【漫画】第64話「会社にばれずにできる副業5選!ばれない方法とばれたときの対策」
「ばれないようでばれる」
- 会社にばれずにできる副業5選
- 副業がばれる理由は5つある
- ばれない方法① 住民税を普通徴収にする
- ばれない方法② 個人情報を隠してしまう
- ばれない方法③ 副業は他言無用にする
- 副業がばれたときの6つの対策
- 副業がばれても解雇できない理由
- 副業がばれるでよくある質問
- 副業がばれる体験談や口コミ
会社にばれずにできる副業5選
作る系
何かを作る仕事では、クラウドソーシングサービスやフリマアプリに会員登録をしたあと、ニックネームと制作実績を公開して、案件を受注します。実名は必要ありません。実作業も在宅でスキマ時間を使えるために、周囲にばれるリスクはないです。
ただし、案件の発注者には入金後に実名を知らせる必要があります。
収入 | 1点100~10万円 |
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時間 | 1時間~ |
評価 |
平均収入 最高収入 難度の低さ 働きやすさ 人気度 |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
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メディア運営
メディア運営では「サイト、ブログ、YouTube、Instagram、SNS」などを起ち上げて集客し、そのメディアに広告を掲載する、もしくはそのメディアに貼った広告経由で商品を買ってもらうことで収入になります。
広告の管理会社に登録する氏名や銀行口座以外は、ニックネームで活動できるため、本名が外部に漏れることはありません。ただし、メディアの内容や写真などで本人が特定されるケースも発生しています。
収入 | 1アクション0.1~2万円 |
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時間 | 1時間~ |
評価 |
平均収入 最高収入 難度の低さ 働きやすさ 人気度 |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
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投資
副業禁止の会社員や公務員にも「金融商品の売買」は法律で認められており、副業とは明確に区別されています。そのため、仮に名バレや身バレをしても問題視されることはありません。その上で氏名を公開せずにできる副業です。
ただし、個人事業主や法人格で投資をしていたり、大規模ビジネスになると、企業や自治体によっては懲戒の対象になることがあります。
収入 | 投資額の-100~1000% |
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時間 | 1日~ |
評価 |
平均収入 最高収入 難度の低さ 働きやすさ 人気度 |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
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転売ビジネス
転売ビジネスでもウェブ上に氏名を載せる必要がありません。ただ、Amazonやヤフオク!で販売する場合は送り主として氏名や住所を明記します。一方でメルカリのらくらくメルカリ便では送り主の個人情報を一切伝えなくても大丈夫です。
収入 | 1個500円~ |
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時間 | 1日~ |
評価 |
平均収入 最高収入 難度の低さ 働きやすさ 人気度 |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
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趣味系
趣味の内容にもよりますが、主に「販売者と購入者、講師と生徒、提供者とユーザー」をマッチングするサービスを使います。その場合、基本的にお互いをニックネームで呼び、コミュニケーションすることができます。
そのため、ヨガインストラクターやツアーガイド、占い師などの副業を始めても、個人情報が知れ渡ることはありません。また、趣味の延長線上で報酬を得ているため、副業禁止の企業も説得しやすいメリットもあります。
デメリットは「顔出しすることが集客につながりやすい」と「顧客には顔がばれる」ことです。
収入 | 1回1000~1万円 |
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時間 | 1~8時間 |
評価 |
平均収入 最高収入 難度の低さ 働きやすさ 人気度 |
特徴 |
スキマ
深夜OK
土日有利
期間限定
初心者
スキル
資格有利
趣味併用
週末起業
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副業がばれる理由は5つある
会社にばれずにできる副業を選んだら、次は副業がばれる原因をなくすことで徹底的に秘密にします。副業がばれる原因は「同僚1人に話して反感を買う、職場で疲れた態度を見せてしまう、同僚が偶然見つける、確定申告と納税をしない、住民税の納付を会社経由でする」などです。
同僚に話すことで反感を買う
副収入を得ると、つい飲み会の席などで会社の同僚に話してしまうことがあります。それを「ここだけの話」と秘密にしても、いずれは社内や上司に広がってしまい、懲戒処分の対象になり得ます。
特に同性には注意です。例えば、男性が副業をすると、女性は嫉妬しませんが、男性社員の中には妬んでいる人もいます。女性の場合も女性社員から反感を買う可能性があるため、副業は周囲に漏らしてはいけません。
職場の態度で同僚に疑われる
副業は本業に加えて、プライベートの時間を削った労働です。睡眠時間やリラックスタイムを削る機会が増えていき、肉体的に疲労しやすく、精神的にも負荷がかかった状態になりがちです。
結果、職場では集中力がかけてたり、よく遅刻をしてしまう人もいます。上司は本業の作業効率や仕事量が落ちていることから「プライベートで何か無理をしている」と勘付き、それが副業を疑われる原因になります。
副業は本業ありきであるため、本業でベストパフォーマンスを発揮できるようにセルフコントロールをしましょう。
同僚に偶然発見されてしまう
副業の中でも飲食業や接客業は、同僚がお客として来店することで、偶発的に見つかるリスクを背負っています。会社近郊や繁華街などでのアルバイトは控えたほうが無難です。
仮にばれてしまったときは上司の身になって対応しましょう。上司は基本的に「本業への影響」を懸念しているため、例えば「友人の頼みで今月だけ働いています」と弁護するなど、本業に支障がないことをアピールします。
また、副業の顧客に本業の名刺を渡したり、本業の社名を漏らすことで、顧客が本業の会社に電話をかけて、副業がばれることもあります。この場合は本業の会社に迷惑をかけたことになり、懲戒処分も重くなりがちです。
確定申告や納税を一切しない
年間20万円以上の副収入を得ている人が、確定申告や納税をしないことは犯罪です。あなたが隠している副収入については税務署は把握しており、特に2015年10月にマイナンバーが施行されてからは、100%見つかります。
それでも指摘されない理由は、税務署職員も忙しいために納税すべき金額が少ない人たちは放置されていたり、一旦泳がせておいて、数年後にまとめて重加算税を課せられたりするためです。
税務調査の一環として、税務署職員がすべての銀行にある本人名義の口座をコピーして、勤務先や取引先からの収益の流れを抑えます。さらに本業の会社に伺うこともあり、それで会社に副業がばれてしまいます。
住民税の納付が会社に伝わる
同僚に一切話さず、勤務態度も問題なく、飲食業や接客業を避けて、確定申告と納税をすることは、特別に難しいことはなく、事前に対処できている人も多いです。
しかし、それでも副業がばれてしまう原因の1つに住民税の納付があります。本業と副業の2カ所で収入が発生すると、2カ所で住民税も発生しますが、一般的に副業の住民税は本業の会社経由でまとめて支払います。
その際、会社の経理が「この人、他の社員よりも住民税が異様に多い」と気づき、上司に伝わって、副業を指摘されるケースがあるわけです。
それを防ぐためには次の住民税を普通徴収にするでも詳しく解説している通り、確定申告書にある「住民税の徴収方法の選択」で「自分で納付」にチェックします。
これで基本的には会社に伝わらず、自宅の住所に副業分の住民税の納付書が届きますが、副業の職種や市区町村によって、それが適応されないこともあるために確実性は保証できません。
ばれない方法① 住民税を普通徴収にする
副業分の住民税が会社に伝わるまでの流れ
私たちが躊躇しがちな確定申告書の作成は、実はとてもシンプルです。副収入がある人は国税庁の公式サイト内にある確定申告書等作成コーナーで個人情報を入力して、所定の金額を入力するだけです。
最初こそ戸惑いますが、収入を足し算して、社会保険料や住宅ローンなどの支払い額を記入すれば、自動的に納税額が計算できます。あとはそれをプリントアウトして、税務署に提出することで確定申告は完了です。
確定申告で計算した所得税を支払えば、納税も同じ日にできます。私たちと税務署だけのやり取りであるため、本業の会社に通達されません。
しかしながら、住民税は別です。税務署に確定申告すると、税務署が確定申告の数字をあなたの住所を管轄する市区町村の役所に通知します。その内容を確認した役所は、原則4~5月頃に本業の会社に住民税額を伝えます。
本業の会社は「あなた、税務署、市区町村の役所」と流れてきた住民税の情報を元に、6月~翌年5月分の給与から住民税を天引きするわけです。
- 毎年1月1日~12月31日の所得額を計算し、確定申告書を提出します。
- それを受け取った税務署は市区町村の役所に住民税額を通知します。
- 市区町村の役所は原則4~5月頃に本業の会社に住民税額を伝えます。
- 本業の会社は住民税額を、6月~翌年5月分の給与から天引きします。
そのため、会社の経理担当者が「この人の住民税だけ異常に多い」ことに気付いて、業務上上司に報告することで、副業が発覚することがあります。
副業分の住民税を会社に通達しない手続き
会社の経理担当者に口利きをして、住民税の増額分を黙認してもらう手もありですが、住民税は特別に本業の会社が納付を代行してくれる「特別徴収」ではなく、普通に自分で納付する「普通徴収」に切り替えられます。
これは会社に住民税を把握させないための合法的な手段であり、確定申告時に「副業分の住民税の納付書のみを自宅に送付させる」ために「自分で納付=普通徴収」する丸印を付けるだけです。
確定申告書にある「給与から差引き」が特別徴収、「自分で納付」が普通徴収に該当します。何もチェックしないときは特別徴収になるため、副業を本業にばらしたくない人は「自分で納付」にチェックしましょう。
- 確定申告時に確定申告書の「自分で納付」にチェックします。
- それを受け取った税務署は市区町村の役所に住民税額を通知します。
- 市区町村の役所は本業の会社に本業分の住民税額を伝えます。
- さらに個人宛てに副業分の住民税の納付書を送ります。
これで副業に関係する住民税の納付書は自宅に送られます。本業の給与明細に住民税の増額分は反映されないため、副業は発覚されにくいです。
普通徴収でも会社に副業がばれる例
普通徴収の仕組みは市区町村の役所ごとに判断がわかれていますが、アルバイトのように事業主に雇用されるタイプの副業では、確定申告書で「自分で納付」にチェックしても、普通徴収が機能しない事例が増えています。
例えば、2015年度から埼玉県では普通徴収ではなく、特別徴収を徹底しています。つまり、確定申告書の「自分で納付」にチェックしても普通徴収にはならず、特別徴収として扱われるということです。
同様の動きは2016年度に千葉県と神奈川県、2017年度に東京都、2018年度に大阪府でもスタートし、青森県、宮城県、長野県、京都府、兵庫県、沖縄県など、多くの都道府県の自治体でも特別徴収が推進されています。
この理由は普通徴収では自治体の税務処理が煩雑になり、納税者も確定申告を行わなければならず、納税率の低下や人件費の増加を招くためです。事業主が雇用者らの住民税を一括で代納する特別徴収のほうがスムーズです。
ただし、所得には「給与所得、事業所得、雑所得、不動産所得」などがありますが、特別徴収が徹底させられる対象者は、アルバイトやパートのように事業主に雇用される給与所得のみです。
事業所得や雑所得では引き続き、普通徴収が使えるため、本業の会社が就業規則の服務規程で副業禁止を明示している場合、今後は給与所得ではないネット副業や投資にシフトしたほうが、本業の会社に見つかりにくいです。
ばれない方法② 個人情報を隠してしまう
本業の会社に副業を知られたくない人は多いです。企業が副業を禁止していることも理由の1つですが、同僚から嫉妬や反感を買ったり、「会社を辞める」という噂や「副業のせいで疲れている」といった誤解を招くためです。
その対策として、副業で実名を使わないことが有効です。偽名でも副業はできます。例えば、デザイナーやプログラミングなどのクリエイティブ系の副業は、クラウドソーシング経由で案件を探す機会が多いですが、そこで一般公開する氏名は偽名でも構いません。
クライアント以外の第三者には個人情報が伝わることはないです。本名ではないと信用を得られないと思われがちですが、納品物が優秀なら偽名だろうと関係ありません。
実際にクラウドソーシングで案件を発注してみるとわかりますが、受注しているクリエイターの人たちは偽名が過半数を占めています。
直接人と関わる副業であっても、偽名を使用することに問題はありません。副業でレストランのウエイターや家電量販店のスタッフとして働く人たちも、本業の会社にばれる可能性を減らすために、制服に付ける名札やお客さまに渡す名刺の氏名は偽名だったりします。
副業によってはセミナーや懇親会で名刺交換をする機会もあります。ただ、そこで本業の名刺を軽々と渡してくる人に出会いますが、その企業が副業禁止かどうかまではわからなくても、本業の名刺を渡してくる人は、ネームバリューのある会社であることが多いです。
会社の権威を後ろ盾にするメリットよりも、会社にばれたときのデメリットを考慮したいです。副業がばれたくない人は副業用に偽名を持ちましょう。
本名を部分的に換えるような浅はかな偽名ではなく、副業人として活動するためのビジネスネームです。副業用の名刺やメールアドレスを準備して、名前ばれを防ぐ対策が必要になります。
また、本名を使わざるを得ない副業でも、隠す工夫はできます。ネットショップのような物販では特定商取引の掲載が必要ですが、そこに記載された本名や住所が検索エンジンにヒットして、副業がばれるケースがあります。
その場合、ネットショップを直販ではやめてしまい、Amazonやヤフオク!を経由の販売に特化させることで、本名でヒットする可能性は減ります。
ばれない方法③ 副業は他言無用にする
勤務中の企業が副業を容認しても、私たちが「副収入を得ている」ことは他言無用です。お金の話は意外とシビアであり、同僚があなたの副収入に嫉妬心や敵対心を持つかもしれません。私たちは相手を嫌な気持ちにさせない気配りが必要となります。
エン・ジャパンの2019年9月の「副業・兼業アンケート調査」によると、副業を容認する中小企業はわずか25%。年々微増しながらも、企業経営者や上層部には反対意見が多く、副業が当たり前の社会はまだ先になりそうです。
その一方で副業していることが上司にまで伝わっても、上司の年齢になると株やFX、賃貸経営などで副収入を得ている人も多く、頭ごなしに副業を否定しない事例もありました。資産運用にも労力は必要であり、副業との境界線が曖昧だったりもします。
副業がばれたときの6つの対策
本業が最優先である
上司や同僚に副業がばれた場合は、とにかく「本気で副業をしていない」ことをアピールすると効果的です。これは「本業が最優先である、本業に悪影響がない、副業は一時的なこと」という意図を含んでいます。
例えば「趣味の1つとして空き時間にやっています」や「月末の土日のみやっています」であれば、本業への支障を感じさせません。上司にはこれが遊びにすぎず、本業よりも圧倒的に優先度が低いこと主張します。
本業に悪影響はない
上司は本業への悪影響を懸念しているため、副業が本業に全く関係ないことを主張と効果的です。例えば「会社に迷惑をかけることは一切ありません」と述べてから、労働時間や関連性などを説明します。
本業に有効である
本業のための副業であることをアピールしてみましょう。このときはキャリアアップを軸にして「副業で学んだノウハウが本業の仕事に役立ちます」などと述べると、本業第一であることが伝わります。
副業の回数を制限する
期間限定であるため、継続性なしと判断してもらいます。例えば「親戚が体調を崩してしまい、今月のみ働いています」とすれば、上司も「一時的」と判断してくれることがあります。
副業はボランティアである
副業は「金銭目的」のイメージが強いため、副業で儲かっていないことを報告すると、上司にとっては副業の価値をなくなります。例えば「無給で働いており、まれにご厚意で謝礼が入ります」などが有効です。
緊急事態の副業である
上司も人であり、家族も人も多いため、緊急性のあるストーリーを用意することで、今回は容認してもらえるかもしれません。例えば「住宅ローンが返済できず、副収入で補填しました」などは現実的です。
このように多少言い訳がましくても、正当性のある自己弁護を用意しましょう。例えば「商売ではなく付き合いでやっている程度です」や「趣味の延長線上で利益が出ました」なども、本気ではないことが伝わります。
他にも「在庫を仕入れてオークションで転売した」はアウトですが、上司には「不用品をオークションで処分した」と説明することで、副業とは認定されにくいです。言い訳は副収入を得る行為を副業にしない効果があります。
副業がばれても解雇できない理由
就業規則で「副収入を得る行為」が禁止されていると、簡単なお小遣い稼ぎさえも躊躇します。特に法律で固く禁じている公務員、社内規定が厳しい銀行員や新聞記者などは、減給や停職などの厳しい懲戒処分が科されます。
本業の会社や上司は「お客さまを流用して個人で仕事を受けるかもしれない」や「副業の疲れが本業に悪影響があるかもしれない」などを懸念し、そもそも一部の人は「副業は会社に不利益しかもたらさない」と捉えています。
ただ、就業規則に「副業禁止」と明記されている上で副業がばれても、民間企業であれば懲戒処分にはできません。なぜなら就業規則よりも憲法のほうが上位であり、憲法には第22条第1項に「職業選択の自由」があるからです。過去の判例でも本業の業務に悪影響を及ぼしていない限り、懲戒処分が無効になっています。
副業がばれるでよくある質問
──本業にばれやすい副業とばれにくい副業はありますか?
株式投資やFX、不動産投資などの投資系の副業は禁止していない会社も多いです。そのため、投資がばれても問題視されません。
次に雇用されない副業がベストです。例えば、ブロガーなどのネット副業、メルカリせどりや輸入ビジネスなどの転売系、クラウドソーシングのような受注型、講師業やコンサルなどの個人事業主もばれにくいです。
──ブログ経由の収入が会社にばれないか心配です。副業の利益が年間20万円超えでなければ、確定申告をしなくてもいいですか?
それは少々間違った認識です。まず「売上-経費=年間20万円以下の利益」であったとしても、それを証明するために「売上と経費を記載した帳簿」を確定申告書と一緒に、税務署に提出しないといけません。
また、年間20万円以下の利益では所得税の納付はしませんが、副収入の金額に関係なく住民税は発生するため、市区町村の役所で確定申告をして、6月に住民税を支払うことになります。
ちなみに税務署に提出した確定申告書の情報は市区町村の役所に伝わるため、税務署に確定申告書を提出したときは市区町村の役所への確定申告は必要ありません。
──住宅ローン控除や医療費控除で確定申告をしていますが、これは副業がばれることに関連していますか?
市区町村で判断がわかれますが、住宅ローン控除や医療費控除の内容を本業の会社に送付するときに、副業の情報、つまり「所得の内訳」として別の雇用主の存在や商品の販売先の情報までを伝えてしまう事例はあります。
──副業のアルバイト先で得た収入分の住民税が、本業の会社経由で支払う住民税に加算されてしまいます。会社にばれない方法はありますか?
確実な方法は副業の利益を年間20万円以下に抑えることです。その場合は税務署に確定申告をする義務がなくなります。ただ、それでは副収入の金額に満足できないかもしれません。
次の対策としてはアルバイト先と雇用関係を結ばずに、個人事業主として労働することです。雇用関係では給与所得のために特別徴収となりますが、個人事業主では事業所得のために普通徴収に切り替えられることがあります。
あとは市区町村の市民税課にて交渉することもできます。例えば「本業の会社は副業禁止であり、本業の会社に副業分の住民税のことが伝わると懲戒処分になってしまうため、普通徴収にしてほしい」などと相談してみます。
役所の公務員は市民の味方であるため、基本的には相談に乗ってくれます。ただし、普通徴収は納税率の観点から制限している自治体もあり、対応できないケースも散見されます。
──副業の雇用先にマイナンバーを伝えると、本業の会社に副業はばれますか?
マイナンバーとは全国民に個別のIDを振る制度です。所得、資産、納税などお金の流れにマイナンバーを紐付けることで、公正な社会を実現したり、年金や福祉などの申請時の手続きを簡素化する目的があります。
ただ、マイナンバーの施行により、一部のメディアでは「本業の会社に副業がばれる」と煽っていますが、それは間違いです。マイナンバーで副業がばれる先は税務署であって、本業の会社ではありません。
マイナンバーは国税庁や厚生労働省などの官公庁が扱う個人情報であり、税務署もマイナンバーであらゆる資金移動を把握しています。それを民間企業である本業の会社が勝手に使って、個人を調査することはできません。
副業で影響が出るケースとしては、例えば、専業主婦の妻が副業で稼いでいるにもかかわらず、扶養手当を貰っていることを即座に指摘されたり、副収入を隠すために入金を複数口座に分割していたことがばれるなどです。
また、確定申告していなかった副収入をすぐに税務署に捕獲されて、本業の会社に副業分が追加された住民税決定通知書が来たりもします。
今まで隠れてしていた副業にはマイナスの影響があるマイナンバーですが、本人確認証や印鑑証明書の機能を兼ね備えたり、市区町村の業務手続きで住民票のコピーが不要になるなど、スマートな制度であることは確かです。
副業がばれる体験談や口コミ
副業歴2年
クラウドソーシングには「データ入力」の案件が大量にあります。通常は「名刺をExcelに入力する」や「手書きのアンケートをWordに入力する」ですが、私は「AIの機械学習のためにラベリングする」を選びました。
ラベリングとはAIがデータを識別できるようにするため、データを登録する作業です。例えば、100枚の果物の写真を用意して、1枚ずつ「りんご、梨、さくらんぼ、桃、すもも、プラム」と登録していきます。
私は平日1~3時間の作業で月4万円の収入になりました。時給換算では1200円程度ですが、こういった完全に在宅でできる作業は、本業の会社にはばれません。
副業歴3年
本業の会社では他社に雇用されることが禁止のため、副業のアルバイトは秘密にしています。ただ、確定申告書を提出していたため、所得税と住民税の納税額が増えて、それが会社に伝わってしまいました。
毎年2月16日~3月15日に確定申告をします。本業と副業の所得を合算し、納税額を再計算して、金額を確定させるわけです。確定申告書を提出したあとは、納付書に追加分の所得税を記入し、金融機関で納付します。
ただ、住民税は前年分の所得をもとに、本業の会社がまとめて納めます。毎月の給与明細にある住民税に増額分が加算されるため、本業の給与以上の住民税が記載されるわけです。
この住民税の多さに経理担当者が疑問を持った場合、上司に報告するようなフローができている会社もありますし、フローがなくても経理担当者は違和感を覚えて、誰かに相談することもあるでしょう。
私の場合も何らかの形で上司に住民税が多いことが伝わったみたいです。上司に「別の収入を得ていないか」と質問されて、私は「実家の不用品を売却して収入が増えました。」とその場をごまかしました。
来年に同じ手は通用しないため、まずは住民税の納付方法を変更します。今までは会社が住民税を納める「特別徴収」となっていました。これは本業と副業分の住民税を合算した値が本業の会社に通知される仕組みです。
この特別徴収を自分で納付する「普通徴収」に切り替えれば、副業分の住民税は自分で納めることができます。ただし、都道府県や地方自治体によっては、納税の透明化と簡素化のために普通徴収を認めていません。
そのため、私はアルバイトから副収入を得ることをやめて、現在は転売とブログで稼いでいます。これなら雇用されていないため、私の会社としては問題がありません。
友人も転売とブログで稼いでいますが、彼の場合は運営者情報や銀行口座を妻名義にしています。これなら100%本業の会社にはばれませんが、所得者の名義変更は法律で禁止されているため、私はおすすめしません。