後です。副業の略歴は次のとおりです。

日付略歴
2004年4月新卒で旅行系システム会社に勤務
2004年12月副業を始める
2005年8月副収入で月100円を得る
2006年4月副収入が月10万円を超える
2007年5月副収入が月20万円を超える
2007年7月副収入で月30万円を超える
2007年8月会社に退職届を出す
2007年12月会社を退職する

──副業はアフィリエイトのみですか?

副業はアフィリエイトがメインでしたが、ネットオークション、せどり、輸入ビジネスなどの転売系、株式投資やFXなどの投資全般、イラストレーター、ウェブサイト制作、ウェブライターなど、多数経験しました。

9時に副業のお客様と打ち合わせをして、11時にフレックス制度で会社に出社して、22時に帰宅した後はサイトに投稿する記事を書き続けるといったトリプルワークをしていた時期もあります。

ダブルワークで経験したメリット

──副業をしている人は周りにいましたか?

私が副業をしていた2004~2007年は、副業が公に認められていませんでした。ただ、私が「副業をしている」と話すことで、相手も打ち明けてくれる感じで、こっそりと副業をしていた人は何人か知っています。

統計的には副業者は10~30%です。例えば、DODAの「副業の実態調査 2011」では20.1%でした。約5人に1人が副業をしている状況です。

ただ、労働政策研究・研修機構の2009年7月時点の「副業者の就労に関する調査」では8.1%、MMD研究所の2015年6月時点の「ビジネスパーソンの副業に関する実態調査」では14%で差があります。

──副収入で生活は豊かになりましたか?

間違いなく豊かになりました。副業をする前は毎月赤字が続いて、残業代とボーナスでその赤字を埋める生活でしたので、貯金は0円です。

それが月1万円の副収入でトントン、月2万~3万円の副収入で毎月貯金ができるようになります。月10万円を超えたときは株に資金をつぎ込むこともできましたし、結果的に奨学金を全額返済するまでにいたりました。

──副業のメリットは収入以外にありますか?

個人としての能力が上がることです。少し専門的な話になりますが、私が本業で使用していたプログラミング言語はVBScript、C#、SQLのみです。この3つは業務に欠かせないスキルですが、それ以外は学べませんでした。

一方、副業ではサイトを制作するためにHTML、CSS、JavaScriptを使いこなす必要があります。自主的ですが「その副業で成果を出す」と決めた以上、自然な流れでスキルを習得できました。

──スキルアップに役立つということですか?

そうです。副業は「学ぶ」ではなく「学ぶ+稼ぐ」ために実践的です。私は先ほどの言語以外にも、週に何本も記事を書いていたためにライティングスキルも向上していきました。

副業の種類ややり方にもよりますが、画像加工や動画編集のソフトの使い方も覚えましたし、ネットビジネスの場合はマーケティングや経営的視点も習得することができます。

その結果、若いうちに市場調査からディレクション、ウェブサイトの構築、デザイン、記事作成まで、ある程度できるようになっていました。これはひとえに副業のおかげです。

──精神的なメリットもありそうです。

現在の生活が安定することで「お金の不安」がまず消えます。飲み会や旅行に気兼ねなく参加できるため、直接ストレスを解消することもできます。住宅や老後の資金計画もイメージでき、将来への不安も減ります。

副業で稼げるようになると、本業の残業時間が制限されたときには「副業の作業時間が増える」、本業のボーナスが減っても「副業で稼げばいい」となり、気持ちが落ちることもなくなります。

何よりも本業依存から開放されます。副業は自助努力が実る場所であり、個人に自信が付きます。結果、私は本業で失敗を恐れなくなり、積極的な発言や提案ができるようになりました。

ダブルワークで痛感したリスク

ダブルワークで痛感したリスク

──副業で気を付ける点はありますか?

1番は本業を疎かにしないことです。副業を始めたとしても、本業は今まで通りにこなします。副業は本業ありきですので、仮に副業のせいで本業に迷惑や損失が発生すると、最悪、会社から懲戒処分を受けてしまいます。

実際、私のミスで「ある企業に著作権が帰属する画像を、自分のサイトに無断で載せてしまった」ことがあり、損害賠償請求が来ました。仮にこのような行為で本業の企業に迷惑をかけると、何らかの処分が下るかもしれません。

──就業規則で副業は認められていましたか?

会社の就業規則には「他の会社の社員を兼務しない」や「自己の営利を目的とした活動を行わない」といった記載がありました。ただし、副業そのものは憲法で認められており、就業規則は下位互換にあたります。

つまり「副業=即処分」とはならず、正しくは「副業で本業に悪影響が出た=懲戒処分」です。そのことを当時認識していたため、私は一旦会社には副業は秘密にしておいて、ばれたときに交渉するつもりでいました。

──副業による疲労感はどうでしょう?

副業では日頃の体調管理に気を付けてほしいです。私は一時期副業にのめり込みすぎてしまい、生活リズムが不安定になりました。食事の時間がバラバラで栄養は偏り、睡眠時間も3~4時間だったことがあります。

結果、本業でパフォーマンスの低下を経験しました。さらに顔中にニキビができてしまい、常に胃が気持ち悪い状態になってしまいます。下記はそのときに撮った写真です。

顔中にニキビができる

ここでようやく「働きすぎ」を自覚して、副業をセーブするようになりました。楽しく稼げる副業には中毒性があり、体調の悪化に鈍感になりがちです。本業でミスする前に副業の優先順位は下げましょう。

──副業するための時間確保も大切です。

総務省の調査によると、自由時間は年平均で2,000時間以上あるため、本当に忙しい人以外は、基本的に副業をする時間を作れるはずです。私はテレビを観るなど、生産性の低い時間を徹底的に削りました。

本人の仕事内容や副業によって差はありますが、一般的には土日のいずれか、もしくは金曜の夜などに副業をする人が多いです。

実際に出会った人では朝6~8時のみレストランでウェイターをしたり、22~翌2時まで調理場でステーキを焼いている人もいました。同じ飲食業でもスポーツバー、猫カフェ、マンガ喫茶で勤務スタイルは選べます。

ただ、時間的拘束を避けたい人はアルバイトではなく、ネット系の副業やクラウドソーシングといった副業のほうが、毎日1~2時間、休日8時間など、柔軟に時間管理できるためにこちらがおすすめです。

会社員が副業で稼ぐには?

──副業を選ぶにはどうしたらいいですか?

副業の全体像を知ってから選ぶこともありです。副業は「労働時間をお金に変える時間労働型」と「結果を残した分だけお金が貰える成果報酬型」に分かれます。

時間労働型はいわゆるアルバイトであり、肉体・運動系、飲食業、接客業、清掃・配達業、事務・軽作業などがあります。いずれもアルバイトとして申し込み、空き時間に働きます。

成果報酬型はネット副業、投資・経営、技術・頭脳系、代行業、あとは変わった副業全般といったところです。個人のスキル次第で報酬が伸びるおもしろさがあります。

──サラリーマンに人気の副業を教えてください。

副業ランキングを調べた過去のアンケートでも、アルバイト系は必ずトップ3内に入っています。本業の残業時間を気にしなくてもいい金曜の夜や土曜日に固定シフトを入れて、アルバイトをする人が多いです。

女性には飲食業や接客業が好まれます。これは仕事のイメージがしやすい安心感と働いた分だけ稼げる確実性があるためです。

また、疲労感を気にする人には短時間バイトが人気です。実例では「22~23時にパチンコ店の清掃をする、朝4~7時にゴルフ練習場の球拾いをする、夜中2~3時にキャバクラ嬢の送迎ドライバーをする」などがありました。

──アルバイト以外ではどうでしょうか?

1番はクラウドソーシングです。クラウドソーシング上には「記事作成、翻訳、イラスト作成、動画・音楽制作、サイト制作、アプリ開発、システム開発」など、多数の案件が登録されています。

例えば「ショップのロゴを3万円で作成してくれる人を探しています」などと募集があり、それに応募します。平たく言えば、ウェブ上で仕事の発注者と受注者をマッチングしてくれる仕組みです。

他にも「自分の空き時間を提供できる人と誰かに何かを頼みたい人をマッチングするアプリ」や「物品を貸したい人と借りたい人をマッチングするアプリ」などもあり、現在は副業しやすい環境が整っています。

──副業では平均的にどのくらい稼げますか?

過去の調査では月1万~5万円の回答が多かったです。DODAの「副業の実態調査 2011」によると月平均4.3万円、新生銀行の2016年6月時点の「サラリーマンお小遣い調査」によると月平均38,463円でした。

一般的には平均4万円が相場です。例えば「時給1,000円×8時間勤務×月5回=4万円」に達しますので、決して難しい金額ではありません。深夜は25%増にもなりますし、連休にまとめて働くこともできます。

また、社会人は学生よりも時給が高めですし、スキル必須の仕事や本業に近い仕事を副業にすることで、月10万円以上稼ぐ人も多々います。私たちは平均4万円を目安にしながらも、この数字に縛られる必要はありません。

──副業で月30万円は難しいでしょうか?

私は副業で月30万円に達しましたし、また副業で月100万円以上を稼ぐ人もいることから、決して無理な話ではありません。ただ「本業で月30万円稼ぐ」と「副業で月30万円稼ぐ」が等しいことは認識したいです。

本業では今まで専門学校や大学を卒業して、就職活動を経て、入社後にキャリアを積んで、何年も働いたすえに月収30万円に到達します。その時点で30代前半~後半になっている人が大半です。

そのような年数が必要であるにも関わらず「副業なら月30万円稼げる」は根拠がありません。お金を稼ぐ行為に本業と副業で違いはなく、その仕事が本業の人もいれば、副業やアルバイトにしている人もいるわけです。

つまり、仮に本業以上に稼ぎたい人は「本業以上の努力が必要」と覚悟しましょう。セミナーやスクールで勉強をしながら、土日や帰宅後など、自由時間を削った圧倒的な作業量で、ようやく月10万円を超える感覚です。

──副業を続けるコツは何でしょうか?

副業にはアメとムチが有効です。アメは「副業で得られるメリットに期待する」ことです。副業で月4万円でも収入が増えると、今より広いマンションに引っ越せますし、外食や旅行も苦ではありません。

副業は単なる収入補填ではなく、本業では満たされない「キャリア、スキル、人脈、やりがい、社会貢献」などを獲得する手段にもなります。例えば「職場に出会いがないから婚活も兼ねて副業先を見つける」もありです。

いずれにしても副業を続けている人の多くが「この副業が楽しい」と答えており、そのためには興味や関心のある分野を副業に選ぶことがポイントです。趣味の延長でも構いませんので、楽しさを前提に探しましょう。

──アメはわかりやすいです。ムチはどうでしょう?

ムチでは「将来を見据えて危機感を煽る」ことが有効です。日本は少子高齢化と労働力不足で国力が低下していく可能性が高く、それは私たちの所得の減少につながり、生活が厳しくなると予測されています。

すでに今の20~40代は「年収が上がらない、残業は制限されている、ボーナスも不安定である、昇給は上が詰まっている、税金が上がっている、社会保険料も増えている、光熱費や住宅など物価が高い」という7重苦です。

ただ、これらを解決する手段の1つが副業であり、私たちが「このまま苦しい生活をしたくない、子育てや老後を不安に思いたくない、将来的に豊かさを手に入れたい」などと目的意識を持つことで、副業を続けたくなります。

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公開日公開日 2014.07.15
更新日更新日 2018.07.27

著作・制作など

中野貴利人
中野貴利人
監修・執筆・編集
株式会社ネットピコ代表取締役。著書にど素人でも稼げるネット副業の本など。過去の取材はメディア掲載履歴で紹介。